

建築塗装の職人さんとは?
一般のお客様が建築塗装の職人さんに対するイメージは、輩みたいな強面の人が多く、ちょっと近寄りがたいイメージがあるかと思います。
もちろん、全ての塗装職人がそうではありませんし、大人しく物静かな塗装職人さんもたくさんいます。
そんな塗装職人さん達は、一体どのような感じの人が多いのでしょうか?
そして、もしお客様が塗装職人さんに塗装工事を依頼する際には、お客様は一体どのような事をポイントにして見れば良いのかを、30年以上に亘って多くの塗装職人を見てきた小林塗装の店主小林ゆずがズバッとお伝えします。
1. まず、塗装業とは?

塗装業には、外壁や建物の屋根、室内などを塗装する建築塗装、家具や木造の建物を扱う木工塗装、板金を扱う金属塗装などと、様々な種類の塗装があります。
中でも建築塗装工事の職人を目指すには、まずは塗装店の親方のもとで下積みをして、しっかり経験を積む事が一般的と言えます。
塗装工事の職人は、学歴や資格がなくても塗装店に就職する事ができる事がほとんどで、特に決まった定年もありませんので、自分の技術と体力さえあれば、ずっと働ける事ができる職業です。(但しゼネコンの場合、そうではありません。)
なお、塗装職人になる為の専門学校もあるので、塗装や塗料についてしっかりと学びたい人は、職業専門学校に通う事おすすめします。
2. 塗装職人になるきっかけの一例
塗装職人のほとんどの人がこのうちのどれかに該当します。
■ 地元のやんちゃな先輩に誘われて、塗装職人になる人
(なぜか、よくあるケースです。塗装職人になるきっかけがいい加減なので、途中で転職してしまう事も多いです。)
■ お金が欲しい、若くて元気な人
(これもよくあるケースです。あまり長く続かない事が多いです。その後は、リフォームの営業マンや怪しいブローカーになるケースが多いです。)
■ 足場屋さんから転職してくる
(たまにあるケースです。やっぱり長く続かない事が多いです。)
■ 身内が塗装職人
(これもよくあるケースです。筆者である自分もこのタイプです。)
■ これといった就職先がなく、ただ何となくなった人
(こういった場合、向上心の無い人が多いです。)
■ コツコツ努力して、独立したいという目標を持った人
(ほんのごくわずかです。本当はもっとたくさんいて欲しいです。)
■ 塗料や塗装が好きな人
(このような人はまずを持って、いません。ほとんどの人が塗装職人という仕事を通じて、次第に塗装が好きになったのではないのでしょうか? 自分もこのタイプです。)
3. 建築塗装職人の特徴
先にも言いましたが、建築工事の塗装職人というと、ヤンキータイプ、チンピラみたいな人が多い、やんちゃな若い人が多いというイメージを持っている人も少なくないかと思います。
しかし、それはあくまで昔の偏ったイメージだと言えます。(全ての人がそうではありませんが、でも実際25~30年以上前は、ヤンキータイプ、チンピラみたいな何だかよく分からん怪しい人がかなり多かったと思います。)
本来、塗装工事は化学的な部分、物理的な部分、塗料に対する知識、塗装する素材や自然環境、風土に関する知識、様々な塗装技術や施工管理方法、色彩感覚、お客様の要望や好みを掴む一般常識、考察力、臨機応変な判断能力など多くの要素が複雑に絡み合っているから、バカじゃ塗装職人は務まらないんだけどね。・・・
なお、最近の若い塗装職人は、身だしなみがしっかりしていたり、言葉使いが丁寧だったりする、感じの良い塗装職人がどんどん増えてきています。(まだ、中にはバカっぽい人も多くいますが。・・・・・・)
4. 塗装職人の労働時間・休日・日常生活

塗装職人は、雇用形態によって、働く時間は変わってきます。
まず、塗装工として正社員で就職する場合は勤務先の会社によって、働く時間はまちまちです。
建築塗装の場合、現場ごとに労働時間は違ってきます。
工場勤務の様にシフトで一定の仕事量がある場合は、朝8時から夕方5時くらいまでの勤務になります。
1日の実働は長くても8時間程度ですが、現場によっては休みが週に1度程度になる事もよくもあります。
塗装職人は、天候によって、予定していた仕事が中止になったり、予定が変わったりする事は日常茶飯事です。
工事が中止になる場合、塗装職人の過ごし方は会社や店によって違います。
雨、台風、雪の影響で、突然連休を伝えれられる事もありますし、最低限の収入を確保するために「営業地域の住宅にチラシを配る」、「倉庫の片づけ・掃除」、「事務仕事を手伝う」・・・塗装以外の業務を任される事もあります。
また、自営業の塗装職人として働く場合は、仕事現場ごとに時間帯は変化しますので、週に何日休みという様に定まった休日ではなく、仕事が無い日は休みという勤務時間になります。
5. 塗装職人の一日

塗装職人の勤務時間は、その時の現場納期や作業内容によって、多少違ってきます。
一般的なスケジュールとしては、朝7時30分くらいに会社や作業場に集合し、その日の打ち合わせを行い、塗装に使う材料を準備して現場に向かい、現場についたら塗装作業に取り掛かります。
ゼネコンの工事やマンションの大規模修繕工事は、朝8時~8時30分くらいに朝礼を行って、塗装作業に取り掛かります。
共に大体、10時くらいに小休憩、12~1時までの昼食休憩、3時くらいに小休憩を行います。
(ちなみに筆者の周りでは、10時と3時の休憩時間はスマホをポチポチといじっている人が多く、昼の休憩は、コンビニ、安い中華料理店に行く事が多いです。)
夕方5時~6時頃に現場作業を終えます。
現場作業を終えた後は、会社に戻るか、直帰するかは、所属する塗装店によって違います。
(今じゃ考えられないけど、25年くらい前は、車の中でビールやワンカップ酒を飲みながら帰るおっちゃんが普通にいました。さらにそこでテンションが上がってくると、家にも帰らず居酒屋に直行するおっちゃんも多かったです。筆者のよくあったケースは、先輩に連れられて会社近くの居酒屋→スナック→深夜営業しているマズいラーメン屋でした。)
大分、話が脱線してしまいましたが、外壁塗装工事は、色や表面の状態をしっかり確認しながら進めるものなので、明るい場所でなければ作業が難しいです。
ですから、基本的に朝から夕方までが塗装職人の労働時間ですが、忙しい時には照明を付けて残業する事もあります。
6. お客様にとって良い塗装職人の見極め方

お客様が塗装業者に塗装工事を依頼する際には、当然の事ですが、しっかりとした仕事をしてくれる塗装職人に依頼するかと思います。
一般のお客様が塗装業者に塗装工事を依頼する際には、当然の事ですが、しっかりとした仕事をしてくれる塗装職人にお願いしたいかと思います。
ここでは、どのような塗装職人がお客様にとって良い職人なのかを分りやすくお伝えします。
塗装職人って、一言に言いましても、実に色々なタイプの塗装職人がいます。
見た目がちょっとやんちゃそうでも、実はとてもしっかりとしている塗装職人も多くいますし、逆に最近では見た感じは真面目そうでも、実は何も考えていなかったり、平気で手抜きをしたり、サボったりするダメでいい加減な職人も多くいます。
ここでは、どのような塗装職人がお客様にとって良い職人なのかを分りやすくお伝えします。
どんな職業にでも言える事ですが、まずは誠実さが一番だと思います。
お客様に対する言葉使いや礼儀作法は、その人の人間性を表していると言えます。
いくら職人気質だとは言っても、あくまでお客様と職人は仕事上の信頼関係で成り立っています。
ですから、お客様の事をしっかり要望や気持ちを理解しなければ、絶対にお客様が求めている良い仕事はできません。
そのためには、まずお客様の気持ちや要望をじっくり聞いて、誠実で正直な気持ちで応える事が一番重要かと思います。
その事をきちんと理解している塗装職人は、いくら見た目が強面であったり、寡黙な職人気質の人であったりしても、腰が低く、ちゃんとした礼儀作法をしっかり持ち合わせています。
塗装工事は、ただペンキを塗れば良いという訳ではありません。
見栄えが良く、長持ちして、なおかつ塗料が持つ本来の性能を最大限発揮させる為には、多くの塗料や塗装する素材に対しての知識とそれを活かす技術が必要です。
そうなるためには、多くの経験と努力の積み重ね、仕事に対する向上心、探求心が大切です。
多くの現場経験がある職人は、何か想定外のトラブルが発生した場合でも、臨機応変に対応する事ができます。
現場では、こういった想定外のアクシデントが度々発生するので、多くの現場経験がある職人がいると何かと安心です。一般的な外壁塗装工事の場合、塗装の施工期間が長く、天候にも左右されがちです。
また、建物の顔となる外壁や屋根塗装ですから、お客様も塗装の仕上がり具合に関してましては、とても気になる点の一つかと言えます。
そんなお客様の不安や疑問を解消する為には、塗装工事前に入念な打ち合わせが必要です。
その際には、お客様からの塗装方法や塗料に関する疑問や質問に対して分かりやすく丁寧に答えてくれる、しっかりした知識、技術、経験を持ったお客様のどんな小さな相談にも真摯に対応してくれる誠実な塗装業者を選ぶ事が大切です。
また、塗装工事の施工する前に、「近隣の皆様にきちんと挨拶をしてくれるか?」が塗装業者の見極めとなるポイントになります。
塗装工事は2~3週間に及ぶので、近隣の皆様に施工内容を分りやすく説明してくれる配慮があるかという事が重要です。
7. 塗装職人の給料について
塗装職人は、基本的に基本的に給料制ではなく、日当月給です。
日当とは、一日の職人の手間に対して支払われる賃金の事です。
したがって、日当月給とは、一日当たりの手間賃とその月に出勤した日数を掛けた賃金の事です。
未経験者は8,000~11,000円
経験者は大体12,000~16,000円
バリバリの職人さんで17,000~20,000円くらいだと言えます。(愛知県名古屋市周辺)
これを月給に換算すると、23~50万円になります。
職人の日当(給料)が上がる条件は
「自分で現場を納める事ができる」というのが一つのポイントです。
ですから、ただ指示された内容の作業を行うのではなく、自分で現場を納めるようになる事が重要だと言えます。
こうなる事で、日当が少しずつアップしていきます。そういった積み重ねで給料が上がらない場合は、社長(親方)と交渉すると良いかと思います、それでも上がらない場合は転職した方が良い事もあります。
また、昔ながらの塗装屋さんは、親方から氷代(夏の賞与)や餅代(冬の賞与)を支給してもらえる場合もあります。
ただし、日当月給の塗装職人さんは、自分で国民健康保険、国民年金‥の支払いをする必要があるので、給料が良いようで意外と支出が多いです。
なお、会社に所属する正社員の塗装職人の場合は、一般的には社会保険・厚生年金に入っているので、会社と自分で折半して、差し引いた分が手取りになります。
8. 塗装職人の将来

建物の塗装工事は、施工環境がそれぞれ違って、細かい作業も多い事から、昔と変わらず、毎日天気と人工(1日の作業人員数を気にしながら、職人の手で一つ一つ丁寧に行われています。)
透けや色ムラの無いキレイな仕上がりになっているかどうかは、職人の目や手の感覚で直接確かめなければ分からないので、今後も全ての塗装作業が機械に取って代わられるという事は考えにくいです。
ですから塗装職人は、これからの時代にも変わらず必要とされる職業と言えます。
9. 塗装職人について まとめ
塗装職人という職業は、意外と奥が深く、一般のお客様が職人をぱっと見た目だけで、その実力が判断できる職業ではありません。
また、塗装職人という仕事は、塗装技術、知識はもちろんの事ですが、自分の塗装工事に対して信念と責任を持って取り組んでいる人が、「一流の塗装職人」と言えます。
塗装職人には良心的な職人といい加減な職人がおり、良心的な職人は、お客様に喜んでもらう為、しっかりと信念を持って、毎日仕事に打ち込んでいます。
しかし悪徳な塗装業者や塗装職人の場合、目先の利益だけを追求して、いい加減な仕事をしている事がさぞ当たり前だと考えています。
確かにお金も大切ですが、塗装職人にとって最も大切なのはお金ではなく、お客様を通じて毎日良い仕事ができる喜びだと思います。
もし、お客様が信頼できる塗装業者をお探しの場合は、職人という価値観や世界観をちょっと知ってから、塗装業者と直接会ってみると良いかと思います。(意外と話しやすい人も多いです。)
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外壁塗装の事なら「塗装工事のプロ」小林塗装にお任せ下さい。
小林塗装は、名古屋市にある外壁塗装店です。
当店は、2003年の創業以来、名古屋で「塗装専門店」として豊富な知識・技術・経験で、品質本位の外壁塗装を行っています。 名古屋周辺で外壁塗装・屋根塗装を検討されているお客様は、お気軽にお問合せ・ご相談下さい。

コラム筆者
小林塗装 店主 小林ゆず
小林塗装の店主小林ゆずは、名古屋「塗装工事の専門店」小林塗装ホームページのコラムを作成しています。
塗装工事のエキスパートとして、外壁・屋根・室内‥塗り替え工事を検討している一般のお客様にとって分かりやすく、役立つ情報発信をいつも心掛けています。
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