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外壁塗装のオリジナル塗料って、本当にすごいの?

訪問販売の外壁塗装業者やリフォーム業者に「外壁オリジナル塗料」を勧められた。・・・

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「オリジナル塗料って、一体何?」
「20年以上長持ちするって、言われたけど本当なの?」・・・

塗装業者が提案するオリジナル塗料に疑問を持っているお客様も多いのではないのでしょうか?
塗装業者の中には、その業者でしか扱っていないオリジナル塗料を勧めてくる場合があります。
しかし、外壁塗装の専門店としては「オリジナル塗料」はあまりおすすめする事はできません。

今回は、そんな「外壁塗装におけるオリジナル塗料が一体どんなものなのか?」、「オリジナル塗料をあまりお勧めできない理由」・・・を「名古屋の塗装店」小林塗装が分かりやすくお伝えします。

オリジナル塗料で外壁塗装を検討中のお客様、興味のある方はぜひご覧ください。

1. 塗装業者が言う「オリジナル塗料」とは?

外壁塗装業者が言う「オリジナル塗料」とは? イメージ

お客様が外壁塗装業者から勧められるオリジナル塗料には
「OEM塗料」「塗料缶のラベルを貼り替えた製品」(本当のインチキ塗料)の2つのパターンがあります。

お客様が外壁塗装業者に騙されたり、塗料選びを失敗したりするのを防ぐためにも、まずはオリジナル塗料とは一体何か、分かりやすくお伝えします。

1‐2 メーカーに委託・製造した「OEM塗料」=オリジナル塗料

外壁塗装業者の「オリジナル塗料」とは? イメージ

オリジナル塗料でよくある一つ目のパターンは、塗料メーカーに塗料を製造してもらう「OEM塗料」の場合です。
OEMとは、「Original Equipment Manufacturing」(Manufacturer)の略で、あるメーカーが他社ブランドの製品を製造すること(あるいはその企業)です。

したがって、その業者が当社のオリジナル塗料だと言ったところで、その業者が本当に開発、製造している訳ではありません。
なぜなら、外壁オリジナル塗料の開発や製造には、長い年月と多くの資本をもとに研究や実験を何度も重ねつつ、大変多くのノウハウが必要になるので、一介の塗装業者や小さな会社では製造することは絶対できません。

ですから、ほとんどの塗装業者が、塗料メーカーにOEM契約した塗料を発注し、各業者で作成したオリジナルのラベルを貼って使っています。
こういった理由から、外壁塗装業者やリフォーム業者の提案するオリジナル塗料のほとんどが「OEM商品」と言えるのではないのでしょうか?

また、ハウスメーカーの営業マンが提案する「オリジナル外壁専用塗料」も実はOEM商品でハウスメーカーが外壁塗装で提案している、「~専用塗料」もほとんどがOEMの塗料だと思います。
「うちの外壁には、この塗料しか塗れません。」などといった内容の説明は、営業マンの過剰なセールストークと言えます。
いくら、ハウスメーカーの外壁が特殊であっても、その塗料しか塗れないということは絶対ありえません。
なぜなら、ほとんどの外壁塗料は他社での同等品があるからです。

ですから、建てたハウスメーカーで外壁塗装したいけど、費用が高くて心配というお客様は、塗装専門店からも相見積りを取って、じっくり比較してみることをおすすめします。

1‐3 既存塗料のラベルをメーカーに無断で貼り替えた=オリジナル塗料

オリジナル塗料によくある2つ目のパターンが、「もうすでに照射で販売されている一般的な外壁塗料を自分たちでラベルだけ貼り替えて使っている」などといった悪質業者の場合です。

これは、OEM商品とは違って、外壁塗料を完全に偽装しているケースなので、実際にやっている業者の数はほとんどいません。

しかし、お客様が良い塗料だと思って契約した「オリジナル塗料を使った外壁塗装」が、実は安価な塗料、他の現場で余った塗料だった。などというケースもたびたび聞きます。
業者にとっては、通常の塗装工事よりも利益率が良いため、悪質な業者はこういったパターンで「オリジナル塗料=偽装塗料」を勧めてくる場合があります。

こういったオリジナル塗料が、OEM塗料なのか?、塗料缶のラベルを貼り替えただけの塗料なのか?は、一般のお客様では判断することができません。

業者の提案する塗料のカタログや資料がない場合は、塗料缶のラベルのみ貼り替えているケースが多いので、特に注意が必要です。

2. ちょっと待って!外壁塗装で見かける「誇大広告・あやしい表現」集

外壁塗装の広告や訪問営業では、消費者心理を巧みに突いた誇張表現が使われることがあります。聞こえは良くても、根拠が曖昧だったり、現実的でない内容も多いため注意が必要です。

「30年耐久」や「一生モノの塗料です」

塗料の耐用年数は、下地や施工条件、環境によって変動します。実際に30年以上の耐久性が実証されている塗料は非常に限定的で、現実には12~20年程度が一般的な上限です。

「この塗料はNASAで採用された技術です」

NASA関連の文言はキャッチーですが、具体的にどのプロジェクト・素材で採用されたのか不明確なケースが多く、民間塗装にそのまま応用されている保証はありません。

「モニター価格で今だけ半額!」

『モニター価格』と称して大幅な値引きを装う業者もいますが、そもそも元の価格が不明確なことが多く、通常価格自体が不当に高い設定という可能性があります。

「うちのオリジナル塗料は大手以上の性能」

大手塗料メーカーが長年の研究で開発している製品と比べ、成分や実証データが一切公開されていないOEM塗料の性能を上回る根拠はまずありません

「この塗料には特殊なバイオコートによる防汚性が働いて汚れが付きません」

「バイオ」「分子」「ナノ」といった専門用語で機能性を強調するケースもありますが、それが公的に認証された技術か、実際に試験を通過しているのかを確認する必要があります。

広告や営業トークには「当たり前のこと」を「何だかすごいことのように見せかける テクニック」が含まれていることがあります。
大切なのは、根拠資料・第三者機関の試験データ・製造元の明示など、冷静な裏付けで判断する姿勢です。

「~オリジナル塗料」には、絶対注意しましょう

3. なぜ「オリジナル塗料」はおすすめできないのか?その3つの明確な理由

オリジナル塗料をお勧めできない!3つの理由 イメージ

まず初めにお伝えしたいのは、「オリジナル塗料=粗悪な塗料」ではないということです。
実際、最近ではさまざまな塗装会社がメーカーと協力し、自社ブランドのオリジナル塗料を販売しています。中には、成分設計や製造工程にこだわった、品質の高い製品もあります。

しかし、それでもなお、当店はお客様に外壁用の「オリジナル塗料」を積極的におすすめすることはしていません。
それには、長年塗装の現場で培ってきた経験からくる、いくつかの確かな理由があるからです。

以下では、「どうして、オリジナル塗料は慎重に選ぶべきなのか?」という観点から、現場目線・お客様目線でその主な理由を3つに絞って、わかりやすく説明します。

3‐2 オリジナル塗料は、耐用年数や機能が信頼できない

オリジナル塗料はお勧めできない イメージ

オリジナル塗料をおすすめしづらい最大の理由は、その性能や耐用年数に対する客観的な裏付けが乏しいという点にあります。

こうした塗料は、塗装業者が塗料メーカーに対してOEMまたはODM形式で開発を依頼した製品であることが多く、成分の詳細や開発プロセスが一般には公開されていない場合が大半、、消費者側から見ると「どんな原料が使われているのか」「どのような試験を経て性能評価されているのか」が全く見えません。

たとえば、ある営業担当者が「この塗料は30年持ちます」「雨で汚れが落ちる特殊機能があります」「夏の室温を下げる断熱性能があります」と強く推してきたとしても、それが社内資料や実験レベルの根拠に留まっている場合、第三者機関や専門団体からの公式な性能評価が得られていない限り、信頼性はどうしても限定的になります。

実際、日本国内の塗料業界において長年の信頼と実績を持つ大手メーカーたとえば日本ペイントや関西ペイント、エスケー化研などが提供する製品群であっても、「30年耐久」を公式に明言している塗料はありません。

2024年現在、塗料製品として「30年の期待耐用年数」を公に記載している例は非常に少なく、たとえば日本塗料工業会の正会員99社の中でも、該当するのは菊水化学工業の2液弱溶剤無機ハイブリッド塗料「ラーテル」や、プレマテックスのHRC樹脂塗料「T-2」水溶性溶剤塗料「グランデ無機」など、わずかに限られた製品のみといえます。

それにも関わらず、明確な技術資料も公開されていない中小事業者のオリジナル塗料が「30年持つ」と謳う場合、その真偽には慎重になるべきだと思います。

もちろん、すべてのオリジナル塗料が悪いというわけではありません。中には実直な姿勢で研究開発に取り組んでいる事業者もいます。
ただ、もしそのような提案を受けた場合には、「なぜその塗料が必要だったのか」「どのような検証を経て商品化されたのか」「どの機関がその性能を評価しているのか」といった点を具体的に質問することをおすすめします。

仮に本当に革新的な塗料が開発できているのであれば、それは既存の大手メーカーがとっくに製品化しているはずです。 逆にいえば、業界トップの研究開発力をもってしても成し得ていない長寿命・多機能塗料を、中小規模の一業者が単独で完成させているというのは、やはり慎重に受け止めるべきです。

また、塗料メーカー側もこうしたOEM供給によって、販売店が必要以上の性能をうたってしまうリスクがあることを理解しているはずです。
性能の誇張が繰り返されれば、長期的には業界全体の信用にも関わる問題です。したがって塗料の透明性と正確な性能表示は、メーカー・施工業者・消費者すべてにとって極めて重要なテーマであるべきだと当店は考えています。


3‐3 オリジナル塗料は、妥当な価格か判断することができない

オリジナル塗料は、成分や機能などが不明確なので、塗料自体の価格が本当に妥当なものなのかも、しっかり判断することができません。
有名メーカーの外壁塗料でしたら、インターネットでおおまかな設計単価や販売価格を調べる事ができますが、オリジナル塗料については調べることが全くできません。

先にお伝えした設計単価とは、外壁塗料のみ価格でなく、塗料代金と職人の工賃(人工)が合計された価格でメーカーが設定している価格(=希望小売価格)の事です。
なお、外壁塗装の実勢相場価格は、販売メーカーが提示する設計単価の65~70%が一般的です。

また営業マンから、「当社のオリジナル塗料はすごい性能です。」などと勢いよくセールスされて、「高い工事費用を払ったけど、実際は普通の塗料だった。」という話もよく聞きます。

こういった場合、お客様が知らない間に悪徳業者による、ぼったくり工事の被害に遭ってしまっている場合もありえるので、注意が必要です。

3‐4 オリジナル塗料は、施工実績が少ない 

オリジナル塗料は、その業者でしか取り扱っていないので、一般塗料よりも施工実績が極めて少ないのが実態です。
ですから、そのオリジナル塗料で不具合やクレームが発生していても、一般のお客様に情報が入りづらいので、実態を知ることができません。

こういった理由から、外壁塗装に使用する塗料は、多くの情報が公開されている、施工実績が多い塗料の方が安心だと言えます。

4. オリジナル塗料によるトラブル事例とその回避策

外壁塗装の見2りや営業トークで提案される「当社独自のオリジナル塗料」は、必ずしも悪いものとは限りませんが、その中には信頼性や性能の裏付けが乏しい製品も混在しています。
ここでは、実際にあったトラブルの代表的な事例と、それを避けるための現実的な対策を解説します。

【トラブル事例①】施工から3年でチョーキング(粉吹き)が発生

概要:「20年耐久」と説明されたオリジナル塗料で塗装したが、わずか3年後に表面が粉を吹いたようになり、手で触ると白くなるチョーキング現象が発生。外観も艶が消え、くすんだ感じになってしまいました。

原因:提案されたOEM塗料は、実際にはグレードの低いアクリル系塗料であり、紫外線劣化に対する耐性が極端に弱いものでした。
加えて、上塗りだけを高機能に見せて中塗り・下塗りとの相性が悪く、劣化が早く進行してしまいました。

回避策:使用塗料の成分表・製造元・グレード分類(アクリル/シリコン/フッ素など)を事前に提示してもらいましょう。 JIS規格適合や第三者機関の耐候性試験データがあれば、耐用年数の目安になります。

【トラブル事例②】補修の際に塗料が入手できず再現不可能

概要:5年後、ベランダ部分の一部だけ塗膜が剥がれたため部分補修を依頼しました。
しかし、当初使ったオリジナル塗料がすでに廃番となっており、色合わせや仕上がり再現が困難になってしまいました。

原因:OEM契約が終了したことで、その塗料の製造が停止しており、そもそも製品番号やOEM元メーカーが明記されておらず、類似品を特定する手がかりもなかった状態でした。

回避策:「補修時にも同じ塗料が確実に再入手できるか」を事前に確認しておくことが重要です。
また、製品型番・製造元・ロット情報を契約書や保証書に明記しておいてもらいましょう。

【トラブル事例③】「高機能」をうたっていたのに、性能証明が一切なかった

概要:「夏の室内温度上昇を抑える遮熱塗料」として、施工業者オリジナルのOEM塗料を提案され採用しました。契約時には「当社だけの特殊遮熱技術」や「屋根に塗るだけで室内温度が3〜5℃下がる」と説明されて、明確な数値効果に期待していました。

しかし、施工後の夏シーズンを迎えても、実際にはこれまでと大差のない体感温度が続き、お客様が独自に表面温度や室温を測定した結果、一般的な塗料と比べても明確な性能差が確認できませんでした。
結果的に「誇大広告ではないか」と不信感を抱き、再説明と証拠提示を求めたところ、業者側も性能の性能の根拠を提示されませんでした。

原因:このオリジナル遮熱塗料について、塗装業者自身が製品の性能試験データや実証結果を把握しておらず、OEM供給元のメーカーに任せきりだったことが主因でした。
さらに実際にはそのOEM塗料に遮熱性能を裏付ける第三者試験のデータは存在しておらず、「似た系統の塗料(別製品)」のパンフレットやイメージ画像を根拠に営業トークを展開していました。
完全に独自の判断で「高性能」と説明していたため、結果的に虚偽の印象を与える事態となってしまいました。

回避策:「遮熱」「断熱」「セルフクリーニング」「低汚染性」など、特定の高機能をうたう塗料の場合は、必ず第三者試験機関(例:日本塗料検査協会、建材試験センターなど)の公的データが存在するかを確認してください。

塗料メーカーの公式カタログや技術資料に明記されていない機能は、現場レベルの営業トークだけでは信頼に足る根拠とは言えません。
仮にOEM塗料であっても、ベース製品の型番・構造・公的評価を明示してもらうことで、効果の裏付けが取れるかどうかが見極めのカギとなります。

また、塗装業者が「効果があります」と説明する場合には、「それは実測データですか?」「施工後のお客様のフィードバックに基づいていますか?」「第三者の試験ですか?」などと具体的な出典を聞いてみることをおすすめします。
漠然とした「多くのお客様が満足されています」「データはありますがお見せできません」などの表現は、慎重に扱うべきです。

【トラブル事例④】保証内容と実際の対応が食い違っていた

概要:「10年保証付きの高耐久塗料」として契約したが、6年目に塗膜剥がれが起きた際、塗装会社は「メーカーが対応すべき」と責任を回避。一方、OEMメーカー側は「塗装工程に起因するため保証外」と主張しました。

原因:保証書には「保証対象:塗料メーカー」「保証請求先:塗装業者」と記載されていましたが、実際の保証範囲や責任分担が明確でなかったため、たらい回しになってしまいました。

回避策:保証書の発行主体(メーカーか施工業者か)、および保証対象(製品のみ/施工含む)を明記してもらい、故障時の連絡先と保証対応の流れを契約前に文書で確認しておくことが不可欠です。

OEM・オリジナル塗料は、正しく活用すればコスト面・機能性で有利になるケースもありますが、情報の非開示・性能の誇張・責任の所在不明といった落とし穴もあります。

【トラブル事例⑤】施工後まもなく塗膜が膨れ・剥がれてしまった

概要:施工完了からわずか数か月で外壁の一部に塗膜の「膨れ」や「剥がれ」が発生。場所は日当たりの良い南面が中心で、見た目にも目立つ状態になってしまいました。お客様はすぐに塗装業者へ連絡しましたが、対応は消極的でした。

原因:提案されたオリジナル塗料が、下地となる旧塗膜との相性(付着性)を十分に検証せずに使用されていました。 さらに気温が高い日の施工や下地乾燥不足も重なり、塗膜が内側からガスを発して浮き上がる「膨れ現象」が生じました。

回避策:オリジナル塗料を使用する場合は、既存下地との相性試験(付着試験・膨れ試験)の有無を確認することが重要です。 また、塗料メーカーが下地調査と施工指針を文書化しており、施工業者にそれが共有されているかも確認しましょう。製品カタログに「既存塗膜への適応可否」や「下塗り材の指定」が明記されていればより安心です。

5. 塗料業界でよく聞くオリジナル塗料「ODM」と「OEM」って何が違うの?

昨今の建築塗料業界では、製品の多様化や差別化を背景に、「ODM(オリジナル設計製造)」や「OEM(受託製造)」といったビジネスモデルが注目を集めています。これらはどちらも、他社が製造した塗料を自社ブランドとして販売するという点では共通していますが、製品設計や開発をどちらが担うかという点で大きく異なります。

▶ ODM(Original Design Manufacturing)塗料とは?

ODMは「オリジナル設計製造」と訳され、発注者(ブランド側)は製品のコンセプトや市場ニーズといった大枠のみを提示し、それをもとに受託するメーカーが、設計・材料選定・配合・性能設計・製造までを一括して行う方式です。

たとえば、「高耐候で落ち着いたマットカラーの外壁塗料を作りたい」という要望に対し、受託メーカーが具体的な成分設計から処方開発、色調整、性能試験までを行い、最終的には完成した製品を発注者のブランド名で市場投入することが可能になります。

この方式は、製品開発のノウハウや設備を持たない中小事業者にとって、スピーディかつ低リスクで自社ブランド製品を構築できる点が大きな魅力です。

▶ OEM(Original Equipment Manufacturing)塗料とは?

OEMは「受託製造」と訳され、発注元が塗料の設計・配合・仕様を自ら企画・決定し、それを基に製造だけを外部メーカーに委託する形式です。

つまり、処方や設計方針は自社内にあり、外注先は「製造工場」としての役割を担います。自社で研究開発体制を整えた大手企業や、塗料に強いこだわりを持つ企業が多く採用している方式です。

比較項目 ODM(受託設計製造) OEM(受託製造)
製品の企画・設計 受託メーカーが担当 発注者(ブランド側)が担当
製造業務 受託メーカーが担当 受託メーカーが担当
製品のブランド名 発注元(依頼主)のブランドとして販売
適している発注者 研究・製造設備を持たない塗装店や建材メーカーなど 自社で処方開発ができる企業・研究部門を持つメーカー

このように、ODMは「製品をゼロから設計してもらいたい人向け」OEMは「自分たちの設計で製品化だけ任せたい人向け」という住み分けができます。
塗料業界では、近年差別化のニーズが高まっており、オリジナルブランド塗料を展開したい塗装店・建材事業者にとって、ODMは戦略的な選択肢となっています。

信頼できるオリジナル塗料の見分け方 5つのチェックポイント

「この塗料は当社のオリジナル製品です」と言われたとき、何を基準に判断すれば良いのでしょうか?
OEM塗料には優れた製品もありますが、性能や根拠が曖昧なケースも少なくありません。
そこで、『そのオリジナル塗料が信頼できる製品かどうか』を見極めるための5つの視点を、専門店の視点からお伝えします。

① 塗料メーカー名と製品元が開示されているか

まず重要なのは、「どの塗料メーカーがOEM製造しているか」が明確になっているかです。
名前の知られていないメーカーや、OEM元が不明な場合は要注意です。塗料メーカーとして信頼できる実績があるかどうかも調べてみましょう。

② 技術資料・成分表などが提示されるか

耐久性・遮熱性・低汚染性などの性能は、パンフレットの表現だけでなく、具体的なデータや試験結果で裏付けされているか確認しましょう。 塗料メーカーが発行する正式な技術資料があるかが一つの判断基準になります。

③ JIS規格やF☆☆☆☆(フォースター)認証の有無

JIS(日本産業規格)やF☆☆☆☆(建築基準法に基づくホルムアルデヒド放散等級)など、公的認証を取得しているかどうかも信頼性を判断する基準です。 認証がある製品は、一定の安全基準と性能基準を満たしていることが示されます。

④ どこまで保証されているか

「塗装後◯年保証」といった言葉だけでなく、誰が、どこまで、何に対して保証してくれるのかを明確にすることが大切です。 塗料そのものに対する保証がメーカーから提供されるのか、施工保証と混同されていないか確認しましょう。

⑤ オリジナル塗料の入手性と継続性

数年後に補修が必要になったとき、その塗料が再度入手可能かも大切な視点です。
OEM塗料の中には、施工店が販売を中止すると入手できなくなる製品もあります。
長期的に考えると、全国流通している汎用塗料と比較してリスクになる可能性があります。

OEM塗料を全面的に否定するものではありませんが、「高性能」「オリジナル」といった言葉に惑わされず、冷静に判断する視点を持つことが大切です。

4. オリジナル塗料で分からないことはメーカーに直接問い合わせしましょう

塗料業界の多くは一般のお客様には馴染みのない会社ですが、様々な団体が組織されており、塗装に関しては各塗装工業会や塗装工業組合、塗料販売に関しては各塗料商業組合や商業協同組合、そして塗料の製造に関しては日本塗料工業会という団体があります。

その中で日本塗料工業会は、塗料製造業99社の集まりで組織されており、品質規格の標準化や調査研究、情報交換などを行っています。

先にもお伝えしたように、外壁塗装に使われる塗料のすべての出荷元は上記の塗料メーカーです。
変更なし: 日本国内では、メーカー品でもオリジナル塗料でも、この99社のいずれかが関わった塗料が塗装工事で使用されています。

日本国内では、メーカー品でもオリジナル塗料でも、この99社のいずれかが関わった塗料が塗装工事で使用されています。

もし、お客様の住まいに使われる塗料に関して知りたければ、これらのメーカーに問い合わせることが最も確実です。
塗装の仕様書(施工方法や注意事項)なども確認できますし、もしも何か不具合が発生した場合でも塗装会社や塗料販売店を通じてメーカーと協議することもできます。

しかし、製造元が明らかでないオリジナル塗料は、製造者責任が曖昧なところが問題と言えます。
また、これは絶対あってはならないことですが、現場で余ったオリジナル塗料のラベルを貼り替えて別の現場で使用したり、詰め替えて再利用こともできるといった問題もあります。

6. できるだけ有名メーカーの塗料を提案する業者を選びましょう

オリジナル塗料をお勧めできない!3つの理由 イメージ

外壁塗装は、お客様が知っているような有名メーカー(日本ペイント、関西ペイント、大日本塗料、エスケー化研、ロックペイント、日本特殊塗料、神東塗料、スズカファイン、トウペ、水谷ペイント、川上塗料など)の塗料を提案してくれる業者を選びましょう。

オリジナル塗料が一概に悪いという訳ではありません。

しかし、先ほどもお伝えしましたが、オリジナル塗料の中にどんな成分が入っているか不明だったり、オリジナル塗料自体が本当に適正価格か判断できなかったりなどと心配なことが多いです。
したがって、インターネットでも調べられる有名メーカーの施工採用実績が豊富な塗料を提案してくれる業者がおすすめと言えます。

さらに、オリジナル塗料メーカー1社だけでなく、複数の塗料メーカーを提案してもらえる業者だと、より安心できるかと思います。
なぜなら、外壁の状態やお客様のニーズ(~年くらい長持ちして欲しい、汚れにくい外壁にしたい、カビに強い塗装にして欲しいなど)によって、お客様におすすめする塗料は、少しずつ変わってくるからです。

したがって、「どんな家にも、このメーカーのこの塗料が絶対おすすめ!」などということはありえません。
こういった理由から、住まいに最適な外壁塗料を選びたいお客様はオリジナル塗料だけでなく、できるだけ複数の塗料を提案してくれる業者を選びましょう。

7. 外壁塗装のオリジナル塗料って、どうなの? まとめ

外壁塗装のオリジナル塗料って、どうなの? まとめ イメージ

外壁塗装で使われるオリジナル塗料は、OEM商品の場合と既存製品のラベルを貼り替えて使う2通りのパターンがあります。

どちらにしても、お客様は塗料の本当の成分や耐久性、価格を知ることができません。
またオリジナル塗料は、全国的に見ても施工実績が大変少なく、実際に塗装してみないと分からないなどといった心配も多くあります。

こういった理由から、オリジナル塗料はあまりおすすめできません。

結論として、全てのオリジナル塗料が低廉とは言えませんが、安心できる外壁塗装を行なうためには、一般的なメーカーの塗料を提案してくれる業者を選ぶ方が、お客様にとってより安心できる外壁塗装になるかと思います。

8. おさらい 外壁塗装のオリジナル塗料に関するQ&A

Q1. 外壁塗装でよく聞く「オリジナル塗料」や「OEM塗料」とは何ですか?

「オリジナル塗料」とは、施工業者が自社ブランド名で販売している塗料のことで、多くは塗料メーカーとのOEM(受託製造)契約により製造された製品です。

OEM塗料は、基本的に塗料メーカーが製造した既存の塗料をベースに、外装業者向けに仕様を調整したもので、ラベルや商品名が異なるだけで中身は市販品と近いケースも多くあります。 その一方で耐久性や施工性、塗膜性能などが微調整されている製品も一部存在します。

見た目には魅力的でも、「中身の実態」が分かりづらいのが最大の特徴であり、選定時には慎重な情報確認が求められます。

Q2. OEMのオリジナル塗料は大手メーカーの塗料より性能が劣るのですか?

OEM塗料=品質が劣るというイメージを持たれる方もいらっしゃいますが、それは一概には言えません。OEM塗料の実力や性能は、その製品の製造元がどの塗料メーカーであるか、どのような製品をベースにしてOEM化されたか、そしてその仕様がどこまで公開されているかといった点に大きく左右されます。

たとえば、日本ペイント、関西ペイント、エスケー化研など、信頼性の高い大手塗料メーカーが製造を担っているOEM塗料であれば、基礎となる技術や製造管理体制が確立されており、ベース製品とほぼ同等、あるいは同系統の性能を持つことも珍しくありません。このような製品は、OEMであっても一定以上の耐久性・機能性が見込まれます。

しかし注意しなければならないのは、製品のスペックや開発背景が公開されておらず、具体的な性能根拠が営業資料の中にしか存在しないような塗料です。このような塗料は、どのメーカーが製造しているのか、どのような試験や認証を受けているのかが不明瞭な場合があり、性能面での信頼性を客観的に判断することが難しくなります。

OEM塗料を選ぶ際は、JIS規格への適合状況、F☆☆☆☆マーク(ホルムアルデヒド放散量の等級表示)の有無、公的第三者機関による耐候性・促進劣化試験の成績書の提示などがあるかを確認することが大切です。こうした情報が明確に提供されている塗料であれば、OEM製品であっても十分に信頼できるケースが多くあります。

Q3. どうして塗装業者はオリジナル塗料をすすめてくるのですか?

塗装業者が「オリジナル塗料」と称する製品を積極的に提案する理由のひとつには、営業戦略上の『差別化』と『価格設定の自由度』が確保できるという事情があります。

たとえば、大手メーカーが製造している市販塗料であれば、商品名や性能がすでに広く知られているため、インターネットや他社の見積書などで簡単に比較・検討されてしまいます。ところが、OEMで製造した「自社ブランド塗料(いわゆるオリジナル塗料)」であれば、他社では扱っておらず、同一スペックでの直接比較が難しいため価格競争を回避しやすいのです。

また、「当社独自の配合による高性能塗料」「他社では対応できない特殊機能」「業界最長の保証制度」など、付加価値的なセールストークを展開できる点も、営業的に大きな武器になります。結果として、他社との違いを強調しやすく、受注率アップにもつながるため、現場ではよく使われる手法なのです。

もちろん、すべてのオリジナル塗料が悪いというわけではなく、中にはしっかりと設計され、性能評価のデータが整備されたOEM製品も存在します。しかし一方で、「第三者による性能試験の証明がない」「製造元の詳細が不明確」「他塗料との相対評価が不可能」といった透明性に欠ける製品が提案されることも少なくありません

オリジナル塗料を提案された場合には、塗料の製造元はどこか? 試験データはあるか? その機能は他社塗料と比べてどのような優位性があるのか?といった点を業者にしっかり確認しておくことが大切です。必要であれば、同じ価格帯で使える信頼性の高い大手メーカー製品との比較も視野に入れて検討するのが安心です。

Q4. OEM塗料の性能や耐用年数はどう見極めればよいですか?

OEM塗料の性能や信頼性を見極めるには、いくつかの明確な判断基準があります。まず第一に、その塗料がどのメーカーによって製造されているのか、製品名や型番がはっきりと提示されているかどうかを確認しましょう。OEMである以上、その「供給元」の信頼性が塗料そのものの品質に直結するからです。

さらに、JIS規格への適合状況や、F☆☆☆☆などのホルムアルデヒド放散等級の表示、そして期待耐用年数の記載があるかも重要なチェックポイントです。加えて、建材試験センターなどの第三者機関による耐候性試験の実施歴や、遮熱・断熱・低汚染といった機能性に関して、客観的な実験データが提示されているかどうかも確認すべき要素です。

また、使用前・施工後の問い合わせに対し、塗料メーカー側が直接回答できる体制があるかどうかも、信頼性を裏付ける重要な要素となります。これらの情報が曖昧であったり、カタログ表現だけに依存している場合は、判断を急がず、既存の有名塗料メーカー製品とのスペック比較を依頼することをおすすめします。

Q5. オリジナル塗料を選ぶ場合の注意すべき点は?

オリジナル塗料を選ぶ際は、単に提案内容や営業トークを鵜呑みにするのではなく、その製品の「信頼性」と「将来的な扱いやすさ」に着目することが大切です。

まず、提案している塗料が第三者機関によってきちんと評価されているか、あるいは塗料メーカー自身が技術資料や成分表を明示しているかを確認しましょう。施工店が用意した資料だけではなく、塗料を製造した側の客観的な情報があることが、信頼の裏付けになります。

次に万が一塗膜不良や不具合が起きた場合、誰が保証責任を持つのかという点も重要です。施工店が全てを請け負うのか、それとも製造元である塗料メーカーが保証体制に加わっているのかを明確にしておく必要があります。

また、10年後・15年後のメンテナンス時に、同じ塗料を再度使用できるか、あるいは補修時に色味や性能が再現可能であるかも見落とせないポイントです。
市場に流通しているメーカー製品であれば入手性や仕様確認は比較的容易ですが、限定的なOEM塗料では入手困難になるリスクもあります。
したがって、信頼できる塗料であるかどうかは、性能だけでなく、実績件数・施工後の定期点検・補修対応体制といったアフターサポートの面まで含めて、総合的に判断することが求められます。

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コラム筆者
小林塗装 店主 小林ゆず

 コラム外壁塗装のオリジナル塗料って、本当にすごいの? 筆者 小林ゆず

小林塗装の店主小林ゆずは、名古屋「塗装工事の専門店」小林塗装ホームページのコラム作成をしています。
塗装工事のエキスパートとして、外壁、屋根など塗り替え工事を検討している一般のお客様にとって分かりやすく、役立つ情報発信をいつも心掛けています。

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