外壁塗装の価格の正体は「職人の手間」?! 適正価格の見極め方
外壁塗装の見積書を見たとき、「どうしてこの価格になるのだろう?」と疑問に感じたことはありませんか。
塗料の種類や足場の費用は想像しやすいものですが、実は塗装工事の価格を大きく左右しているのが、「職人の手間」です。
塗装工事は、機械が自動で仕上げてくれる工事ではありません。
一つひとつの工程を、職人が手作業で積み重ねていく「人の技術」が中心の仕事です。
そして、その手間を考えるときに、塗装業界では昔から 「歩掛かり(ぶがかり)」という考え方が使われています。
あまり一般には知られていない言葉ですが、実はこの「歩掛かり」を理解すると、外壁塗装の価格や職人の仕事の価値がとても分かりやすくなります。
今回は「名古屋の塗装店」小林塗装が、外壁塗装職人の 歩掛かり、人工、日当の関係について、少しだけ深掘りしてお伝えします。

「歩掛かり」とは、建築や土木の世界で使われている言葉で、 ある作業を行うために必要な人手や時間の目安のことを指します。
簡単に言えば、 「この作業を仕上げるのに、どれくらいの人手と時間が必要か?」 という基準のようなものです。
建設業では、工事費用を計算する際に「材料費」と「人件費」に分けて考えます。 材料費については「単価 × 数量」で計算できますが、作業の手間は単純には計算できません。
そのため建築業界では、作業量を数値化した「歩掛り」という考え方を使い、必要な作業時間や人工を算出します。 歩掛りとは、工事を一定の品質で施工するために必要な作業量(労務や時間)を数値化した基準であり、見積や工程計画の重要な指標として使われています。
例えば塗装工事では、次のような考え方になります。
| 作業内容 | 歩掛かりの考え方 |
|---|---|
| 高圧洗浄 | 職人1人で1日に〇〇㎡程度 |
| 外壁下塗り | 職人1人で1日に〇〇㎡程度 |
| 外壁上塗り | 職人1人で1日に〇〇㎡程度 |
つまり歩掛かりとは、 「仕事の量」と「職人の時間」を結びつける基準です。
建築業界では、国土交通省がまとめている「公共工事標準歩掛」などの基準があり、公共工事では工事費の積算や施工計画の基本資料として活用されています。
これらの基準は、全国の施工実態を調査したデータをもとに、標準的な施工条件における労務量や材料量などを定めたものです。
ただし重要なのは、歩掛はあくまで標準条件の目安であるという点です。
実際の住宅塗装の現場では、次のような条件によって作業量が大きく変わります。
- ■ 塗装の工程: 下地調整(ケレン・清掃)、下塗り、中塗り、上塗りといった各工程ごとに個別の歩掛が設定されます。
- ■ 素地の種類・状態: 木部、鉄部、コンクリート、凹凸の多い外壁モルタルなど、塗るものによって手間が変わります。
- ■ 塗料の種類: 水性・溶剤、シリコン・フッ素などの材料特性や吹き付け・ローラー・刷毛といった工法によっても変わります。
- ■ 作業の難易度: 高所作業、狭小地、複雑な形状の部位、窓などの開口部が多い現場では作業性が変わってくるので、歩掛りが変動します。
(=より多くの手間がかかる)
ですから同じ30坪の住宅でも、凹凸の多い外壁や窓の多い建物では、塗装の手間が増えるため歩掛かりは大きく変わります。
つまり住宅塗装では、歩掛はあくまで目安であって、実際の工事では建物ごとに補正して考える必要があります。
だからこそ塗装工事では、図面だけで判断するのではなく、現地調査を行い、建物の状態や作業条件を確認したうえで歩掛りを判断することがとても重要になります。

外壁塗装は、一見すると「塗るだけ」の工事に見えるかもしれません。
ですが実際の現場では、塗る前の準備から仕上げまで、いくつもの工程を積み重ねながら進めていく工事です。つまり外壁塗装の歩掛かりは、単純に「何㎡塗れるか」だけで決まるものではありません。 どの工程にどれだけ手間がかかるか、その歩掛かりを一つずつ見ていくことが大切になります。
実際の塗装工事では、次のような工程を順番に行っています。
- ▶ 高圧洗浄
- ▶ 下地補修
- ▶ 養生
- ▶ 下塗り
- ▶ 中塗り
- ▶ 上塗り
- ▶ 付帯部塗装
例えば、一般的な30坪程度の住宅でも、塗装する外壁面積は150〜200㎡前後になることが多くあります。
この面積を、塗料ごとの乾燥時間を守りながら、ムラなく、薄すぎず厚すぎず、均一な塗膜に仕上げていきます。 その一つひとつの工程に、塗装工事としての歩掛かりがあります。
たとえば同じ「外壁面積200㎡」でも、歩掛かりはいつも同じではありません。 外壁が平らでシンプルな建物と、凹凸が多く窓が多い建物とでは、必要な手間も作業時間も大きく変わってきます。
実際の現場では、次のような条件が歩掛かりに大きく影響します。
- ■ 外壁の凹凸(テクスチャー)
- ■ 窓や扉の数(窓やドアなど塗装しない部分)
- ■ 付帯部の多さ(建物の屋根と外壁以外の部材)
- ■ 経年劣化の状態(年月の経過に伴い、品質、性能、見た目が古くなる状態)
- ■ 下地補修の量(外壁の表面に生じた傷やひび割れ、剥がれなどのダメージを修復する作業のこと)
例えば、凹凸の大きい外壁はローラーが一度で均一に入りにくく、塗料の塗り込みにも時間がかかります。 窓や扉が多い住宅は、そのぶん養生の歩掛かりが増えますし、付帯部が多い住宅では、外壁以外の細かな塗装の歩掛かりも重くなります。
さらに、外壁のひび割れや旧塗膜の傷みが多い場合は、塗る前の下地補修の歩掛かりが大きくなります。 この下地の歩掛かりを軽く見てしまうと、見積りは安く見えても、工事の品質は不安定になりやすくなります。
ここでお伝えする歩掛かりは、あくまで一般住宅の塗装工事を考えるうえでの実務的な目安です。
実際の塗装工事では、建物の形状、劣化状態、作業環境、使用材料によって歩掛かりは変わります。
建設業界では、公共工事の積算でも歩掛 × 労務単価という考え方が使われていますが、住宅塗装ではそこまで機械的に当てはめるのではなく、現場ごとの補正を前提に考えることが大切です。
これも「絶対値」ではなく、「現場で考えるとこのくらいが一つの目安」という見方で参考にしていただくのが良いと思います。

外壁は比較的平滑な面が多く、一般住宅ではローラー塗りが基本になります。 ただし、モルタルのパターンが深い外壁や凹凸の大きいサイディングでは、同じ面積でも歩掛かりは多くなります。
| 工程 | 歩掛かりの目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 下地調整(高圧洗浄) | 0.010〜0.015人工/㎡ | 汚れの程度で変動 |
| 下塗り(シーラーなど) | 0.015〜0.025人工/㎡ | ローラー塗りの標準 |
| 中塗り・上塗り | 各0.020〜0.035人工/㎡ | 2回塗りの手間 |
| 養生(窓・床など) | 0.020〜0.040人工/㎡ | 開口部の多さで変動 |
全体としては、1㎡あたり0.08〜0.12人工前後がひとつの目安です。
ただし、窓が多い家、出隅入隅が多い家、ベランダ形状が複雑な家では、養生や塗り分けの歩掛かりが増えるため、同じ30坪でも必要人工はかなり変わってきます。

鉄部塗装は、見た目以上にケレン作業の比重が大きい作業です。
特に錆が進んでいる場合は、下塗りや上塗りよりも下地処理の歩掛かりが大きくなります。
| 工程 | 歩掛かりの目安 | 備考 |
|---|---|---|
| ケレン(3種・動力工具) | 0.040〜0.080人工/㎡ | 錆の付着率で変動 |
| 錆止め塗装 | 0.025〜0.040人工/㎡ | 刷毛・ローラー併用 |
| 上塗り(2回) | 0.050〜0.080人工/㎡ | 細部は手間増 |
なお、パイプ手すりや細い格子などは、㎡換算よりもm単位や箇所単位で考えた方が実務的です。 鉄部は「面積が小さいから安い」とは限らず、形状が細かいほど歩掛かりは大きくなります。

屋根塗装は、外壁よりも汚れが強く、また勾配の影響を受けやすい工事です。
特にスレート屋根では、下塗りや縁切りの工程が歩掛かりに大きく影響します。
| 工程 | 歩掛かりの目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 高圧洗浄 | 0.02〜0.025人工/㎡ | 外壁より汚れ具合がひどい |
| 下塗り(縁切り含む) | 0.025〜0.045人工/㎡ | カッター・タスペーサー挿入 |
| 下塗り(スレート・金属屋根) | 0.025〜0.035人工/㎡ | カッター・タスペーサー挿入 |
| 中塗り・上塗り | 0.050〜0.070人工/㎡ | とくに遮熱塗料は厚み管理が重要 |
また、6寸以上の急勾配では屋根足場が必要になることもあり、歩掛かりは1.2〜1.5倍程度で考えることがあります。
屋根は「面積」だけでなく、「安全に作業できる条件かどうか?」も大きなポイントです。

木部は、外壁や鉄部とは違い、吸い込みと素地の状態で歩掛かりが変わりやすい部位です。
特に古い木部は、塗る前の調整にかなり手間がかかります。
| 部位・工法 | 歩掛かりの目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 破風板(木製・着色) | 0.07〜0.09人工/m | ケレン・下地処理含む |
| 軒天(木製・ベニヤ) | 0.06〜0.08人工/㎡ | 上向き作業で手間増 |
| 柱(クリア仕上げ) | 0.1〜0.14人工/㎡ | 素地調整が重要 |
| 木部着色(OSCL等) | 0.08〜0.11人工/㎡ | 拭き取り・ムラ止め含む |
古い木部で吸い込みが激しい場合は、下塗りを1回増やすこともあり、その場合はさらに0.02〜0.03人工程度上乗せして考えることがあります。
雨樋や雨戸などの付帯部は、面積換算しにくいことが多く、実務では長さや枚数で考える方が自然です。
| 部位 | 歩掛かりの目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 雨樋(軒樋・竪樋) | 0.05〜0.07人工/m | 標準仕様:ケレン+上塗り2回 |
| 雨戸(鋼板製) | 0.15〜0.25人工/枚 | 標準仕様:鎧戸は手間が増えます |
付帯部は「ついでに塗る」ように見えても、実際には細かな下地処理と塗り込みが必要です。
いくら塗装する面積が小さくても、歩掛かりが少ないとは限りません。
- ■ フッ素・無機塗料:一般的なシリコンに対して 1.1〜1.2倍程度の歩掛かりが必要です
- ■ 高意匠塗料(多彩色・石目調など):1.5〜2.0倍以上の歩掛かりが必要です
なぜなら高意匠塗料は、専用機材、養生範囲の増加、多層工程が必要になるため、通常塗装より歩掛かりが大きく上がりやすい仕上げです。
実務では、施工面積が極端に小さい工事ほど、準備や移動、段取りの時間が相対的に大きくなります。 そのため、10㎡未満程度の小規模施工では、歩掛かりに1.2〜1.5倍程度の補正をかけて考えることがあります。
また、コンクリート打放しの補修や色合わせのような特殊仕上げでは、通常塗装よりもはるかに多くの工程が必要になります。
- ■ 部分補修+保護塗装:0.15〜0.25人工/㎡ <
- ■ 全描画(ファンデーション工法等):0.30〜0.50人工/㎡
このような特殊仕上げは、通常塗装の3〜5倍程度の手間を見込こまれるも度々あり、塗装というより「補修・再現・仕上げ技術」の世界に近い工事になります。
歩掛かりの数字を見ると、つい「この通りに計算すれば答えが出る」と思いたくなります。
ですが実際の住宅塗装では、建物の癖、劣化、作業環境、仕上げ要求によって、必要な人工はかなり変わります。
だからこそ大切なのは、数字そのものよりも、その建物に対して歩掛かりをどう読むかです。
見積りとは、単なる面積計算ではなく、建物ごとの手間をどこまで正確に読み取れるかという、塗装店の経験と現場感覚が表れる資料といえます。

歩掛かりをもう少し分かりやすく言い換えると、 「職人が何日働くか」という考え方になります。
そしてここで密接に関係してくるのが、 職人の日当です。
塗装職人は、一般的に次のような日当で仕事をしています。
| 職人の経験 | 日当の目安 |
|---|---|
| 見習い | 1.0〜1.3万円 |
| 職人 | 1.6〜2.0万円 |
| ベテラン(資格所有・腕利き)職人 | 2.0〜2.3万円 |
仮に外壁塗装の工事で 、職人2人、工期10日、だった場合、単純計算でも20人工になります。
つまり塗装工事の価格には、 職人20日分の仕事が含まれているわけです。
こうして考えると、外壁塗装の価格というのは、 「塗料の値段」よりも、むしろ職人の時間で決まる部分が大きいことが分かります。

外壁塗装の見積りを取ると、会社ごとに金額が違うことがあります。
その理由のひとつが、 歩掛かりの考え方の違いです。
例えば次のような違いがあります。
| 会社の考え方 | 特徴 |
|---|---|
| 短い工期 | 職人数を減らす・工程を詰める |
| 標準工期 | 塗料の乾燥時間を守る |
| 丁寧な施工 | 補修や下地処理を重視する |
つまり、見積価格の違いは 職人の手間の違いでもあります。

もし外壁塗装の見積りが極端に安い場合、 多くのケースでは歩掛かりを削っている可能性があります。
例えば次のようなケースです。
- ▶ 既定の乾燥時間を守らない(膨れ・縮みなどの原因)
- ▶ ケレン・クラック処理などの下地処理を簡略化する
- ▶ 塗装する回数を減らす(3回塗りを2回塗りにする)
- ▶ 本来施工に必要な職人数を減らす(雑な仕上がりになる)
塗装は「塗った直後」はきれいに見えます。 しかし、数年後に差が出るのは、こうした見えない工程です。
外壁塗装は、 住まいを守るためのメンテナンス工事です。
だからこそ、小林塗装では 歩掛かりを守った施工をとても大切にしています。
外壁塗装の価格は、単に塗料の値段だけで決まるものではありません。
その背景には、職人の歩掛かり、つまりどれだけの手間と時間をかけて施工するかという、とても大切な考え方があります。
外壁塗装は、ただ色を塗って見た目を整えるだけの工事ではありません。
丁寧な下地処理、適切な乾燥時間の確保、ムラのない均一な塗膜づくりなど、ひとつひとつの基本工程をきちんと積み重ねてこそ、住まいをしっかり守る塗装工事になります。
そして、こうした当たり前のように見える工程こそが、実は仕上がりの美しさや耐久性を大きく左右します。
言い換えれば、外壁塗装の価格には、塗料そのものの価値だけではなく、住まいを長く守るために必要な職人の手間がしっかり含まれているのです。
外壁塗装は「安さ」だけを比べる工事ではなく、大切な住まいをこれから先も安心して守っていくための工事です。 だからこそ、価格の数字だけでなく、どのような内容で、どのように施工されるのかまで見てもらうことがとても大切です。
名古屋周辺で外壁塗装を検討中のお客様は、住まいの状態や工事内容について、ぜひお気軽に小林塗装へ相談ください。
現地調査を行ったうえで、建物に合った施工方法や必要な工事内容をプロの視点から分かりやすく丁寧に説明します。

外壁塗装の見積書や業界の話の中で、「人工(にんく)」という言葉を耳にすることがあるかと思います。
一般の方には少し聞き慣れない言葉かもしれませんが、建築や塗装の世界ではとても基本的な考え方です。
人工とは簡単にいうと、「職人1人が1日働く仕事量」を意味します。
例えば
- 職人1人が1日働く → 1人工
- 職人2人が1日働く → 2人工
- 職人2人が5日働く → 10人工
つまり人工とは、工事に必要な「人の時間」を表す単位なのです。
そしてここで関係してくるのが、先ほどお伝えした歩掛かりという考え方です。
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 歩掛かり | ある作業を行うための標準的な作業量の目安 |
| 人工 | 職人が働いた日数(人数 × 日数) |
少し例を挙げてみましょう。
例えば外壁塗装で、職人1人が1日に40㎡塗れるとします。
この場合、外壁面積 200㎡、1日 40㎡施工、という条件なら、必要な人工はおおよそ5人工という計算になります。
このように、歩掛かり(作業量)から人工(必要な人手)を計算するのが、塗装工事の基本的な考え方です。
ただし実際の現場では、建物の形状や劣化状態、付帯部の数、下地補修の量などによって作業量は大きく変わります。
そのため、経験のある塗装店ほど、 図面だけではなく、現地調査で工事の歩掛かりを見極めることをとても大切にしています。
これは少し大げさに聞こえるかもしれませんが、塗装工事は「塗料を塗る仕事」というより、 人の時間を積み重ねて仕上げていく仕事とも言えるかもしれません。
だからこそ、外壁塗装における歩掛かりと人工を正しく計算することは、 品質の高い塗装工事を行うための大切な土台になっているのです。

外壁塗装を検討されているお客様から、ときどきこんな質問をいただきます。
「塗装職人さんって、1日にどれくらい塗れるんですか?」
これはとても良い質問です。 なぜなら、この作業量こそが、先ほどお伝えした歩掛かりに大きく関係してくるからです。
一般的な目安として、外壁塗装の作業量は次のようになります。
| 作業内容 | 1人1日の施工量(目安) |
|---|---|
| 外壁下塗り(ローラー塗装=刷毛塗りは別) | 40〜60㎡ |
| 外壁上塗り(ローラー塗装=刷毛塗りは別) | 40〜60㎡ |
| 付帯部塗装 | 建物によって大きく変動 |
ただし、この数字はあくまで目安です。
実際の現場では、次のような条件によって作業量が大きく変わります。
- ▶ 外壁の凹凸(リシン・スタッコなど)
- ▶ 窓や開口部の数
- ▶ 外壁の劣化状態
- ▶ 下地補修の量・面積
- ▶ 塗料の種類
例えば、凹凸の大きい外壁の場合、塗料が入り込みにくいため、 同じ面積でも作業時間が1.5倍ほどかかることも珍しくありません。
また、外壁塗装はただ塗るだけではなく
- ▶ 塗料の希釈調整
- ▶ 刷毛のダメ込み
- ▶ 塗りムラ・塗り忘れの確認
- ▶ 乾燥時間の管理
といった細かな確認作業を繰り返しながら進めていきます。
そのため、小林塗装では
「1日にどれだけ塗るか」よりも、
「どれだけ丁寧に仕上げるか」という考え方を大切にしています。
外壁塗装は、数時間で仕上がる仕事ではありません。職人の手で少しずつ塗膜を重ねながら、住まいを守る層を作っていく工事です。
例えるなら、それはまるで着物の染めを重ねていくような作業です。
一度塗れば終わりではなく、丁寧な工程の積み重ねが、数年後の美しさと耐久性を決めていきます。
ここまで読んでもらうと、外壁塗装の価格が「塗料の値段」だけで決まるものではなく、歩掛かり=どれだけの手間と時間が必要かによって大きく変わることがお分かりいただけたと思います。
実はこの「歩掛かり」を正しく読み取れるかどうかは、塗装店の経験や現場感覚が大きく表れる部分でもあります。
外壁塗装の見積りは、単に面積を計算して金額を出しているわけではありません。 現地調査を行い、建物の状態を見ながら
- ■ 洗浄の歩掛かり
- ■ 養生の歩掛かり
- ■ 下地補修の歩掛かり
- ■ 塗装工程の歩掛かり
- ■ 付帯部塗装の歩掛かり
といったそれぞれの作業歩掛かりを考えながら、必要な人工を組み立てていきます。
施工実績が多い塗装店ほど、この歩掛かりの読み取りがとても細かく、 「この家は養生の歩掛かりが重い」、 「外壁の凹凸が多いから塗装の歩掛かりが増える」、 「下地の劣化があるから補修の歩掛かりが増える」、 といった判断を現地で自然に行っています。
一方で、歩掛かりを十分に見ずに見積りを作ってしまうと、工事が始まってから
- 想定より手間がかかる
- 工程が予定より延びる
- 必要な人工が足りない
といった問題が起きやすくなります。
その結果、現場では
- ■ 乾燥時間を短縮する
- ■ 工程を急ぐ
- ■ 下地処理を簡略化する
といった、本来であれば避けたい施工になってしまう可能性もあります。
逆に言えば、歩掛かりを正確に読み取れる塗装店ほど、無理のない確実な工程で工事を組み立てることができます。
それは職人にとっても作業しやすい環境になり、結果として
- ■ 丁寧な下地処理
- ■ 適切な乾燥時間
- ■ 均一な塗膜
といった、塗装工事の基本がしっかり守られることにつながります。
外壁塗装の見積りは、一見すると数字だけの資料に見えるかもしれません。
しかしその裏側には、その家の歩掛かりをどう読み取ったかという、塗装店の経験や考え方が反映されています。
見積りとは、ある意味で塗装店の現場力が表れる資料なのかもしれません。
外壁塗装の見積りを見ると、塗料代や足場代は何となくイメージしやすくても、「職人の人工単価」については、少し分かりにくく感じる方も多いのではないでしょうか。
ですが実際には、外壁塗装の工事費の中で大きな割合を占めているのが、職人の人工(にんく)です。
人工とは、簡単に言えば職人1人が1日働く単位のことです。
たとえば、職人1人が1日作業すれば1人工、職人2人が1日作業すれば2人工という考え方になります。
実際に塗装店の価格説明でも、1人工は「1人の職人が1日(8時間)その作業に携わる単位」として扱われています。
そして、この人工に単価を掛け合わせたものが、人件費のベースになります。 民間の住宅塗装では、1人工あたり1万5,000円〜2万円程度がひとつの目安として伝えられることが多く、外壁塗装の価格を考えるうえで無視できない数字です。
塗装工事は、機械が自動で仕上げてくれる工事ではありません。
ローラーや刷毛を使いながら、職人が下地の状態を見て、塗料の含み具合を調整し、乾燥時間を守りながら、一つひとつの面を塗り重ねていく仕事です。
つまり外壁塗装は、単に「材料を使う工事」ではなく、人の技術と手間で仕上がる工事だと言えます。
そのため外壁塗装の価格は、塗料代よりもむしろ、どれだけの職人が、どれだけの時間をかけて施工するかという部分に大きく左右されます。
言い換えるなら、見積りの金額の中には、塗料そのものの値段だけではなく、住まいを長く守るための職人の時間がしっかり含まれているのです。
ここでは「名古屋の塗装店」小林塗装が、塗装職人の人工単価の相場について、一般のお客様にも分かりやすいように、できるだけ丁寧にお伝えしていきます。
地域や職人の経験によって差はありますが、一般的な住宅塗装の現場では、職人の日当はおおよそ次のような金額が目安になります。
| 職人の経験 | 職人の人工単価(目安) |
|---|---|
| 見習い職人 | 1.0〜1.4万円 |
| 一般職人 | 1.6〜2.0万円 |
| ベテラン職人 | 2.0〜2.3万円 |
もちろんこれはあくまで参考の目安です。 地域差や会社の体制、現場の難易度などによっても金額は変わってきます。
また、ここで注意したいのは、この人工単価がそのまま会社の利益になるわけではないという点です。
職人の人工単価には、実際にはさまざまな費用が含まれています。
ここでひとつ、誤解しやすいポイントがあります。
それは、「人工単価 = 職人の手取り額」ではないということです。
外壁塗装の話で「1人工いくら」と表現されると、ついその金額がそのまま職人さんの1日分の手取りのように感じられるかもしれません。
ですが実際には、見積りの中で考えられる人工単価には、単純な賃金だけではなく、工事をきちんと行うために必要なさまざまな費用の考え方が関わってきます。
国土交通省が公表している公共工事設計労務単価でも、労務単価はあくまで労働者に支払われる賃金に関わる単価であり、現場管理費や一般管理費などの諸経費は含まれていないことが示されています。 また、法定福利費(事業主負担分)や研修訓練に要する費用などは、積算上、現場管理費等に含まれると整理されています。
つまり、見積りの人工単価を考えるときには、単に職人さんの賃金だけを見るのではなく、次のような要素も間接的に関係してきます。
- ■ 社会保険(病気や失業、老後などに備える公的な保険制度のことで強制加入の保険です。)
- ■ 労災保険(業務中や通勤中に起きた事故によって傷病や傷害、死亡した場合、労働者や遺族の生活を保護するための保険)
- ■ 工事保険(工事の実施にあたってリスクに備える損害保険)
- ■ 車両保険(契約している車が衝突や接触などによって損害を受けた場合に、その修理費用などを補償してくれる保険)
- ■ 道具・機材費
- ■ 車両費・ガソリン費・交通費
- ■ 作業服・安全装備
- ■ 現場管理・事務経費・通信費・運送費
- ■ 水道光熱費
- ■ 地代・家賃
ですから、例えば見積書の中で「1人工〇万円」と書かれていたとしても、その金額がそのまま職人さん個人の給料になるというわけではありません。
外壁塗装は、職人が現場で作業するだけで完成する工事ではなく、現地調査、工程管理、材料や道具の準備、近隣配慮、安全管理など、さまざまな支えがあって成り立っています。
だからこそ人工単価を見るときは、単純に「高い・安い」だけで判断するのではなく、その工事に必要な手間や管理まで含めて成り立っている金額なのかという視点で見てもらうことが大切です。
一般的な30坪程度の住宅の場合、外壁塗装の工事には次のくらいの人工が必要になることが多いです。
| 作業内容 | 必要人工の目安 |
|---|---|
| 高圧洗浄 | 1〜2人工 |
| 養生 | 2.5人工 |
| 外壁塗装(3回塗り) | 6〜7.5人工 |
| 付帯部塗装 | 5〜7人工 |
合計すると、外壁塗装ではおおよそ15〜19人工程度になるケースが多く見られます。
例えば職人2人で作業する場合、工期はおおよそ6〜8日程度という計算になります。
もちろん、建物の大きさや劣化状態によって人工は大きく変わります。
外壁塗装の見積りを比較していると、会社によって見積り金額が大きく違うことがよくあります。
その理由の一つが、人工の計算方法です。
例えば人工を減らすために、次のような施工が行われる場合があります。
- ▶ 高圧洗浄を簡略化する
- ▶ 下地処理を簡略化する
- ▶ 乾燥時間を短縮する
- ▶ 塗装回数を減らす
- ▶ 職人数を減らして工期を詰める
確かにこれで工事費用は安くなります。
しかし、その結果として塗膜の耐久性が落ちてしまうこともあります。
外壁塗装は、塗った直後の美しさだけでなく、 数年後の状態こそが本当の評価といえます。
外壁塗装の見積りを依頼する際に必ず知っておきたいこと
外壁塗装の見積りを見ると、塗料の種類や足場費用などはイメージしやすいのですが、実は工事費用の中で大きな割合を占めているのが職人の人工(にんく)です。
「人工」という言葉は、少し職人の世界の言葉のように感じるかもしれません。 ですが建築や塗装の現場では、1人の職人が1日働く作業量を1人工として考えるのが一般的で、見積りや原価計算でも使われている、とても実務に即した考え方です。
なぜなら、外壁塗装が人工計算になる理由は、塗装工事の品質は、ほとんどが「職人の手間」で決まるからです。
外壁塗装は、ただ塗料を買ってきて塗れば終わる工事ではありません。 実際には、
- ■ 高圧洗浄
- ■ 下地補修
- ■ 養生
- ■ 下塗り
- ■ 中塗り
- ■ 上塗り
- ■ 付帯部塗装
といった工程を、順番にしかも一定の品質を保ちながら進めていく必要があります。
つまり外壁塗装は、材料の量だけではなく、どの工程にどれだけの人手と時間がかかるかを考えないと、正しい見積りができない工事なのです。
たとえば同じ30坪の住宅でも、
- ■ 外壁の凹凸が多い家
- ■ 窓や扉が多い家
- ■ 劣化や補修が多い家
- ■ 付帯部が多い家
では、必要な手間が大きく変わります。 こうした違いは、単純な材料費だけでは表せません。 だからこそ塗装工事では、「何㎡あるか」だけでなく、「何人工必要か」という見方が必要になります。
また、公共工事の世界でも、国土交通省は毎年「公共工事設計労務単価」を公表しており、建設工事の価格を考えるうえで、労務費が大きな土台になっていることが分かります。 この労務単価は、基本給相当額、基準内手当、賞与などの臨時給与、実物給与で構成されると整理されています。
もちろん、住宅の外壁塗装は公共工事とまったく同じ計算ではありません。 それでも、工事の価格は「人の手間」と深く結びついているという根本の考え方は共通しています。
ここでは「名古屋の塗装店」小林塗装が、外壁塗装が人工計算になる理由を、一般のお客様にも分かりやすいように、もう少し深掘りしてお伝えしていきます。
外壁塗装は、大きな機械が自動で塗装してくれる工事ではありません。
ローラーや刷毛を使って、職人が一つひとつの面を丁寧に塗り重ねていく作業です。
例えば、外壁の塗装工程だけでも次のような作業があります。
- ■ 下地補修
- ■ 養生作業
- ■ 下塗り(シーラー、フィラー、サフェーサー、錆止め)
- ■ 中塗り(シリコン、ラジカル、無機など上塗り1回目)
- ■ 上塗り(シリコン、ラジカル、無機など上塗り2回目)
- ■ 付帯部塗装(プライマー+シリコン、ラジカル、無機など 各種上塗り2回塗り仕上げ)
これらはすべて、職人の手作業によって進められます。
つまり外壁塗装は、材料費よりも 「職人の時間」が品質を左右する工事なのです。
そのため、工事費用は自然と「何人工必要か」という考え方で計算されるようになります。
外壁塗装は、同じ30坪の住宅でも、実際の作業量が大きく変わることがあります。
例えば次のような条件です。
- ■ 外壁の凹凸の大きさ
- ■ 窓や開口部の数
- ■ ベランダ・バルコニーの数
- ■ 付帯部分の多さ
- ■ 外壁の劣化状態
同じ面積でも、窓や凹凸が多い住宅では、塗装の手間が増えるため、作業時間は大きく変わります。
つまり塗装工事は、単純な面積計算ではなく 実際にかかる手間(人工)で考える方が合理的なのです。
これは料理に例えるなら、「材料の量」ではなく「調理の手間」で値段が決まるレストランのようなものかもしれません。
外壁塗装には、塗料ごとに決められた乾燥時間があります。
例えば一般的な3回塗りの場合でも
- ■ 下塗り → 乾燥
- ■ 中塗り → 乾燥
- ■ 上塗り
という工程を順番に進める必要があります。
この乾燥時間を無視してしまうと、次のような不具合が起こる可能性があります。
- ■ 耐久性の低下
- ■ 塗膜の膨れ
- ■ 塗膜の剥がれ
つまり、塗装工事は「早く塗れば良い」という仕事ではありません。
適切な工程と時間を守ることが、長持ちする塗装につながります。
そのため、塗装工事の計画は「何日かかるか」「何人工必要か」という形で綿密に組み立てられていきます。
外壁塗装の見積りが極端に安い場合、人工を削っているケースがあります。
例えば次のような方法です。
- ■ 乾燥時間を短縮する
- ■ 下地補修を簡略化する
- ■ 塗装回数を減らす
- ■ 作業する職人数を減らす
こうした方法で工期を短くすれば、作業人工は本来よりも減るため工事費は安くなります。
しかし、その代償として数年後に不具合が出ることもあります。
外壁塗装は、塗った直後よりも 5年後・10年後の状態が本当の評価といえるかもしれません。
外壁塗装を検討しているお客様から、ときどきこんな質問をいただきます。
「職人さんって、1日にどれくらい塗れるんですか?」
これはとても良い質問だと思います。 なぜなら、この作業量こそが歩掛かりや人工計算に深く関係しているからです。
一般的な目安として、外壁塗装職人1人が1日に施工できる面積は、次のような範囲になります。
| 作業内容 | 1人1日の施工量 |
|---|---|
| 外壁下塗り | 40〜60㎡ |
| 外壁中塗り | 40〜60㎡ |
| 外壁上塗り | 40〜60㎡ |
しかし、これはあくまで理想的な条件での目安です。
実際の現場では、次のような条件によって作業量が大きく変わります。
- ■ 外壁の凹凸(リシン・スタッコなど)
- ■ 窓や開口部の多さ
- ■ ベランダや出隅の多さ
- ■ 付帯部の塗装量
- ■ 外壁の劣化状態
例えば、凹凸の大きい外壁では塗料がとても塗りづらく、同じ面積でも作業時間が1.5倍ほどかかることもあります。
また、塗装職人の仕事は「塗る」だけではありません。
- ■ 色の確認
- ■ 塗料の希釈調整
- ■ 塗りムラ・塗り忘れのチェック
- ■ 乾燥時間の管理
こうした細かな作業を積み重ねながら、塗膜を丁寧に仕上げていきます。
そのため小林塗装では、
「どれだけ早く塗るか」よりも、
「どれだけ丁寧に仕上げるか」
という考え方を大切にしています。
外壁塗装は、短距離走のような仕事ではありません。
むしろ、ゆっくり確実に進む長距離走のような工事であり、丁寧な工程を確実に重ねることが、住まいを長く守る塗膜につながっていくからです。
外壁塗装の見積りを比較していると、「どうして会社ごとに金額が違うのだろう?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
実はその理由の一つが、人工(にんく)の考え方です。
外壁塗装は、材料を組み立てる工事というよりも、職人の手作業によって仕上がる工事です。 そのため建築業界では、工事の手間を人工(職人1人が1日働く作業量)という単位で考えます。
一般的な戸建住宅の外壁塗装では、職人1人あたりの人件費は1万5,000円〜2万円程度が目安とされており、工事費の中でも人件費は、かなり大きな割合を占めます。
例えば、一般的な30坪程度の住宅で外壁塗装を行う場合、必要な人工は次のようなイメージになります。
| 作業内容 | 必要人工の目安 |
|---|---|
| 高圧洗浄 | 1〜2人工 |
| 養生 | 2人工 |
| 外壁塗装(3回塗り) | 6〜8人工 |
| 付帯部塗装 | 3〜4人工 |
合計すると、おおよそ12〜16人工程度になるケースが多いです。
ここで仮に、職人の人工単価を2万円とすると、
15人工 × 2万円 = 約30万円
これが、外壁塗装工事における職人の施工費の目安になります。
もちろん実際の工事では、この人件費だけでなく、次のような費用も加わります。
- ■ 塗料代
- ■ 足場費用
- ■ 養生材料
- ■ 下地補修費
- ■ 現場管理費
例えば足場費用だけでも、一般住宅では㎡あたり700〜1,500円程度が相場とされており、工事費の中で重要な割合を占めます。
つまり外壁塗装の価格というのは、
材料費 + 足場費 + 職人の人工
この組み合わせによって決まっていくのです。
ちなみに、30坪前後の住宅の外壁塗装の総額は、一般的に90万〜120万円程度が一つの目安とされています。
逆に言えば、極端に安い見積りの場合は、次のような可能性も考えられます。
- ■ 本来必要な人工を減らしている
- ■ 乾燥時間を短縮している
- ■ 下地処理を簡略化している
- ■ 塗装回数を減らしている
外壁塗装は、塗った直後よりも数年後の状態で評価される工事です。
塗膜が長持ちするかどうかは、塗料のグレードだけでなく、どれだけの手間(人工)をかけて施工したかによって大きく変わります。
外壁塗装の価格の正体は、塗料の値段だけではありません。「職人がどれだけ丁寧に時間をかけて施工するか?」そこに工事の価値があると言えるでしょう。
外壁塗装の見積りを見ると、塗料の価格よりも人件費の割合が大きいことに気付く方もいらっしゃいます。
実際、塗装工事では総工事費の60〜70%ほどが人件費になるケースも決して珍しくありません。
「ただ塗料を塗るだけの工事なのに、どうして人件費がそんなにかかるの?」 そう感じる方もいるかもしれません。
しかし外壁塗装は、単純な材料工事ではなく 職人の手作業によって完成する工事です。
ここでは、外壁塗装の現場で人件費の割合が高くなる理由を、職人の視点から少し深掘りしてお伝えします。
外壁塗装は、機械が自動で施工してくれる工事ではありません。
ローラーや刷毛を使い、職人が外壁の状態を確認しながら一面ずつ塗装していきます。
さらに実際の現場では、塗る作業以外にも次のような工程があります。
- ■ 高圧洗浄(外壁・サッシ・付帯部分)
- ■ 養生作業(開口部、付帯部、土間、植栽、エクステリア自動車など)
- ■ 外壁クラック補修(サイディングモルタル、ALC)
- ■ ケレン作業(鉄部など金属部分、外壁の脆弱塗膜)
- ■ シーリング補修 (目地、サッシ廻り、付帯取り合い部分)
- ■ 塗装(下塗り・中塗り・上塗り)
つまり外壁塗装は、 材料を取り付ける工事ではなく、作業工程が多い職人仕事なのです。
そのため、材料費よりも職人の作業時間の割合が大きくなります。
塗装工事で最も時間がかかるのは、実は塗る工程ではありません。
一番時間がかかるのは、塗装前の下地処理です。
例えば外壁塗装の現場では、次のような作業を行います。
- ■ 高圧洗浄(外壁全体、土間)
- ■ 旧塗膜の剥離(膨れ・浮き)
- ■ クラック補修(ヘアクラック、貫通クラック、亀甲クラック)
- ■ シーリング打ち替え(目地、サッシ廻り、付帯取り合い部分)
- ■ 外壁のケレン作業(鉄部など金属部分、塩ビ部分、木部)
外壁の状態が悪い場合は、これだけで1〜2日かかることもあります。
この下地処理を省略してしまうと、塗膜の密着が悪くなり、数年で剥がれてしまうこともあります。
だからこそ、丁寧な塗装工事ほど作業時間(人工)が増える傾向があります。
外壁塗装は、同じ30坪の住宅でも作業量が大きく変わります。
例えば次のような条件です。
- ■ 外壁の凹凸
- ■ 窓の数
- ■ ベランダ・バルコニーの数
- ■ 付帯部の量
- ■ 建物の高さ
建物の形状が複雑になるほど、塗装作業の手間は増えていきます。 特に凹凸の多い外壁では、塗料の塗り込みに時間がかかるため作業時間が増えます。
つまり塗装工事では、材料の量よりも作業の手間がコストに大きく影響するのです。
外壁塗装は高所作業になるため、安全対策も欠かせません。
例えば次のような設備が必要になります。
- ■ 足場
- ■ 昇降設備
- ■ 作業ネット
- ■ 足場カバー
- ■ 養生シート
また、建物の高さや構造によっては、足場や昇降設備の設置にも時間と人手が必要になります。
こうした安全作業も、すべて職人の人工として工事費に含まれることになります。
外壁塗装の価格を見ると、つい塗料の値段に目が向きがちです。
もちろん、外壁塗装でどんな塗料を使うかはとても大切です。 しかし実際には、外壁塗装の品質を大きく左右させるのは、どれだけ丁寧に時間をかけて施工するかという点です。
外壁塗装は、ただ塗料を壁に塗ればおしまいという工事ではありません。 高圧洗浄で汚れを落とし、下地の状態を整え、必要な補修を行い、養生をしてから、下塗り・中塗り・上塗りと工程を重ねていきます。
しかも、それぞれの工程には塗料ごとの乾燥時間があり、メーカー仕様でも塗り重ね乾燥は温度や条件によって数時間以上必要とされています。 つまり外壁塗装は、材料を使う工事であると同時に、時間を守って仕上げる工事でもあるのです。
「丁寧な下地処理、適切な乾燥時間、均一な塗膜」 こうした基本を守るためには、どうしても職人の人工が必要になります。
言い換えれば、外壁塗装の価格の中には、塗料そのものの値段だけでなく、洗う手間、補修する手間、乾かす時間を待つ工程、きれいに仕上げるための確認作業まで含まれています。
だからこそ、外壁塗装の価格は「塗料が高いか安いか」だけでは本当のところは見えてきません。 その工事に、どれだけの人工と歩掛かりを見込み、どれだけの手間をかける前提で組み立てているか。そこに外壁塗装の品質の差が如実に表れます。
外壁塗装の価格の正体とは、塗料の値段だけではなく、住まいを守るために積み重ねる職人の手間と時間です。 外壁塗装は、見た目を整えるだけではなく、住まいを長く守るための、まさに職人仕事といえます。
外壁塗装の見積りでは、建物の面積や形状からおおよその歩掛かりを計算します。 しかし、実際の現場では「想定よりも時間がかかる家」というのもあります。
塗装職人の間では、こうした住宅のことを少し冗談まじりに 「歩掛かりが狂う家=人工が予想できない家」と言われることもあります。
もちろん建物が悪いわけではありません。 むしろデザイン性が高い住宅ほど、職人の手間が増える傾向があります。
現場でよく感じる特徴を挙げると、次のような住宅です。
- ■ 窓や開口部が多い住宅:養生や塗り分け作業が増えるため時間がかかります。
- ■ 外壁の凹凸が大きい住宅:塗料の塗り込みに時間がかかり、ローラー作業が増えます。
- ■ ベランダや下屋根が多い住宅:移動や養生の工程が増えます。
- ■ 付帯部が多い住宅:破風・鼻隠し・雨樋・幕板など細かな塗装が増えます。
こうした住宅では、同じ30坪でも実際の作業量が1.3〜1.5倍になることもあります。
つまり外壁塗装は、単純な面積だけではなく 建物の形状と細部の作業量によって歩掛かりが変わる工事です。
だからこそ、小林塗装では図面だけで判断せず、必ず現地調査を行い、実際の作業量を確認してから見積りを作成しています。
外壁塗装の現場では、素材や仕上げによって作業時間が大きく変わります。 同じ面積でも、外壁の種類によっては作業時間が2倍近くになることもあります。
塗装職人の経験から見ると、特に時間がかかる外壁には次のような特徴があります。
| 外壁の種類 | 時間がかかる理由 |
|---|---|
| スタッコ外壁 | 凹凸が深く塗料が塗りづらく、塗料の使用量が増える |
| リシン外壁 | 表面がザラザラしてダメ込み作業が増える |
| 多彩模様サイディング | 塗装方法や塗料の選定に注意が必要 |
| 金属サイディング | 下地処理や塗料選定が重要 |
例えば凹凸の大きいスタッコ外壁では、 ローラーで塗料を押し込むように塗る必要があります。
そのため、同じ面積でも 作業時間が1.5倍ほどかかることも珍しくありません。
また、劣化の状態によっては下地補修の量も増えるため、工期が延びることもあります。
こうした理由から、外壁塗装では 外壁の素材と状態を正しく判断することがとても重要になります。
外壁塗装は、塗料のグレードだけでなく、下地と素材に合わせた施工が長持ちする塗装のポイントになるのです。
塗装職人の間では、冗談まじりに「塗るのが大変な外壁」という話になることがあります。 もちろんどんな外壁でも丁寧に施工するのが職人の仕事ですが、作業の難易度には確かに違いがあります。
現場経験から見ると、作業難易度が高い外壁は次のようなものです。
| ランキング | 外壁の種類 | 理由 |
|---|---|---|
| 1位 | スタッコ外壁 | 凹凸が深く、塗料を塗るのが大変 |
| 2位 | リシン外壁 | 塗料の吸い込みが多い |
| 3位 | タイル調サイディング | 目地や凹凸が多く塗りムラに注意が必要 |
| 4位 | モルタル外壁 | クラック補修など下地処理が重要 |
| 5位 | 金属サイディング | 下地処理と塗料選定が重要 |
このランキングはあくまで現場の体感ですが、共通しているのは 凹凸が多い外壁ほど作業が難しくなるという点です。
ただし誤解してほしくないのは、こうした外壁が「悪い外壁」というわけではありません。
デザイン性の高い住宅ほど、職人の手間が増える傾向があります。
言い換えるなら、外壁塗装とは 建物のデザインを守るための職人仕事とも言えるかもしれません。
外壁塗装は、完成した直後だけを見ると、どの工事も同じようにきれいに見えることがあります。 しかし、塗装職人の目から見ると、工事の途中段階で「この工事は良い仕上がりになる」のか、それとも「少し心配な工事だな」と感じることがあります。
なぜなら外壁塗装の品質は、最終的な見た目よりも、見えない工程の積み重ねで決まるからです。
ここでは、現場で塗装職人が感じる「良い塗装工事」と「少し注意が必要な塗装工事」の違いについてお伝えします。
現場で「これは良い塗装工事になる」と感じる工事には、いくつか共通点があります。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 下地処理が丁寧 | 高圧洗浄や補修をしっかり行っている |
| 養生がきれい | 窓や設備の養生が丁寧で整っている |
| 乾燥時間を守る | 塗料の規定乾燥時間を守っている |
| 塗りムラのチェック | 仕上げ前に細かな確認を行う |
こうした現場では、作業の進み方がとてもスムーズで落ち着いています。
職人同士の声かけも自然で、「次はこの工程をやろう」 「ここはもう一度確認しよう」 などといった会話が自然と出てきます。
例えるなら、料理人が丁寧に仕込みをするような現場。 下準備を大切にする現場ほど、最終的な仕上がりが美しくなる傾向があります。
塗装工事の品質とは、こうした一つ一つの丁寧な作業の積み重ねで生まれるものなのです。
反対に、現場で少し不安を感じる工事にも、いくつかの特徴があります。
もちろんすべての現場がそうではありませんが、次のような状況が重なると注意が必要です。
- ■ 工期が極端に短い:乾燥時間が守られない可能性があります。
- ■ 下地処理が簡略化されている:クラック補修やケレン作業が不十分になることがあります。
- ■ 養生が雑:仕上がりや近隣トラブルにつながることがあります。
- ■ 作業が慌ただしい:確認作業が省略されることがあります。
こうした現場では、表面はきれいに仕上がっていても、数年後に次のような不具合が出る可能性があります。
- ■ 塗膜の剥がれ
- ■ 塗膜の膨れ
- ■ 耐久性の低下
外壁塗装は、塗った直後の見た目よりも 5年後・10年後の状態が本当の評価と言える工事です。
だからこそ、塗装工事では「スピード」よりも工程を守ることがとても重要になります。
外壁塗装は、単に塗料を塗る工事ではありません。
建物の状態を確認し、適切な下地処理を行い、塗料の性能を最大限に引き出す。 そのためには、職人の経験と丁寧な作業が欠かせません。
外壁塗装とは、言い換えるなら 住まいを守るための職人仕事です。
一つ一つの工程を丁寧に積み重ねていくことで、塗膜は住まいを長く守る役割を果たしてくれます。
外壁塗装は決して安い工事ではありません。 だからこそ多くのお客様が「失敗したくない」「後悔したくない」と考えて業者選びや塗料選びをされます。
しかし塗装の現場を長く見ていると、残念ながら 「塗装して数年後に後悔してしまうケース」を見かけることがあります。
当然ですが建物が悪いわけではありません。 多くの場合は、施工方法や工事の進め方によって起こる問題です。
ここでは、塗装職人の視点から見た「外壁塗装で後悔してしまうことが多い住宅の特徴」をお伝えします。
外壁塗装で最も多い後悔の一つが、価格だけで業者を決めてしまうケースです。
もちろん工事費用は大切です。 しかし極端に安い見積りの場合、次のような施工が行われている可能性もあります。
- ■ 下地処理を簡略化している
- ■ 乾燥時間を守っていない
- ■ 塗装回数を減らしている
- ■ 職人数を減らして工期を短縮している
外壁塗装は、塗った直後よりも数年後の状態で差が出る工事です。
価格だけで判断してしまうと、結果的に塗り替え周期が短くなり、かえって高くつくこともあります。
外壁塗装で重要なのは、塗料のグレードだけではありません。 それ以上に大切なのが、外壁の状態を正しく判断することです。
例えば、次のような症状がある住宅では、補修を行わずに塗装すると不具合が起きる可能性があります。
- ■ 外壁のクラック(ひび割れ)
- ■ シーリングの劣化
- ■ 旧塗膜の剥がれ
- ■ 外壁の反りや浮き
こうした下地の問題を解決しないまま塗装すると、 数年で塗膜が剥がれることもあります。
塗装工事とは、単に色を塗る工事ではなく、建物を守るためのメンテナンス工事なのです。
外壁塗装では、色選びも大切なポイントです。
完成直後はきれいに見えても、数年住んでいるうちに 「少しイメージと違ったかな・・・」 と感じるケースもよくあります。
色選びで後悔しやすいポイントは、次のようなものです。
- ■ 外壁の面積効果を考えていない
- ■ 屋根や付帯部とのバランスを考えていない
- ■ 周囲の住宅との調和を考えていない
色は面積が大きくなるほど、実際より明るく見えるという特性があります。
そのため、色見本だけで決めるのではなく、 建物全体のバランスを考えることがとても重要です。
小林塗装では、建物のデザインや周辺環境も考慮しながら、カラーコーディネートの提案を行っています。
近年は、フッ素塗料や無機塗料など、高耐久塗料が増えています。
もちろん塗料の性能は重要ですが、塗料のグレードだけで工事を判断するのは少し危険です。
どんなに高性能な塗料でも、
- ■ 下地処理が不十分
- ■ 施工方法が間違っている
- ■ 乾燥時間が守られていない
こうした施工では、本来の性能を発揮できません。
外壁塗装は、 「塗料」よりも「施工品質」が重要になることも多い工事です。
言い換えるなら、塗料は料理の材料、施工は料理人の腕。 どちらも大切ですが、最終的な仕上がりを決めるのは職人の仕事です。
外壁塗装は、完成した瞬間よりも、 10年後にどう感じるかが大切な工事です。
丁寧な下地処理、適切な施工方法、建物に合った塗料選び。 こうした基本を大切にすることで、住まいは長く美しさを保つことができます。
名古屋周辺で外壁塗装を検討されているお客様は、 建物の状態に合わせた最適な塗装方法について、ぜひ小林塗装までお気軽にご相談ください。
外壁塗装を検討しているお客様の多くが、こんな不安を感じているのではないでしょうか。
「ちゃんとした工事をしてもらえるのだろうか」 「手抜き工事はないだろうか」
外壁塗装は完成すると見た目がきれいになるため、工事直後だけでは施工の良し悪しが分かりにくい工事でもあります。
しかし塗装職人の立場から見ると、 「これだけは絶対にやらない」 という施工があります。
ここでは、塗装職人の視点から見た絶対にやってはいけない外壁塗装についてお伝えします。
外壁塗装の最初の工程が高圧洗浄です。
外壁には長年の間に、次のような汚れが付着しています。
- ■ 排気ガス
- ■ カビや藻
- ■ 砂やホコリ
- ■ 劣化した旧塗膜
これらを十分に洗い流さないまま塗装すると、塗料がしっかり密着しません。
塗装職人にとって高圧洗浄は、例えるなら「下地づくり」です。 この工程を省略する塗装は、料理で言えば食材を洗わずに調理するようなものです。
外壁塗装では、塗装前の下地処理がとても重要です。
例えば次のような症状がある場合は、補修を行う必要があります。
- ■ 外壁のクラック(ひび割れ)
- ■ シーリングの劣化(凝縮・接着破壊)
- ■ 旧塗膜の剥がれ
- ■ 外壁の浮き
こうした症状をそのままにして塗装すると、 塗膜の剥がれや膨れが起こる可能性があります。
塗装工事は「塗る作業」よりも、実は下地処理の方が重要と言われることもあるほどです。
外壁塗装では、塗料ごとに規定の乾燥時間があります。
一般的な外壁塗装は、
- ■ 下塗り
- ■ 中塗り
- ■ 上塗り
という3回塗りで行われます。
しかし、この間には塗料の性能を発揮させるための乾燥時間が必要です。
乾燥時間を守らないと、次のような不具合が起こる可能性があります。
- ■ 塗膜の膨れ
- ■ 塗膜の剥がれ
- ■ 耐久性の低下
塗装工事は「早く終われば良い工事」ではありません。工程を守ることが、長持ちする塗装につながります。
外壁塗装では、一般的に下塗り1回・上塗り2回の3回塗りが基本です。
この工程によって、塗膜の厚みが確保され、外壁をしっかり保護することができます。
もし塗装回数を減らしてしまうと、
- ■ 塗膜の厚みが不足する
- ■ 耐久性が低下する
- ■ 色ムラが出る
といった問題が起こる可能性があります。
塗装回数は、塗料の性能を引き出すための重要な工程なのです。
外壁塗装は、特別な技術だけで完成する工事ではありません。
丁寧な洗浄、確実な下地処理、適切な乾燥時間、規定の塗装回数など こうした基本をきちんと守ることが、長持ちする塗装につながります。
外壁塗装は見た目をきれいにするだけでなく、 住まいを守るメンテナンス工事です。
ここまで読んでいただいたお客様は、外壁塗装の価格が材料費だけで決まるものではないということを、少し感じてもらえたのではないでしょうか。
実際の外壁塗装では、塗料の種類やグレードももちろん大切ですが、それと同じくらい、あるいはそれ以上に大切になるのが、どれだけの手間(人工)をかけて施工しているかという点です。
言い換えるなら、塗装工事とは「職人の時間」を丁寧に積み重ねながら仕上げていく仕事です。 見積書の金額には、塗料の値段だけでなく、高圧洗浄や養生、下地補修、乾燥時間の確保、仕上げ確認といった、目に見えにくい工程の手間が含まれています。
そして、その見えにくい手間を考えるときに大切になるのが、人工と歩掛かりという考え方です。
人工は「職人が何人で何日かかるか」という見方、歩掛かりは「その建物を一定の品質で仕上げるために、どれくらいの作業量や時間が必要か」という見方です。 この二つをきちんと踏まえて見積りを作っている塗装店ほど、工事の内容にも無理が少なく、仕上がりも安定しやすくなります。
逆に、人工や歩掛かりの考え方が曖昧なまま価格だけを下げてしまうと、あとから不具合が生じやすくなります。
塗装工事は、工事直後はどこもきれいに見えやすいものです。 しかし本当に信頼できる塗装工事かどうかは、必要な人工が確保されているか、建物に合った歩掛かりで工程が組まれているか、そんな部分に表れてきます。
そこで最後に、塗装職人の視点から見た信頼できる塗装工事のチェックポイントを、あらためて意識してもらえればと思います。
価格の安さだけではなく、どのような工程で、どれだけの人工と歩掛かりを見込んでいる工事なのか。 そこに目を向けることで、外壁塗装の見え方はきっと少し変わってくるはずです。
外壁塗装には、塗料ごとに乾燥時間があります。
塗装工事は、ただ順番に色を重ねればよいわけではなく、下塗り・中塗り・上塗りのそれぞれで、塗膜がきちんと落ち着くための時間が必要です。 実際に塗料メーカーの仕様でも、23℃前後を目安に塗り重ね乾燥3時間以上、条件によっては6時間以上、8時間以上、16時間以上とされる製品があります。
一般的な住宅塗装では、次のような工程を順番に行います。
- ■ 高圧洗浄
- ■ 養生
- ■ 下塗り
- ■ 中塗り
- ■ 上塗り
- ■ 付帯部塗装
一般的な30坪前後の住宅の場合、外壁塗装の工期は7〜10日程度がひとつの目安として語られることが多いですが、実際には建物の形状、補修量、天候、乾燥条件によって前後します。 大切なのは、日数そのものよりも必要な工程と乾燥時間がきちんと確保されているかです。
もし極端に短い工期が提示されている場合は、工程が省略されている、あるいは乾燥時間を十分に取れていない可能性もあるため注意が必要です。 塗装工事は、早ければ良いというものではなく、歩掛かりに見合った日数で丁寧に進めることが品質につながります。
塗装工事の品質を大きく左右するのが、下地処理です。
外壁塗装では、上塗りの塗料ばかり注目されがちですが、実際には塗る前の状態づくりがとても重要です。
どれだけ高性能な塗料を使っても、下地が整っていなければ、本来の性能を十分に発揮しにくくなります。
信頼できる外壁塗装の見積りでは、次のような作業内容が明確に記載されています。
- ■ 高圧洗浄
- ■ クラック補修
- ■ ケレン作業
- ■ シーリング工事
こうした工程が曖昧な見積りは、歩掛かりの根拠が見えにくくなります。 つまり、「何にどれだけ人工をかけるのか」が見えにくいため、工事内容の比較もしにくくなってしまいます。
外壁塗装では、塗る工程よりも下地処理の方が重要と言われることもあります。
見積書を見るときは、塗料名だけではなく、どの下地処理にどこまで手間をかけるのかまで確認することが大切です。
外壁塗装では、一般的に
下塗り1回 + 上塗り2回
という3回塗りが基本になります。
この3回塗りは、ただ回数を増やすためのものではありません。 下塗りは下地との密着を高め、上塗り2回で色ムラを抑えながら、必要な塗膜の厚みをつくっていくための基本工程です。
見積書には次のような内容が記載されているか確認しましょう。
- ■ 下塗り塗料の種類
- ■ 上塗り塗料の種類
- ■ 塗装回数
また、塗料メーカーの仕様でも、各製品ごとに使用量や塗り重ね乾燥時間が示されており、適切な工程を守ることが前提になっています。
塗装回数は、塗膜の厚みと耐久性に関わる重要なポイントです。 「何を塗るか」だけでなく、何回塗るか、どういう仕様で仕上げるかまで明確になっているかを確認しましょう。
外壁塗装では、工事の手間は人工(にんく)という考え方で計算されます。
人工とは、職人1人が1日働く単位のことです。 そして歩掛かりとは、その建物を一定の品質で仕上げるために、どれくらいの人工や時間が必要かを見る考え方です。
一般的な30坪程度の住宅では、外壁塗装の作業人工はおおよそ次のように考えられることがあります。
| 作業内容 | 人工の目安 |
|---|---|
| 高圧洗浄 | 1〜2人工 |
| 養生 | 2人工 |
| 外壁塗装(3回塗り) | 6〜8人工 |
| 付帯部塗装 | 3〜4人工 |
合計すると、おおよそ12〜16人工程度になるケースが多く見られます。
ただしこれは、あくまで一般的な目安です。 実際には、外壁の凹凸、窓の数、付帯部の量、劣化状態、外壁補修の多さによって歩掛かりは変わります。
もし人工が極端に少ない場合は、工期短縮や工程省略が行われている可能性もあります。
見積書の金額を見るときは、安いか高いかだけではなく、その家に対して人工と歩掛かりが現実的かどうかという視点で見ることが大切です。
外壁塗装の価格は、塗料の値段だけでは決まりません。
丁寧な下地処理、適切な塗装工程、確実な乾燥時間。 こうした基本を守るためには、どうしても職人の手間(人工)が必要になります。
公共工事の積算でも、標準歩掛や労務単価によって必要な労務量を整理する考え方が用いられており、建設工事の価格が「人の手間」と強く結びついていることが分かります。
外壁塗装とは、言い換えるなら「住まいを守るための職人仕事」です。
見積りを見るときは、塗料名や総額だけでなく、その背景にある人工と歩掛かりにも、少し目を向けてみることをおすすめします。
ここまで外壁塗装の歩掛かりや人工(にんく)についてお伝えしてきました。
普段の生活の中ではあまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、建築や塗装の世界ではとても基本的な考え方です。
外壁塗装の見積りを考えるとき、多くの方はどうしても 「塗料の値段」に目が向きがちです。
もちろん塗料の性能は大切ですが、実際の工事ではそれ以上に どれだけの手間をかけて施工するかが品質を左右します。
外壁塗装は機械が自動で行う工事ではありません。 一つひとつの工程を、職人が手作業で丁寧に仕上げていく仕事です。
高圧洗浄、下地補修、養生、下塗り、中塗り、上塗り。 こうした工程を確実に積み重ねることで、塗膜は住まいを守る役割を果たしてくれます。
言い換えるなら、外壁塗装とは 塗料を塗る工事というよりも、職人の時間を重ねていく工事とも言えるかもしれません。
丁寧な下地処理、適切な乾燥時間、均一な塗膜。 こうした基本を守るためには、どうしても一定の人工が必要になります。
そのため外壁塗装の価格には、塗料代だけではなく 職人の手間と時間が含まれているのです。
外壁塗装は、「安さ」を競う工事ではありません。 大切なのは、住まいを長く守るための適正な施工です。
建物の状態を正しく診断し、必要な下地処理を行い、塗料の性能をしっかり引き出す。そうした基本を大切にすることで、外壁塗装は本来の役割を果たします。
外壁塗装工事は何名?適正人数を知り「手抜き」を防ぎましょう
職人の人工や歩掛かりを考えた外壁塗装なら小林塗装にお任せください。
小林塗装は、名古屋市を拠点に外壁塗装・屋根塗装を行っている塗装専門店です。
外壁塗装の工事費用は、塗料の種類だけで決まるものではなく、職人の人工や歩掛かり、つまり「どれだけの手間と時間をかけて施工するか」によって大きく変わります。
当店では2003年の創業以来、名古屋で「塗装専門店」として培ってきた知識と経験をもとに、建物ごとの状態や形状を丁寧に確認し、必要な工程や歩掛かりを踏まえたうえで見積りを作成しています。
また、外壁塗替えやリフォームを検討されているお客様から相談をいただいた場合には、他社の見積書についても工事内容や価格が適正かどうかを、プロの視点で分かりやすく説明しています。
名古屋周辺で外壁塗装を検討中の方には、無料で外壁診断を行っています。 お住まいの状態や必要なメンテナンスについて、専門店として丁寧にお伝えしますので、どうぞお気軽に相談ください。
外壁塗装の見積り・
相談は無料です。
お問い合わせはコチラから
コラム筆者|小林塗装 代表 小林ゆず
初めまして。名古屋を拠点に外壁塗装・屋根塗装・防水工事などを行っている「小林塗装」代表の小林ゆずです。
これまで30年以上にわたり、戸建て住宅を中心に、さまざまなおまいの塗装工事に携わってきました。
外壁や屋根は、毎日雨風や紫外線にさらされながら、大切なお住まいを静かに守ってくれている存在です。
だからこそ僕は、ただ見た目をきれいにするだけではなく、「これから先も安心して暮らせる住まいにすること」を大切にしながら、日々の仕事に向き合っています。
塗装工事というと、一般の方にとっては、どうしても分かりにくいことが多いものです。
「どの業者に相談したらいいの?」「この見積りは適正なの?」「塗料の違いって何?」「本当に今が塗り替え時期なの?」と、不安や疑問を感じる方も少なくありません。
このコラムでは、そうしたお客様のお悩みに少しでも役立てるよう、現場で培ってきた経験をもとに、「外壁塗装や屋根塗装の基礎知識」、「劣化症状の見方」、「塗料の選び方」、「信頼できる塗装業者の見極め方」などをできるだけ分かりやすく丁寧にお伝えしています。
特に僕が大切にしているのは、良いことばかりを並べるのではなく、メリットもデメリットも正直にお伝えすることです。
塗装工事は決して安い買い物ではありませんし、住まいのこれからに大きく関わる大切な工事です。
だからこそ、お客様にはその場の雰囲気や営業トークだけで決めるのではなく、きちんと納得したうえで判断してもらいたいと考えています。
また小林塗装では、下地調整や補修、養生といった仕上がりを左右する見えにくい工程をとても大切にしています。 塗装は、ただ塗料を塗ればきれいになるというものではありません。下地の状態をしっかり見極め、建物に合った材料と工法を選び、基本に忠実に丁寧に仕上げることです。 その積み重ねが、長持ちする塗装につながると考えています。
さらに色選びについても、とても大切な工程だと思っています。
外壁の色は、建物単体だけでなく、街並みや周辺環境、住まう方のお好みや暮らし方によってもイメージが大きく変わります。毎日目にする家の色だからこそ、見た瞬間にほっとすること、そして時間が経っても「この色にしてよかった」と思ってもらえること。その両方を大切にしながら、提案しています。
このコラムが、外壁塗装や屋根塗装を考え始めた方にとって、少しでも不安を減らし、安心して一歩を踏み出すきっかけになれば嬉しく思います。
住まいのメンテナンスは、難しく感じることもありますが、ひとつひとつ理解していけば、決して大変ことではありません。大切なお住まいを守るために、必要な知識を、これからも誠実にお届けしてまいります。
名古屋周辺で外壁塗装・屋根塗装をご検討中の方は、どうぞお気軽にご相談ください。
お住まいの状態やご希望に合わせて、分かりやすく、丁寧にご案内いたします。
このコラムは役に立ちましたか?
このページに関連するコラムはこちら












