

外壁塗装の色表現で重要なマンセル値とは?
外壁塗装や室内塗装の色見本で最も使われている「マンセル値」について、名古屋の塗装店小林塗装が分かりやすくまとめました。
毎日見ている色の概念について知りたいお客様や塗装色の色選びを行っているいるお客様は、ぜひ参考にしてください。
1. 色のトーンで重要なマンセル値の概要
外壁などを塗り替えるにあたって、どのような配色にするかは、塗装の仕上がりを決める重要な要素の一つと言えます。
同じ色でもトーンが変われば、見た時の印象も大きく違ってきます。
そこで色見本などを見て、綿密に塗装業者と打ち合わせをします。
なぜなら、外壁や室内塗装の場合、塗る面積が広いので住宅全体の印象に与える影響が大きいからです。
この時、重要なポイントになるのが、マンセル値です。
『マンセル表色系』といった言葉で紹介される事もありますが、これは色の表現方法の事です。
マンセル表色系は日本国内だけでなく、世界的に見ても最も普及している色を表す体系と言えます。
この「マンセル値」と呼ばれる値は、色の表現方法を開発した人の名前が由来で、アルバート・マンセル氏(1,858年~1,918年) というアメリカの美術教育者であり、画家としても活躍していた人物が、1,905年に色を正確に表示することを目的で表色体系したものです。
マンセル値は、カラーオーダーシステムの中でも色の3属性「色相」・「明度」・「彩度」によって色を表したのが大きな特徴です。
マンセル値をベースにした色見本は、「The Munsell Book of Color」という名称でアメリカで発行され、これを1,943年にアメリカ光学会 (OSA) が視感評価の実験によって修正した「修正マンセル表色系」が、現在のマンセル表色系の基礎となっており、現在この色見本は、日本工業規格であるJISにも採用され、外壁塗装など建築分野はもちろんのこと、この色見本は工業デザインの分野でも広く活用されています。
外壁塗装、屋根塗装などと言った塗装工事の打ち合わせをする際、お客様が目にするかと思われる色見本帳についても、このマンセル表色系をベースにしている事がほとんどです。
当時マンセルの作った色見本は約1,600色でしたが、そこから年月と共に進化して、日本で一般的に使われている色見本は、何と2,100色を超えています。
なお、日本における工業分野の色指定にはDICや日本塗料工業会が作成した色見本が用いられることも多いです。
2. マンセル値と色相
色見本で使われているマンセル値について理解する為には、まず色相(Hue)についてしっかり把握する必要があります。
色相とは、色合いの事ですが、マンセル表色系では、まず赤(R)・黄色(y)・緑(G)・青(B)・紫(P)の5色相を色相の基本ベースにしています。
この5色相を等間隔で時計回りでレイアウトされているのが大きな特徴です。
ちなみに、この5色相の間には、黄赤(YR)・黄緑(GY)・青緑(BG)・青紫(PB)・赤紫(RP)が入っています。
さらにそれらの色相を10で分割した計100色相で表しています。
ですから、先に述べたトータル10色がマンセル値の主要な色相になります。
さらに主要の10色相でも、トーンによって4分割されています。
それぞれ2.5、5、7.5、10のマンセル値が割り当てられています。
この数値の後ろには、それぞれの色合いの頭文字が付けられます。
例えば赤の場合には2.5R、5R、7.5R、10Rというラインナップになります。
そして中間である5は、代表的な色相になり、これがベースとなって微調整をする形で色決めを進めます。
マンセル値の中には、「Value(ヴァリュー)」と呼ばれる基準もあります。
これは色の明るさである明度を表したものです。
0から10の数値で分類されていて、0が黒で10が白になります。
マンセル色見本を見ると、10や0という明度については表記がありません。
最高で9.5、最低が1.0となります。
中には間隔を0.5ごとにとっているものもあって、より細かく色の明度を指定する事も可能です。
色を表す上で「Chroma(クロマ)」という数値も使われますが、これは色の色の鮮やかさを表す彩度を表したものです。
無彩色の中で最も明るい白を明度の10、最も暗い黒を明度0として、数字が大きくなると彩度も高くなるという関係にあります。
(但し、明度の10、明度0については現実の色見本では表現が不可能なので、白は9.5、黒は1の値を使っています。)
また、最高彩度の数値については、各色相によって異なってきます。
こういった理由から、数字上は同じ彩度であっても、色相によって鮮明度が違ってくる事も往々にして起こりえます。
なぜ色相によって最高彩度の数値が違うのかと言いますと、色によって再現できる範囲が違うからです。
ちょっと矛盾した内容になってしまいますが、現在のマンセル値は完全な形態では無いのです。
ですから、年月が経つ事によってマンセル値の内容も異なる可能性は十分想定できます。
3. マンセル値をベースにした色立体
マンセル値を決めるにあたって、色相、明度、彩度の3要素が関係しています。
これを立体化したものをマンセル色立体と言います。
最高彩度の関係や、明度の位置もそれに従ってずるので、凸凹とした形となっているのが特徴です。
更に今後、彩度が伸びる可能性も大いに考えられるので、枝が時間の経過と共に伸びていく木をイメージして、『カラー・ツリー』 と紹介される事もあります。
色見本帳の色をそれぞれピックアップしてみますと、アルファベットと数字がそれぞれに割り当てられています。
これは色相を指すH、明度を指すV、彩度を指すCの順番で表記されています。
ちなみに通常は「PV/C」と明度と彩度の間にスラッシュを入れます。
読む時にはスラッシュ部分を「の」と言います。こういった場合は、5BG5/8といった様な表記をします。
無彩色の場合、色相と彩度は持っていませんので、この場合には、明度のみの値を表記する形になります。
こういった場合、明度の数値の前にNを入れます。
このNは、「Neutral(ナチュラル)」の頭文字を意味しています。
ですから、実際の色を見る際には、この表記についても着目すると良いかと思います。
なお、色見本は限られたサイズの中で表現されていますので、外壁塗装や室内塗装の様な広範囲にわたっての色決めする場合は見た目の印象が若干違ってくる事(面積効果)もあります。
もし心配でしたら、少し試し塗りをしてから最終的に判断するのもおすすめです。
それでも不安でしたら、経験が豊富な塗装業者やカラーコーディネーターに相談すると良いかと思います。
色にこだわった塗装をお求めのお客様は小林塗装にお任せください。
名古屋の『塗装工事専門店』小林塗装 は、お客様の理想とする色を創る塗装工事を行っています。
名古屋市周辺で外壁、屋根、室内など色にこだわった塗装工事を検討しているお客様は、どうぞお気軽に相談ください。
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コラム筆者
小林塗装 店主 小林ゆず

小林塗装の店主小林ゆずは、名古屋「塗装工事の専門店」小林塗装ホームページのコラムを作成しています。
塗装工事のエキスパートとして、外壁、屋根、室内など塗り替え工事を検討している一般のお客様にとって分かりやすく、役立つ情報発信をいつも心掛けています。
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