ナフサ問題で外壁塗装はどう変わる?値上げの理由と今後の業界動向を解説
ここ数年、外壁塗装業界では、塗料やシーリング材、防水材、養生材など、工事に欠かせない材料の値上げが続いています。
その背景にあるのが、石油化学製品の重要原料である「ナフサ」の価格高騰や供給不安です。
ナフサは、原油を精製する過程で作られる石油製品の一種で、塗料の樹脂成分、シーリング材、防水材、プラスチック製品、各種副資材など、住宅メンテナンスに関わる多くの材料と深く結びついています。
つまり外壁塗装は、毎日の暮らしに必要な住まいのメンテナンスでありながら、その材料の背景をたどると、原油価格、為替、物流、そして世界情勢ともつながっている工事なのです。
特に近年は、原油価格の変動や円安、物流コストの上昇に加え、中東情勢の緊迫化も無視できない要因となっており、2026年2月末以降、アメリカとイスラエルによるイランへの軍事攻撃をきっかけに中東地域の緊張は一段と高まりました。
さらに原油輸送の大動脈ともいえるホルムズ海峡周辺では、海上輸送への不安が強まり、世界のエネルギー供給や燃料価格、石油化学製品の価格にも影響が広がりやすい状況となっています。
遠い国のできごとのように感じる中東情勢も、めぐり巡って、塗料価格や外壁塗装工事の費用に影を落とすことがあります。
まるで一滴の雨が川となり、やがて海へ流れていくように、世界の資源価格や物流の変化は、住まいのメンテナンス費用にも少しずつ影響を及ぼしていますす。
しかし、ナフサ問題や中東情勢が外壁塗装業界に与えている影響は、単純な材料価格の上昇だけではなく、塗料メーカーの開発方針、施工店の経営環境、職人の確保、そしてお客様が支払う工事費用の考え方まで、大きく変化しています。
これからの外壁塗装では、単に「安い、高い」だけで判断するのではなく、「なぜこの価格になるのか?」、「どの材料を使うのか?」、「どのような施工品質で住まいを守るのか?」を見極めることが、これまで以上に大切になってきました。
今回は名古屋の塗装店「小林塗装」が、ナフサ問題後の外壁塗装業界の現状と中東情勢を含めた原材料高騰の背景、そしてこれから外壁塗装を検討される方が知っておきたい業者選びのポイントについて、専門店の視点から分かりやすく解説します。
- ・ナフサとは何か
- ・なぜ塗料やシーリング材が値上がりしたのか
- ・外壁塗装業界で起きている変化
- ・今後の工事価格の見通し
- ・失敗しない業者選びのポイント
1.そもそもナフサとは?

ナフサとは、原油を蒸留・精製する過程で取り出される、石油製品の一種です。
原油は、地下から採掘された状態のままではさまざまな成分が混ざっています。
そこで加熱し、沸点の違いによってガソリン、灯油、軽油などに分けていきます。
その中でナフサは、一般的に沸点30〜180℃前後で得られる石油留分とされ、石油化学製品を作るための重要な基礎原料として使われています。
つまりナフサは、私たちが直接使う燃料というよりも、塗料・樹脂・プラスチック・合成繊維など、暮らしや建築に関わる多くの製品を支える「ものづくりの入口」のような存在です。
外壁塗装の分野でも、ナフサは決して無関係ではなく、塗料に使われる合成樹脂、顔料を分散させるための添加剤、シンナーなどの溶剤、シーリング材、防水材、養生シート、マスキングテープ、塗料容器、ローラーの芯材、刷毛や工具の樹脂部品など、塗装工事で使用する多くの材料や副資材が、石油化学製品と深くつながっています。
特に外壁塗料において重要なのが、塗膜を形成する「樹脂」であり、塗料はただ色を付けるための液体ではありません。
外壁の表面に薄い保護膜を作り、紫外線、雨水、湿気、汚れ、排気ガス、カビ、藻などから建物を守るための建築材料です。
その塗膜の耐久性や密着性、柔軟性、汚れにくさを左右する大切な成分が、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂などの合成樹脂であり、これらの樹脂の多くは、石油化学の技術によって作られており、その上流にはナフサがあります。
つまりナフサの価格や供給が不安定になると、塗料そのものの製造コストに影響が出やすくなります。
また、外壁塗装工事で欠かせないシーリング材にも、ナフサ由来の原料が関係しています。
シーリング材は、サイディング外壁の目地やサッシまわりの隙間を埋め、雨水の侵入を防ぐ大切な防水材です。
見た目は地味な存在ですが、外壁塗装においては、雨漏りを防ぐための「防水の要」ともいえる部分でシーリングには、変成シリコン系、ポリウレタン系、シリコン系などさまざまな種類がありますが、これらも化学原料や樹脂成分、可塑剤、添加剤などによって性能が成り立っているので、ナフサや石油化学原料の価格が上がると、シーリング材の価格にも影響が及びやすくなります。
さらに防水工事で使われるウレタン防水、ベランダ防水のトップコート、下塗り材、密着を高めるプライマー、ひび割れ補修に使う樹脂モルタルや補修材なども、石油化学製品と切り離して考えることはできません。
外壁塗装というと、どうしても「塗料の缶」だけに目が向きがちですが、実際の現場では、塗料以外にも下地補修材、シーリング材、防水材、養生材、テープ類、清掃用品、シンナー、工具の消耗品など、多くの材料が使われています。
それら一つひとつの価格が少しずつ上がることで、最終的な工事費用にも影響が出てきます。
たとえば、料理でいえばナフサは「出汁」のような存在で、お皿の上で目立つ主役ではありませんが、出汁の質や価格が変われば、料理全体の味わいや原価に影響します。
外壁塗装でも同じようにナフサは現場で直接見えるものではありませんが、塗料や建材を支える「見えない土台」として、品質や価格に深く関わっています。
ですから近年、外壁塗装の見積金額が以前より高く感じられる背景には、単に塗装店が値上げしているという単純な理由だけではなく、原油価格の変動、円安、物流費の上昇、容器代や副資材の値上がり、メーカーの製造コスト上昇など、いくつもの要因が重なっており、塗装工事の価格は、職人の手間だけで決まるものではなく、こうした材料の流通や世界的な資源価格の影響も受けながら成り立っています。
だからこそ、これからの外壁塗装では、単に「前より高い」「もっと安くできないか?」だけで判断するのではなく、「なぜその価格になるのか、どのような材料を使っているのか?」を見ることが大切です。
安く見える工事でも、シーリング材の品質を落としたり、下塗り材を適切に選ばなかったり、塗布量を減らしたりすれば、数年後の劣化や不具合につながる可能性があります。
反対に適正な材料を使い、正しい工程で施工された外壁塗装は、住まいを長く守るための確かなメンテナンスになります。
ナフサは普段の暮らしではあまり耳にしない言葉ですが、外壁塗装の価格や材料品質、そしてこれからの業者選びを考えるうえでは、知っておきたい大切なキーワードの一つです。
外壁塗装の費用を見るときには、表面上の金額だけでなく、その奥にある材料品質、施工内容、そして住まいを守るための価値まで見ていただくことが、後悔しない塗装工事につながります。
2.外壁塗装のナフサ不足はなぜ起きたのか?

ナフサ不足やナフサ価格の高騰は、一つの原因だけで起きているわけではありません。
原油価格の上昇、中東情勢の緊迫化、円安、物流費の上昇、石油化学産業の構造変化など、いくつもの要因が重なり合って起きています。
ナフサは、石油化学製品を作るための重要な基礎原料です。
そのナフサを分解し、エチレンやプロピレンなどの基礎化学品を作る設備が、石油化学コンビナートの中核となるナフサクラッカーです。
ナフサクラッカーは、いわば石油化学産業の「心臓部」のような存在です。
ここで作られるエチレン、プロピレン、ブタジエン、ベンゼンなどは、樹脂、合成ゴム、接着剤、プラスチック、塗料原料など、さまざまな製品のもとになります。
そのため、ナフサの供給が不安定になると、単にナフサだけが足りなくなるのではありません。
そこから作られる基礎化学品の供給にも影響が広がり、さらにその先にある塗料、シーリング材、防水材、養生材、テープ類、プラスチック容器などにも、時間差を置いて影響が出やすくなります。
また、外壁塗装の材料価格は、塗料メーカーや施工店だけで決まるものではありません。
そのさらに上流には、原油を掘る国、原油を運ぶ船、精製する工場、ナフサを分解する化学プラント、樹脂や添加剤を作る企業、そして塗料やシーリング材を製造するメーカーがあります。
つまり、外壁塗装で使う塗料や副資材の価格には、世界のエネルギー事情、海上輸送、為替、原材料価格、工場の稼働状況などが複雑に関係しており、料理で例えるなら、小麦粉が不足すれば、パン、麺、お菓子、外食メニューまで少しずつ影響が広がるようなものです。
ナフサも同じように、石油化学製品の入口にある原料なので、供給が不安定になると、その影響は塗装業界にもじわじわと波及していきます。
特に日本は、ナフサの多くを海外からの輸入に頼っており、中東産ナフサへの依存度も高い構造です。
そのため、ホルムズ海峡周辺の情勢が不安定になったり、海上輸送に混乱が生じたりすると、原料調達や価格に影響が出やすくなり、ナフサクラッカーの稼働が落ちると、石油化学製品全体の供給量にも影響します。
無理に代替原料を増やそうとしても、設備への負荷や製品バランスの問題があるため、現場では慎重な運転が求められます。
このようにナフサ不足とは、単に「材料が足りない」というだけの話ではなく、世界情勢、原油価格、物流、為替、国内の化学プラントの稼働状況まで関わる、非常に複合的な問題なのです。
だからこそ、外壁塗装の見積金額を見るときも、単に「昔より高い」「材料費が上がった」という表面的な見方だけでなく、その背景にある原材料の流れまで知っておくことが大切です。
価格の理由が分かると、適正価格で丁寧な工事を選ぶ目も、ぐっと養われていきます。

ナフサは、原油を蒸留・精製する過程で得られる石油留分の一つなので、原油価格が上昇すると、それに伴いナフサの価格も影響を受けやすくなります。
原油価格は、世界経済の動き、産油国の生産調整、エネルギー需要、為替、物流費、投資マネーの流れ、そして戦争や紛争など、さまざまな要因によって変動します。
中でも日本の石油化学産業にとって大きな不安材料となるのが、中東情勢の緊迫化です。
日本は、ナフサの多くを海外からの輸入に頼っており、特に中東産ナフサへの依存度が高く、輸入ルートの多くはホルムズ海峡を経由しています。
ホルムズ海峡は、ペルシャ湾とインド洋を結ぶ海上輸送の大動脈です。
この海域で軍事的な緊張が高まったり、船舶の航行に不安が生じたりすると、実際に供給が完全に止まっていなくても、原油やナフサの価格、輸送コストは敏感に反応します。
また、原油については国家備蓄制度が整えられていますが、ナフサには原油と同じような国家備蓄制度がありません。
民間在庫も限られているため、いちど供給不安が高まると、石油化学産業の稼働や原料調達に影響が出やすい構造になっています。
外壁塗装の現場から見ると、中東情勢やホルムズ海峡の問題は、少し遠い国のニュースのように感じられるかもしれません。
しかし実際には、塗料の樹脂成分、シーリング材、防水材、養生材、プラスチック容器、テープ類など、外壁塗装で使う多くの材料は石油化学製品と深く関係しています。
そのため、原油価格やナフサ価格が上昇すると、すぐに工事費へ反映されるとは限らないものの、メーカーの原料調達費、製造コスト、物流費、販売価格の見直しを通じて、時間差を置いて塗料や副資材の価格に影響していきます。
たとえば、料理で使う小麦や油の価格が上がると、パンやお菓子、外食の価格にも少しずつ影響が出るのとよく似ています。
ナフサの価格上昇も、塗料やシーリング材、防水材などの価格に、じわじわと波及していくのです。
つまり、中東情勢の緊迫化や原油価格の高騰は、外壁塗装とは一見関係が薄いように見えて、実は材料価格や工事費用の上昇につながる大きな要因の一つです。
だからこそ、これからの外壁塗装では、単に「昔より高くなった」と見るのではなく、原油価格、ナフサ価格、為替、物流、世界情勢といった背景まで含めて、工事価格の理由を理解することが大切です。

ナフサ不足や材料価格の高騰を考えるうえで、もう一つ大きな要因となるのが円安です。
日本は、原油や化学原料の多くを海外から輸入しています。
そのため、円の価値が下がると、同じ量の原油や原料を仕入れる場合でも、以前より多くの円を支払う必要があります。
たとえば、海外から仕入れる原料そのものの価格が変わっていなくても、為替の影響によって日本国内での仕入れ価格が上がることがあります。
これが、塗料メーカーや建材メーカーの製造コストを押し上げる要因になります。
外壁塗装で使用する塗料やシーリング材は、国内メーカーの商品であっても、すべての原料が国内だけで完結しているわけではなく、原料、添加剤、容器、包装材、製造設備の部品など、さまざまな部分で海外とのつながりがあります。
そのため円安が長く続くと、塗料や副資材の価格にもじわじわと影響が出てきます。
お客様から見ると「国内メーカーの塗料なのに、なぜ円安が関係するの?」と感じられるかもしれません。
しかし実際には、国内で作られている製品であっても、その原料や流通の背景には海外経済が深く関わっています。
外壁塗装の価格は、現場の作業代だけでなく、こうした為替の影響も大きく受けながら成り立っています。

近年は、物流コストの上昇も大きな問題になっています。
船便の混雑、燃料費の高騰、港湾の混乱、日本国内のトラックドライバー不足、国際情勢による航路変更などによって、物を運ぶためのコストが以前より高くなっています。
塗料や建材は、製造したら終わりではありません。
原料を工場へ運び、完成した製品を倉庫へ運び、販売店へ運び、最終的に現場へ届ける必要があります。
この流通のどこかでコストが上がると、最終的な材料価格にも反映されやすくなります。
特に塗料やシーリング材、防水材は、重量があり、保管や配送にも注意が必要な材料で、気温管理、在庫管理、納期調整が必要になることもあり、単純に「安く大量に運べばよい」というものではありません。
さらに物流が不安定になると、材料の納期にも影響が出ることがあり、以前ならすぐに入荷していた塗料や副資材でも、時期によっては入荷待ちになることがあります。
外壁塗装工事では、天候、足場、職人の予定、材料の納期がきれいに噛み合って、初めてスムーズな施工ができます。
そのため物流の停滞は、価格だけでなく、工事スケジュールにも影響する可能性があり、いわば物流は外壁塗装工事を支える「見えない動脈」のようなものです。
そこが詰まってしまうと、材料の価格や納期、工事全体の進行にも影響が出てきます。

ナフサ不足の背景には、石油化学産業そのものの構造変化もあります。
日本国内では、人口減少や産業構造の変化、省エネルギー化、脱炭素への流れなどにより、石油化学製品の需要や供給体制が少しずつ変わってきています。
また、石油化学プラントの老朽化、設備更新の負担、工場の再編、製造品目の見直しなどによって、以前のように安定して大量供給できる体制が変化している部分もあります。
近年は世界的に脱炭素や環境配慮の流れが強まり、石油由来の原料に対する見直しも進んでいます。
これは長い目で見れば大切な流れですが、その移行期には、原料の供給や価格が不安定になりやすい面もあります。
塗料業界でも、環境対応型塗料、水性塗料、低VOC塗料、高耐久塗料など、時代に合わせた製品開発が進んでいます。
しかし新しい技術や高性能な原料を使うためには、研究開発費や製造コストも必要です。
そのため、単に原料が高くなっただけでなく、より環境に配慮し、より長持ちする塗料を作るためのコストも価格に反映されるようになっています。
外壁塗装の価格上昇には、こうした産業全体の変化も大きく関係しています。
ただし、これは必ずしも悪いことばかりではありません。
高耐久化や環境対応が進むことで、以前より長持ちしやすい塗料や臭いの少ない塗料、汚れにくい塗料など、住まいにとってメリットのある製品も増えています。
大切なのは、価格だけを見るのではなく、その材料がどのような性能を持ち、どのような目的で選ばれているのかを確認することです。
ナフサ不足やナフサ価格の高騰は、原油価格だけで説明できる問題ではありません。
原油価格の高騰、円安、物流コストの上昇、石油化学産業の再編、環境対応への移行など、いくつもの要因が重なり合っています。
そのため、短期間で一気に元の価格へ戻るとは考えにくい面があります。
外壁塗装業界においても、これからは材料価格の変動を前提にしながら、適正な材料選び、正しい施工管理、無理のない工事計画を立てることが大切になります。
小林塗装では、こうした社会情勢や材料価格の変化を踏まえながらも、必要以上に不安をあおるのではなく、住まいの状態に合った適切な仕様と、長く安心できる施工品質を大切にしています。
ナフサ不足は、遠い世界の資源問題のように見えて、実は外壁塗装の材料価格や工事費用にもつながる身近な問題です。
だからこそ、これからの外壁塗装では、価格の理由をきちんと説明できる塗装店を選ぶことが、より重要になっています。
3.ナフサ問題が外壁塗装業界へ与えた影響とは?

ナフサ問題が外壁塗装業界へ与えた影響は、塗料価格の値上げだけではありません。
外壁塗装工事では、塗料のほかにも、シーリング材、防水材、下地補修材、養生用品、テープ類、容器、工具の消耗品など、多くの材料を使用します。
それらの多くが、石油化学製品や物流コストと深く関わっています。
そのためナフサ価格の高騰や原油価格の変動、円安、物流費の上昇が重なると、工事全体の原価が少しずつ押し上げられていきます。
外壁塗装の見積書を見ると、どうしても「塗料代」や「足場代」といった大きな項目に目が向きがちです。
しかし実際の現場では、目に見えにくい細かな材料や副資材の積み重ねが、施工品質を支えています。
まるで上質な料理に、素材だけでなく調味料、出汁、火加減、器まで大切なように外壁塗装も塗料だけで仕上がる工事ではありません。
ここでは、ナフサ問題が外壁塗装業界にどのような影響を与えているのかを、具体的な材料ごとに見ていきます。
ナフサ問題の影響として、もっとも分かりやすいのが塗料価格の値上げです。
外壁塗料は、単に色を付けるための液体ではありません。
紫外線、雨水、湿気、排気ガス、カビ、藻、汚れなどから外壁を守るための保護材です。
その性能を支えているのが、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、無機成分を含む樹脂設計などの塗膜成分です。
これらの樹脂や添加剤、溶剤、容器、包装材などには、石油化学製品が深く関係しています。
そのためナフサや原油価格が上昇すると、塗料メーカーの原料調達コストや製造コストも上がりやすくなります。
近年では、各塗料メーカーから価格改定の案内が出されることも珍しくなくなりました。
以前であれば、数年間は大きく変わらなかった材料価格が、現在では短い期間で見直されるケースもあります。
塗装店としても、仕入れ価格が上がる中で、従来と同じ仕様・同じ品質を維持しようとすると、どうしても工事価格に影響が出てきます。
ここで大切なのは、単に「高くなった」ということだけではありません。
価格上昇の中でも、どの塗料を選び、どのような下塗り材と組み合わせ、どの程度の耐久性を目指すのかが、これまで以上に重要になっています。
<安さだけを優先して塗料のグレードを落としたり、塗布量を減らしたりすれば、数年後の色あせ、チョーキング、剥がれ、膨れなどの不具合につながる可能性があります。
外壁塗装は、服を一枚買う感覚というより、住まいに合った上質なコートを仕立てるようなものです。
生地の質、縫製、体に合ったサイズ感が大切なように、塗料の性能、下地との相性、職人の施工精度がそろって初めて、長く安心できる仕上がりになります。
ナフサ問題の影響は、シーリング材にも及んでいます。
シーリング材とは、サイディング外壁の目地やサッシまわり、換気フードまわり、入隅部分などに充填されているゴム状の防水材です。
外壁塗装では、つい外壁の色や塗料名に目が行きがちですが、シーリング工事は雨漏りを防ぐための「防水の要」です。
特にサイディング外壁では、シーリング材が劣化すると、目地のひび割れ、破断、肉やせ、剥離などが起こり、雨水が建物内部へ入り込む原因になります。
シーリング材には、変成シリコン系、ポリウレタン系、シリコン系などがあり、樹脂成分、可塑剤、添加剤、充填材などによって性能が成り立っています。
これらの原料にも石油化学製品が関係しているため、ナフサや原油価格の影響を受けやすい材料の一つです。
近年は、高耐久シーリング材の需要も高まっています。
外壁塗料の耐久年数が伸びる一方で、シーリング材だけが早く傷んでしまうと、せっかくの外壁塗装の寿命を十分に活かせません。
そのため、小林塗装では外壁材の種類や既存状態、塗料の耐久性に合わせて、シーリング材の選定も大切にしています。
ただし、高耐久シーリング材は一般的な材料より価格が高くなる傾向があります。
材料価格が上がっている時代だからこそ、「とにかく安いシーリング材でよい」という考え方ではなく、建物を長く守るために必要な性能を見極めることが大切です。
シーリングは、完成後には外壁と同じように塗装され、目立ちにくくなることもあります。
しかし、目立たない部分ほど手を抜かないことが、良い塗装工事の基本です。
おしゃれなバッグも、持ち手や縫い目がしっかりしているから長く使えるように、外壁塗装も目地や細部の防水処理がしっかりしていてこそ、安心が長続きします。
ベランダ、バルコニー、屋上、陸屋根などに使われる防水材料も、ナフサ問題や原材料高騰の影響を受けています。
住宅の防水工事では、ウレタン防水材、FRP防水材、トップコート、プライマー、補強クロス、シート防水材など、さまざまな材料が使われます。
これらの多くも樹脂や化学原料を使用しているため、石油化学製品の価格変動と切り離して考えることはできません。
防水材料の値上げは、外壁塗装と同時にベランダ防水や屋上防水を行う場合に、工事費用へ影響しやすくなります。
特に雨漏りリスクのある建物では、防水工事を「今回は省いておこう」と安易に判断することはおすすめできません。
外壁がきれいになっても、ベランダや屋上の防水層が傷んでいれば、そこから雨水が入り、建物内部の木部や鉄骨、断熱材を傷めてしまうケースがあるからです。
防水工事は、見た目を美しくする工事というより、住まいの寿命を守るための基礎的なメンテナンスなので、材料価格が上がっている時代でも、劣化状態に応じて必要な防水処理を行うことが重要です。
もちろん、すべての建物で大掛かりな防水改修が必要になるわけではありません。
既存防水層の状態によっては、トップコートの塗り替えで十分な場合もありますし、下地から補修が必要な場合もあります。
ですから防水工事で大切なことは、現地調査で防水層の膨れ、ひび割れ、剥がれ、摩耗、排水不良などを確認し、建物の状態に合った工法を選ぶことです。
防水材料の価格が上がっているからこそ、過剰な工事も、必要な工事の省略も避けなければなりません。
小林塗装では、外壁だけでなく、ベランダや屋上の防水状態も含めて確認し、住まい全体を長く守る視点でご提案しています。
外壁塗装の価格上昇で見落とされやすいのが、養生材や副資材の値上げです。
養生材とは、塗装しない部分を汚さないために使うビニールシート、マスカー、マスキングテープ、ブルーシート、養生テープなどの材料です。
外壁塗装では、窓、玄関ドア、床、植木、エアコン室外機、車、土間、手すり、照明器具など、塗料が付いてはいけない場所を丁寧に保護します。
養生は完成後にはすべて剥がしてしまうため、お客様の目には残りません。
しかし、仕上がりの美しさや近隣への配慮、塗料の飛散防止には欠かせない大切な工程です。
この養生材の多くは、プラスチックフィルムや粘着剤、紙、樹脂などで作られているため、ナフサや石油化学原料、物流費の影響を受けやすくなります。
また、下地補修材、パテ、プライマー、清掃材、ローラー、刷毛、ウエス、塗料カップ、容器、手袋、袋類など、現場で使う細かな副資材も少しずつ値上がりしています。
一つひとつは数百円、数千円の材料でも、1棟の外壁塗装工事では多くの量を使用します。
そして、こうした細かな材料を適切に使うことが、現場の品質を支えています。
たとえば養生を簡略化すれば、作業時間や材料費は少し抑えられるかもしれません。
しかし、窓まわりのラインが乱れたり、床や植栽に塗料が付着したり、近隣の車へ飛散するリスクが高まったりします。
外壁塗装は、塗る技術だけでなく、塗らない部分をきちんと守る技術も大切です。
きれいなメイクに下地づくりが大切なように塗装でも養生や下地処理が仕上がりを大きく左右します。
見えなくなる材料にこそ、その塗装店の姿勢が表れるものです。
ナフサ問題や原油価格の影響は、塗料やシーリング材だけでなく、足場資材や運送費にも関係しています。
外壁塗装では、安全で丁寧な作業を行うために足場が欠かせません。
足場は職人が高所で作業するための作業床であり、同時に飛散防止ネットを張るための骨組みでもあります。
足場がしっかりしていなければ、外壁の上部、軒天、破風、雨樋、屋根まわりなどを安全かつ丁寧に施工することはできません。
近年は、鋼材価格、燃料費、人件費、保険料、安全管理費などが上昇しており、足場工事の費用も以前より高くなっています。
また、足場材は重量があるため、運搬にはトラックや燃料が必要です。
燃料価格が上がれば、足場材や塗料、建材を現場へ運ぶための運送費にも影響します。
塗料メーカーから販売店へ、販売店から施工店へ、施工店から現場へ。
材料は多くの流通経路を通って現場に届きます。
そのすべての段階で運送費がかかるため、物流コストの上昇は外壁塗装工事全体にじわじわと影響していきます。
足場代について、お客様から「足場は最後になくなるのに、なぜこんなに費用がかかるのですか」と聞かれることがあります。
たしかに足場は完成後には撤去され、住まいには残りません。
しかし足場は、職人の安全、施工品質、近隣への配慮を守るための大切な仮設設備です。
舞台でいえば、表に見える役者を支える照明や音響、舞台裏の設備のようなものです。
お客様の目には残らなくても、良い仕上がりを実現するためには欠かせない存在です。
そのため、足場費用を無理に削りすぎると、安全性や作業性、仕上がりに影響する可能性があります。
これからの外壁塗装では、足場代や運送費も含めて、適正な工事価格として考えることが大切です。
ナフサ問題による影響は、塗料、シーリング材、防水材、養生用品、副資材、足場、運送費など、外壁塗装工事のさまざまな部分に広がっています。
そのため、以前と同じ工事内容であっても、見積金額が高くなることがあります。
ここで大切なのは、単純に「高い・安い」だけで判断してはいけません。
材料価格が上がっている中で、極端に安い見積りが出ている場合には、どこで費用を抑えているのかを確認する必要があります。
- ■ 塗料のグレードが下がっていないか
- ■ 塗布量が適切か
- ■ 下塗り材が外壁材に合っているか
- ■ シーリング材の品質は十分か
- ■ 防水工事が必要以上に省かれていないか
- ■ 養生や下地補修が簡略化されていないか
- ■ 足場や安全管理に無理がないか
これらを確認することで、見積金額の本当の意味が見えてきます。
外壁塗装は、安く済ませることだけが目的の工事ではありません。
雨風や紫外線から住まいを守り、外観を美しく整え、これからも安心して暮らすための大切なメンテナンスです。
ナフサ問題後の時代だからこそ、価格の理由を丁寧に説明し、必要な工程を省かず、適正な材料で施工する塗装店の価値がより問われるようになっています。
小林塗装では、材料価格が上昇している時代でも、必要な工程を安易に削るのではなく、住まいの状態に合わせた適正な仕様と長く安心できる施工品質を大切にしています。
4.ナフサ問題による外壁塗装価格上昇よりも深刻な「職人不足」とは

実は近年の外壁塗装業界では、材料価格の上昇以上に深刻な問題があります。
それが、職人不足です。
塗料やシーリング材、防水材は、価格が上がったとしても、基本的には仕入れることができます。
しかし、経験を積んだ職人は、お金を出せばすぐに集まるものではありません。
外壁塗装は、塗料を外壁に塗るだけの単純な作業ではなく、建物の状態を見極め、下地を整え、天候や湿度を読みながら、一つひとつの工程を積み重ねていく仕事です。
同じ塗料を使っても、施工する職人の知識や経験、丁寧さによって、仕上がりや耐久性は大きく変わります。
たとえば、下地の劣化を見逃したまま塗装すれば、数年後に膨れや剥がれが起きることがあります。
シーリングの撤去やプライマー塗布が不十分であれば、目地の早期剥離や雨水の侵入につながるケースもあります。
また、塗料の乾燥時間を守らずに次の工程へ進めてしまうと、塗膜本来の性能を十分に発揮できない場合があります。
つまり外壁塗装の品質は、カタログに書かれた塗料の性能だけで決まるものではありません。
その塗料を、「誰が、どのような判断で、どれだけ丁寧に施工するか?」によって、住まいを守る力が大きく変わってきます。
現在の建設業界全体では、若手職人の減少と職人の高齢化が大きな課題になっています。
外壁塗装業界も例外ではありません。
昔に比べて、塗装職人を目指す若い人は少なくなり、現場で長年経験を積んできた熟練職人も少しずつ年齢を重ねています。
塗装の仕事は、夏の暑さ、冬の寒さ、足場上での作業、細かな養生、丁寧な下地処理など、決して楽な仕事ではありません。
しかしその一方で、住まいを美しくよみがえらせ、お客様に喜んでいただける、とてもやりがいのある仕事でもあります。
だからこそ、職人不足の時代には、ただ人手を集めるだけでなく、塗装の仕事に誇りを持てる環境づくりや若い職人を丁寧に育てる仕組みが必要になります。
職人は、一日や二日で育つものではありません。
刷毛の持ち方、ローラーの動かし方、塗料の含ませ方、養生のラインの出し方、下地の見方、塗膜の乾き具合の判断など、細かな感覚は、現場での経験を重ねながら少しずつ身に付いていきます。
まるで料理人が火加減や包丁さばきを身体で覚えていくように、塗装職人も現場の空気、素材の状態、天候の変化を感じ取りながら技術を磨いていきます。
職人不足が進むと、外壁塗装工事にはさまざまな影響が出やすくなります。
たとえば、十分な経験を持つ職人を確保できないまま工事を進めると、下地補修やシーリング、防水処理などの重要な工程で判断ミスが起きる可能性があります。
また、限られた人数で無理な工程を組むと、現場に余裕がなくなり、確認作業や清掃、細部の仕上げが不十分になりやすくなります。
外壁塗装は、急げばよいという工事ではありません。
高圧洗浄後の乾燥、下塗り後の乾燥、中塗り・上塗りの塗り重ね時間、シーリング材の硬化時間など、守らなければならない時間があります。
こうした工程を丁寧に守るためには、職人の技術だけでなく、現場管理の余裕も必要です。
職人不足の時代に、あまりにも短い工期や極端に安い工事価格を求めすぎると、現場に無理が生じるケースがあります。
その無理は、完成直後には分かりにくくても、数年後の不具合として表面に出てくる場合があります。
外壁塗装の怖いところは、手抜きや判断不足が、その場ですぐに見えるとは限らない点です。
塗った直後はきれいに見えても、下地処理や塗布量、乾燥時間が不十分であれば、数年後に差が出てきます。
だからこそ、これからの外壁塗装では、見積金額だけでなく、施工する職人の体制や管理方法までしっかり確認しましょう。
材料価格が上がり、職人不足も進む中で、外壁塗装工事の価格は以前より高くなりやすい傾向があります。
そのため、お客様が少しでも費用を抑えたいと考えるのは当然のことです。
ただし、ここで注意したいのは、「安い工事」と「適正価格の工事」は違うという点です。
適正価格の工事とは、必要な材料を使い、必要な工程を省かず、職人が安全に丁寧な作業を行える価格のことです。
一方で、極端に安い工事では、どこかで無理が生じている可能性があります。
- ■ 下地補修を簡略化している
- ■ シーリング材のグレードを下げている
- ■ 塗料の塗布量が不足している
- ■ 乾燥時間を十分に取っていない
- ■ 経験の浅い職人だけで施工している
- ■ 現場管理や完工確認が不十分になっている
もちろん、価格が高ければ必ず良い工事というわけではありません。
大切なのは、見積金額の中身が明確で、なぜその仕様・その価格になるのかをきちんと説明してくれるかどうかです。
外壁塗装は、住まいの外観を整えるだけでなく、雨水や紫外線から建物を守るための大切なメンテナンスです。
そのため、価格だけを見て判断するのではなく、施工内容、職人の体制、使用材料、保証、アフターフォローまで含めて比較することが大切です。
これからの外壁塗装では、塗料名や価格だけでなく、「誰がどのように施工するのか?」がより重要になっていきます。
同じシリコン塗料、同じフッ素塗料、同じ無機塗料であっても、施工内容が違えば、仕上がりも耐久性も変わります。
たとえば、外壁材の種類に合った下塗り材を選んでいるか。
チョーキングやひび割れ、浮き、旧塗膜の状態をちゃんと正しく判断しているか。
シーリングを打ち替えるべき部分と増し打ちで対応できる部分を適切に見極めているか。
付帯部や板金部分のケレン、錆止め、下地処理を丁寧に行っているか。
こうした細かな判断と作業の積み重ねが、外壁塗装の品質を左右します。
完成後の住まいは、まるで新しい服に着替えたように美しく見えます。
しかし外壁塗装で本当に大切なのは、その美しさの下にしっかりとした下地処理と正しい施工がどうかです。
表面だけ整えた工事ではなく、見えない部分まで丁寧に手を入れた工事こそ、長く安心できる外壁塗装につながります。
小林塗装では、塗装工事を単なる作業ではなく、お客様の住まいを長く守るための大切な仕事だと考えています。
そのため、塗料の性能だけに頼るのではなく、下地調整、補修、養生、塗布量、乾燥時間、仕上がり確認まで、一つひとつの工程を大切にしています。
特に外壁塗装では、完成すると見えなくなる部分にこそ、職人の姿勢が表れます。
シーリングの撤去、プライマーの塗布、細かなひび割れ補修、雨樋や水切り板金のケレン、窓まわりの養生ラインなどがあります。
こうした作業は派手ではありませんが、仕上がりと耐久性を支える大切な工程です。
お客様から見えにくい部分だからこそ、職人として手を抜かない。
それが、小林塗装が大切にしている基本の姿勢です。
また、職人不足の時代だからこそ、若い職人への教育や、現場での声かけ、作業内容の共有も重要だと考えています。
ただ早く作業を終えるのではなく、なぜこの下塗り材を使うのか、なぜこの補修が必要なのか、なぜこの順番で進めるのかを理解しながら施工することが、職人の成長と施工品質の安定につながります。
外壁塗装は、最終的には人の手で仕上げる仕事です。
どれだけ高性能な塗料があっても、それを扱う職人の知識と責任感がなければ、塗料本来の力を十分に発揮できません。
だからこそ、価格上昇の時代においても、小林塗装は「安さ」だけではなく、職人の技術と誠実な施工に価値を置いています。
材料価格が上がり、職人不足が進むこれからの時代こそ、外壁塗装は「どの塗料を使うか」だけでなく、「誰がどのように施工するのか」まで見て選ぶことが大切です。
小林塗装では、住まいの状態に合わせた適正な仕様と、職人の手仕事を大切にした高品質な施工で、長く安心できる外壁塗装をお届けします。
5.ナフサ問題後の外壁塗装や塗料の価格はどうなる?【予想】

ナフサ問題後の外壁塗装や塗料の価格については、正直なところ「すぐに以前の価格へ戻る」と考えるのは難しい状況です。
もちろん、原油価格や為替、世界情勢が落ち着けば、一部の材料価格が安定する可能性はあります。
しかし、現在の外壁塗装業界を取り巻く環境を見ると、塗料やシーリング材、防水材、副資材、足場代、運送費、人件費など、さまざまなコストが同時に上がっているため、工事価格はしばらく高止まりしやすいと考えられます。
外壁塗装の価格は、塗料代だけで決まるものではありません。
塗料、シーリング材、防水材、下地補修材、養生用品、足場、燃料費、運送費、職人の人件費、現場管理費、保険料など、いくつもの要素が重なって成り立っています。
そのため、どれか一つの価格が落ち着いたとしても、他のコストが上がっていれば、工事全体の価格は下がりにくくなります。
ここでは、今後の外壁塗装や塗料価格がどのように動いていく可能性があるのか、小林塗装の視点で分かりやすく整理してみます。

まず塗料価格については、今後もしばらく高止まりする、または情勢に合わせて段階的な値上げが続く可能性があると考えられます。
塗料は、単に色を付けるための液体ではありません。
外壁や屋根の表面に塗膜を形成し、紫外線、雨水、湿気、汚れ、カビ、藻、排気ガスなどから建物を守るための建築材料です。
その塗料を作るためには、樹脂、顔料、添加剤、溶剤、水、分散剤、防腐剤、容器、包装材など、さまざまな原料や副資材が必要になります。
特に塗料の耐久性を左右する大切な成分が、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂などの「樹脂成分」です。
この樹脂成分は、塗膜の密着性、柔軟性、耐候性、汚れにくさ、艶の持ちなどに深く関わっています。
そして、こうした樹脂や溶剤、添加剤、プラスチック容器、包装資材などの多くは、ナフサをはじめとした石油化学製品とつながっています。
そのため、原油価格やナフサ価格が不安定になると、塗料メーカーは安定した価格で原料を調達しにくくなります。
以前でしたら、多少の原材料価格の変動はメーカー側の企業努力で吸収できることもありました。
しかし近年は、原油価格、ナフサ価格、円安、物流費、人件費、電気代、包装資材費など、複数のコストが同時に上昇しています。
一つひとつは小さな上昇でも、塗料を製造し、缶に詰め、倉庫へ運び、販売店を通じて現場へ届けるまでの流れ全体で見ると、大きな負担になります。
たとえば、料理でいえば、主材料だけでなく、調味料、包装、配送費、光熱費、人件費まで一斉に上がっているような状態です。
どれか一つだけなら工夫で吸収できても、すべてが重なると、最終的な価格に反映せざるを得なくなります。
特に中東情勢の緊迫化によって、原油やナフサの供給に不安が広がると、材料価格は上がりやすくなります。
実際に供給が完全に止まっていなくても、「今後、原油の輸送が不安定になるのではないか」「燃料価格がさらに上がるのではないか」という市場の警戒感だけで、原油価格や関連原料の価格が動く現象があります。
塗料メーカーにとっては、こうした不安定な状況の中で、将来の原料価格を読みながら製造計画や販売価格を決めなければなりません。
そのため、価格改定は一度だけで終わるとは限らず、原油価格、為替、輸送コスト、原材料調達の状況に合わせて、段階的に見直される可能性があります。
以前のように「数年間ほとんど塗料価格が変わらない」という時代から、現在は「社会情勢に合わせて価格が動く時代」へ変わってきている印象です。
これは、スーパーで卵、小麦粉、食用油、コーヒー豆などの価格が少しずつ変わる感覚に近いかもしれません。
塗料もまた、世界の資源価格や物流の影響を受ける製品である以上、今後は価格変動をある程度前提に考える必要があります。
外壁塗装を検討する方にとって大切なのは、「価格が上がるから急いだ方がよい」と焦ることではありません。
むしろ、なぜその塗料を選ぶのか、その価格にどのような性能や施工内容が含まれているのかを確認することです。
塗料価格が上がっている時代だからこそ、単純に安い塗料を選ぶのではなく、建物の状態、外壁材との相性、期待する耐久年数、予算のバランスを見ながら、適正な塗料を選ぶことが大切になります。
外壁塗装の価格を考えるうえで、円安の影響も見逃せません。
日本で販売されている塗料の多くは、国内メーカーの商品です。
そのため、お客様から見ると「日本のメーカーが作っている塗料なのに、なぜ円安が関係するの?」と感じられるかもしれません。
しかし実際には、国内メーカーの塗料であっても、その原料や添加剤、溶剤、容器、包装資材、製造設備の部品、物流燃料などは、海外の資源や部材と深くつながっています。
日本は、原油や石油化学原料の多くを海外から輸入しています。
そのため、円安が進むと、同じ量の原料を仕入れる場合でも、以前より多くの円を支払う必要があります。
たとえば、海外での原料価格が変わっていなくても、為替レートが円安に動けば、日本国内での仕入れ価格は上がります。
これは塗料メーカーだけでなく、シーリング材メーカー、防水材メーカー、容器メーカー、物流会社などにも影響します。
つまり円安は、塗料の原料費だけでなく、塗料を作るための周辺コスト全体を押し上げる要因になります。
さらに、塗料製造には電気や燃料も必要です。
工場を動かすエネルギーコスト、原料を運ぶ輸送費、製品を倉庫や販売店へ届ける物流費も、為替や原油価格の影響を受けます。
そのため、円安が長く続くと、国内で製造されている塗料であっても、販売価格を下げにくい状況が続きやすくなります。
また、一度上がった価格がすぐに下がりにくい理由もあります。
仮に将来的に円高方向へ戻ったとしても、すでに上がった人件費、物流費、電気代、包装資材費、設備維持費などは、すぐに元の水準へ戻るとは限りません。
特に人件費や物流費は、社会全体の人手不足とも関係しているため、為替だけで簡単に下がるものではありません。
そのため、為替が少し落ち着いたとしても、塗料価格がすぐに以前の水準へ戻るとは考えにくいのが実情です。
また、塗料メーカーは、今後の原料調達リスクや在庫リスクも考えながら価格を決めています。
原油価格や円相場が不安定な時代には、メーカー側も将来のコスト上昇に備えた価格設定をせざるを得ない場合があります。
つまり塗料価格は、その時点の原料価格だけでなく、今後の調達リスクや物流リスクも含めて決まっていくのです。
外壁塗装を検討中のお客様にとっては、少し分かりにくい部分かもしれません。
しかし、見積金額の背景には、塗装店の利益だけでなく、原料調達、メーカー製造、物流、為替、人件費など、いくつもの要素が重なっています。
ですから、これからの外壁塗装では、単に「国内メーカーだから安心」「有名な塗料だから大丈夫」というだけでなく、その塗料が建物に合っているか、施工仕様が適切か、価格の理由をきちんと説明してもらえるかが重要になります。
またさらに円安が続く時代では、国内メーカーの塗料であっても価格が下がりにくくなります。
だからこそ、価格だけを見て判断するのではなく、材料の品質、施工内容、耐久性、そして住まいを長く守る価値まで含めて、外壁塗装を検討することが大切です。

シーリング材や防水材についても、今後は大きく値下がりするというより、まずは価格の安定化が現実的だと考えられます。
シーリング材には、変成シリコン系、ポリウレタン系、シリコン系などがあり、樹脂成分、可塑剤、添加剤、充填材など多くの化学原料が使われています。
防水材にも、ウレタン防水材、FRP防水材、トップコート、プライマー、補強材など、石油化学製品と関係の深い材料が多くあります。
これらは塗料と同じように、ナフサ価格、原油価格、物流費、為替の影響を受けやすい材料です。
また、近年は外壁塗料の高耐久化に合わせて、シーリング材にも高耐久タイプを選ぶケースが増えています。
外壁塗料だけ長持ちしても、目地のシーリングが早く傷んでしまえば、住まい全体の防水性は十分に保てません。
そのため、今後は「安いシーリング材で済ませる」という考え方よりも、塗料の耐久性や外壁材の状態に合わせて、適正な材料を選ぶ流れがより強くなると考えられます。
結果として、シーリング工事や防水工事の価格も、以前より下がりにくい傾向が続く可能性があります。
外壁塗装の価格を考えるうえで、今後さらに大きな要素になるのが人手不足です。
塗料や材料は、価格が上がっても仕入れることができます。
しかし、経験のある職人はすぐに増やすことができません。
外壁塗装は、下地の見極め、シーリングの施工、塗料の選定、塗布量の管理、乾燥時間の判断、細部の仕上げなど、職人の経験と技術が品質を左右する仕事です。
建設業界全体では、若手不足と高齢化が進んでおり、塗装職人も例外ではなく、職人を安定して確保し、丁寧な工事を続けていくためには、適正な人件費を確保することが必要になります。
この流れは、外壁塗装の価格にも反映されていく可能性があります。
もちろん、お客様にとって工事費用が上がることはうれしい話ではありません。
しかし、職人の人件費を無理に削れば、現場に余裕がなくなり、施工品質や安全管理に影響が出ることがあります。
これからの外壁塗装では、単に安い職人を集めるのではなく、きちんと技術を持った職人が、無理のない工程で丁寧に施工できる体制を整えることが重要になります。
ナフサ問題後の外壁塗装業界では、以前のような安売り競争はますます難しくなっていくと考えられます。
材料費、人件費、足場代、運送費、保険料、現場管理費が上がっている中で、極端に安い価格を出すには、どこかで費用を削る必要があります。
その結果、塗料のグレードを下げる、シーリング材の品質を落とす、下地補修を簡略化する、塗布量を減らす、乾燥時間を短縮する、経験の浅い職人だけで施工する、といったリスクが生まれやすくなります。
もちろん、企業努力によって無駄を減らすことは大切です。
しかし、必要な材料や必要な工程まで削ってしまえば、それはお客様の住まいを守る工事ではなくなってしまいます。
これからの外壁塗装では、単に「一番安い見積り」を選ぶのではなく、見積金額の中に何が含まれているのかを確認することが大切です。
- ■ 塗料のメーカー名と商品名が明記されているか
- ■ 下塗り・中塗り・上塗りの工程が明確か
- ■ シーリング工事の範囲と材料が分かるか
- ■ 防水工事の必要性を説明してくれるか
- ■ 足場代や養生費が適正に含まれているか
- ■ 施工する職人や現場管理の体制が分かるか
こうした内容を確認することで、安いだけの見積りなのか、適正価格でしっかり施工する見積りなのかが見えやすくなります。
今後の外壁塗装では、価格そのものよりも、長期的な価値で判断することがより重要になります。
たとえば、見積金額が少し安くても、数年で色あせや剥がれ、シーリングの破断が起きてしまえば、早い段階で再補修が必要になる可能性があります。
反対に、適正な材料を使い、下地処理やシーリング、防水処理まで丁寧に行えば、初期費用は少し高くても、長い目で見ると住まいを守る力が高くなります。
外壁塗装は、単なる「住まいのお化粧」ではありません。
雨水や紫外線から住まいを守り、建物の寿命を延ばすための大切なメンテナンスです。
洋服でいえば、流行だけで選ぶ一枚ではなく、長く着られる上質なコートを選ぶような感覚に近いかもしれません。
見た目の美しさだけでなく、生地の質、縫製、着心地、長持ちするかどうかまで考えて選ぶことが大切です。
外壁塗装も同じように、塗料名や価格だけでなく、住まいの状態に合った仕様、職人の施工品質、アフターフォローまで含めて判断する必要があります。
小林塗装の視点では、今後の外壁塗装価格は、短期間で大きく下がるというより、しばらくは高止まり、または材料や人件費の状況に応じて段階的に上がる可能性があると考えています。
特に、以下のような状況が続く場合は、外壁塗装の価格にも影響が出やすくなります。
- ■ 原油価格やナフサ価格が高止まりする
- ■ 円安が続き、輸入原料の価格が上がる
- ■ 中東情勢などにより海上輸送が不安定になる
- ■ 物流費や燃料費が上昇する
- ■ 職人不足により人件費が上がる
- ■ 高耐久塗料や高耐久シーリング材の需要が増える
ただし、だからといって「すぐに契約しないと損をします」と不安をあおるような考え方は、小林塗装ではおすすめしていません。
大切なのは、住まいの劣化状態をきちんと確認し、今すぐ塗装が必要なのか、もう少し様子を見てもよいのかを冷静に判断することです。
外壁に大きなひび割れ、シーリングの破断、雨漏り、塗膜の剥がれ、屋根材の劣化などがある場合は、価格の様子を見るよりも早めの対応が必要になることがあります。
一方で、劣化が軽度で、すぐに雨漏りリスクが高い状態でなければ、工事時期や仕様をじっくり検討することもできます。
価格が上がる時代だからこそ、焦って契約するのではなく、建物の状態を正しく知り、納得できる内容で工事を進めることが大切です。
小林塗装では、材料価格や社会情勢の変化を踏まえながらも、必要以上に不安をあおるのではなく、お住まいにとって本当に必要な工事内容を分かりやすく説明することを大切にしています。
ナフサ問題後の外壁塗装では、価格だけを見るのではなく、材料品質、施工内容、職人の体制、長期的な耐久性まで含めて考えることが重要です。
これからは「いくら安いか」ではなく、「その価格でどれだけ安心して住まいを守れるか」を基準に、外壁塗装を選ぶ時代になっていくと考えています。
6.ナフサ問題に乗じてまた増えている「外壁塗装 安売り提案」に注意しましょう

ナフサ問題による材料価格の上昇、円安、物流費の高騰、職人不足による人件費の上昇など、外壁塗装業界を取り巻くコストは以前より確実に上がっています。
その一方で、最近また目立ってきているのが「外壁塗装の安売り提案」です。
もちろん、企業努力によって無駄を省き、お客様にできるだけ良い工事を適正価格で提供することは、とても大切なことです。
小林塗装でも、必要のない工事をすすめたり、過剰な仕様で費用を高くしたりすることは良いことだとは考えていません。
しかし、材料費も人件費も上がっている時代に、あまりにも極端に安い見積りが出ている場合は、どこかで無理が生じている可能性があります。
外壁塗装は、塗った直後だけを見れば、どの業者が施工しても一見きれいに見えることがあります。
しかし、本当の差が出るのは、施工から3年後、5年後、10年後です。
下地処理、シーリング、防水処理、塗布量、乾燥時間、現場管理など、完成後には見えにくくなる部分こそ、住まいを長く守るために欠かせない工程です。
ここでは、ナフサ問題後の時代に増えやすい安売り提案の注意点について、具体的に解説します。
外壁塗装の営業でよく見かけるのが、最初に高い金額を提示しておき、その場で大幅な値引きを行う提案です。
たとえば、最初の見積りでは高額だったのに、少し話をしただけで数十万円単位の値引きが出るようなケースです。
お客様からすると「安くしてくれた」とお得に感じるかもしれません。
しかし冷静に考えると、最初の金額は何だったのか、本当に適正な積算だったのか、疑問が残るかと思います。
外壁塗装の見積りは、本来、建物の大きさ、外壁材の種類、劣化状態、塗装面積、シーリングの長さ、防水の有無、足場条件、使用塗料、施工工程などを確認したうえで作成するものです。
つまり、きちんと積算された見積りであれば、理由なく大きく金額が上下することは考えにくいのです。
もちろん、仕様の変更や施工範囲の見直しによって金額が変わることはあります。
たとえば、塗料のグレードを変更する、付帯部の施工範囲を調整する、防水工事の内容を見直すなど、明確な理由があれば金額が変わるのは自然です。
しかし、内容がほとんど変わらないまま大幅に値引きされる場合は、最初から値引き前提の価格設定であったり、見えない部分の工程が削られていたりする可能性があります。
外壁塗装の価格は、スーパーのタイムセールのように簡単に半額になるものではありません。
塗料、シーリング材、防水材、足場、人件費、運送費、保険、現場管理費など、必要な原価があるからです。
極端な値引きがあった場合は、単に喜ぶのではなく、「何が変わって安くなったのか」を確認することが大切です。
近年は「自社オリジナル塗料」「特別な高性能塗料」「他社では扱えない塗料」といった提案を見かけることも増えています。
もちろん、すべてのオリジナル塗料が悪いわけではありません。
実際にメーカーと共同開発し、性能試験や施工実績がしっかりしている商品もあります。
しかし一方で、既存メーカーの塗料を名称変更して販売しているだけだったり、製造元や性能根拠が分かりにくかったりするケースもあります。
外壁塗装で大切なのは、塗料の名前のインパクトではありません。
大切なのは、どのメーカーが製造しているのか、どのような樹脂設計なのか、どの程度の耐候性が確認されているのか、実際の施工実績があるのかという点です。
「30年持ちます」「最高級です」「今だけ特別価格です」といった言葉だけで判断してしまうと、後から比較がしにくくなることがあります。
特にオリジナル塗料は、一般的な塗料と違い、他社との相見積りで同じ商品名を比較しにくい場合があります。
そのため、価格が適正なのか、性能が本当に妥当なのか、お客様側で判断しづらくなってしまうことがあります。
塗料選びは、ブランドバッグを選ぶ感覚に少し似ています。
見た目のロゴや名前だけで選ぶのではなく、素材、縫製、使いやすさ、長く使えるかどうかを見ることが大切です。
外壁塗料も同じで、名前よりも中身、宣伝文句よりも根拠が重要です。
オリジナル塗料を提案された場合は、次の点を確認すると安心です。
- ■ 製造メーカー名が明確か
- ■ 塗料の樹脂種類が分かるか
- ■ 一般的な塗料との違いを説明できるか
- ■ 耐候性試験や性能資料があるか
- ■ 施工実績が十分にあるか
- ■ 保証内容が現実的か
こうした説明があいまいな場合は、少し慎重に検討した方が良いでしょう。
安売り提案で特に注意したいのが、材料使用量の削減です。
塗料には、メーカーが定めた標準塗布量があります。
これは、塗料本来の性能を発揮するために必要な使用量の目安です。
外壁塗装では、下塗り、中塗り、上塗りという工程を通して、必要な厚みの塗膜を形成していきます。
この塗膜が、紫外線や雨水、汚れから外壁を守る保護層になります。
もし塗布量が不足すると、塗膜が薄くなり、耐久性、防水性、低汚染性、艶持ちなどが本来の性能より弱くなる可能性があります。
塗料は、ただ外壁に色が付けばよいというものではありません。
必要な量を、必要な回数、必要な乾燥時間を守って施工して初めて、カタログに近い性能を発揮します。
たとえば、日焼け止めを薄く少しだけ塗っても、本来の効果が十分に出にくいのと同じです。
外壁塗装でも、塗膜が薄ければ、紫外線や雨水から住まいを守る力が弱くなってしまいます。
見積りが極端に安い場合、塗料の缶数が少なく設定されていたり、塗装面積に対して使用量が合っていなかったりすることがあります。
お客様が見積書を確認する際は、塗料名だけでなく、施工面積、使用缶数、塗装回数、下塗り材の種類まで確認すると安心です。
小林塗装では、塗料の性能をきちんと活かすために、外壁材の状態や吸い込み、下地の劣化具合を確認しながら、適正な塗布量を意識した施工を大切にしています。
外壁塗装で怖いのは、工程を削っても完成直後はきれいに見えてしまうことです。
たとえば、下地補修を簡略化しても、上から塗料を塗れば一時的にはきれいに見えます。
シーリングの撤去やプライマー塗布が不十分でも、完成時には目立たないことがあります。
下塗りが不足していても、中塗り・上塗りで色が付けば、お客様には違いが分かりにくい場合があります。
しかし、こうした工程の不足は、数年後に不具合として表れることがあります。
- ■ 塗膜の膨れ
- ■ 剥がれ
- ■ 早期の色あせ
- ■ チョーキングの再発
- ■ シーリングの剥離
- ■ 雨漏りリスクの増加
- ■ 付帯部の錆や塗膜剥離
外壁塗装は、完成直後の見た目だけで判断しにくい工事です。
むしろ大切なのは、完成後に見えなくなる下地処理や補修、防水処理がどれだけ丁寧に行われているかです。
おしゃれなケーキも、表面のデコレーションだけでなく、スポンジの焼き加減やクリームの状態が味を左右します。
外壁塗装も同じで、表面の色だけでなく、その下にある工程の積み重ねが品質を決めます。
極端に安い見積りの場合は、工程のどこかが簡略化されていないかを確認することが大切で、特に下地補修、シーリング工事、下塗り、乾燥時間、付帯部のケレン、錆止め、防水処理などは、住まいを長く守るうえで重要な工程です。
「何回塗りますか?」だけでなく、「塗る前に何をしてくれますか?」を確認することが、後悔しない外壁塗装につながります。
外壁塗装業界では、元請け会社、営業会社、下請け業者、さらにその下の協力業者というように、複数の会社が関わるケースがあります。
もちろん、下請け業者や協力業者のすべてが悪いわけではありません。
その中には経験豊富で丁寧な職人さんも多く、良い連携が取れていれば品質の高い工事もできるからです。
ただし、ここで問題になりやすいのは下請け多重構造によって、実際に現場で施工する職人に十分な予算や時間が残らないケースです。
間に入る会社が増えるほど、それぞれに営業経費や管理費、利益が必要になります。
その結果、お客様が支払った工事費のうち、現場の材料費や職人の手間に使える金額が少なくなってしまうことがあります。
現場に十分な予算が残らなければ、職人は限られた時間と材料の中で作業しなければなりません。
その結果、下地補修に時間をかけられない、細部の仕上げが粗くなる、確認作業が不足する、といった問題につながることがあります。
外壁塗装は、現場で手を動かす職人の技術と責任感によって仕上がる工事です。
どれだけ立派なパンフレットや営業トークがあっても、最後に住まいを守るのは現場の施工品質です。
そのため、業者選びでは、誰が施工するのか、現場管理は誰が行うのか、下請け任せになっていないかを確認することが大切です。
小林塗装では、住まいの状態を確認し、必要な工事内容を分かりやすく説明したうえで、現場の施工品質を大切にしています。
塗装工事は、契約を取ることがゴールではありません。
お客様が工事後も安心して暮らせる状態に仕上げることが、塗装店としての本来の仕事だと考えています。
外壁塗装の見積りを比較するときは、金額だけでなく中身を確認することが大切です。
特に、相場より大きく安い見積りや、その場で大幅な値引きがある提案では、次の点を確認してみてください。
- ■ 塗料メーカー名と商品名が明記されているか
- ■ オリジナル塗料の場合、製造元や性能根拠が説明されているか
- ■ 下塗り・中塗り・上塗りの工程が明確か
- ■ 塗装面積と使用缶数に無理がないか
- ■ シーリング工事の範囲と材料名が分かるか
- ■ 下地補修や防水処理の内容が具体的か
- ■ 足場・養生・清掃・近隣配慮まで含まれているか
- ■ 施工する職人や現場管理者が明確か
- ■ 保証内容が現実的で分かりやすいか
これらの説明がしっかりしていれば、たとえ価格が一番安くなくても、安心して検討しやすくなります。
反対に金額の安さだけが強調されており、工事内容の説明があいまいな場合は注意が必要です。
外壁塗装は、安く買って終わりの商品ではなく、住まいをこれから何年も守るための工事です。
だからこそ、価格だけでなく、施工の中身と塗装店の姿勢を見て選ぶことが大切です。
ナフサ問題後の外壁塗装では、材料費や人件費が上がっているからこそ、極端な安売り提案には注意が必要です。
小林塗装では、必要な工程を安易に削るのではなく、住まいの状態に合わせた適正な仕様と、職人の手仕事を大切にした外壁塗装をご提案しています。

ナフサ問題以降、外壁塗装工事の価格は以前より高くなりました。
塗料、シーリング材、防水材、養生材、足場代、運送費、職人の人件費など、工事に関わるさまざまな費用が上昇しているためです。
そのため、外壁塗装を検討されるお客様にとって、「できるだけ費用を抑えたい」と感じるのは自然なことです。
しかし、これからの外壁塗装で本当に大切なのは、工事費用そのものだけではありません。
大切なのは、「その工事で何年安心して住めるのか」という視点です。
外壁塗装は、買って終わりの商品ではなく、住まいをこれから先も雨水や紫外線から守るためのメンテナンスです。
完成直後の見た目だけでなく、5年後、10年後、15年後にどのような状態を保てるかが、本当の価値になります。
たとえば、100万円の工事でも10年で再塗装が必要になる工事と、120万円の工事でも18年近く安心できる工事では、長い目で見たときの費用負担は大きく変わります。
単純に工事金額だけを見ると、100万円の工事の方が安く感じます。
しかし、10年後にまた足場を組み、外壁塗装を行う必要が出てくると、結果的には総額が高くなる場合もあります。
外壁塗装では、初期費用だけでなく、「1年あたりの住まいを守る費用」として考えることも大切です。
これは、靴やコートを選ぶ感覚にも少し似ています。
安く買えてもすぐに傷んでしまうものより、少し良い素材で、丁寧に作られ、長く使えるものの方が、結果的には満足度が高いことがあります。
外壁塗装も同じで、安さだけではなく、住まいに合った材料選びと、正しい施工品質まで含めて考えることが重要です。
これからの外壁塗装では、使用材料をしっかり確認することが大切です。
ただし、有名な塗料名や高級そうな商品名だけで判断するのではなく、その塗料が建物の状態に合っているかを見る必要があります。
外壁材には、窯業系サイディング、モルタル、ALC、金属サイディング、タイル、コンクリートなど、さまざまな種類があります。
それぞれに劣化の仕方や吸い込み、動き、ひび割れの出やすさ、既存塗膜との相性が異なります。
そのため、どれだけ高性能な塗料であっても、下地に合っていなければ、本来の性能を十分に発揮できないことがあります。
大切なのは、塗料のグレードだけではなく、下塗り材、中塗り材、上塗り材、シーリング材、防水材、付帯部用塗料まで含めて、建物全体のバランスを見て選ぶことです。
たとえば、外壁には高耐久塗料を使っているのに、シーリング材が短い年数で傷みやすいものでは、目地部分から先に劣化が進んでしまう可能性があります。
また、屋根やベランダ防水の劣化が進んでいるのに、外壁だけをきれいに塗っても、住まい全体の安心にはつながりにくい場合があります。
外壁塗装は、塗料単体で考えるのではなく、住まい全体のメンテナンスとして考えることが大切です。
外壁塗装の品質は、塗料の性能だけで決まるものではありません。
同じ塗料を使っても、施工する職人の技術、現場管理、工程の丁寧さによって、仕上がりや耐久性は大きく変わります。
特に職人不足が進むこれからの時代では、「誰がどのように施工するのか」を確認することが、これまで以上に重要になります。
現場調査をした人、見積りを作った人、実際に施工する人、完工確認をする人がどのように連携しているのか。
下請け任せになっていないか。
現場で不具合や追加補修が見つかった場合に、きちんと判断できる体制があるか。
こうした部分は、見積書の金額だけでは分かりにくいところです。
しかし、施工体制がしっかりしていないと、工事中の判断ミスや伝達不足、仕上がりのばらつきにつながることがあります。
外壁塗装は、現場での小さな判断の積み重ねです。
ひび割れをどう補修するか、シーリングをどこまで撤去するか、下塗り材をどれだけ吸わせるか、乾燥時間を守るかです。
こうした判断を丁寧に行える体制が、住まいを長く守る外壁塗装につながります。
外壁塗装でとても重要なのが、塗る前の下地補修です。
外壁塗装というと、どうしても上塗りの色や塗料の種類に目が向きがちです。
しかし、塗膜の耐久性を支えているのは、実は塗る前の下地づくりです。
外壁にひび割れ、浮き、欠損、旧塗膜の剥がれ、チョーキング、シーリングの破断、鉄部の錆などがある場合、そのまま塗装しても長持ちしにくくなります。
下地の傷み具合をきちんと補修しないまま仕上げてしまうと、数年後に膨れ、剥がれ、ひび割れの再発、雨水の侵入などが起こる可能性があります。
見た目はきれいでも、土台が整っていなければ長く持ちません。
これは、メイクでいうとスキンケアや下地づくりに近い部分です。
どれだけ良いファンデーションを使っても、肌の状態を整えずに塗れば、お化粧の仕上がりや持ちは悪くなってしまいます。
外壁塗装も全く同じで、どれだけ高性能な塗料を使っても、下地補修が不十分であれば、塗料本来の性能を発揮しにくくなります。
そのため見積りを比較するときは、塗料名や価格だけでなく、下地補修の内容が具体的に書かれているかを確認することが大切です。
- ■ ひび割れ補修の方法
- ■ シーリングの撤去・打ち替え範囲
- ■ 浮きや欠損部分の補修方法
- ■ 鉄部のケレン・錆止めの有無
- ■ ベランダや屋上防水の状態確認
- ■ 下塗り材の選定理由
こうした工事内容が明確であるほど、工事後の安心感も高くなります。
外壁塗装では、保証年数も業者選びの判断材料になります。
ただし、保証は年数が長ければ長いほど安心というわけではなく、大切なのは、保証の中身です。
たとえば、保証の対象が外壁だけなのか、屋根や付帯部、シーリング、防水部分まで含まれるのか。
色あせ、チョーキング、ひび割れ、汚れ、藻やカビ、自然災害、下地由来の不具合など、どこまでが保証対象になるのか。
こうした内容を事前に確認しておくことが大切です。
また、いくら保証書があっても、施工した会社が数年後に連絡が取れなくなってしまえば、実際の対応は難しくなります。
保証は紙の上の約束だけではなく、工事後も相談できる関係性と、地域で継続して対応できる体制があってこそ意味があります。
外壁塗装は、工事が終わったらそれで終わりではありません。
台風後の点検、数年後の気になる症状、ちょっとした相談など、住まいは年月とともに変化してくので、保証内容とあわせて施工後のアフターフォローまで確認しておくと安心です。
外壁塗装業者選びの際は、施工実績を見ることも業者選びでは大切なポイントです。
施工実績は、単に「何件工事をしたか」という数字だけを見るものではありません。
どのような建物を施工しているか、どのような劣化状態に対応しているか、どのような塗料や工法を使っているか、施工前後の説明が丁寧かを見ることが大切です。
特に外壁塗装は、建物ごとに状態が違います。
同じ30坪前後の住宅でも、外壁材、築年数、日当たり、雨の当たり方、前回の塗装状態、シーリングの劣化具合によって、必要な工事内容は変わります。
そのため、施工実績を見るときは、仕上がりの写真だけでなく、どのような調査を行い、どのような補修をして、なぜその塗料を選んだのかまで確認できると安心です。
施工事例の中に、下地補修、シーリング、防水、付帯部塗装、色選びの考え方などが具体的に紹介されている塗装店は、現場の内容を丁寧に伝えようとしている姿勢が見えます。
反対に完成写真と価格だけで、工事内容がほとんど分からない場合は、比較するうえで少し情報が足りないかもしれません。
施工実績は、塗装店の技術だけでなく、説明力や誠実さを知る大きな手がかりにもなります。
ナフサ問題後の外壁塗装では、以前より工事価格が上がりやすくなっています。
だからこそ、複数の見積りを比較するときには、総額だけで判断しないことがとても重要です。
たとえば、A社が100万円、B社が120万円だった場合、単純にA社の方が安いと考えたくなるかもしれません。
しかし、その中身を見てみると、使用塗料のグレード、シーリング材の種類、下地補修の範囲、防水工事の有無、付帯部の塗装範囲、足場や養生、保証内容が違っていることがあります。
つまり、同じ「外壁塗装一式」でも、実際には中身が大きく異なる場合があるからです。
見積りは、価格表ではなく、住まいをどう守るかの設計図のようなものです。
その設計図が丁寧で分かりやすいほど、工事後の安心にもつながります。
これからの外壁塗装では、価格の安さだけでなく、次のような視点で総合的に判断することが重要です。
- ■ 建物の状態に合った材料が選ばれているか
- ■ 下地補修やシーリング工事が具体的に説明されているか
- ■ 塗布量や施工工程に無理がないか
- ■ 職人の施工体制や現場管理が明確か
- ■ 保証内容とアフターフォローが現実的か
- ■ 施工実績が具体的で信頼できるか
こうした点を一つひとつ確認していくことで、価格だけでは見えない工事の価値が見えてきます。
小林塗装では、これからの外壁塗装は「安い工事を探す時代」から、「納得できる価値のある工事を選ぶ時代」へ変わっていくと考えています。
もちろん、工事費用は大切です。
お客様にとって大きな出費である以上、無駄な費用をかける必要はありません。
しかし、必要な材料や工程まで削ってしまうと、結果的に住まいを守る機能が低くなってしまいます。
当店は、塗料メーカーの宣伝文句や流行だけに左右されるのではなく、住まいの状態、外壁材の種類、劣化状況、周辺環境、予算、今後の暮らし方まで考えながら、適切な仕様を提案することを大切にしています。
外壁塗装は、住まいに新しい表情を与える工事でもあります。
色が整い、艶が戻り、外観が美しくなると、毎日家に帰る時間が少し楽しみになるかと思います。
けれども、その美しさの奥には、雨水を防ぎ、紫外線から外壁を守り、建物の寿命を延ばすという大切な役割の見た目の美しさと、住まいを守る機能が必要です。
その両方を丁寧に整えることが、良い外壁塗装だと考えています。
ナフサ問題後の外壁塗装では、価格だけを見るのではなく、使用材料、施工体制、下地補修内容、保証内容、施工実績まで含めて総合的に判断することが大切です。
小林塗装では、適正価格で、必要な工程を省かず、住まいを長く守るための外壁塗装を提案しています。
9. まとめ|ナフサ問題によって外壁塗装の「価値」が問われる時代へ

ナフサ問題による原材料価格の高騰は、外壁塗装業界にも大きな影響を与えており、塗料、シーリング材、防水材、養生材、副資材、足場資材、運送費など、外壁塗装工事に関わるさまざまな費用が上昇し、以前と同じ感覚では工事価格を考えにくい時代になっています。
さらに、円安や中東情勢の緊迫化、物流コストの上昇、職人不足による人件費の上昇なども重なり、外壁塗装の価格は今後もしばらく高止まりする可能性があります。
しかしその一方で、今回のような原材料高騰は、外壁塗装の本当の価値を見直すきっかけにもなっています。
これまでのように、単純に「安い工事」を探すだけでは、住まいを長く守ることが難しくなってきました。
大切なのは、外壁塗装を「一時的な出費」として見るのではなく、これから先も安心して暮らすための「住まいへの投資」として考えることです。
たとえば、見積金額だけを見れば安く感じる工事でも、塗料の品質を落としたり、シーリング材のグレードを下げたり、下地補修や乾燥時間を省いたりすれば、数年後に不具合が出る可能性があります。
反対に、適正な材料を使い、必要な工程を省かず、職人が丁寧に施工した外壁塗装は、住まいを雨水や紫外線から長く守る力になります。
外壁塗装は、完成直後の見た目だけで判断しにくい工事です。
塗ったばかりの外壁は、どの工事でも一見きれいに見えるかもしれません。
けれども、本当の違いが出るのは、3年後、5年後、10年後です。
下地処理が丁寧に行われているか、シーリングが適切に施工されているか、塗布量や乾燥時間が守られているか、建物に合った塗料が選ばれているか。
そうした見えにくい部分の積み重ねが、外壁塗装の寿命を大きく左右します。
まるで上質な服を選ぶときに、生地の質や縫製、着心地まで見るように、外壁塗装でも表面の色や価格だけでなく、施工の中身まで見ることが大切です。
これからの外壁塗装では、価格だけを見るのではなく、塗料の品質、下地処理、シーリング工事、防水処理、施工技術、現場管理、保証内容、アフターフォローまで含めて、総合的に判断することが重要になります。
また、見積りを比較するときには、単に総額だけを見るのではなく、なぜその価格になるのか、どの材料を使うのか、どの工程まで含まれているのかを確認することが大切です。
価格の理由をきちんと説明できる塗装店は、現場の施工内容にも責任を持っている場合が多いものです。
小林塗装では、塗料メーカーの宣伝文句や流行だけに左右されるのではなく、お住まいの状態、外壁材の種類、劣化状況、周辺環境、予算、今後の暮らし方まで考えながら、適切な塗装仕様を提案することを大切にしています。
「とにかく高い塗料を使えば良い」という考え方でもなく、「安ければ何でも良い」という考え方でもありません。
その住まいにとって、今どの工事が必要なのか、どこまで補修すべきなのか、どの材料を選べば、無理なく長く安心できるのか。
こうしたことを一つひとつ確認しながら、住まいに合った外壁塗装を考えることが、これからの時代にはますます大切になります。
ナフサ問題後の外壁塗装では、価格の上昇だけに目を向けるのではなく、工事の中身と長期的な価値を見ることが、後悔しない業者選びにつながります。
大切な住まいを長く守るためには、目先の安さよりも、適正な材料、確かな施工、誠実な説明、そして工事後も相談できる安心感を選ぶことが大切です。
外壁塗装や屋根塗装を検討中の方は、ぜひお気軽に小林塗装へ相談ください。
現地調査・見積り・相談は無料です。住まいにとって本当に必要な工事内容を、専門店の視点から分かりやすくお伝えします。
10. ナフサ問題で外壁塗装はどう変わった?よくあるQ&A

ここでは、ナフサ問題で外壁塗装業界がどう変わったのか、値上げの理由や今後の価格動向、見積りで確認したいポイントについて、よくある質問形式で分かりやすくまとめました。
ナフサ問題や原材料価格の高騰により、外壁塗装の費用や業者選びに不安を感じる方も増えています。
外壁塗装を検討中の方は、価格だけで判断する前にぜひ参考にしてください。
ナフサとは、原油を精製する過程で作られる石油製品の一種です。
外壁塗装で使う塗料、シーリング材、防水材、養生材、プラスチック容器、テープ類などは、石油化学製品と深く関係しています。
そのため、ナフサや原油価格が高騰すると、塗料メーカーや建材メーカーの製造コストが上がり、結果として外壁塗装工事の材料費にも影響が出やすくなります。
外壁塗装は現場で職人が行う身近な工事ですが、材料の背景をたどると、原油価格、為替、物流、中東情勢など、世界の動きともつながっています。
つまりナフサ問題は、遠い資源問題のように見えて、実は外壁塗装の価格や材料品質を考えるうえで、とても関係の深い問題なのです。
外壁塗装の費用が上がっている理由は、塗料価格の値上げだけではありません。
ナフサ価格の高騰に加えて、原油価格の変動、円安、物流費の上昇、シーリング材や防水材の値上げ、足場代の上昇、職人不足による人件費の上昇など、複数の要因が重なっています。
外壁塗装工事には、塗料だけでなく、下地補修材、シーリング材、防水材、養生材、足場、運送費、現場管理費など、さまざまな費用が含まれています。
そのため、どれか一つの価格が上がるだけでなく、工事全体の原価が少しずつ押し上げられているのが実情です。
以前と同じ工事内容でも見積金額が高くなりやすい背景には、こうした材料費・人件費・物流費の複合的な上昇があります。
今後、原油価格や為替、中東情勢、物流の混乱が落ち着けば、一部の材料価格が安定する可能性はあります。
ただし、外壁塗装の価格がすぐに以前の水準まで戻るとは考えにくい状況です。
一度上がった物流費、人件費、包装資材費、製造コスト、足場代などは、為替や原油価格が少し落ち着いたとしても、すぐに下がるとは限りません。
また、建設業界全体では職人不足や高齢化も進んでいるため、適正な人件費を確保する必要があります。
そのため今後の外壁塗装価格は、大きく下がるというより、しばらくは高止まり、または材料や人件費の状況に応じて段階的に見直されていく可能性があると考えられます。
価格上昇が気になるからといって、焦って契約する必要はありません。
大切なのは、まずお住まいの劣化状態を正しく確認することです。
外壁に大きなひび割れがある、シーリングが破断している、塗膜が剥がれている、屋根材の劣化が進んでいる、雨漏りの心配がある場合は、早めの対応が必要になることがあります。
一方で、劣化が軽度で、すぐに雨漏りリスクが高い状態でなければ、工事時期や塗料の種類、予算をじっくり検討することもできます。
外壁塗装は、急かされて決める工事ではありません。
価格だけで判断するのではなく、現地調査を行い、今すぐ必要な工事なのか、少し様子を見てもよい状態なのかを確認したうえで、納得して進めることが大切です。
安い見積りがすべて悪いわけではありません。
企業努力によって無駄を省き、適正な価格で良い工事を提供している会社もあります。
ただし、ナフサ不足が原因で材料費や人件費が上がっている時代に、相場より極端に安い見積りが出ている場合は、注意が必要です。
塗料のグレードを下げている、シーリング材の品質を落としている、下地補修を簡略化している、塗布量が不足している、乾燥時間を十分に取っていない、現場管理が不十分といった可能性もあります。
外壁塗装は、完成直後だけを見ると一見きれいに見えることがあります。
しかし、本当の差が出るのは3年後、5年後、10年後です。
見積りを比較するときは、金額だけでなく、使用材料、施工範囲、下地補修内容、塗装回数、シーリング工事、保証内容まで確認することが大切です。
オリジナル塗料がすべて悪いわけではありません。
実際にメーカーと共同開発され、性能試験や施工実績がしっかりしている塗料もあります。
ただし、外壁塗装で大切なのは、塗料名のインパクトや営業トークではなく、その塗料の中身と根拠です。
オリジナル塗料の場合、製造メーカーが分かりにくかったり、一般的な塗料と比較しづらかったり、相見積りで性能や価格を判断しにくかったりすることがあります。
すすめられた場合は、製造メーカー名、樹脂の種類、耐候性試験の有無、施工実績、保証内容、一般塗料との違いを確認すると安心です。
「30年持つ」「最高級」「今だけ特別価格」といった言葉だけで判断せず、性能の根拠をきちんと説明してもらうことが大切です。
いくらナフサ不足でも、予算に合わせて塗料を選ぶことは大切です。
ただし、安い塗料を選ぶ場合でも、建物の状態や外壁材との相性、期待する耐久年数を確認する必要があります。
外壁塗装は、塗料の価格だけで決めるものではありません。
下塗り材との組み合わせ、下地補修の内容、シーリング材の耐久性、屋根やベランダ防水とのバランスも重要です。
安い塗料を使っても、適切な施工を行えば十分なメンテナンスになる場合もあります。
反対にいくら高級な塗料を使っても、下地処理や塗布量が不十分であれば、塗料本来の性能を発揮できません。
塗料選びでは、価格だけでなく、住まいの状態に合った仕様かどうかを確認することが大切です。
ナフサ問題後の外壁塗装では、価格の安さだけでなく、工事内容を丁寧に説明してくれる業者を選ぶことが大切です。
特に確認したいのは、使用塗料のメーカー名と商品名、シーリング材の種類、下地補修の内容、塗装面積、使用缶数、塗装回数、保証内容、施工体制です。
また、なぜその塗料を選ぶのか、なぜその補修が必要なのか、なぜその価格になるのかを分かりやすく説明してくれるかどうかも重要です。
見積書の総額だけでなく、工事の中身を確認することで、適正価格の工事かどうかが見えやすくなります。
これからの外壁塗装では、「どの塗料を使うか」だけでなく、「誰がどのように施工するのか」まで見て選ぶことが、後悔しない業者選びにつながります。
はい、職人不足は外壁塗装の品質にも影響する可能性があります。
外壁塗装は、塗料を塗るだけの単純な作業ではありません。
下地の劣化を見極め、ひび割れや浮きを補修し、シーリングを適切に施工し、塗布量や乾燥時間を守りながら仕上げる必要があります。
経験のある職人が不足すると、現場に余裕がなくなったり、重要な工程の判断が不十分になったりする可能性があります。
また、無理な工期や極端に安い価格で工事を行うと、職人に十分な時間や予算が残らず、施工品質に影響することもあります。
外壁塗装では、塗料の性能だけでなく、職人の技術、現場管理、丁寧な施工体制がとても重要になってきます。
外壁塗装の見積りでは、総額だけでなく、工事内容の明確さを確認することが大切です。
特に次のような項目はしっかり確認しておきたいポイントです。
- ■ 塗料メーカー名と商品名
- ■ 下塗り・中塗り・上塗りの工程
- ■ 塗装面積と使用缶数
- ■ シーリング工事の範囲と材料名
- ■ 下地補修の内容
- ■ 付帯部塗装の範囲
- ■ ベランダや屋上防水の有無
- ■ 足場・養生・清掃・近隣配慮の内容
- ■ 保証内容とアフターフォロー
見積書に「外壁塗装一式」とだけ書かれている場合は、どこまでの工事が含まれているのか確認した方が安心です。
価格の安さだけではなく、住まいをどう守るための見積りなのかを見極めることが大切です。
必ずしも、価格が高ければ良い工事とは限りません。
高額な見積りでも、工事内容があいまいだったり、必要以上に高い仕様になっていたりする場合もあります。
大切なのは、価格と工事内容のバランスです。
住まいの劣化状態、外壁材の種類、屋根や防水の状態、予算、今後の暮らし方に合った仕様になっているかを確認する必要があります。
外壁塗装では、安すぎる工事にも注意が必要ですが、高すぎる工事が必ず正解というわけでもありません。
適正価格とは、必要な材料と工程を省かず、職人が丁寧に施工でき、工事後も安心して相談できる内容が含まれた価格だと小林塗装では考えています。
小林塗装では、ナフサ問題後の外壁塗装において、価格だけでなく「住まいを長く守る価値」を大切にしています。
材料価格が上がっている時代だからこそ、必要な工程を安易に削るのではなく、お住まいの状態に合わせた適正な仕様を提案することが重要だと考えています。
塗料メーカーの宣伝文句や流行だけに左右されず、外壁材の種類、劣化状況、下地補修の必要性、シーリングや防水の状態、周辺環境、ご予算まで含めて総合的に判断します。
また、外壁塗装は最後は職人の手で仕上げる工事です。
そのため、下地調整、養生、塗布量、乾燥時間、仕上がり確認まで、一つひとつの工程を丁寧に行うことを大切にしています。
価格が上がりやすい時代だからこそ、小林塗装では「安さ」だけではなく、適正価格で長く安心できる外壁塗装を提案しています。
ナフサ問題で価格高騰の時代だからこそ、住まいを長く守る外壁塗装を小林塗装で
名古屋市周辺で材料価格の背景や住まいの状態もふまえながら、納得できる外壁塗装・屋根塗装を考えたいお客様は、小林塗装までお気軽に相談ください。
無料診断・無料相談で、住まいに合った工事内容を分かりやすく提案します。
コラム筆者
小林塗装 店主 小林ゆず
小林塗装の店主小林ゆずは、コラム「ナフサ問題後の外壁塗装業界はどう変わる?価格高騰だけではない本当の変化とは」の筆者で、名古屋を拠点に「塗装工事の専門店」としてこれまで数多くの現場に携わり、30年以上に亘って培ってきた豊富な知識と経験を大切にしてきました。
当店のホームページでは、そうした多く経験の積み重ねから得た確かな技術やノウハウを外壁・屋根・室内など塗装を検討されている一般のお客様に分かりやすくお伝えできるよう、コラムというカタチで発信しています。
塗装工事は、多くのお客様にとって一生のうちに何度も経験することではなく、「どの塗料を選べば安心なのだろう?」「そもそも何年くらいで塗り替えるのがいいの?」といった疑問や不安が尽きないものだと思います。
だからこそ、自分自身が専門家としての知識を惜しみなく共有しながら、どなたにも気軽に読んでもらえる言葉で、少しでも安心や納得につながる情報をお届けすることを心掛けています。
これからも初めて塗装工事を検討される方はもちろん、ちょっとした疑問を感じている方にも、肩ひじ張らずに読んでもらえる情報を発信し続け、住まいに寄り添う塗装の専門家としてお役に立てたら嬉しいです。
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