一般的な塗装の耐用年数や塗料の性質による経年劣化
外壁や屋根の塗装工事を検討しているお客様に必ずお伝えなければならない、塗装の耐用年数や塗料の性質による経年劣化について『名古屋の塗装店』小林塗装が分かりやすくまとめました。
塗装工事は、建物を守る事や美観の保持が大きな目的なので、塗装の耐用年数や塗料の経年劣化について、お客様が何も知らず業者に塗装工事を依頼すると、塗装工事の重大な品質トラブルに繋がり兼ねないので、施工する塗装業者だけでなく、施主であるお客様にもある程度理解して頂かなくてはならない重要なことだと思います。
これから先にお伝えする塗装の耐用年数や塗料の性質による経年劣化に関する15の内容は、使用する塗料や業者を選定する際の参考にしてください。
1. 塗装の耐用年数に大きく影響する要素とは?

塗装の耐用年数や塗料の性質による経年劣化に関する15の内容をまとめました。
外壁や屋根の塗装には「耐用年数」という考え方がありますが、これはあくまで適切な条件下で塗装された場合の、日本国内・温暖な地域における一般的な塗り替え時期の目安を示したものです。
つまり、「この塗料なら何年持つ」と一律に言い切れるものではなく、実際には建物ごとの環境や使用条件によって、その寿命は大きく変わるのが現実です。
この点を誤解してしまうと、塗装の劣化に気づかずメンテナンスのタイミングを逃してしまったり、逆に不要な早すぎる塗り替えを行ってしまったりする可能性もあります。
特に、塗装の耐候性に大きな影響を与える環境条件としては、以下のような地域が挙げられます:
交通量が多い場所、工業地帯、海沿いの地域、鉄道の近く、湿度の高い地域、紫外線量が多い地域、雪の多い寒冷地、火山灰の多い地域、温泉成分を含む地域…などです。
このような地域では、塗膜の劣化スピードが早まりやすく、耐用年数の目安よりも早めに塗り替えが必要になるケースもあります。
ですので、「耐用年数=保証年数」と考えるのではなく、あくまで目安として捉え、お住まいの環境や実際の劣化状況を踏まえたうえで、塗装時期を見極めることが大切です。
次の塗り替えが必要となるまでの効用持続年数のことで、すなわち一般的な屋根や外壁の塗り替え時期目安は、塗膜の汚れ、変退色、紫外線によるチョーキング(塗膜の白亜化)、塗膜表層部分のひび割れ(ヘアクラック)が進行し、ベースコートのひび割れ、塗膜の膨れ、塗膜の剥がれ、躯体のひび割れなどによって、塗装素地や躯体内部へ悪影響を及ぼす状態に至るまでの時期を指します。
外壁や屋根に塗られた塗膜は、日々の気候や自然環境の影響をダイレクトに受けています。
たとえば、強い日差し(紫外線)、大量の雨や雪、高湿度の環境、湿地帯、交通量の多い道路沿いの排気ガス、海風に含まれる塩分などが挙げられます。
こうした過酷な自然条件の中では、塗膜の劣化が進行しやすく、温暖な地域と比べて20〜30%ほど早く傷んでしまう傾向があります。
たとえば、海沿いの地域では、塩分を含んだ風が建物の表面に常に吹きつけているため、塗膜の劣化スピードが早く、サビや変色の原因になりやすくなります。
また、湿気の多い場所では、外壁にカビや藻が発生しやすく、見た目の問題だけでなく、建材の劣化を早めることにもつながります。
外壁塗装において、塗る場所によって耐久性に差が出ることはあまり知られていませんが、屋根や斜壁(傾斜面)の塗膜は、一般的な垂直の外壁面に比べて厳しい環境にさらされるため、耐用年数が短くなる傾向があります。
特に傾斜面は、強い日差しによる紫外線・赤外線の照射、雨水や雪が直接流れることによる摩耗、粉塵や花粉などの付着といった影響を常に受けており、塗膜の劣化が進みやすい部位です。
そのため、塗装の耐用年数は、一般の壁面(垂直面)と比較して、おおよそ70〜60%程度になるとされています。
たとえば、壁面で10年程度の耐久性が期待できる塗料であっても、屋根や斜壁に使用した場合は6〜7年程度でメンテナンスが必要になることもあります。
こうした特性を理解した上で、塗料の選定や塗装計画を立てることが、長持ちする建物をつくるうえで非常に重要です。
なお、塗料にはそれぞれ「使用可能な部位」「適した下地素材」などが定められているため、製品カタログや仕様書の内容をしっかり確認することも忘れないようにしましょう。
お住まいの外装部分には、外壁だけでなく、破風板や鼻隠し、雨戸、手すり、庇(ひさし)などに木部や金属(鉄部)が使用されていることが少なくありません。
これらの部材は、モルタルやコンクリートなどの外壁材に比べると、熱・水分・湿気などの影響を受けやすく、塗膜の劣化が早く進みやすい傾向があります。
特に木部は、水分を吸収しやすく、乾燥と湿潤を繰り返すことで塗膜が剥がれやすくなります。
また鉄部は、湿気や雨水が原因でサビが発生しやすく、塗膜の下から腐食が進んでしまうこともあります。
そのため、木部や鉄部の塗装の耐用年数は、一般的な外壁面と比較しておおよそ70~60%程度になると考えられています。
たとえば外壁用塗料で10年程度の耐久性がある場合でも、木部や鉄部では6〜7年ほどで再塗装が必要になるケースもあります。
このように、素材ごとの特性や劣化のスピードを理解したうえで、塗料の選定やメンテナンス計画を立てることが大切です。
外壁塗装の劣化は、自然環境だけでなく、人工的な光源の影響を受けることもあります。
とくに水銀灯・蛍光灯・白熱灯などの強い照明が長時間当たり続ける場所では、塗膜の劣化が他の部位に比べて著しく早く進行する傾向があります。
その理由は、照明の強い光(紫外線や熱エネルギーなど)が塗膜中の主成分である樹脂を破壊しやすいためです。
この「樹脂の架橋構造」が壊れてしまうと、塗膜は柔軟性や密着性を失い、表面の劣化や色あせ、ひび割れなどが起こりやすくなります。
特に店舗や施設などで、夜間照明が長時間点灯している外壁部分では、外観がきれいに見えていても、実は塗膜の機能が低下している場合もあります。
照明の当たり方によって劣化スピードに差が出るため、建物全体を均一に塗装しても、部分的に劣化が早く進んでしまうことがあるのです。
そのため、小林塗装では現地調査の際に照明の配置や光の当たり方も確認し、劣化の進みやすい箇所には適した塗料や塗り回数の調整を検討する必要があります。
外壁塗装において「落ち着いた印象にしたい」「テカリを抑えて上品に仕上げたい」といった理由から、艶を調整した塗料(7分艶・5分艶・3分艶など)を選ばれるお客様も増えています。
しかし、こうした艶調整塗料には、耐用年数に影響が出る場合があることをご存知でしょうか?
一般的な溶剤塗料(シンナーで希釈して使用するタイプ)の場合、艶を抑えるほどに塗膜中の樹脂の割合が減少するため、塗膜の耐久性がやや低下する傾向があります。
目安としては、艶あり塗料の耐用年数を100%とした場合、
- ● 7分艶:約85%程度
- ● 5分艶:約70%程度
- ● 3分艶:約50%程度
このように、艶を抑えた塗料ほど、やや耐候性が劣る可能性があるため、見た目の美しさと機能性のバランスを考慮して選ぶことが大切です。
ただし、すべての艶調整塗料が耐久性に劣るというわけではありません。
たとえば、無機顔料が多く含まれる溶剤塗料や、水性反応硬化型の高機能塗料、紫外線吸収剤や光安定剤を配合した塗料などは、艶調整品であっても十分な耐候性を確保している製品もあります。
小林塗装では、お客様のご要望に応じて、「デザイン性」と「耐久性」のバランスが取れた最適な塗料選びをお手伝いしています。
「艶ありだと目立ちすぎる気がするけど、耐久性も重視したい…」といったご相談も、お気軽にお寄せください。
赤、黄、紺などの有機系顔料(石油系由来の着色顔料で一般に着色力が大きく、色調も鮮明)を使った塗料は、白、黒、オーカー、赤錆び色などの無機系顔料(天然の鉱石や金属の化学反応によって得られる酸化物などから作られるの着色顔料で、さらに無機顔料は天然にある鉱物や土から得られる天然鉱物顔料と鉄や銅、鉛などの金属を化学反応させることで得られる酸化物や結合物から作られる合成無機顔料に細分されます。)よりも、顔料自体の耐候性が低いため、塗装の変退色を生じやすく、したがって有機系顔料の配合比率が高い鮮やかな色は、塗装の耐用年数が短くなる傾向があります。
(ただし、塗料メーカーによって使用している着色顔料が違うので、若干の相違はありえます。)
建物の中でも、軒裏や内壁、天井などの部分は、日射や風雨、積雪といった外的環境から比較的守られているため、外壁や屋根に比べて塗膜の劣化スピードが緩やかになります。
こうした場所は、紫外線や雨によるダメージが少ない分、塗装の耐用年数も長くなる傾向があり、塗膜の剥がれや色あせといった変化が現れにくいのが特徴です。
ただし、そうした環境的な影響だけでなく、塗装の持ちに関してはもともとの設計や使われている建材(塗装素地)、また塗装時の施工方法の正確さにも大きく左右されます。
とくに軒天井のような「風雨の影響が少ない箇所」については、明確に何年持つという耐用年数が設定されていないケースも少なくありません。
ですから、「この部分はあまり劣化しないから大丈夫」と油断せず、定期的に点検を行い、必要に応じて適切なメンテナンスを行うことが、美しい状態を長く保つポイントです。
一般的に、外壁や屋根などの塗装には一定の耐用年数が設定されていますが、床面の塗装に関しては、明確な耐用年数や保証期間が設けられていないのが現状です。
その理由としては、床面は日々の歩行や荷物の移動などによる直接的な摩耗を受けるうえに、使用環境や荷重、滑り止め処理の有無、素材の種類(コンクリート・木材・金属など)によって、塗膜の劣化具合が大きく異なるからです。
また、屋外に面した床面であれば、紫外線や雨水、温度変化といった自然環境の影響も受けやすく、「どのような使い方をするか」「どのような塗料を選ぶか」「どのような下地処理を行うか」によって、持ちの良さが大きく変わります。
塗装面に発生するカビ・藻・コケについては、塗膜の劣化とはまた異なる性質をもつ現象であり、明確な「耐用年数」は設定されていないのが現状です。
というのも、これらの発生は周辺環境や気候条件による影響を大きく受けるためです。
たとえば、湿度の高い地域、雨や雪の多い気候、日照時間が少ない北面の外壁などは、カビや藻、コケが発生しやすい傾向があります。
また、建物の近くに植栽が多かったり、森林や池・沼・湖などがある場合も、胞子が飛来しやすく、塗膜表面に汚れとして付着するリスクが高まります。
加えて、塗装を行う際の下地調整の丁寧さや、既存旧塗膜の状態によっても、仕上がり後の塗膜の耐久性は大きく左右されます。
下地に汚れや劣化が残ったまま塗装すると、防カビ・防藻性能があっても機能を十分に発揮できない可能性もあります。
このように、カビ・藻・コケの発生は塗料だけの性能ではコントロールしきれない複雑な要因が絡んでいるため、一律の耐用年数で測ることができません。
屋根や屋上、庇(ひさし)、霧除けなどの突き出した構造部分は、カラスやハトなどの大型の鳥がとまりやすい場所でもあります。
そうした場所に鳥の糞や尿が付着すると、見た目が悪くなるだけでなく、塗膜自体の性質に悪影響を及ぼす可能性があるのです。
鳥の糞には、強い酸性やアルカリ性の成分が含まれており、これが長時間塗膜の上に残ったままになると、塗料の樹脂を分解・変質させ、劣化を著しく早めてしまうことがあります。
とくに紫外線や熱の影響と重なることで、塗膜が変色したり、膨れたり、最悪の場合は剥がれてしまうケースも見受けられます。
そのため、鳥の糞を見つけたら、なるべく早めに取り除くことが大切です。
汚れたまま放置してしまうと、表面だけでなく内部の塗膜にもダメージが及ぶため、塗装の寿命が短くなってしまう原因になります。
小林塗装では、塗装工事のご相談の際にこうした外的要因についても丁寧にお伝えし、建物を長持ちさせるためのメンテナンスアドバイスも行っています。
外壁目地、サッシ廻りなどシーリング部分は、構造上による躯体の動きやシーリング材に含まれる可塑剤の影響を大きく受けるので塗装の耐用年数に限らず、塗装を施工してから早期に塗膜の汚染や塗膜の割れを生じる恐れがあります。
外壁塗装に使われる塗料の中には、「低汚染性」という性能を持ったものがあります。これは、塗膜の表面に親水性を持たせることによって、雨が降った際に汚れを自然に洗い流してくれる効果を期待した塗料です。
光触媒塗料や親水性塗料などに見られるこの機能は、外観をきれいに保つための強い味方として注目されています。
しかし、この優れた低汚染性能も、「雨水がしっかりかかること」が大前提となります。
たとえば、傾斜のある壁の下部や、笠木の下、窓まわりの庇の奥まった部分、また水切り板金が不十分な場所などは、雨水の流れが悪く、十分に洗い流されないため、汚れが溜まりやすい傾向があります。
また、塗膜に付着する汚れの種類によっても結果は変わってきます。
たとえば、鉄粉、サビ、シーリング材からの油分の染み出し、排気ガス由来の油性汚れなどは、低汚染塗料の親水性だけでは落としきれないケースもあります。
このように、塗料の性能を過信せず、建物の構造や立地条件、雨水の当たり具合を十分に考慮したうえで塗装計画を立てることが大切です。
外壁や屋根など、塗装を施す建物の下地が著しく劣化している場合には、どれだけ高性能な塗料を使用したとしても、本来の塗膜の保護効果や耐久性能を十分に発揮させることはできません。
たとえば、長期間にわたって水分を含んだことによる素地の脆弱化、腐食やカビの進行、太陽光による蓄熱が原因で起こる塗膜の膨れ、さらには冬季に生じやすい凍害による亀裂や破損など、さまざまな要因が塗装下地を劣化させます。
また、反りやねじれ、膨張・収縮を繰り返すことによる変形、経年による爆裂(内部からの剥離)などが進行している建材に対しては、通常の塗装だけでは補えないケースも少なくありません。
このような状況下では、まず下地の補修や強化処理を適切に施したうえで、塗装工程に進むことが重要です
2. 塗装の耐用年数に大きく影響する要素 まとめ

今回は、塗装の耐用年数や塗料の性質による経年劣化する要素についてまとめました。
塗装工事を検討しているお客様は、塗料のカタログ値だけを参考にするのではなく、このような要素をあらかじめ理解しておくことが大切です。
一般的な耐用年数の塗装工事なら、小林塗装にお任せください。
小林塗装は、名古屋市にある塗装店です。
当店は、2,003年の創業以来、名古屋で「塗装専門店」として豊富な知識・技術・経験で、耐用年数を考慮した塗装工事を行っています。
当店は、塗装工事の本質を考え続け品質本位・お値打ち価格の塗装工事をモットーにしています。
名古屋市周辺で外壁塗装・屋根塗装を検討されているお客様は、お気軽にお問い合わせください。
コラム筆者
小林塗装 店主 小林ゆず
コラム「一般的な塗装工事の耐用年数について」の筆者、小林塗装の店主小林ゆずは、名古屋を拠点に「塗装工事の専門店」としてこれまで数多くの現場に携わり、30年以上に亘って培ってきた豊富な知識と経験を大切にしてきました。
当店のホームページでは、そうした多く経験の積み重ねから得た確かな技術やノウハウを、外壁・屋根・室内など塗装を検討されている一般のお客様に分かりやすくお伝えできるよう、コラムというカタチで発信しています。
塗装工事は、多くのお客様にとって一生のうちに何度も経験することではなく、「どの塗料を選べば安心なのだろう?」「そもそも何年くらいで塗り替えるのがいいの?」といった疑問や不安が尽きないものだと思います。
だからこそ、自分自身が専門家としての知識を惜しみなく共有しながら、どなたにも気軽に読んでもらえる言葉で、少しでも安心や納得につながる情報をお届けすることを心掛けています。
これからも初めて塗装工事を検討される方はもちろん、ちょっとした疑問を感じている方にも、肩ひじ張らずに読んでもらえる情報を発信し続け、住まいに寄り添う塗装の専門家としてお役に立てたら嬉しいです。
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