外壁シーリング材の耐用年数｜名古屋　小林塗装

1.　外壁シーリングの耐用年数について

建物の周辺環境や外壁の目地設計にもよりますが、シーリング材の耐用年数は一般的に5年～10年言われていました。
しかし、最近では期待耐用年数が15～20年以上といった高耐候タイプのシーリング材も多く開発されています。

今回お伝えするシーリング材の耐用年数という定義は、年月の経過と共にシーリング材に亀裂が入ってしまった痩せて硬くなってしまい、シーリング材に弾力や伸びが無くなり、シーリング材としての機能が十分に果たされていない状態になるまでを指しています。

例えば、外壁部分でシーリング材を使用している場合、経年劣化によるひび割れや接着面からのシーリング材の剥離によって、外壁の継ぎ目部分に隙間ができてしまい、雨水が浸入してしまう事があります。

雨水が躯体内部に侵入する事によって、次第に外壁材、躯体、内装材の腐食が進行して、最終的には大掛かりなリフォームが必要になってしまうケースも度々あります。

そうならない為にも、日常の定期点検やシーリング部分のメンテナンス工事が必要です。

2.　外壁シーリング材の弱点と耐用年数の関連性は？

従来使われていたアクリル系、ウレタン系など外壁用シーリング材が短命になってしまう大きな理由は、「紫外線」と「目地の動き」でした。

建築工事に使われるシーリング材には、弾性や防水機能を果たすために添加剤が入っており、この添加剤が紫外線によって劣化したり、外壁目地の動き（躯体の挙動）によって、劣化してシーリング材を長持ちさせる事ができませんでした。

またシーリング部分を長持ちさせるためには、外壁目地幅と深さが重要です。
なぜなら、シーリングの目地幅が狭すぎると相対的にシーリングに対する圧縮力が大きくなり、ゴムの弾性を保つ役割を持つ可塑剤が外部に析出しやすくなってしまいます。
この際、シーリング材の耐候性、防水、弾性機能を果たす架橋剤、老化防止剤、粘着付与剤、酸化防止剤‥添加剤の多くも析出してしまうので、シーリング自体の耐久性も大きく低下してしまいます。

シーリング材に含まれる可塑剤の析出は、外壁目地の痩せという症状で現れる為、外壁部分でシーリング材を使われている場合は、耐用年数以内でもひび割れによる表面劣化と共にシーリング材凝縮の状態も定期的に点検する事をおすすめします。

また、最近のシーリング材は製品改良が進み、可塑剤が析出しづらい「ノンブリードタイプ」という耐用年数が長いシーリング材もあります。

ですから、新築から年月が経過した建物の外壁シーリング部分を点検する際、シーリングが凝縮していたり、シーリングにヒビが入ったりしている部分を見つけたら、次回はノンブリードタイプのシーリング材を選定する事をおすすめします。

3.　外壁塗装で使われるシーリング材の耐用年数（耐久区分）について

外壁塗装と共にシーリング材の長寿命化や高耐久化が求められています。

そこで外壁塗装の際に使われるシーリング材の耐久性と耐用年数について分かりやすくお伝えします。

先にもお伝えしましたが、外壁シーリング材の耐用年数は、約5～15年程度が目安と言えます。
シーリング材が経年劣化する主な原因は、紫外線、赤外線、雨風に晒され続けることが大きく関係しています。

シーリング材には、弾性をもつ可塑剤や壁の隙間を埋める充填剤、固まるための硬化剤、柔軟性を持たせるための樹脂などをはじめ、様々な添加剤が含まれています。
外壁の隙間で弾力性を発揮したり、緩衝材の役割を果たしたりするのは、シーリング材の含まれる添加剤のおかげです。

ただ、シーリング材の添加剤自体は紫外線や赤外線に弱く、外気に晒され続けることで劣化し、徐々に弾力性を失います。
また経年に伴い可塑剤が外部に染み出し、劣化していきます。

そういった理由で約5～15年で外壁のシーリング材は耐用年数を迎えるので、外壁シーリング工事が必要になります。

4.　耐用年数など外壁シーリング工事の本格的な調査は、プロに任せましょう

雨漏れの原因部分の調査特定は、一般のお客様では難しいので、信頼できるプロに診断してもらう事をおすすめします。

ですから、お客様自身で対処する「シーリング材を使った雨漏れ対策」は、あくまで応急処置として考えましょう。

コラム筆者
小林塗装　店主　小林ゆず

小林塗装の店主小林ゆずは、名古屋「塗装工事の専門店」小林塗装ホームページのコンテンツ作成をしています。
塗装工事のエキスパートとして、外壁、屋根など塗り替え工事を検討している一般のお客様にとって分かりやすく、役立つ情報発信をいつも心掛けています。