外壁塗装を上品に仕上げる多彩色デザイン
外壁塗装の色選びで、「単色だと少し物足りない」「今のサイディングの模様をできるだけ生かしたい」「おしゃれにしたいけれど、派手になりすぎるのは不安」と感じる方は多いのではないでしょうか。
外壁は住まいの第一印象を決める大切な部分で、洋服でいえば、家全体を包む上質なコートのような存在です。
近年、外壁塗装では、単色で塗りつぶすだけでなく、サイディングの凹凸や石目調・レンガ調・タイル調の模様を生かしたダブルトーン・トリプルトーン・クワトロトーンといった多彩色仕上げへの関心が高まっています。
これらの仕上げは、外壁材のテクスチャーを生かしながら、奥行き、陰影、高級感、自然な素材感を表現できるのが魅力です。
ただし、多彩色仕上げは、色数を増やせば必ずおしゃれになるというものではありません。
色の組み合わせ、明度差、彩度差、建物の形、屋根やサッシの色、玄関ドア、周辺環境との調和まで考えなければ、かえって落ち着かない印象になってしまうこともあります。
外壁のダブルトーン・トリプルトーン・クワトロトーンを美しく仕上げる秘訣は、「色数」ではなく「色の役割分担」と「素材感との調和」にあります。
主役になる色、なじませる色、陰影をつくる色、全体を引き締める色。
それぞれの役割をきちんと整理することで、外壁塗装はぐっと洗練された印象になります。
このコラムでは、外壁ダブルトーン・トリプルトーン・クワトロトーンの違い、カラーコーディネートの考え方、テクスチャーとの相性、建物テイスト別の配色、流行色の取り入れ方、周辺環境との調和、失敗しない注意点まで、小林塗装が持つ現場目線で深く、分かりやすく解説します。
「せっかく塗り替えるなら、上品でおしゃれに、そして長く愛せる外観にしたい」そんな方に、ぜひ読んでほしい内容です。
- ■ ダブルトーン・トリプルトーン・クワトロトーンの違い
- ■ 外壁の多彩色仕上げをおしゃれに見せる配色の考え方
- ■ 石目調・レンガ調・タイル調などテクスチャー別の色選び
- ■ ナチュラルモダン・和モダン・北欧風などテイスト別のコーディネート
- ■ グレージュ・トープ・セージ・ネイビーなど流行色の取り入れ方
- ■ 屋根・付帯部・玄関ドア・サッシとの調和の考え方
- ■ 多彩色仕上げで失敗しないための注意点
- ■ 小林塗装が考える上品で長く愛せる外壁色の選び方
多彩色仕上げは、単なる色遊びではありません。
外壁材の模様を読み取り、住まいの雰囲気を整え、周辺環境になじませながら、個性を加える外壁塗装の表現方法です。
1. 外壁ダブルトーン・トリプルトーン・クワトロトーン塗装とは?

外壁塗装のダブルトーン・トリプルトーン・クワトロトーンとは、サイディング外壁などの凹凸や模様を生かしながら、複数の色を塗り分ける多彩色仕上げのことです。
単色塗装のように一色で全体を塗りつぶすのではなく、外壁材の柄や立体感を活かして、自然な陰影や奥行きを表現します。
特に石目調、レンガ調、タイル調、ボーダー柄、木目調のサイディングでは、多彩色仕上げを行うことで既存の外壁材が持っている風合いに近いイメージを再現しやすくなります。
塗り替え後に「前よりのっぺりした」「せっかくの柄が消えてしまった」と感じにくいのも、大きな魅力です。
ダブルトーンは、凹部と凸部などに2色を使い分ける仕上げです。
たとえば、外壁の凹んだ部分に濃い色、表面の凸部分に明るい色を重ねることで、石目調やレンガ調の陰影を表現します。
ダブルトーンは、多彩色仕上げの中でも比較的まとまりやすく、派手になりにくいのが特徴です。
「単色ではちょっと寂しいけど、あまり個性的すぎるのは不安」という方にも向いています。
トリプルトーンは、3色を使って外壁材の模様や凹凸を表現する仕上げです。
ダブルトーンよりも色の情報量が増えるため、より自然な石目感、焼き物のような濃淡、陰影の深さを出しやすくなります。
ただし、3色を使う分、配色のバランスがとても重要になります。
色同士の明度差が強すぎると、外壁が忙しく見えることがあります。
反対に、色差が弱すぎると、せっかくのトリプルトーンでも変化が分かりにくくなります。
クワトロトーンは、4色を使って外壁の表情を作り上げる、より表現力の高い多彩色仕上げです。
石材、焼き物、自然素材のような複雑な色の重なりを表現しやすく、重厚感や高級感を出したい住まいに向いています。
一方で、色数が増えるほど、配色の難易度も高くなります。
4色すべてを主張させてしまうと、まとまりがなく、にぎやかすぎる外観になることがあります。
クワトロトーンでは、主役色、補助色、陰影色、なじませ色の役割を整理することが大切です。
| 項目 | 文章 |
|---|---|
| ダブルトーン | 2色で凹凸を表現する仕上げです。 まとまりやすく、上品で自然な印象にしやすいのが特徴です。 |
| トリプルトーン | 3色で奥行きと濃淡を表現する仕上げです。 石目調やレンガ調の自然な風合いを出しやすくなります。 |
| クワトロトーン | 4色で複雑な素材感や高級感を表現する仕上げです。 配色バランスと建物全体の調和が特に重要です。 |
色数が増えるほど豪華に見える可能性はありますが、必ずしも色数が多いほど良いというわけではありません。
住まいのデザイン、外壁材の柄、周辺環境、お客様の好みに合った色数を選ぶことが大切です。
2. 外壁塗装でダブルトーンなど多彩色仕上げが人気の理由とは?
外壁塗装でダブルトーン・トリプルトーン・クワトロトーンが注目される理由は、単に見た目が華やかになるからではありません。
サイディング外壁が持つ本来の模様を生かし、塗り替え後も住まいの個性を残しやすいからです。
新築時のサイディングは、工場で多彩な色や模様が付けられていることが多く、石目調、レンガ調、タイル調など、立体感のあるデザインになっています。
しかし、塗り替えで単色塗装をすると、その柄が一色で塗りつぶされ、少し平面的に見えてしまう場合があります。
多彩色仕上げの魅力は、外壁に奥行きが生まれることです。
外壁材の凹凸に合わせて色を重ねることで、光が当たったときの陰影が自然に見えます。
単色塗装が「きれいに整えた無地のワンピース」だとすれば、多彩色仕上げは「織り柄のある上質なジャケット」のようなものです。
遠くから見ると落ち着いていて、近くで見ると細やかな表情がある。
そんな大人の外観に仕上がります。
石目調やタイル調のサイディングは、凹凸や柄に魅力があります。
その魅力を残したい場合、多彩色仕上げはとても相性の良い方法です。
特に外壁材そのものはまだしっかりしているけれど、色あせやチョーキングが進んでいる場合には、ダブルトーンやトリプルトーンで塗り替えることで、既存の意匠を生かしながら美観を回復できます。
多彩色仕上げは、外壁に高級感を出しやすいのも魅力です。
ただし、ここでいう高級感とは、派手さや強い主張ではありません。
自然素材のような深み、色の重なり、落ち着いた陰影によって生まれる上質感です。
たとえば、グレージュ系のトリプルトーンは、ナチュラルでやわらかい印象をつくれます。
ブラウン系のクワトロトーンは、重厚感や温もりを出しやすくなります。
ベージュとアイボリーを使ったダブルトーンは、明るく親しみやすい住まいに向いています。
- ■ 外壁材の凹凸や柄を生かしやすい
- ■ 単色塗装よりも奥行きや陰影が出やすい
- ■ 石目調・レンガ調・タイル調の質感を再現しやすい
- ■ 外観に高級感と個性を出しやすい
- ■ 色の組み合わせ次第で、上品にもモダンにも仕上げられる
多彩色仕上げは、ただ「目立つ外壁」にするためのものではありません。
住まいの素材感を生かしながら、暮らしに似合う外観へ整えるための方法です。
外壁塗装 ダブルトーン仕上げの費用と作業手順
3. 外壁テクスチャーから考えるダブルトーン塗装などの色選び

外壁ダブルトーン・トリプルトーン・クワトロトーンを美しく仕上げるうえで、最も大切な視点のひとつがテクスチャーです。
テクスチャーとは、外壁材の質感、凹凸、柄、表面の雰囲気のことです。
同じ色でも、平滑な外壁に塗るのと、石目調の外壁に塗るのでは見え方が変わります。
ザラッとした外壁は影が出やすく、濃く見えます。
凹凸の深い外壁は、色の重なりが表情になります。
細かい柄の外壁は、色差が強すぎると忙しく見えることがあります。
石目調サイディングは、多彩色仕上げととても相性が良い外壁材です。
石のような自然な濃淡を出すには、ベージュ、グレージュ、ブラウン、ライトグレー、チャコールなどを組み合わせると落ち着きやすくなります。
ポイントは、色の差を強くしすぎないことです。
自然石は、ひとつひとつの石に微妙な濃淡がありますが、全体で見ると調和しています。
外壁も同じで、一色一色が目立ちすぎるより、全体でまとまって見えることが大切です。
レンガ調サイディングでは、ブラウン、テラコッタ、オレンジベージュ、バーントアンバー、ダークブラウンなどがよく合います。
ただし、赤みを強くしすぎると、外観が重たく見えたり、周囲から浮いて見えたりすることがあります。
上品に仕上げるには、赤みの強い色を主役にしすぎず、グレージュやブラウンで少し落ち着かせるのがおすすめです。
まるで焼き菓子のように、香ばしさとやわらかさのバランスを整える感覚です。
タイル調サイディングでは、タイル部分の色だけでなく、目地に見える部分の色がとても重要です。
目地色が強すぎると、外壁全体が格子状に目立ちすぎることがあります。
反対に、目地色が弱すぎると、タイルらしい立体感が出にくくなります。
ダブルトーンでは、凹部を少し暗く、凸部を少し明るくすることで、自然なタイル感を出しやすくなります。
トリプルトーンでは、さらに中間色を加えることで、陶器のような深みを表現できます。
木目調サイディングでは、木材らしい温かみをどのように表現するかが大切です。
ナチュラルに見せたい場合は、ベージュ、ライトブラウン、ミディアムブラウンを中心にします。
落ち着いた雰囲気にしたい場合は、グレージュ、アッシュブラウン、ダークブラウンを使うと上品です。
注意したいのは、黄みや赤みが強すぎる色です。
外壁面積が大きいと、色見本で見たときよりも明るく、強く感じることがあります。
木目調は自然に見えることが大切なので、少しくすみを持たせた色を選ぶと、長く飽きにくい仕上がりになります。
| 項目 | 文章 |
|---|---|
| 石目調 | グレージュ、ベージュ、ライトグレー、ブラウン系が合わせやすいです。 自然石のような控えめな濃淡を意識すると上品にまとまります。 |
| レンガ調 | ブラウン、テラコッタ、オレンジベージュ系が合います。 赤みが強すぎると重く見えるため、くすみ感で調整します。 |
| タイル調 | 目地色と凸部色の差が重要です。 強すぎるコントラストより、自然な陰影を意識すると高級感が出ます。 |
| 木目調 | 黄み・赤み・グレーみのバランスが大切です。 少しくすませると、ナチュラルで長く愛せる印象になります。 |
テクスチャーを無視して色だけを選ぶと、外壁の魅力が半減してしまいます。
多彩色仕上げでは、色見本だけでなく、外壁材の凹凸や柄をよく見ることが大切です。
4. 建物テイスト別 外壁ダブルトーンなど多彩色コーディネート

外壁ダブルトーン・トリプルトーン・クワトロトーンを考えるときは、建物のテイストに合わせることが大切です。
同じグレージュでも、ナチュラルモダンの家と和モダンの家では、似合う組み合わせが変わります。
外壁色は、単体で美しければ良いというものではありません。
建物の形、窓の配置、屋根の色、玄関ドア、サッシ、外構、植栽まで含めて、ひとつの外観として調和していることが大切です。
ナチュラルモダンの住まいには、グレージュ、ベージュ、アイボリー、ライトブラウン、木目調の色がよく合います。
ダブルトーンでは、凹部に少し濃いグレージュ、凸部に明るいベージュを使うと、柔らかく上品な印象になります。
トリプルトーンでは、ベースにアイボリー、陰影にグレージュ、アクセントにライトブラウンを加えると、カフェのような温かみが出ます。
植栽や木目玄関ドアとも相性が良く、40代から60代の女性にも好まれやすい、やさしい外観になります。
シンプルモダンの住まいでは、白、ライトグレー、チャコール、ブラック、グレージュなどがよく使われます。
ただし、クールグレーだけでまとめると、少し冷たく見えることがあります。
最近は、グレーに少しベージュを含んだグレージュや、黒に近いチャコールを使って、冷たさをやわらげる配色が人気です。
ダブルトーンでは、明るいグレーと中間グレーで整えると、都会的で清潔感のある外観になります。
クワトロトーンにする場合は、色数を感じさせすぎず、濃淡のグラデーションとして使うと上品です。
和モダンの住まいには、墨色、焦げ茶、土色、生成り、砂色、灰白色、深いグリーンなどがよく合います。
派手な色よりも、自然素材になじむ落ち着いた色を使うと、品のある外観になります。
トリプルトーンでは、ベースを砂色やグレージュにし、陰影に焦げ茶や墨色を加えると、焼き物や石材のような落ち着きが出ます。
和モダンでは、色を増やしすぎるより、低彩度で整えることが大切です。
南欧風や洋風住宅では、アイボリー、クリーム、淡いオレンジベージュ、テラコッタ、ブラウンなどがよく合います。
明るく親しみやすい外観にしたい場合は、ダブルトーンでやわらかな濃淡をつけると効果的です。
ただし、オレンジや黄色みが強すぎると、経年後にやや古く見える場合があります。
少しくすみを持たせたクリーム、薄柿、ベージュ、淡いブラウンを使うと、明るさと落ち着きのバランスが取りやすくなります。
- ■ ナチュラルモダン:グレージュ、ベージュ、木目、アイボリー
- ■ シンプルモダン:ライトグレー、チャコール、白、グレージュ
- ■ 和モダン:墨色、焦げ茶、砂色、生成り、深いグリーン
- ■ 南欧風・洋風:クリーム、テラコッタ、オレンジベージュ、ブラウン
建物のテイストに合った色を選ぶと、外壁塗装は自然におしゃれに見えます。
反対に、好きな色だけで選ぶと、住まいの形と色が少しちぐはぐに見えることがあります。
5. 流行色を外壁ダブルトーン・トリプルトーンに取り入れるコツ

外壁塗装の色選びでは、流行も気になるところです。
近年は、真っ白やクールグレーだけでまとめる外観よりも、温かみのあるニュートラルカラー、グレージュ、トープ、セージグリーン、オリーブ、チャコール、深いネイビーなどが注目されています。
ただし、外壁塗装はファッションのようにシーズンごとに着替えられるものではありません。
一度塗り替えると10年前後、場合によってはそれ以上付き合う色になります。
そのため、流行色はそのまま取り入れるのではなく、住まいに合うように少し落ち着かせることが大切です。
グレージュは、グレーの上品さとベージュの温かみを併せ持つ色です。
外壁塗装では非常に使いやすく、ナチュラルモダン、シンプルモダン、和モダンまで幅広い建物に合わせやすいのが魅力です。
ダブルトーンでは、凹部に少し濃いグレージュ、凸部に明るいベージュやアイボリーを使うと、やさしく整います。
トリプルトーンでは、グレージュにブラウンやライトグレーを重ねることで、石目調の自然な奥行きが出やすくなります。
セージグリーンやオリーブ系は、植栽や庭、自然素材と相性が良い色です。
強い緑ではなく、グレーやベージュを含んだくすみ系を選ぶと、外壁にも取り入れやすくなります。
多彩色仕上げでは、全面に強く使うより、石目調やタイル調の中に少しだけグリーンみを感じる程度にすると、上品にまとまります。
周辺に緑が多い地域や、木目玄関ドアのある住まいにもおすすめです。
ネイビーやチャコールは、外観を引き締める力があります。
ただし、外壁全体に使うと重たく見える場合があるため、多彩色仕上げでは陰影色やアクセントとして使うと効果的です。
たとえば、グレージュ系の外壁にチャコールを少し入れると、ぼんやりしすぎず、端正な印象になります。
ネイビーは、白いサッシや木目玄関ドアと合わせると、清潔感と個性が両立しやすくなります。
外壁色で失敗しにくいコツは、流行色をそのまま鮮やかに使いすぎないことです。
特に外壁は面積が大きいため、色見本で見たときよりも明るく、鮮やかに感じやすくなります。
ピンク、ブルー、グリーン、オレンジなどの色味を使う場合でも、少しグレーやベージュを含んだくすみ色にすると、住まいになじみやすくなります。
おしゃれは、声の大きさではなく、余韻で決まることがあります。
外壁色も同じです。
| 項目 | 文章 |
|---|---|
| グレージュ | 上品で温かみがあり、多彩色仕上げに取り入れやすい万能色です。 ナチュラルモダンやシンプルモダンに向いています。 |
| トープ | グレーとブラウンの中間のような落ち着いた色です。 大人っぽく、外壁に深みを出しやすい色です。 |
| セージ・オリーブ | 自然との調和が取りやすく、植栽や木目と相性が良い色です。 くすみ感のある色を選ぶと上品です。 |
| チャコール・ネイビー | 外観を引き締める色です。 全面よりもアクセントや陰影色として使うとバランスが取りやすくなります。 |
流行色は、外壁塗装に新鮮さを与えてくれます。
ただし、流行だけを追うのではなく、住まいの形、地域の景観、お客様の暮らしに合うかどうかを考えることが大切です。
6. 屋根・付帯部分・玄関ドアとの調和を考えましょう

外壁の多彩色仕上げで忘れてはいけないのが、屋根・付帯部・玄関ドア・サッシとの調和です。
外壁だけを見て色を決めると、完成後に「屋根と合わない」「雨樋だけ浮いて見える」「玄関ドアの色とちぐはぐ」ということが起こる場合があります。
住まいの外観は、外壁、屋根、軒天、雨樋、破風、鼻隠し、水切り、シャッターボックス、玄関ドア、サッシ、外構、植栽が一体となって見えます。
多彩色仕上げでは、外壁に色の情報量が増えるため、付帯部は少し整理して考えることが大切です。
屋根は、建物の印象を引き締める大切な部分です。
外壁を明るくする場合、屋根をブラウン、チャコール、ブラック系にすると、住まい全体が安定して見えます。
グレージュ系の外壁には、チャコールやダークブラウンの屋根がよく合います。
ベージュやアイボリー系の外壁には、ブラウン系の屋根を合わせると、温かみのある印象になります。
ネイビーやグレー系の外壁には、ブラックやダークグレーの屋根が合わせやすいです。
雨樋、破風、鼻隠し、水切り、シャッターボックスなどの付帯部は、外壁を引き立てる脇役です。
多彩色仕上げでは外壁に表情があるため、付帯部まで強く主張させると、全体がにぎやかになりすぎることがあります。
基本的には、屋根色に合わせる、サッシ色に合わせる、外壁の一番濃い色に合わせる、という考え方がまとまりやすいです。
特に水切りや雨樋は、濃色で引き締めると外観が端正に見えます。
玄関ドアは、外観の中で意外と印象に残る部分です。
木目調玄関ドアなら、外壁にグレージュ、ベージュ、ブラウン、セージ系を合わせると、自然で温かい感じになります。
ブラックやダークブラウンの玄関ドアなら、外壁に明るいベージュやグレーを合わせることで、引き締まった印象になります。
玄関ドアは、ファッションでいえば靴やバッグのような存在です。
全体の雰囲気に合っていると、外観がぐっと洗練されます。
- ■ 屋根色は外観の重心を決めるため、外壁より少し濃い色が合わせやすい
- ■ 雨樋や破風は、屋根色・サッシ色・外壁の濃色に合わせるとまとまりやすい
- ■ 玄関ドアは外観のアクセントとして、木目や濃色を生かすとおしゃれに見える
- ■ 多彩色仕上げでは、付帯部の色数を増やしすぎないことが大切
外壁の多彩色仕上げは、外壁だけで完結しません。
屋根や付帯部とのつながりを考えることで、外観全体に落ち着きと品格が生まれます。
7. 失敗しやすい多彩色仕上げの注意点

ダブルトーン・トリプルトーン・クワトロトーンは、とても魅力的な塗装仕上げです。
しかし、配色を間違えると、外壁が忙しく見えたり、派手になりすぎたり、建物のテイストと合わなくなったりすることがあります。
多彩色仕上げで大切なのは、色を増やすことではなく、色を整理することです。
ここでは、失敗しやすいポイントを正直にお伝えします。
多彩色仕上げでは、凹部と凸部の色差が大きすぎると、柄が強く出すぎることがあります。
特に、細かい石目調やレンガ調では、色差が強いと外壁全体がチカチカして見えることがあります。
おしゃれに見せるには、コントラストをつけすぎず、自然な陰影に見える程度に整えることが大切です。
「少し控えめかな」と感じるくらいの方が、外壁全体では上品に見えることもあります。
クワトロトーンは4色を使えるため、表現力が高い仕上げです。
しかし、4色すべてを目立たせようとすると、外観が落ち着かなくなることがあります。
大切なのは、色の主従関係です。
主役となる色を決め、補助になる色は主役を引き立てるために使います。
陰影色は奥行きを出すために使い、なじませる色は全体のテイストを調和させるために使います。
石目調には石目調らしい色、レンガ調にはレンガ調らしい色、木目調には木目調らしい色があります。
もちろん自由な配色もできますが、素材感と色の方向性が大きくずれると、不自然に見えてしまうことがあります。
たとえば、重厚な石目調に鮮やかすぎるピンクを使うと、素材感と色の印象がぶつかることがあります。
反対に、木目調に少しくすんだブラウンやグレージュを合わせると、自然になじみます。
外壁色は、色見本で見るよりも実際の外壁では明るく見えやすい傾向があります。
特に多彩色仕上げでは、何色もの色が重なるため、小さな見本だけでは完成イメージをつかみにくいことがあります。
できれば、カラーシミュレーションや大きめの見本、過去の施工例を参考にしながら検討することをおすすめします。
また、朝・昼・夕方で色の見え方が変わることもあるため、日当たりも考慮すると安心です。
| 項目 | 文章 |
|---|---|
| 色差が強すぎる | 柄が目立ちすぎて、外壁が忙しく見えることがあります。 自然な陰影に見える程度の差に抑えると上品です。 |
| 色数が多すぎる | クワトロトーンでも、すべての色を主張させないことが大切です。 主役色と補助色の役割を整理しましょう。 |
| 素材感と合わない | 石目調、レンガ調、木目調など、外壁材の柄に合う色を選ぶと自然にまとまります。 |
| 小さな色見本だけで決める | 外壁では色が明るく見えやすいため、施工例やカラーシミュレーションも参考にすると安心です。 |
多彩色仕上げは、センスだけでなく、外壁材と塗装技術の理解が必要です。
「この色が好き」だけでなく、「この外壁にこの色が合うか」まで考えることが、後悔しない色選びにつながります。
8. 小林塗装が考える上品な多彩色仕上げ
小林塗装では、外壁のダブルトーン・トリプルトーン・クワトロトーンを考えるとき、ただ色を増やすのではなく、住まいの魅力を引き出すことを大切にしています。
外壁塗装は、建物に新しい色を着せる仕事です。
ただし、目立つ服を着せればおしゃれになるわけではありません。
住まいの骨格、周辺環境、お客様の好み、これからの暮らし方に合った色を選ぶことが大切です。
多彩色仕上げでは、色の役割分担がとても重要です。
主役色は外壁全体の印象を決める色です。
全体をなじませるサブカラーは、主役色を自然に見せるための色です。
引き締めるアクセント色は、外観をぼんやりさせないための色です。
この3つの役割がちゃんと整理されていると、ダブルトーンでもトリプルトーンでも、まとまりのある外観になります。
反対にすべての色が主役になってしまうと、外壁がにぎやかになりすぎます。
外壁色は、自分の家だけで完結するものではありません。
隣家、道路、街路樹、空の色、地域の雰囲気と一緒に見られます。
地域に自然になじみながら、少しだけ上品に個性を出す。
それが、長く愛される外壁色だと考えています。
小林塗装では、お客様の好きな色を大切にしています。
ただし、好きな色をそのまま外壁に使うのではなく、住まいに似合うように明度や彩度を調整することがあります。
たとえば、ピンクが好きな方には、鮮やかなピンクではなく、くすみのあるローズベージュやピンクベージュを提案することがあります。
グリーンが好きな方には、強い緑ではなく、セージやオリーブのような落ち着いた色をおすすめすることがあります。
好みを否定するのではなく、住まいに似合う形に整える。
それが、塗装店としてのカラー提案の役割です。
- ■ 色数よりも色の役割分担を大切にする
- ■ 外壁材のテクスチャーを生かす
- ■ 屋根・付帯部・玄関ドアまで含めて考える
- ■ 周辺環境に自然になじませる
- ■ 流行色は少しくすませて長く愛せる色に整える
- ■ お客様の好みを大切にしながら、建物に似合う形に調整する
外壁の多彩色仕上げは、塗装技術と色彩提案の両方が必要です。
9. まとめ|外壁の多彩色仕上げは「色数」より「調和」が大切です
外壁ダブルトーン・トリプルトーン・クワトロトーンは、サイディング外壁の凹凸や柄を生かしながら、住まいに奥行きと高級感を与える魅力的な仕上げです。
単色塗装では出しにくい陰影や素材感を表現できるため、石目調、レンガ調、タイル調、木目調の外壁にとてもよく合います。
しかし、多彩色仕上げは、色数を増やせばおしゃれになるというものではありません。
大切なのは、主役色、なじませ色、陰影色、引き締め色の役割を整理し、建物のテイストや外壁材のテクスチャーに合わせて配色することです。
ナチュラルモダンにはグレージュやベージュ、木目系。
シンプルモダンにはグレー、チャコール、白、グレージュ。
和モダンには墨色、焦げ茶、砂色、生成り。
南欧風や洋風住宅には、クリーム、テラコッタ、淡いブラウン。
このように、建物の雰囲気に合った色を選ぶことで、外壁は自然に美しく見えます。
また、外壁色だけでなく、屋根、雨樋、破風、軒天、水切り、玄関ドア、サッシ、外構、植栽との調和も欠かせません。
外壁に表情がある分、付帯部の色は整理し、全体のバランスを整えることが大切です。
流行色を取り入れる場合も、鮮やかに使いすぎるのではなく、少しくすませたり、グレージュやトープのようなニュートラルカラーと組み合わせたりすると、長く愛せる外観になります。
おしゃれな外壁色とは、目立つ色ではなく、住まいの魅力を自然に引き出してくれる色です。
小林塗装では、外壁材のテクスチャー、建物のテイスト、屋根や付帯部との相性、周辺環境、お客様の好みを丁寧に確認しながら、ダブルトーン・トリプルトーン・クワトロトーンのカラーコーディネートを提案しています。
「せっかく塗り替えるなら、単色ではなく少しおしゃれにしたい」「サイディングの柄を生かしたい」「上品で長く愛せる外観にしたい」そんな方は、お気軽に相談ください。
10. 外壁ダブルトーン塗装・トリプルトーン・クワトロトーンの深掘りQ&A

ダブルトーンとは、外壁材の凹凸を生かして2色を塗り分ける多彩色仕上げです。
凹部と凸部で色を変えることで、単色塗装よりも立体感や陰影が出やすくなります。
石目調、レンガ調、タイル調のサイディングに向いています。
トリプルトーンは3色を使って外壁の表情をつくる仕上げです。
ダブルトーンよりも色の重なりが増えるため、自然な濃淡や奥行きを表現しやすくなります。
ただし、色のバランスを間違えると忙しく見えるため、配色設計が大切です。
クワトロトーンは4色を使うため、石材のような複雑な質感や高級感を出したい住まいに向いています。
重厚感のある外観、タイル調や石目調のサイディング、こだわりのあるデザイン住宅におすすめです。
一方で、色数が多い分、建物全体の調和を慎重に考える必要があります。
一般的には、単色塗装よりも手間がかかるため、費用は高くなる傾向があります。
複数の色を使い分けるため、材料費だけでなく、職人の手間、塗り分け技術、工程管理が必要になるからです。
ただし、外壁材の意匠を生かせるため、仕上がりの満足度は高くなりやすいです。
近年は、グレージュ、ベージュ、トープ、チャコール、セージグリーン、オリーブ、ブラウン系が人気です。
特に、自然素材になじむ温かみのあるニュートラルカラーは、外壁の多彩色仕上げと相性が良いです。
派手すぎず、長く愛せる色として選ばれやすくなっています。
石目調サイディングには、グレージュ、ライトグレー、ベージュ、ブラウン、チャコールなどが合います。
自然石のような濃淡を意識し、色差を強くしすぎないことがポイントです。
落ち着いた色でまとめると、上品で高級感のある外観になります。
レンガ調サイディングでは、ブラウン、テラコッタ、オレンジベージュ、ダークブラウンなどが合わせやすいです。
ただし、赤みが強すぎると重たく見えることがあるため、少しくすませた色を選ぶと上品になります。
屋根や付帯部をブラウン系でまとめると、温かみのある外観になります。
色差を強くしすぎないこと、色数を増やしすぎないこと、外壁材の柄に合った色を選ぶことが大切です。
また、外壁だけでなく、屋根、雨樋、破風、玄関ドア、サッシとの調和も確認しましょう。
カラーシミュレーションや施工例を参考にすると、完成後のイメージがつかみやすくなります。
多彩色仕上げは、凹凸や柄のあるサイディングに向いています。
一方で、平滑な外壁や柄の少ない外壁では、ダブルトーンやトリプルトーンの効果が出にくい場合があります。
外壁材の状態、柄、劣化状況を確認したうえで、適した仕上げを選ぶことが大切です。
既存サイディングの柄がきれいに残っていて、劣化が少ない場合はクリヤー塗装が向いていることがあります。
一方で、色あせやチョーキングが進んでいる場合、クリヤーでは美観を十分に回復できないことがあります。
そのような場合は、ダブルトーンやトリプルトーンで柄を再表現する方法も選択肢になります。
配色次第です。
色差を抑え、グレージュやベージュ、ブラウン、ライトグレーなどの落ち着いた色を使えば、派手ではなく上品な仕上がりになります。
多彩色仕上げは、目立たせるためだけでなく、自然な素材感を出すためにも使えます。
はい、外壁材のテクスチャー、建物のテイスト、屋根や付帯部の色、玄関ドア、周辺環境まで考えながら提案しています。
お客様の好みを大切にしながら、住まいに似合う色、長く愛せる色、地域に調和した色を一緒に考えていきます。
ダブルトーン・トリプルトーン・クワトロトーンでお悩みの方も、お気軽に相談ください。
コラム筆者
小林塗装 店主 小林ゆず
小林塗装の店主 小林ゆずは、名古屋市周辺で外壁塗装・屋根塗装・防水工事・シーリング工事・多彩色仕上げなどを行う塗装工事の専門家です。
これまで30年以上にわたり、一般住宅、店舗、マンション、アパート、各種建物の塗装工事に携わり、施工実績は2,000件以上あります。
塗料の性能だけでなく、下地処理、塗布量、乾燥時間、外壁材のテクスチャー、色彩提案、近隣環境との調和まで大切にした、長く美しく住まいを守るための塗装工事を提案しています。
外壁塗装は、ただ色を塗り替える工事ではありません。
住まいの個性を読み取り、街並みに調和させ、お客様の暮らしに合った外観へ整える仕事です。
専門的な内容も分かりやすく、誠実にお伝えしながら、上品で長く愛せる外壁塗装を提案しています。
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