外壁塗装の色をつくる建築塗料「着色顔料」の世界を解説
外壁塗装の色選びというと、「白がいいかな」「ベージュが無難かな」「グレーでおしゃれに見せたいな」と、色見本を見ながら選ぶイメージが強いと思います。
けれども、その一色ができるまでには、実はとても奥深い世界があります。
塗料の色をつくる材料のひとつが、「着色顔料」です。
着色顔料とは、塗料に色を与えるための細かな粉末状の材料のことです。
外壁塗装で使われる白、黒、グレー、ベージュ、ブラウン、ブルー、グリーン、レッドなどの色は、樹脂や添加剤だけで生まれるものではありません。
顔料によって、色味、隠ぺい性、色あせにくさ、耐候性、遮熱性などが大きく変わります。
たとえば、清潔感のある白い外壁には酸化チタン、落ち着いた赤茶色やブラウンには酸化鉄、ブルーやグリーンにはフタロシアニン系顔料、遮熱塗料には特殊な無機複合酸化物顔料などが使われます。
少し専門的に聞こえるかもしれませんが、顔料は外壁塗装の仕上がりを左右する大切な「色の土台」です。
きれいに見える色、長く美しさを保ちやすい色、夏の暑さをやわらげる色。
その背景には、顔料の性質が深く関わっています。
つまり着色顔料は、外壁塗装の「見た目」を決めるだけでなく、住まいの美しさ、色あせにくさ、夏の暑さ対策、そして塗料価格にも関わる大切な素材です。
お料理でいえば、塩や出汁のような存在であって、前に出すぎることはありませんが、仕上がりの品格をしっかり整えてくれます。
- ■ 建築塗料に使われる着色顔料の基本
- ■ 無機顔料と有機顔料の違い
- ■ 世界の主な顔料産地
- ■ 日本国内の顔料産地と製造拠点
- ■ 遮熱顔料・高耐候顔料など最近のトレンド
- ■ 着色顔料の価格推移と塗料価格への影響
- ■ 外壁塗装の色選びで知っておきたい注意点
1. 建築塗料の着色顔料とは?

建築塗料の着色顔料とは、外壁塗料や屋根塗料に色を付けるために配合される、細かな粉末状の材料のことです。
外壁塗装の色は、塗料の缶を開けたときから完成しているように見えますが、その中身を少し分解してみると、塗料は主に「樹脂」「顔料」「添加剤」「水または溶剤」で構成されています。
| 塗料の成分 | 主な役割 |
|---|---|
| 樹脂 | 塗膜をつくり、耐久性や密着性を左右する |
| 顔料 | 色、隠ぺい性、意匠性、遮熱性などに関わる |
| 添加剤 | 防カビ、防藻、沈降防止、分散性などを調整する |
| 水・溶剤 | 塗りやすい粘度に整える |
一般の方には、塗料というと「シリコン塗料」「ラジカル制御塗料」「無機塗料」など、樹脂の種類で語られることが多いと思います。
もちろん、樹脂は塗膜の耐久性を考えるうえでとても大切です。
けれども、外壁の色の美しさ、色あせにくさ、仕上がりの上品さまで考えると顔料の品質も見逃せません。
たとえば、同じグレーでも、赤みのあるグレー、青みのあるグレー、黄みを含んだグレージュでは、住まいの印象がまったく変わります。
赤みが入れば、やわらかく温かい印象に。
青みが入れば、すっきりと洗練された印象になり、黄みやベージュが入れば、ナチュラルで親しみやすい雰囲気になります。
この微妙な色の違いは、どの顔料を、どのくらいの比率で組み合わせるかによって生まれます。
外壁の色は、ただ「白」「グレー」「ブラウン」と名前で決まるのではなく、顔料の配合によって奥行きや表情が大きく変わります。
着色顔料は、外壁塗装における「色の設計図」のようなものです。
「控えめなベージュに上品さを出すのか」、「チャコールグレーに深みを出すのか」、「白い外壁に清潔感とやわらかさを持たせるのか」そこには、塗料メーカーの技術と、実際の住まいを見ながら色を見極める塗装店の感覚が重なっています。
2. 建築塗料で使われる着色顔料 無機顔料と有機顔料の違い

建築塗料に使われる着色顔料は、大きく分けると「無機顔料」と「有機顔料」に分かれます。
少し専門的な言葉になりますが、外壁塗装の色選びではとても大切な違いです。
これを簡単にいうと、無機顔料は「落ち着いた色感を持ち耐久性が優れる顔料」、有機顔料は「鮮やかな色や華やかな発色が特徴の顔料」です。
| 種類 | 主な原料 | 代表的な色 | 特徴 | 建築塗料での使われ方 |
|---|---|---|---|---|
| 無機顔料 | 鉱物、金属酸化物など | 白、黒、赤、黄、茶、グレー | 耐候性が高く、色あせしにくい | 外壁・屋根の基本色に多く使われる |
| 有機顔料 | 石油化学系原料など | 青、緑、鮮やかな赤、黄、オレンジ | 発色が鮮やかで、色の幅が広い | アクセント色や鮮やかな外壁色に使われる |
無機顔料は、外壁塗装においてとても重要な顔料です。
代表的なものに、白色顔料として使われる「酸化チタン」があります。
酸化チタンは、白い外壁やアイボリー、ライトグレー、淡いベージュなどのベースになることが多く、塗料の隠ぺい性にも関わります。
また、赤、黄、黒、茶色などをつくる「酸化鉄顔料」も、外壁や屋根の落ち着いた色に欠かせません。
ブラウン系、ベージュ系、テラコッタ系、和風住宅に合う赤茶系など、住まいになじみやすい色の多くに使われています。
一方、有機顔料は、鮮やかな色を出すのが得意な顔料です。
たとえば、ブルーやグリーンにはフタロシアニン系顔料、鮮やかな赤やオレンジには高性能有機顔料が使われることがあります。
無機顔料では出しにくい、透明感のある鮮やかな色や、個性的なアクセントカラーを表現しやすいのが特徴です。
ただし、外壁塗装は室内のインテリアとは違い、紫外線、雨、熱、湿気、排気ガス、砂ぼこりなどに毎日さらされます。
そのため、単に「発色がきれい」というだけでは十分ではありません。
建築用塗料では、発色の良さに加えて、色あせにくさ、耐候性、耐アルカリ性、分散性、熱への安定性なども求められます。
特に外壁に鮮やかな色を使う場合は、顔料の種類や塗料グレードによって、数年後の色あせ方に差が出ることがあります。
見本帳で見たときはおしゃれでも、実際の外壁では日当たりや面積効果によって、印象が強く見えたり、退色が目立ちやすくなったりすることもあります。
そのため、外壁全体には耐候性の高い落ち着いた色を使い、玄関まわりや一部のアクセントに鮮やかな色を取り入れるなど、建物全体のバランスを見ながら選ぶことが大切です。
洋服でたとえるなら、室内で映える華やかな色と、毎日の日差しや雨に耐えられる外出着の色は、少し選び方が違ってくるかと思います。
外壁の色も同じです。
きれいに見える色を選ぶだけでなく、長くきれいでいられる色を選ぶことが、後悔しない外壁塗装につながります。
3. 建築塗料 世界の主な着色顔料の産地について

建築塗料に使われる着色顔料の世界的な産地は、顔料の種類によって大きく変わります。
ひとことで「顔料の産地」といっても、実際には少し複雑です。
なぜなら、顔料は「原料が採れる場所」「原料を精製する場所」「顔料として加工する場所」「塗料メーカーへ供給される場所」が、必ずしも同じではないからです。
たとえば、白い外壁に欠かせない酸化チタンは、元をたどるとイルメナイトやルチルといったチタン鉱物が原料になります。
赤や茶色に使われる酸化鉄顔料は、鉄を含む鉱物や化学反応によってつくられます。
ブルーやグリーンに使われる有機顔料は、石油化学系の中間体をもとに、高度な化学合成によって製造されます。
つまり、無機顔料は「鉱物資源」と「大規模な焼成・化学処理設備」がある地域に集まりやすく、有機顔料は「石油化学原料」と「高度な有機合成技術」がある地域に集まりやすいのです。
| 顔料の種類 | 主な原料 | 世界的に重要な地域 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 酸化チタン | イルメナイト、ルチルなどのチタン鉱物 | 中国、オーストラリア、南アフリカ、アメリカ、日本など | 白色顔料の中心。白や淡彩色の外壁塗料に欠かせない |
| 酸化鉄顔料 | 鉄鉱物、鉄化合物、副生成物など | ドイツ、中国、インド、アメリカなど | 赤、黄、黒、茶、ベージュ系の基本色に使われる |
| カーボンブラック | 石油系・天然ガス系原料 | 中国、インド、アメリカ、日本、韓国など | 黒色顔料として使われるが、遮熱塗料では使用を抑える場合もある |
| フタロシアニン系顔料 | 石油化学系中間体、銅化合物など | インド、中国、日本、ドイツなど | ブルー・グリーン系の高耐候色に使われる |
| 高性能有機顔料 | 石油化学系中間体、有機合成原料 | 日本、ドイツ、スイス、インドなど | 鮮やかな赤、黄、オレンジなどに使われる高機能顔料 |
| 遮熱用特殊顔料 | 金属酸化物、複合酸化物など | 日本、アメリカ、ドイツなど | 近赤外線を反射し、屋根や外壁の表面温度上昇を抑える |
酸化チタンは、建築塗料における白色顔料の代表です。
白い外壁、アイボリー、ライトグレー、淡いベージュ、オフホワイトなど、住宅外壁で人気のある明るい色の多くに関係しています。
酸化チタンの原料になるのは、イルメナイトやルチルと呼ばれるチタン鉱物です。
これらの鉱物は、鉱山や砂鉱床から採掘され、精製・化学処理を経て、白色顔料として使える酸化チタンになります。
世界的に見ると、チタン鉱物は中国、オーストラリア、南アフリカ、モザンビーク、カナダ、インドなど、鉱物資源に恵まれた地域で多く産出されています。
その中でも中国は、チタン鉱物の生産・消費の両面で大きな存在感があり、中国国内には塗料、プラスチック、紙、インキ、建材などの巨大な需要があり、酸化チタンの製造能力も大きくなっています。
アメリカでは、酸化チタン顔料の大手メーカーが存在し、高品質な塗料用酸化チタンが製造されています
。
酸化チタンは単に「白くする材料」ではなく、塗料の隠ぺい性、発色、耐候性にも関わるため、品質の安定性がとても重要です。
日本では、石原産業などが酸化チタンの国内主要メーカーとして知られています。
日本の住宅は、高温多湿、強い紫外線、台風、雨、湿気など、外壁にとって厳しい環境にさらされます。
そのため、白色顔料にも色の白さだけでなく、耐候性や分散性、塗膜中での安定性が求められます。
白い外壁塗装では、この酸化チタンの品質が仕上がりに大きく関わります。
酸化チタンの隠ぺい力が弱いと、下地の色を隠しにくくなったり、仕上がりにムラが出やすくなったりします。
反対に品質の良い酸化チタンが適切に配合された塗料は、白さに厚みが出やすく、清潔感のある外観に仕上がりやすくなります。
ただし、白い外壁は顔料だけで決まるものではありません。
下地処理、下塗り材の選定、塗布量、乾燥時間、外壁材との相性も大切です。
白は美しい反面、ごまかしのききにくい色なので、白いシャツのように素材と仕立ての良さがそのまま表に出ます。
酸化鉄顔料は、外壁塗装の落ち着いた色に欠かせない顔料です。
赤さび色、ブラウン、ベージュ、黄土色、テラコッタ、黒、グレーなど、住宅外観で使われる自然な色味の多くに関係しています。
酸化鉄顔料の原料は、鉄を含む鉱物や鉄化合物で、天然の酸化鉄を利用する場合もありますが、現代の建築塗料では、色ブレを少なくするために、合成酸化鉄顔料が多く使われています。
合成酸化鉄顔料は、化学反応によって粒子の大きさや形、色味をコントロールしてつくられます。
赤、黄、黒の酸化鉄顔料を組み合わせることで、さまざまなブラウン、ベージュ、グレー、赤茶色を表現できます。
世界的には、ドイツ、中国、インド、アメリカなどが重要な産地・製造拠点です。
ドイツは、高品質な酸化鉄顔料の製造でよく知られており、特にドイツの化学メーカーは、色ブレの少ない安定した酸化鉄顔料を世界中に供給しており、建築塗料、建材、プラスチック、コンクリートなど幅広い分野で使われています。
中国は、酸化鉄顔料の大量生産地として大きな存在感があり、塗料用だけでなくコンクリート着色、建材、舗装材、樹脂製品など、幅広い用途に向けた供給を行っています。
酸化鉄顔料の魅力は、落ち着きのある色と耐候性です。
赤茶色やブラウン系の外壁は、土、木、瓦、石、植栽と相性がよく、和風住宅、ナチュラルモダン、南欧風、カフェ風の外観にもなじみやすい色です。
また、酸化鉄系の色は、派手すぎず、時間が経っても住まいになじみやすい傾向があります。
流行だけでなく、長く見て飽きにくい色を選びたい方には、ブラウン、ベージュ、グレージュ、赤みのあるアースカラーなどもおすすめです。
ただし、同じブラウンでも、赤みが強いと温かく、黄みが強いとナチュラルに、黒を含むと重厚に見えます。
ここが色選びの面白いところであり、難しいところでもあります。
黒やグレーの外壁色に関係する顔料として、カーボンブラックがあります。
カーボンブラックは、石油系や天然ガス系の原料を不完全燃焼させることでつくられる黒色顔料です。
非常に着色力が強く、少量でも黒さを出しやすい特徴があります。
外壁塗装では、ブラック、チャコールグレー、濃いグレー、スレート系の色などに関係します。
近年は、黒い外壁や濃いグレーの外壁がとても人気です。
シンプルモダン、ガルバリウム風、ホテルライクな外観、和モダン住宅などに合わせると、建物がぐっと引き締まって見えます。
ただし、カーボンブラックは太陽光の熱を吸収しやすい顔料でもあります。
濃色の外壁や屋根は、表面温度が上がりやすく、塗膜や下地への負担が大きくなる場合があります。
そのため、遮熱塗料ではカーボンブラックの使用を抑えたり、赤外線を反射しやすい特殊な黒色顔料を使用したりすることがあります。
黒はおしゃれな色ですが、外壁塗装では「見た目のかっこよさ」と「熱への配慮」をセットで考えることが大切です。
黒いジャケットが夏の日差しで熱くなりやすいのと同じで、住まいの外壁にも日射の影響があります。
有機顔料の中でも、建築塗料で重要なのがフタロシアニン系顔料です。
フタロシアニンブルーやフタロシアニングリーンは、鮮やかで深みのある青や緑をつくる顔料として知られています。
原料としては、石油化学系の中間体や銅化合物などが関係します。
これらを高度な化学合成によって反応させ、顔料として安定した結晶構造に整えていきます。
世界的には、インド、中国、日本、ドイツなどが重要な製造拠点です。
インドは、有機顔料の分野で存在感を高めています。
石油化学系中間体の供給力、コスト競争力、輸出力を背景に、フタロシアニン系やアゾ系顔料などの供給地として成長しています。
日本やドイツは、高品質・高耐候性・高分散性の顔料技術に強みがあります。
特に塗料の中で顔料がきれいに分散するかどうかは、発色、艶、塗膜の安定性に関わってきます。
ブルーやグリーンの外壁は、うまく使うととても印象的です。
ネイビー系なら上品で落ち着いた雰囲気に、グリーン系なら植栽や木目と調和し、自然を感じる外観になります。
ただし、鮮やかな色は面積が大きくなると、色見本で見たときより強く感じることがあります。
外壁全体に使う場合は、彩度を少し落とした色を選ぶと、上品にまとまりやすくなります。
有機顔料の中には、鮮やかな赤、黄、オレンジなどを表現する高性能顔料があります。
代表的なものに、キナクリドン系、DPP系、イソインドリノン系、ベンズイミダゾロン系などがあります。
少し難しい名前ですが、外壁塗装では「鮮やかさ」と「色あせにくさ」を両立させるために重要な顔料です。
これらの顔料は、石油化学系の原料をもとに、複雑な有機合成によって製造されます。
製造には高度な技術が必要で、日本、ドイツ、スイス、インドなどが重要な拠点になっています。
鮮やかな赤や黄色は、看板、店舗外装、アクセント壁、玄関まわりなどに使うと、建物の印象を明るくできます。
しかし、住宅の外壁全体に使う場合は注意が必要です。
色が強すぎると、周辺環境から浮いて見えたり、退色が目立ちやすくなったりすることがあります。
そのため、一般住宅では、鮮やかな色をそのまま大面積に使うよりも、少しグレーを含ませた落ち着きのある色、または部分的なアクセントとして使うと上品にまとまりやすくなります。
色は、面積が大きくなるほど明るく、鮮やかに見えやすいものです。
小さな色見本で「少し地味かな」と感じるくらいが、外壁全体ではちょうどよく見えることもあります。
近年、建築塗料で注目されているのが、遮熱用の特殊顔料です。
遮熱塗料は、太陽光の中でも熱として感じやすい近赤外線を反射し、屋根や外壁の表面温度上昇を抑えることを目的としています。
遮熱顔料には、特殊な無機複合酸化物顔料や赤外線反射顔料などがあります。
これらの顔料は、金属酸化物を高温で焼成したり、複数の金属成分を組み合わせたりしてつくられます。
世界的には、日本、アメリカ、ドイツなどの高機能材料メーカーが技術面で重要な役割を担っています。
特に濃色系の遮熱塗料では、通常の黒色顔料であるカーボンブラックを使うと熱を吸収しやすくなるため、赤外線を反射しやすい特殊な黒色顔料や複数の顔料を組み合わせた設計が行われることがあります。
名古屋市周辺のように夏の暑さが厳しい地域では、屋根塗装や日当たりの強い外壁に遮熱塗料を検討する価値があります。
ただし、遮熱塗料も万能ではありません。
建物の断熱性能、屋根材、色、日当たり、風通し、下地の状態によって体感は変わります。
遮熱顔料は優れた技術ですが、正しい下地処理と適切な塗装仕様があってこそ、本来の性能を発揮します。
世界の顔料産地を見ていくと、建築塗料の流れが少し見えてきます。
汎用的な顔料は、中国やインドなどのアジア地域で大量生産される傾向があります。
一方で高耐候性、遮熱性、環境対応、水性塗料への分散性などが求められる高機能顔料は、日本、ドイツ、アメリカなどの技術力の高い地域が重要な役割を持っています。
つまり、現在の顔料産業は、「大量生産のアジア」と「高機能・高耐候の日本・欧州・北米」という二つの流れで動いています。
外壁塗装の小さな塗料缶の中にも、鉱山、化学工場、石油化学原料、環境規制、物流、為替、そして世界中の素材技術が関係しています。
だからこそ、塗料の価格や色の違いには理由があります。
同じ白でも、同じグレーでも、同じブラウンでも、どのような顔料を使い、どのように塗料として設計されているかによって、仕上がりの美しさや色あせにくさは変わります。
外壁塗装の色選びは、単に「好きな色を選ぶ」だけではありません。
建物の素材、周辺環境、日当たり、屋根やサッシとの相性、そして顔料の特性まで考えることで、より長く美しく、住まいになじむ色を選びやすくなります。
4. 日本国内の建築塗料着色顔料の産地と製造拠点

日本国内にも、伝統的な顔料文化と、現代の建築塗料を支える工業用顔料の製造拠点があります。
日本の顔料の世界は、社寺建築や町家、工芸品を彩ってきた「伝統の色」と、外壁塗料や屋根塗料、工業製品に使われる「現代の色」が重なり合っているところに特徴があります。
弁柄、胡粉、黄土のような昔ながらの顔料は、今の住宅用塗料にそのまま大量に使われるわけではありません。
しかし、日本人が美しいと感じる赤、白、茶、生成り、鼠色、土色といった色の感覚には、こうした伝統顔料の文化が息づいています。
その一方で、現在の建築塗料で使われる顔料の多くは、酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラック、有機顔料、顔料分散体など、化学メーカーや素材メーカーによって工業的に製造・供給されています。
| 分類 | 主な顔料・材料 | 国内で関係の深い地域・拠点 | 建築塗料との関わり |
|---|---|---|---|
| 伝統赤色顔料 | 弁柄 | 岡山県高梁市吹屋地区など | 赤茶、土色、和風色の美意識につながる |
| 伝統白色顔料 | 胡粉 | 京都、瀬戸内地域など | やわらかな白、生成り、和の白の感覚につながる |
| 白色工業顔料 | 酸化チタン | 山口県、三重県、兵庫県などの化学工業地域 | 白、アイボリー、ライトグレー、淡彩色に使われる |
| 黒色顔料 | カーボンブラック | 千葉県、愛知県、三重県、山口県などの石油化学地域 | 黒、グレー、チャコール系の色に関係する |
| 有機顔料 | フタロシアニン系、高性能有機顔料など | 千葉県、三重県、大阪府、兵庫県などの化学工業地域 | 青、緑、鮮やかな赤、黄色、アクセント色に使われる |
| 顔料分散体 | 調色用ペースト、分散顔料など | 塗料メーカー・色材メーカーの製造拠点 | 色見本帳の色を安定して再現するために使われる |
日本の伝統的な赤色顔料といえば、何といっても弁柄です。
弁柄は、酸化鉄を主成分とする赤色顔料で現在の外壁塗料で使われる工業用酸化鉄顔料とは製造方法や用途が異なる部分もありますが、「赤茶」「さび色」「土の赤」といった日本らしい色味を考えるうえで、とても大切な色です。
岡山県高梁市の吹屋地区は、かつて国内屈指の弁柄と銅の生産で栄えた地域として知られており、吹屋の町並みに見られる弁柄色は、派手な赤ではなく、土の温もりと時間の深みを感じさせる赤です。
この弁柄の赤は、社寺建築、町家、漆器、陶磁器など、日本の建築や工芸の色彩文化にも関わってきました。
外壁塗装でも、赤みのあるブラウン、テラコッタ、和風住宅に合う赤茶系、落ち着いたアースカラーなどは、弁柄の美意識とどこか通じるものがあります。
赤みのある外壁色は、使い方によって印象が大きく変わります。
赤が強すぎると個性的に見えますが、ブラウンやグレーを含ませると、上品で温かい外観になります。
たとえば、和風住宅なら赤茶系を木部や瓦と合わせると落ち着いた印象になり、南欧風やカフェ風の住まいなら、テラコッタ寄りの色をアクセントに使うと、やわらかく親しみやすい雰囲気になります。
ただし、赤系の色は面積が大きくなると強く見えやすいため、外壁全体に使う場合は彩度を少し抑えることが大切です。
小さな色見本では素敵に見えても、実際の外壁では思ったより明るく、濃く、華やかに見えることがあります。
白色顔料の伝統的なものとしては、胡粉があります。
胡粉は、貝殻を原料とした白色顔料として、日本画や工芸の世界で使われてきました。
現代の外壁塗料にそのまま大量に使われる材料ではありませんが、「日本の白」を考えるうえで、とても興味深い顔料です。
胡粉の白は、化学的な真っ白というより、やわらかく、少し温かみのある白です。
真っ白なシャツというより、上質な和紙や生成りの布に近いイメージで、強く主張しすぎず、光をふんわり受け止めるような白です。
外壁塗装でも、白を選ぶときにはこの感覚がとても大切です。
白といっても、青白い白、黄みのある白、灰みを含んだ白、ベージュ寄りの白、生成りに近い白など、さまざまな種類があり、モダンな住宅なら、少しグレーを含んだ白がすっきり見えます。
ナチュラルな住宅なら、黄みやベージュを含んだ白のほうが木目や植栽になじみます。
和風住宅なら、真っ白よりも少し落ち着いた白や薄いグレージュのほうが上品に見えることがあります。
白い外壁は、清潔感があり、住まいを明るく見せてくれる人気色ですが、白は下地の状態、艶、汚れ、雨だれ、周辺環境の影響を受けやすい色でもあります。
ですから、外壁塗装で白を選ぶときは、ただ「白にしたい」で決めるのではなく、建物の形、屋根、サッシ、玄関ドア、外構、植栽、日当たりまで見ながら選ぶことが大切です。
現在の建築塗料で、白色顔料として非常に重要なのが酸化チタンです。
酸化チタンは、白い外壁、アイボリー、ライトグレー、淡いベージュなどに多く関係する顔料です。
白さだけでなく、下地を隠す力である隠ぺい性にも関わるため、外壁塗料ではとても大切な材料です。
日本国内では、酸化チタンは化学工業の集積地で製造されており、山口県、三重県、兵庫県などの臨海部には、化学メーカーや素材メーカーの工場があり、塗料、樹脂、インキ、紙、プラスチックなどに使われる酸化チタンが製造・供給されています。
酸化チタンの製造には、大規模な化学処理設備、品質管理、排水・排ガス処理、安定した原料調達が必要です。
そのため、鉱山の近くというよりも、化学工業のインフラが整った地域に製造拠点が置かれやすくなります。
外壁塗装の現場から見ると、酸化チタンは白系塗料の仕上がりに深く関わります。
「白い外壁で下地が透けにくいか」、「ムラなく仕上がるか」、「明るさに厚みが出るか」など、こうした部分は塗料の樹脂だけでなく、顔料の品質や分散状態も深く関係します。
ただし、白い塗料をきれいに仕上げるには、顔料だけに頼ることはできません。
高圧洗浄、下地補修、下塗り、適正な塗布量、乾燥時間の管理があって、初めて白の美しさが引き立ちます。
白い外壁は、いわば白いお皿のような存在です。
料理を美しく見せる一方で、汚れや傷も見えやすい。
だからこそ、下地づくりと塗料選びが大切になります。
黒やグレー系の色に関係する顔料として、カーボンブラックがあります。
カーボンブラックは、石油系や天然ガス系の原料をもとにつくられる黒色顔料です。
非常に着色力が強く、黒、チャコールグレー、濃いグレーなどの色に関係します。
国内では、石油化学コンビナートのある地域がカーボンブラックや関連素材の製造と関係しています。
千葉県、愛知県、三重県、山口県などの臨海工業地域は、石油化学原料、樹脂、ゴム、顔料、添加剤などの製造とつながりが深い地域です。
近年、住宅外観では黒や濃いグレーの人気が高まっています。
シンプルモダン、和モダン、ガルバリウム風、ホテルライクな外観など、濃色は住まいを引き締めて見せてくれます。
ただし、黒や濃色は熱を吸収しやすい傾向があります。
とくに屋根や日当たりの強い外壁では、表面温度が上がりやすく、塗膜や下地に負担がかかる場合があります。
そのため、外壁や屋根に濃色を使う場合は、遮熱塗料や高耐候塗料を検討することも大切です。
最近では、通常の黒色顔料ではなく、赤外線を反射しやすい特殊な顔料を使った遮熱設計の塗料もあります。
黒い外壁はとてもおしゃれですが、ただ「かっこいい」だけで選ぶと、熱や色あせ、艶の見え方で気になることがあります。
色の美しさと、建物への負担の両方を見ながら選ぶことが大切です。
青、緑、鮮やかな赤、黄色、オレンジなどに関わる有機顔料は、石油化学系の中間体をもとに、化学合成によって製造されます。
国内では、千葉県、三重県、大阪府、兵庫県など、化学工業や色材産業と関係の深い地域に、有機顔料や関連材料の製造・研究拠点があります。
有機顔料は、無機顔料では出しにくい鮮やかな発色が得意です。
ブルー系、グリーン系、赤系、黄色系など、外壁に個性を出したいときに関係します。
特にフタロシアニンブルーやフタロシアニングリーンは、建築塗料でも使われる重要な有機顔料です。
これらは比較的耐候性に優れ、深みのある青や緑を表現しやすい顔料です。
ただし、外壁塗装では、有機顔料を使った色を選ぶときに注意も必要です。
鮮やかな色は、色見本で見るより外壁全体では強く感じることがあります。
また、顔料の種類や塗料グレードによっては、紫外線による退色が目立ちやすい場合もあります。
そのため、住宅の外壁では、鮮やかな色を大面積に使うより、少しグレーを含ませた落ち着きのある色や玄関まわり・ベランダ・アクセント壁など部分的に使うほうが、上品にまとまりやすくなります。
色は、少し控えめなくらいが外壁では美しく見えることがあります。
ファッションでも、全身を強い色でまとめるより、小物や差し色で効かせるほうが大人っぽく見えることがあります。
外壁塗装の色選びも、それに少し似ています。
建築塗料では、顔料そのものだけでなく、「顔料分散体」もとても重要です。
顔料分散体とは、顔料を塗料に混ざりやすい状態にしたものです。
顔料は粉末状の材料ですが、そのまま塗料に入れればきれいに混ざるわけではありません。
顔料の粒子がうまく分散していないと、色ムラ、艶ムラ、沈降、発色不足、塗膜性能の低下につながることがあります。
塗料メーカーや色材メーカーは、顔料を細かく均一に分散させ、塗料の中で安定するように調整しています。
この技術があるからこそ、色見本帳にある多くの色を、比較的安定して再現することができます。
現場で調色品を使う場合も、この分散技術はとても大切です。
同じ色番号でも、塗料の種類、艶、下地、塗り回数、日当たりによって見え方は変わります。
だからこそ、色見本だけでなく、実際の建物での見え方を考えて選ぶ必要があります。
小さな色チップで見る色と、外壁全体に塗った色は、同じ色でもイメージが大きく変わります。
これは「面積効果」と呼ばれるもので、広い面に塗ると明るく、鮮やかに見えやすい傾向があります。
このため、小林塗装では、外壁材の状態や建物の形、屋根・サッシ・玄関ドアとの相性、周辺環境も見ながら、色選びを考えることを大切にしています。
日本国内の建築塗料用顔料を見ていくと、塗料づくりは多くの産業によって支えられていることが分かります。
顔料メーカーが色のもとになる材料をつくり、化学メーカーが樹脂や添加剤を供給し、塗料メーカーがそれらを組み合わせて製品化します。
そして、塗料販売店を通じて現場に届き、塗装店が建物の状態に合わせて施工します。
つまり、外壁塗装の色は、塗料メーカーだけで完結しているわけではありません。
原料メーカー、顔料メーカー、化学メーカー、塗料メーカー、販売店、そして現場の塗装店がつながって、ようやく一軒の住まいの色になります。
色見本帳を開くと、小さな色チップがずらりと並んでいます。
けれども、その一色一色の後ろには、伝統顔料の文化、国内の化学工業、素材メーカーの技術、塗料メーカーの設計、そして現場で仕上げる職人の仕事があります。
外壁塗装の色選びは、思っている以上に奥深いものです。
単に「好きな色」を選ぶだけでなく、建物に合う色、長くきれいに見える色、周辺環境になじむ色を選ぶことで、住まいの印象は大きく変わります。
色選びは、意外と壮大な旅。
そして、その旅の最後を美しく仕上げるのが、私たち塗装店の大切な仕事です。
5. 建築塗料用顔料の最近のトレンド

最近の建築塗料用顔料は、単に「色を付ける材料」から、「建物の性能や美観を支える材料」へと変化しています。
以前は、顔料というと「白くする」「黒くする」「赤や青にする」といった、色をつくる役割が中心でした。
しかし現在は、色だけでなく、遮熱性、色あせにくさ、環境配慮、水性塗料へのなじみやすさ、艶を抑えた上品な仕上がりなど、より多くの機能が求められています。
外壁塗装で使われる塗料も、ただ「きれいに塗る」だけではなく、「長くきれいに保つ」「夏の暑さをやわらげる」「環境負荷を抑える」「住まいの雰囲気に合った質感に仕上げる」という方向へ進んでいます。
最近特に注目したいのは、次の5つのトレンドです。
| トレンド | 内容 | 外壁塗装への影響 |
|---|---|---|
| 遮熱顔料 | 近赤外線を反射し、表面温度の上昇を抑える | 屋根・外壁の暑さ対策に有効 |
| 高耐候顔料 | 紫外線による退色に強い | 色あせしにくい外観づくりに役立つ |
| 低VOC・水性対応 | 環境負荷を抑えた塗料に適した顔料分散技術 | 水性塗料の品質向上に関係 |
| サステナブル顔料 | 環境配慮型原料や製造工程への関心が高まる | 今後の塗料選びの評価軸になる可能性 |
| マット・低艶意匠 | 艶を抑えた上品な外観ニーズに対応 | 高級感のある住宅外観に合いやすい |
近年、とくに注目されているのが遮熱顔料です。
遮熱塗料は、太陽光の中でも熱として感じやすい「近赤外線」を反射し、屋根や外壁の表面温度上昇を抑えることを目的とした塗料です。
太陽光には、目に見える可視光線のほかに、目には見えない近赤外線が含まれています。
この近赤外線は、屋根や外壁を熱くする大きな原因のひとつです。
通常、黒や濃い色は太陽光を吸収しやすく、屋根や外壁の表面温度が上がりやすい傾向があります。
そこで使われるのが、特殊な無機複合酸化物顔料や赤外線反射顔料です。
これらの顔料を使うことで、濃い色でも近赤外線を反射しやすい塗料設計が可能になります。
たとえば、黒やチャコールグレーの屋根色でも、一般的な黒色顔料であるカーボンブラックを多く使うと熱を吸収しやすくなります。
その一方、遮熱設計の塗料では、赤外線を反射しやすい特殊顔料を使ったり、複数の顔料を組み合わせたりして、熱を持ちにくい色づくりを行います。
外壁塗装の現場でも、遮熱塗料は屋根を中心に需要が増えています。
特に名古屋市周辺のように、夏の暑さが厳しい地域では、屋根色や遮熱性能は今後さらに重視されるポイントになると予想されます。
ただし、遮熱塗料は万能ではありません。
遮熱効果は、屋根材の種類、色、日当たり、断熱材の有無、建物の構造、風通し、下地の状態によって変わります。
また、塗装前の高圧洗浄や下地処理が不十分だと、どれだけ高機能な塗料を使っても、本来の性能を発揮しにくくなります。
つまり、遮熱顔料は優れた技術ですが、現場で正しく施工してこそ意味があり、良い素材と良い下地づくりは、どちらも欠かせません。
外壁塗装では、色あせにくさもとても大切です。
塗装した直後はきれいでも、数年後に色が抜けたように見えたり、鮮やかな色だけが早く退色したりすると、住まい全体の印象が大きく変わってしまいます。
特に、赤、黄色、オレンジ、ブルー、グリーンなどの鮮やかな色は、顔料の種類によって退色のしやすさに差が出ます。
近年は、初期費用だけでなく、長く美観を保つことを重視する方が増えています。
そのため、外壁用塗料では、高耐候性酸化チタン、高性能有機顔料、無機複合顔料などの重要性が高まっています。
高耐候顔料とは、紫外線や雨、熱による劣化を受けにくく、色あせしにくい顔料のことです。
白や淡彩色では、酸化チタンの品質が重要です。
酸化チタンは、白さや隠ぺい性に関わるだけでなく、塗膜全体の見え方にも影響します。
一方、鮮やかな色では、DPP系、キナクリドン系、フタロシアニン系などの高性能有機顔料が使われることがあります。
これらは一般的な安価な顔料に比べて高価になる場合がありますが、色あせを抑えたい場合には大切な材料です。
ただし、「高耐候顔料を使っていれば絶対に色あせしない」というわけではありません。
外壁は毎日、紫外線、雨、風、湿気、排気ガス、砂ぼこりにさらされます。
色の持ちは、顔料だけでなく、樹脂の耐久性、塗膜の厚み、下地の状態、立地条件、艶の有無などにも左右されます。
そのため、色あせにくい外壁を目指すなら、「高耐候顔料」「耐候性の高い樹脂」「適正な施工」の3つをセットで考えることが大切です。
おしゃれな色を長くきれいに保つには、色のセンスだけでなく、材料を見る目と施工の丁寧さが必要になります。
建築塗料は、環境配慮や臭気対策の流れから、水性塗料の品質向上が進んでいます。
以前は、耐久性や仕上がりを重視する場合、溶剤系塗料が選ばれることも多くありました。
しかし現在では、水性塗料の性能も大きく向上しています。
その中で重要になっているのが、顔料分散技術です。
顔料は細かな粉末状の材料ですが、水に入れれば自然にきれいに混ざるわけではありません。
顔料の粒子がうまく分散しないと、色ムラ、艶ムラ、沈降、発色不足、塗膜性能の低下につながることがあります。
たとえば、ココアの粉を冷たい牛乳にそのまま入れると、ダマになりやすいですよね。
顔料もそれに少し似ており、細かい粒子を均一に分散させるには、分散剤、表面処理、練り込み技術、製造管理が必要です。
最近は、水性塗料に適した顔料分散体や、表面処理された顔料の技術が重要になっています。
これは現場でいうと、「同じ色番号なのに仕上がりが安定するか」「塗りやすいか」「ムラが出にくいか」「艶がきれいにそろうか」に関わる部分です。
水性塗料は、臭気が少なく、周辺環境にも配慮しやすいというメリットがあります。
住宅密集地での外壁塗装や近隣への配慮を大切にしたい工事では、大きな魅力です。
一方で、水性塗料でも下地の状態、気温、湿度、乾燥時間、塗布量を守らなければ、期待した性能は出ません。
環境にやさしい塗料であっても、施工が雑では本末転倒です。
材料の進化と職人の基本作業、その両方がそろって、はじめて良い仕上がりになります。
建築塗料の世界でも、サステナブルという考え方が少しずつ重要になっています。
サステナブル顔料とは、環境負荷を抑えた原料、製造工程、廃棄物処理、エネルギー使用量などに配慮してつくられる顔料のことです。
顔料の製造には、鉱物資源、石油化学原料、エネルギー、水、薬品などが使われます。
そのため、環境規制への対応、排水処理、排ガス処理、製造時のCO2削減、重金属や有害物質への配慮が求められるようになっています。
とくに欧州では、化学物質に対する規制が厳しく、顔料メーカーにも環境対応や安全性の確保が求められています。
この流れは、今後の建築塗料にも影響していくと考えられます。
たとえば、低VOC塗料、水性塗料、長寿命塗料、遮熱塗料、塗り替え周期を延ばす高耐候塗料などは、広い意味で環境配慮につながります。
なぜなら、塗料そのものの環境負荷を抑えるだけでなく、長く持つ塗装をすることで、塗り替え回数、廃材、足場設置、材料輸送、施工エネルギーを減らすことにもつながるからです。
外壁塗装で大切なのは、単に「環境に良さそう」という言葉だけで判断しないことです。
「本当に住まいに合った塗料を選び、正しい下地処理と施工を行い、できるだけ長く美しく保つこと」これもまた、実務的な環境配慮だと考えています。
外壁塗装の色選びでは、近年「艶を抑えた仕上がり」を希望される方が増えています。
以前は、塗り替えた感じが分かりやすい艶あり仕上げが好まれることも多くありました。
艶ありは、汚れが付きにくく、耐候性の面でも有利な場合があります。
一方で、最近はピカピカした艶よりも、3分艶、5分艶、艶消し、マット調の落ち着いた質感を好まれる方が増えています。
特にグレージュ、オフホワイト、ウォームグレー、モカブラウン、スモーキーカラー、くすみカラーなどは、艶を抑えることで住宅全体が上品に見えます。
艶を抑えた外壁は、ファッションでいうと上質なリネンやウールのような雰囲気があり、派手に光るのではなく、素材感と色の奥行きで魅せる仕上がりです。
ただし、艶消し塗料や低艶仕上げには注意点もあります。
塗料の種類によっては、艶ありに比べて汚れが付きやすかったり、雨だれが目立ちやすかったり、塗り継ぎムラが出やすかったりする場合があります。
また、濃色の艶消しは、擦れ跡やチョーキングが目立ちやすいこともあります。
そのため、低艶仕上げを選ぶ場合は、見た目の好みだけでなく、塗料のグレード、外壁材、立地条件、日当たり、雨だれの出やすさまで確認することが大切です。
艶を抑えると高級感は出やすくなりますが、すべての建物に向いているわけではありません。
美しさとメンテナンス性のバランスを見ながら選ぶことが、後悔しないポイントです。
顔料業界では、大手企業による事業再編も進んでいます。
顔料は、塗料だけでなく、インキ、プラスチック、建材、自動車、包装材、電子材料など、さまざまな分野で使われています。
そのため、顔料メーカーには、品質だけでなく、安定供給、環境対応、グローバル調達力が求められています。
近年は、世界的な顔料メーカー同士の買収や事業統合が進み、顔料業界はより大きなグループに集約される流れがあります。
これは、顔料が単なる粉末材料ではなく、高機能化、環境対応、価格変動、供給リスクまで含めた「戦略素材」になっていることを示しています。
外壁塗装の現場から見ると、顔料メーカーの再編は少し遠い話に感じるかもしれません。
しかし実際には、塗料の価格、色の安定性、特殊色の納期、遮熱塗料や高耐候塗料の供給などに関係してきます。
たとえば、特定の顔料が不足すると、ある色が作りにくくなったり、塗料価格が上がったり、納期が長くなったりすることがあります。
これからの外壁塗装では、「どの塗料名か」だけでなく、「その塗料がどのような顔料設計になっているのか」「安定して供給される材料なのか」まで意識する時代になっていくと考えられます。
建築塗料用顔料のトレンドを見ると、これからの外壁塗装では、色選びと性能選びを切り離して考えにくくなっていることが分かります。
「白い外壁なら、酸化チタンによる隠ぺい性や汚れ対策」「黒や濃色なら、熱の吸収や遮熱性」。
「鮮やかな色なら、退色しにくい高耐候顔料」「マットな質感なら、汚れや塗りムラへの配慮」が必要です。
このように、色にはそれぞれ得意なことと注意点があります。
外壁塗装では、単に「好きな色」「人気の色」「流行の色」だけで決めるのではなく、建物の形、外壁材、日当たり、周辺環境、屋根やサッシとの相性、塗料の性能を合わせて考えることが大切です。
塗料も顔料も、年々進化しています。
けれども、どれだけ材料が良くなっても、建物に合わない塗料を選んだり、下地処理が不十分だったりすると、本来の性能は発揮できません。
これからの外壁塗装では、「どの塗料が一番高級か?」ではなく、「この住まいにとって、どの塗料と色が一番ふさわしいか?」を考えることが大切です。
顔料の進化を正しく活かしながら、住まいに長く似合う色を選ぶこと。
それが、これからの外壁塗装の大切な視点です。
6. 建築塗料 着色顔料の価格推移について

建築塗料に使われる着色顔料の価格は、ここ数年で大きく変化しています。
ただし、顔料価格はガソリン価格や食品価格のように、一般の方が日々確認できる形で分かりやすく公表されているものではありません。
顔料の価格は、顔料の種類、グレード、購入量、契約条件、原料価格、為替、物流費、エネルギーコスト、メーカーの供給体制によって大きく変わります。
また、建築塗料に使われる顔料は、酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラック、有機顔料、遮熱用特殊顔料など種類が多く、それぞれ価格の動き方も異なります。
そのため、ここでは建築塗料に関係する顔料価格の流れを、外壁塗装の実務に近い視点で分かりやすく整理します。
| 時期 | 価格の流れ | 主な要因 | 建築塗料への影響 |
|---|---|---|---|
| 2010年代後半 | 比較的安定 | グローバル供給が比較的安定し、原料価格の急騰も限定的 | 塗料価格も比較的読みやすい時期 |
| 2020年〜2022年頃 | 大きく上昇 | コロナ禍、物流混乱、原油・天然ガス高、原料不足、環境規制 | 塗料メーカーの値上げが相次ぐ |
| 2023年〜2024年頃 | 一部落ち着くが高止まり | 物流は一部改善したものの、エネルギー・人件費・環境対応コストが残る | 大きく値下がりするより、価格維持の傾向 |
| 2025年〜2026年 | 高値圏で推移しやすい | 為替、地政学リスク、環境対応、サプライチェーン再編、原料調達の不安定さ | 高機能塗料・濃色・特殊色ほど価格影響を受けやすい |
ここ数年の塗料価格上昇は、顔料だけが原因ではありません。
塗料には、顔料のほかに、樹脂、添加剤、溶剤、水、硬化剤、缶、ラベル、物流費、人件費など、さまざまなコストが含まれています。
そのため、塗料価格の上昇は、顔料価格、樹脂価格、ナフサなどの石油化学原料、輸送費、電気代、ガス代、人件費、環境対応コストが重なった結果と考えるのが自然です。
とくに顔料は、世界中の鉱物資源、石油化学原料、化学工場、物流、為替とつながっているため、海外情勢やエネルギー価格の影響を受けやすい材料です。
白色顔料の酸化チタン、黒色顔料のカーボンブラック、鮮やかな色に使われる有機顔料、遮熱塗料に使われる特殊無機顔料などは、原料・エネルギー・物流・為替の影響を受けやすい代表的な材料といえます。
酸化チタンは、白や淡彩色の塗料に多く使われるため、建築塗料全体への影響が大きい顔料です。
外壁塗装では、白、アイボリー、ライトグレー、ベージュ、グレージュなど、明るい色がとても人気です。
こうした淡い色の多くは、白色顔料である酸化チタンの力に支えられています。
白い塗料は、ただ白く見せるだけではありません。
下地の色を隠す「隠ぺい性」、明るさ、発色、仕上がりの厚み、色ムラの出にくさにも関わります。
そのため、酸化チタンの品質と配合はとても重要です。
酸化チタンは、チタン鉱物を原料としてつくられます。
原料鉱石の価格、製造時のエネルギーコスト、環境対応、世界的な需要、為替の影響を受けるため、価格が安定しにくい面があります。
とくに建築用塗料では、白系や淡彩色の需要が多いため、酸化チタン価格が上がると、塗料メーカーの製造コストにも影響しやすくなります。
白い外壁は、清潔感があり、住まいを明るく見せてくれる人気色です。
しかし、その美しい白を安定して出すためには、顔料の品質、塗料設計、下地処理、塗布量のすべてが大切になります。
白い外壁は、料理でいえば白いお皿のようなものです。
上品で美しい一方、汚れや下地の粗さも目立ちやすいです。
だからこそ、材料と施工の両方に丁寧さが求められます。
酸化鉄顔料は、赤、黄、黒、茶色などをつくる基本顔料として、外壁塗料や屋根塗料に広く使われています。
ベージュ、ブラウン、グレージュ、テラコッタ、赤茶、黄土色、ウォームグレーなど、住宅外観になじみやすい色の多くに関係しています。
酸化鉄顔料は、比較的耐候性が高く、外壁塗装に向いている顔料です。
そのため、落ち着いた色で長くきれいに見せたい場合には、とても重要な材料になります。
価格面では、酸化鉄顔料は酸化チタンや高性能有機顔料ほど極端に高価ではない場合もありますが、世界的なエネルギー価格、製造コスト、環境規制、物流費の影響は受けます。
近年は、顔料メーカーにも排水処理、排ガス処理、省エネルギー化、品質管理の強化が求められ、こうした環境対応コストは、最終的な材料価格にも少しずつ反映されます。
外壁塗装では、ベージュやブラウンなどの「定番色」は価格面でも比較的扱いやすく、周辺環境にもなじみやすい色です。
ただし、同じベージュでも、黄みが強い色、赤みがある色、グレーを含んだ色では印象が大きく変わります。
価格だけでなく、建物との相性を見ながら選ぶことが大切です。
有機顔料は、石油化学系の原料からつくられるため、原油価格、ナフサ、化学中間体、為替の影響を受けやすい顔料です。
有機顔料は、ブルー、グリーン、鮮やかな赤、黄色、オレンジなど、無機顔料だけでは出しにくい鮮やかな色を表現するために使われており、特にフタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、キナクリドン系、DPP系などの高性能有機顔料は、色の美しさと耐候性を両立するために重要です。
ただし、外壁用として使う場合は、ただ鮮やかであればよいわけではありません。
屋外では、紫外線、雨、熱、湿気、排気ガスなどにさらされるため、耐候性の高い顔料が必要になります。
その分、一般的な汎用顔料より価格が高くなりやすい傾向があります。
鮮やかな赤や黄色、深いブルー、グリーン系の色は、アクセントとして使うととても魅力的です。
しかし、大面積で使う場合は、退色、周辺環境との調和、面積効果、価格への影響も考える必要があります。
色見本で見ると素敵な色でも、外壁全体に塗ると想像以上に強く見えることがあります。
鮮やかな色ほど、少し抑えたトーンを選ぶと、上品にまとまりやすくなります。
カーボンブラックは、黒や濃いグレーに関係する黒色顔料です。
近年は、黒い外壁、チャコールグレー、ダークブラウン、ネイビー系など、濃色の外観が人気で、シンプルモダン、和モダン、ガルバリウム風、ホテルライクな住宅に合わせると建物全体が引き締まって見えます。
一方で、カーボンブラックは熱を吸収しやすい顔料でもあります。
黒や濃色は、屋根や日当たりの強い外壁で表面温度が上がりやすく、塗膜や下地に負担がかかる場合があります。
そのため、濃色を使う場合は、価格だけでなく、遮熱性や高耐候性も合わせて検討することが大切です。
遮熱塗料では、通常のカーボンブラックの使用を抑え、赤外線を反射しやすい特殊な黒色顔料や複数の顔料を組み合わせた設計が行われることがあります。
つまり、同じ黒やグレーでも、一般的な濃色塗料と遮熱設計された濃色塗料では、顔料の考え方が異なります。
黒はとてもおしゃれな色ですが、真夏の外壁や屋根に使う場合は、見た目のかっこよさと熱への配慮をセットで考えることが大切です。
遮熱顔料、高耐候顔料、無機複合顔料などは、一般的な顔料より製造技術が高度です。
特に濃色でも近赤外線を反射する顔料、長期間退色しにくい高性能顔料、環境規制に対応した顔料、水性塗料にきれいに分散する顔料などは、安さよりも機能性が重視されます。
こうした特殊顔料は、研究開発費、製造設備、品質管理、環境対応コストがかかるため、価格が下がりにくい傾向があります。
外壁塗装でいうと、遮熱塗料、高耐候塗料、無機塗料、フッ素塗料、高意匠塗料などの価格に関係します。
もちろん、高い塗料を使えば必ず良いというわけではありません。
大切なのは、建物の状態、外壁材、日当たり、屋根材、色、立地条件に合った塗料を選ぶことです。
南面や西面の外壁、日当たりの強い屋根、濃色仕上げ、色あせが気になるアクセント色などでは、高機能顔料を使った塗料が有効な場合があります。
反対に、建物の状態や用途によっては、過剰なグレードの塗料を選ぶより、適正な塗料で丁寧に下地処理を行うほうが良い場合もあります。
価格だけを見ると、昔より塗料が高くなったと感じられるかもしれません。
しかし、その背景には、原料価格だけでなく、環境対応、耐候性、省エネ性能、安定供給のためのコストも含まれています。
安く見えるものには安くできる理由があり、高く見えるものには高くなる理由があります。
7. 建築塗料の顔料価格が外壁塗装に与える影響とは?

着色顔料の価格上昇は、塗料価格に影響します。
ただし、外壁塗装の見積金額が、そのまま顔料価格だけで決まるわけではありません。
外壁塗装の費用には、塗料代のほかに、足場、高圧洗浄、下地補修、シーリング、養生、下塗り、中塗り、上塗り、付帯部塗装、防水工事、現場管理、人件費、廃材処分費、保険、車両、道具、保証などが含まれます。
つまり、外壁塗装の見積りは「塗料代だけの金額」ではなく、住まいを長く守るために必要な作業全体の金額です。
| 影響を受けやすい項目 | 内容 |
|---|---|
| 塗料の仕入れ価格 | 顔料、樹脂、添加剤、溶剤、硬化剤などの原料価格が反映される |
| 濃色・特殊色の価格 | 高価な顔料や調色量が必要になる場合がある |
| 遮熱塗料の価格 | 特殊顔料や機能性材料の影響を受けやすい |
| 高耐候塗料の価格 | 長持ちする顔料・樹脂設計により価格が上がりやすい |
| 塗料メーカーの値上げ | 原料、物流、エネルギー、人件費、環境対応コストの上昇が反映される |
| 特殊色の納期 | 顔料や調色材料の在庫状況によって納期が延びる場合がある |
大切なのは、見積りを見るときに「塗料名」だけで判断しないことです。
同じシリコン塗料、同じラジカル制御塗料、同じ無機塗料でも、メーカー、製品グレード、艶、色、下塗り材、建物との相性によって仕上がりと耐久性は少し変わります。
たとえば、同じ白系でも、外壁材の劣化が進んでいる場合は、下塗り材の選び方がとても重要になります。
下地に吸い込みがあるのに下塗りが弱いと、上塗りの発色や密着に影響することがあります。
同じグレーでも、濃いチャコールグレーを屋根や南面に使う場合は、熱や退色への配慮が必要です。
同じベージュでも、艶ありにするのか、3分艶にするのか、艶消しにするのかで、見え方と汚れやすさが変わります。
外壁塗装で特に大切なのは、次の3つです。
- ■ 建物の外壁材に合った塗料か
- ■ 下地の劣化状態に合った下塗りを選んでいるか
- ■ 色あせや汚れを考慮した色・艶・塗料設計になっているか
さらに、顔料価格が上がっている時代には、次のような視点も大切になります。
- ■ 安さだけでなく、塗料の耐候性まで確認する
- ■ 濃色や鮮やかな色は、退色や熱の影響も考えて選ぶ
- ■ 遮熱塗料や高耐候塗料は、建物に必要な性能かどうかを見極める
- ■ 塗料名だけでなく、下塗り・塗布量・施工工程も確認する
- ■ 極端に安い見積りでは、材料や工程が省かれていないか注意する
顔料価格や塗料価格が上がると、「少しでも安く済ませたい」と考えたくなるのは自然なことです。
しかし、外壁塗装は、ただ色を塗る工事ではありません。
雨水や紫外線から住まいを守り、外観を整え、建物の寿命を延ばすための工事です。
安さだけを優先して、下地処理、下塗り、塗布量、乾燥時間、シーリング工事などが不十分になると、数年後に塗膜の剥がれ、色ムラ、早期退色、雨漏りリスクにつながることがあります。
反対に適正な塗料を選び、建物に合った仕様で丁寧に施工すれば、仕上がりの美しさと耐久性の両方を高めることができます。
顔料価格が上がっている時代だからこそ、「とにかく安く」ではなく、「なぜこの塗料なのか」「なぜこの色なのか」「なぜこの仕様なのか」をしっかり確認することが大切です。
住まいを守る塗装工事は、買ったその日だけでなく、10年後、15年後に差が出る仕事です。
8. 建築塗料の色選びで知っておきたい着色顔料の注意点

外壁塗装の色選びでは、顔料の性質を少し知っておくと、失敗を防ぎやすくなります。
赤、黄色、オレンジ、鮮やかなブルーなどは、外観に個性を出せる魅力的な色です。
ただし、顔料の種類によっては紫外線で退色しやすい場合があります。
外壁全体に使うより、玄関まわり、アクセント壁、付帯部など、面積や場所を考えて使うと上品にまとまりやすくなります。
白い外壁は、清潔感があり、住まいを明るく見せてくれます。
しかし、白は下地の状態や塗膜の厚み、塗料の隠ぺい性によって仕上がりに差が出やすい色でもあります。
古い外壁の汚れ、チョーキング、旧塗膜の色、補修跡などをきちんと処理しないと、思ったような美しい白にならない場合があります。
黒、チャコールグレー、ネイビー、ダークブラウンは、近年とても人気があります。
ただし、濃色は熱を吸収しやすく、艶の出方や色あせ、塗膜の伸縮にも注意が必要です。
屋根や日当たりの強い外壁に濃色を使う場合は、遮熱塗料や高耐候塗料を検討する価値があります。
ベージュやグレーは、外壁塗装で非常に人気のある色です。
しかし、同じベージュでも黄みが強いとやさしい印象に、赤みが入ると温かい印象に、グレーが入ると上品で落ち着いた印象になります。
グレーも、青みのあるクールグレー、赤みのあるウォームグレー、ベージュ寄りのグレージュで雰囲気が変わります。
この微妙な違いをつくっているのも、顔料の組み合わせです。
外壁の色選びは、ファッションのコーディネートに少し似ています。
単品で見た色が素敵でも、屋根、サッシ、玄関ドア、外構、植栽、近隣の町並みと合わせたときに似合うかどうかが大切です。
9. まとめ|建築塗料の着色顔料を知ると、外壁塗装の色選びと価格の見方が変わります
建築塗料の着色顔料は、外壁の色を決めるだけの材料ではありません。
色の美しさ、隠ぺい性、色あせにくさ、遮熱性、艶の見え方、そして塗料価格にも関わる、とても重要な材料です。
白い外壁に使われる酸化チタン、赤茶やベージュに関係する酸化鉄顔料、ブルーやグリーンをつくる有機顔料、夏の暑さ対策に役立つ遮熱顔料など、顔料にはそれぞれ役割があります。
世界的には、中国、アメリカ、ドイツ、インド、日本などが、顔料の重要な生産・技術拠点となっています。
また、日本国内にも、岡山県高梁市吹屋地区の弁柄のような伝統顔料の文化があり、現代では化学メーカーや塗料メーカーが高性能な工業用顔料を支えています。
最近では、遮熱顔料、高耐候顔料、水性塗料向けの分散技術、環境対応型顔料など、顔料の役割はますます高度になっています。
つまり、これからの塗料は、ただ「色を付ける」だけではなく、住まいを長く美しく守るための機能も求められる時代になってきています。
価格面では、2020年代前半の原材料高、物流混乱、エネルギー価格の上昇、環境規制、為替の影響などを受け、顔料価格は以前より高値圏で推移しやすい状況です。
そのため、これからの外壁塗装では、「安い塗料かどうか」だけで判断するのではなく、「その建物に合った塗料か」「長く美しく保てる色か」「下地や立地条件に合った仕様か」を見極めることが大切です。
同じ白でも、真っ白、オフホワイト、アイボリー、グレージュではイメージが大きく変わります。
同じグレーでも、青みがあるのか、赤みがあるのか、黄みを含むのかで、住まいの雰囲気は大きく変わります。
そして、その微妙な色の違いをつくっているのが、顔料の組み合わせです。
外壁塗装の色選びは、色見本帳の中から好きな色を選ぶだけではありません。
建物の形、外壁材の状態、屋根やサッシとの相性、日当たり、周辺環境、汚れやすさ、色あせしやすさまで含めて考えることで、より後悔の少ない仕上がりにつながります。
小林塗装では、外壁材の状態、周辺環境、日当たり、屋根やサッシとの相性、お客様の好みを踏まえながら、住まいに合った色と塗料を提案しています。
流行の色をそのまま当てはめるのではなく、その家らしさが引き立ち、10年後も「この色にしてよかった」と思ってもらえるような色選びを大切にしています。
外壁塗装の色選びで迷われている方、塗料の種類や価格の違いが分かりにくい方は、どうぞお気軽に相談ください。
大切な住まいに似合う一色を一緒に探すお手伝いをします
10. 建築塗料の着色顔料に関するよくある質問

ここでは、外壁塗装や屋根塗装の「色」をつくる大切な成分である、着色顔料について分かりやすく解説します。
塗料の色は、単に見た目を整えるだけのものではありません。
色あせ、耐候性、遮熱性、汚れの目立ちやすさ、建物の印象にまで関わる、とても奥深い要素です。
建築塗料の着色顔料とは、外壁塗料や屋根塗料に色をつけるための粉状の成分です。
塗料は大きく分けると、樹脂、顔料、添加剤、水または溶剤で構成されています。
その中で顔料は、色を出したり、下地を隠したり、塗膜に厚みや質感を与えたりする役割を持っています。
たとえば、白い外壁には白色顔料、黒い屋根には黒色顔料、ベージュやブラウンの外壁には黄色・赤・黒などの顔料が組み合わされて使われます。
つまり、着色顔料は、住まいの印象を決める「色のもと」です。
洋服でいえば、生地の色を決める染料や糸のような存在です。
顔料と染料の大きな違いは、水や溶剤に溶けるかどうかです。
染料は、繊維などに染み込んで色をつける成分です。
一方、顔料は水や溶剤に溶けにくい細かな粒子で、塗料の中に分散した状態で存在します。
建築塗料では、主に顔料が使われます。
外壁や屋根は、強い紫外線、雨、風、熱、湿気にさらされるため、色材には高い耐候性が求められます。
一般的に、顔料は染料よりも屋外での色持ちに優れるものが多く、建築塗料に向いています。
外壁塗装では、ただ鮮やかに色が出れば良いのではなく、屋外で長く安定して色を保てることが大切です。
建築塗料には、白色顔料、黒色顔料、赤色顔料、黄色顔料、青色顔料、緑色顔料など、さまざまな着色顔料が使われています。
代表的なものには、白色顔料の酸化チタン、黒色顔料のカーボンブラック、赤や黄色に使われる酸化鉄、青や緑に使われるフタロシアニン系顔料などがあります。
| 顔料の種類 | 主な色 | 特徴 |
|---|---|---|
| 酸化チタン | 白 | 隠ぺい力が高く、白色・淡彩色の塗料に多く使われる |
| 酸化鉄 | 赤・黄・茶 | 耐候性が高く、落ち着いた暖色系に使われる |
| カーボンブラック | 黒 | 着色力が強く、黒・グレー・濃色の調色に使われる |
| フタロシアニン系顔料 | 青・緑 | 鮮やかな青緑系の色を出しやすい |
| 複合酸化物系顔料 | 濃色・特殊色 | 耐候性や遮熱性を意識した塗料に使われることがある |
外壁塗装の色は、こうした顔料を細かく組み合わせて作られています。
ベージュやグレーのような一見シンプルな色でも、実際には複数の顔料が繊細に混ざり合っています。
酸化チタンは、建築塗料で非常によく使われる白色顔料です。
白さが強く、下地を隠す力である隠ぺい力にも優れているため、白色塗料や淡い色の塗料には欠かせない顔料のひとつです。
外壁塗装では、ホワイト、アイボリー、クリーム、ライトグレー、淡いベージュなど、多くの明るい色に酸化チタンが関係しています。
ただし、酸化チタンは紫外線を受けることで、塗膜の劣化に関わるラジカルを発生させる場合があります。
そのため、近年の高耐候塗料では、酸化チタンの表面をコーティングしたり、ラジカル制御技術を組み合わせたりして、塗膜劣化を抑える設計がされています。
つまり、白い外壁をきれいに長持ちさせるには、白色顔料の品質と、それを支える樹脂や添加剤の設計がとても大切です。
一般的には、鮮やかな赤、黄、青、紫、濃いブラウン、濃色系の一部は、色あせが目立ちやすい傾向があります。
色あせは、紫外線、熱、雨、酸素、顔料の種類、樹脂の耐候性、塗膜の厚みなどが関係して起こります。
特に有機顔料を多く使った鮮やかな色は、美しい発色が得られる一方で、無機顔料に比べて紫外線の影響を受けやすい場合があります。
ただし、すべての鮮やかな色がすぐに色あせるわけではありません。
近年は、耐候性の高い顔料や高耐候塗料も増えています。
大切なのは、色の美しさだけでなく、屋外で長く使ったときの色持ちまで考えて選ぶことです。
比較的色あせが目立ちにくい色としては、ベージュ、アイボリー、グレージュ、ライトグレー、ブラウン系、落ち着いたグレー系などがあります。
これらの色は、外壁塗装でも人気があり、住まいの印象を上品に整えやすい色です。
特にベージュやグレージュは、紫外線による退色が比較的目立ちにくく、汚れもほどよくなじみやすいため、長く落ち着いた印象を保ちやすい色です。
ただし、同じベージュでも、黄みが強い色、赤みがある色、グレー寄りの色では印象が変わります。
色あせしにくさだけで選ぶのではなく、屋根、サッシ、玄関ドア、外構、周辺環境との相性まで見て選ぶと、より満足度の高い外壁塗装になります。
黒やチャコールグレーは、とてもおしゃれで人気のある外壁色ですが、注意点もあります。
濃色系は紫外線や熱の影響を受けやすく、淡い色に比べて色あせや艶引けが目立ちやすい場合があります。
また、黒や濃いグレーは表面温度が上がりやすいため、塗膜や下地への負担も大きくなることがあります。
一方で近年は高耐候塗料や低汚染塗料、遮熱顔料を使った屋根・外壁用塗料もあります。
とくに濃色を選ぶ場合は、塗料グレードや顔料の耐候性をしっかり確認することが大切です。
黒やチャコールグレーは、使い方によって住まいをぐっと上質に見せてくれる色です。
ただし、色の格好良さだけでなく、耐候性と熱の影響まで考えて選ぶことが大切です。
はい、屋根塗装の色や顔料の種類によって、表面温度に差が出ることがあります。
一般的に、黒や濃い色は太陽光を吸収しやすく、屋根表面の温度が上がりやすい傾向があります。
一方、白や明るい色は太陽光を反射しやすく、表面温度を抑えやすい傾向があります。
また、遮熱塗料では、近赤外線を反射しやすい顔料が使われることがあります。
これにより、見た目の色を保ちながら、屋根表面の温度上昇を抑えることを目指します。
ただし、遮熱効果は色、塗料の種類、屋根材、断熱状態、日射条件、建物の構造によって変わります。
屋根色を選ぶときは、見た目の好みだけでなく、熱のこもりやすさ、遮熱性、外壁とのバランスも考えると良いでしょう。
遮熱塗料に使われる顔料は、太陽光の中でも熱に関係しやすい近赤外線を反射しやすいように設計されているものがあります。
普通の濃色顔料では、見た目が黒や濃い色になるほど熱を吸収しやすくなります。
しかし、遮熱顔料を使うことで、見た目は濃い色でも、近赤外線をできるだけ反射させ、表面温度の上昇を抑える設計が可能になります。
ただし、遮熱塗料も万能ではありません。
白や淡色系の方が遮熱効果は出やすく、黒や濃色では効果が限定的になる場合もあります。
また、汚れが付くと反射性能が落ちることもあります。
遮熱塗料は、顔料、樹脂、塗膜表面の汚れにくさまで含めて性能を考える必要があります。
顔料そのものだけで汚れやすさが決まるわけではありませんが、色によって汚れの見え方は大きく変わります。
白い外壁は、排気ガス汚れ、雨だれ、苔や藻が目立ちやすい場合があります。
黒や濃色の外壁は、砂ぼこり、花粉、鳥のフン、水あか、色あせが目立ちやすいことがあります。
ベージュ、グレージュ、ライトブラウン、ライトグレーなどは、汚れが比較的なじみやすく、外壁塗装では扱いやすい色です。
また、塗料の低汚染性、親水性、艶の有無、外壁の凹凸、サッシまわりの水切り、雨の流れ方も汚れやすさに関係します。
色選びでは、「好きな色」だけでなく、「汚れがどう見えるか」まで考えると、暮らしの中での満足度が高くなります。
はい、艶の違いによって、同じ色でも見え方は変わります。
艶あり仕上げは、光を反射しやすく、色が少し鮮やかに見えたり、明るく見えたりすることがあります。
一方、艶消し仕上げは、光の反射がやわらかくなり、落ち着いた上品な印象になります。
ただし、艶消し塗料は、艶あり塗料に比べて表面が微細にざらつく設計になることがあり、製品によっては汚れが付きやすくなる場合もあります。
近年は、高耐候で低汚染性を持つ艶消し塗料も増えていますが、塗料の種類や外壁の環境に合わせて選ぶことが大切です。
色見本を見るときは、色番号だけでなく、艶の有無も合わせて確認すると、完成後のイメージに近づきやすくなります。
小さな色見本と実際の外壁では、色の見え方が変わります。
これは、面積効果、光の当たり方、艶、周辺環境、屋根やサッシとの組み合わせが関係しています。
一般的に、外壁のような大きな面積に塗ると、小さな色見本で見たときよりも明るく、鮮やかに見えることがあります。
また、室内の照明で見る色と、屋外の自然光で見る色では印象が変わります。
朝、昼、夕方でも見え方は違います。
さらに艶ありか艶消しかによっても、光の反射が変わり、色の感じが大きく変わります。
色選びでは、できれば大きめの塗り板見本を屋外で確認し、時間帯や日当たりによる見え方も見ることをおすすめします。
塗料は色番号に基づいて調色されますが、条件によってわずかな色差が出ることがあります。
調色機、顔料のロット、塗料の種類、水性か弱溶剤か、艶の違い、塗る下地、乾燥条件によって、同じ色番号でも微妙に見え方が変わる場合があります。
また、外壁の補修塗りや部分塗装では、既存塗膜がすでに紫外線で色あせているため、新しく調色した塗料と完全に同じに見せるのは難しいことがあります。
このため、部分補修では、色合わせだけでなく、塗る範囲や塗り切り位置を工夫することが大切です。
外壁塗装では、色番号だけでなく、下地、艶、劣化状態、面の切れ目まで考えて色を整える必要があります。
顔料の分散が悪いと、色ムラ、艶ムラ、沈降、ざらつき、隠ぺい不足などの不具合が出ることがあります。
顔料は塗料の中で均一に分散している必要があります。
缶の中で顔料が沈んでいたり、十分に攪拌されていなかったりすると、塗り始めと塗り終わりで色や艶が変わることがあります。
特に濃色、艶あり塗料、骨材入り塗材、多彩模様塗料では、攪拌や材料管理が仕上がりに大きく影響します。
塗料を使う前にしっかり攪拌することは、色を安定させるための基本です。
ここにも職人の丁寧さが表れます。
はい、特に濃色や鮮やかな色を選ぶ場合は、顔料の耐候性まで考えることが大切です。
外壁は、毎日紫外線や雨風にさらされます。
そのため、屋外で色が長く持つかどうかは、樹脂の耐候性だけでなく、顔料の耐候性にも関係します。
淡いベージュやグレー系では色あせが目立ちにくいことが多い一方、鮮やかな赤や青、濃いブラウン、濃色系では退色が目立つことがあります。
ただし、近年は高耐候顔料や高耐候塗料も増えているため、色の選択肢は広がっています。
外壁の色は、見た目の好みだけでなく、10年後の見え方まで想像して選ぶことが大切です。
小林塗装では、外壁塗装の色を「ただ好きな色を塗るもの」とは考えていません。
建物の形、屋根の色、サッシ、玄関ドア、外構、植栽、周辺環境、お客様の好み、そして顔料や塗料の耐候性まで含めて、総合的に考えることを大切にしています。
たとえば、上品に見せたい場合は、彩度を少し抑えたベージュやグレージュが似合うことがあります。
モダンに見せたい場合は、チャコールグレーや黒を使うこともありますが、その場合は色あせや熱の影響も考えながら塗料を選びます。
ナチュラルな雰囲気にしたい場合は、白、木目、ブラウン、淡いグレーなどを組み合わせることで、やさしく品のある外観に整えやすくなります。
色は、住まいの印象を大きく変える大切な要素です。
小林塗装では、着色顔料の特徴や塗料の耐候性も踏まえながら、住まいに似合い、長く愛着を持てる色選びをご提案しています。
外壁塗料の色を支える顔料の歴史と進化
コラム筆者
小林塗装 店主 小林ゆず
小林塗装の店主 小林ゆずは、コラム「建築塗料の着色顔料とは?外壁塗装の色・耐久性・価格を左右する大切な素材」の筆者です。
名古屋を拠点に「塗装工事の専門店」として、外壁塗装・屋根塗装・防水工事・内装塗装など、これまで数多くの現場に携わってきました。
30年以上に亘る現場経験の中で大切にしてきたのは、ただきれいに塗ることだけではありません。
建物の状態を見極め、下地処理を丁寧に行い、塗料の性能を正しく生かしながら、お客様の住まいに合う色や仕上がりを一緒に考えることです。
外壁塗装では、塗料の樹脂や耐久性に注目されることが多いですが、実は「着色顔料」も仕上がりを左右する大切な材料です。
白い外壁に使われる酸化チタン、赤茶やブラウンに関係する酸化鉄顔料、ブルーやグリーンをつくる有機顔料、夏の暑さ対策に役立つ遮熱顔料など、顔料にはそれぞれ性質と役割があります。
同じ白でも、清潔感のある白、やわらかいアイボリー、上品なホワイトグレーでは、住まいの印象が大きく変わります。
同じグレーやベージュでも、どの顔料をどのように組み合わせるかによって、赤み、青み、黄み、深み、落ち着き方が変わります。
また近年は、顔料の役割も大きく変化しています。
単に色を付けるだけでなく、色あせにくさ、遮熱性、隠ぺい性、低艶仕上げの質感、水性塗料への分散性など、住まいを長く美しく守るための機能も求められるようになっています。
その一方で、顔料は世界中の鉱山、化学工場、石油化学原料、物流、為替、環境規制とも深く関係しています。
そのため、酸化チタン、有機顔料、カーボンブラック、特殊無機顔料などの価格変動は、建築塗料の価格や特殊色の納期にも影響することがあります。
小林塗装では、ただ色見本帳の中から色番号を選んでもらうのではなく、建物のテイスト、外壁材の状態、周辺環境、日当たり、屋根やサッシとの相性、将来の汚れ方や色あせまで考えながら、住まいに合う色と塗料をご提案することを大切にしています。
外壁塗装の色選びは、単なる好みの問題ではありません。
住まいの個性を整え、街並みに調和させ、長く美しく見せるための大切な工程です。
そして、その色を支えているのが、今回のテーマである「着色顔料」です。
当店のホームページでは、こうした現場経験や塗料・色彩提案の考え方を、外壁塗装や屋根塗装を検討されている一般のお客様にも分かりやすくお伝えできるよう、コラムという形で発信しています。
塗装工事は、多くのお客様にとって一生のうちに何度も経験することではありません。
「どの塗料を選べばよいの?」「色あせしにくい色は?」「白い外壁は汚れやすい?」「濃い色は暑くなりやすい?」「塗料価格はなぜ上がっているの?」といった疑問や不安を感じる方も多いと思います。
だからこそ、専門家としての知識をできるだけ分かりやすい言葉でお伝えしながら、住まいに合う「ちょうどいい美しさ」と「長く安心できる塗装仕様」を一緒に考えていきたいと思っています。
これからも、初めて外壁塗装を検討される方はもちろん、色選びや塗料選びで迷われている方にも、安心して読んでもらえる情報を発信していきます。
住まいを守る塗装と、暮らしを心地よくする色彩提案の両方を大切にしながら、名古屋の塗装店としてお役に立てたら嬉しいです。
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