サイディングクリア塗装のメリット・費用・基礎知識について
サイディングの外壁塗装と言えば、塗料でサイディング面を色で塗りつぶす「ペンキ塗り」といったイメージを持たれるお客様も多いかもしれません。
しかし、最近ではサイディングの外壁を塗りつぶさずに既存の色や模様をそのまま活かす「クリア塗装」(クリア塗装=透明仕上げ)の選択肢もあります。
「サイディングクリア塗装って、どんな塗料?」「サイディングクリア塗装で気をつけなきゃいけないことって何?と悩んでいるお客様も多い多いかと思います。
今回は、「サイディングクリア塗装とはどのようなものなのか?」、クリア塗装のメリットとデメリット、塗装費用、クリア塗装を行う際のポイントを「名古屋の塗装店」小林塗装が分かりやすくお伝えします。
これから外壁サイディングクリア塗装を検討しているお客様は、ぜひ参考にしてください。
1. 外壁クリア塗装ってどんなもの?特徴や費用など

外壁塗装における「クリア塗装」とは、外壁用のクリア塗料を使用して塗装することです。
クリア塗料は、顔料(着色成分)を含まない無色透明の塗料を指します。

サイディングクリア塗装の最大の特徴は、外壁のデザインを塗りつぶさずに外壁を保護できることです。
一般的な塗料は顔料が含まれており、単色で外壁表面を覆うため、外壁材そのものの模様や風合いが塗料の色で塗りつぶされてしまいます。
しかし、クリア塗装であれば、外壁材そのものの模様や風合いを残すことができるのです。
サイディングクリア塗装に使われる塗料は、一般的な塗料と同様に、シリコン系・フッ素系・無機系など種類があり、工事の予算やお客様が求められる耐久性に応じて適した塗料が選ばれます。
※ 画像は日本ペイント「ピュアライドUVプロテクトクリア」より https://www.nipponpaint.co.jp/products/building/128/
2. サイディングクリア塗装のメリットとデメリット

次にサイディングクリア塗装のメリットとデメリットをお伝えします。

サイディングクリア塗装のメリットには、次のものがあります。
① 一般的な色付き塗料で塗りつぶさないため、既存の外壁の模様やデザインを保存することができます
② クリア光沢は艶有り、3分艶、艶消しなど度合いが選べるため、お好みの艶の質感を演出することができます
③ 塗料に着色顔料が含まれないことから、チョーキング現象が起きる心配がありません。
④ サイディングをクリアコーティングし、汚れを防ぎ、紫外線カット、遮熱させるなど外壁の保護機能が期待できます。

逆にサイディングクリア塗装のデメリットには以下の通りです。
1. 塗料自体が透明なので、外壁の補修跡などを塗料の色で覆って塗りつぶす塗装ができません。
2. クリア塗料は、柔軟性が乏しいためシーリング材(コーキング材とも言います。建材のひび割れや繋ぎ目を埋めるのに使われる柔軟性がある充填材)の上から塗ると剥がれてしまうリスクが高いです。
ですから、シーリング材が充填されている部分には塗装できません。
3. 外壁にもともと施されているコーティングの種類(撥水処理や無機コーティングなど)によっては、塗膜(乾燥した塗装の事)が剥がれてしまうリスクが高いため、クリア塗装できないです。
(ただし最近では、撥水処理、無機、光触媒の上からでも塗装できるクリア塗料はあります。)
3. サイディングクリア塗装の相場費用

サイディングクリア塗装に使用するクリア塗料は、費用と耐用年数に応じた塗料が各メーカーからラインナップされています。
クリア塗装の相場費用は以下の通りです。
・ シリコン系 2,000円~2,500円 10~15年
・ フッ素系 2,400円~2,800円 15~20年
・ 無機系 2,700円~3,200円 18~22年
※ 費用はあくまで目安です。
※ 実際の塗装工事では、サイディングクリア塗装のほかに足場代や養生費などさまざまな費用が掛かります。
4. サイディングクリア塗装が施工できる条件とは?

クリア塗装は、全てのサイディングに塗装できるわけではありません。
サイディングクリア塗装を施した部分を長く、美しく保つためには、施工できる条件を理解しておくことが大切です。
サイディングクリア塗装ができる条件は次の2つです。

クリア塗装を希望する場合、色あせやチョーキング現象、ひび割れ、目立つ汚れやカビなど、劣化が起こる前の施工が必要です。
無色透明のクリア塗料は、外壁にすでに生じているダメージや補修跡を覆い隠すことができません。
また、サイディング面にチョーキング現象が起きている場合、クリア塗装をすると、仕上がりが少し濁った状態になってしまいます。
さらに塗装前の清掃で落とし切れない汚れがある場合は、その状態でクリアコーティングをすることになります。
そうなると、外壁の模様が残るのと同じように、汚れもそのまま残ります。
さらにクリア層が脆弱な状態で強引にクリア塗装すると、早期に塗膜剝離する恐れがあります
ですから、サイディングクリア塗装は、新築から8~10年目のタイミングで検討することがおすすめです。
劣化が目立ってくる築年数は建物の立地条件によって異なりますが、新築から8~10年でしたらサイディングクリア塗装が可能であることがほとんどです。

外壁用として大手塗料メーカーが販売しているクリア塗料は、サイディング外壁専用の製品が大半です。
当店が使用している「プレミアムUVクリアSi」 も、サイディング外壁専用となっております。
このため、サイディング外壁以外でのクリア塗装は難しいのが現状です。
また、先にも少しお伝えしましたが、サイディング外壁であっても、あらかじめ特殊なコーティングが施されているものはクリア塗装は難しいです。
このような外壁材は、いくら優れたクリア塗料で塗装をしても、本来の耐用年数より早くクリア塗料の劣化が進んだり、塗膜が剥がれたりする恐れがあります。
クリア塗装は難しい外壁コーティングの種類としては、汚れがつきにくい光触媒加工、無機コーティング、フッ素コーティングなどがあります。
サイディングの機能性として、この様なコーティングがされている場合もありますので、現況の外壁がどのような機能性を持つ商品なのか調べておくと安心です。
4-2 サイディングクリア塗装は、2回塗り仕上げです

クリア塗装の塗り回数は、顔料が含まれる一般的な塗料で施工する場合に比べ、塗り回数が1回少ないです。
サイディングクリア塗装は、1回クリア塗料を塗り、再度同じクリア塗料を2回目に塗る「2回塗り」仕上げです。
それに対して、塗りつぶしの仕上げになる外壁塗料は、下塗り・中塗り・上塗りの「3回塗り」工程が一般的です。
4-3 シーリングはサイディングクリア塗装の後に行います

窯業系サイディングの外壁は、「サイディングボード」と呼ばれる板状の外壁材をつなぎ合わせた外壁です。
サイディングボードの繋ぎ目(目地部分)はシーリング材が充填されており、塗装工事の際に、サイディング目地のシーリング材を新しくするシーリング工事をまとめて行うのが一般的です。
クリア塗料は、シーリングの上に塗ると塗膜の剥がれやひび割れが起こる恐れがあるため、まずクリア塗装を行ってから、シーリング工事を実施します。
コーキングは、サイディングのつなぎ目の防水や、緩衝材としてとても大切な部分です。
特に劣化が進みやすい部分なので、サイディング塗り替えの際は必ず打ち換える必要があります。
なお、顔料を含む一般的な塗料で施工する際は、まずシーリング工事を行って、その後、新しいシーリングごと外壁塗装する流れです。
コーキングごと外壁を塗り替えると、外壁と同じくシーリングも塗料で保護されて耐用年数が延びます。
しかし、クリア塗装ではそのようなことがないため、着色塗料での塗装よりもシーリングの劣化が早いです。

サイディング専用クリアで外壁塗装する場合、仕上がりが透明なので、現在の塗装面がそのまま現れてしまうので、サイディング素地のヘアクラックの有無、既存トップコートの退色、変色、着色層の付着状態など劣化状況を塗装前にしっかり確認する必要があります。
また、クリア塗装する際には、塗料溜まりや塗り継ぎができない様、無泡中毛ローラー、エアレス、カップガンを使って、既定の塗布量を守り、丁寧に塗装する必要があります。(サイディングの凸凹面に塗料溜まりや塗り継ぎ部分があるとクリア斑の原因になる為です。)
■ 屋根や屋外木部もサイディングクリア塗装できるの?
屋根塗装では基本的にはできませんが、オリエンタル塗料など一部塗料メーカーでは、オーバーコート(保護用クリア塗料)がラインナップされています。 木部用塗料では、弱溶剤各種クリア塗料がラインナップされています。
屋外木部で塗装する際には、木部用弾性硬化剤を使用して塗膜の呼吸などに対し、追従させる必要があります。
5. おすすめのサイディングクリア塗料5選

小林塗装がおすすめするサイディングクリア塗料についてお伝えします。
プレミアムUVクリアSiは、 サイディングシリコンクリア塗料「クリーンSDトップ」を改良した、超低汚染弱溶剤形アクリルシリコン樹脂クリア塗料で、超耐久・超耐候性を持つ、アクリルシリコン樹脂と、特殊な紫外線吸収剤と光安定剤のトリプルガード効果によって、サイディング基材の劣化を防ぎ、長期に亘って超耐久・超耐候性を発揮します。
特殊セラミック成分を複合化することによって、塗膜表面が親水性になるため、雨水による洗浄作用が働き、長期に亘って優れた超低汚染性を発揮します。
ただし、光触媒の表面コーティングが塗装されているサイディング、金属サイディングには使用できません。
艶の種類は、つや有り、3分つや有りの2種類があります。
なお、プレミアムUVクリアSiの期待耐用年数は、12~15年程度です。
ピュアライド UVプロテクト 4Fクリアは、施工実績が豊富なUVプロテクトクリアのフッ素タイプです。
ピュアライド UVプロテクト 4Fクリアの大きな特徴は、耐候性がきわめて優れる4フッ化フッ素樹脂の採用と、外壁サイディングの表面に付着した汚れを、雨が浮かせて流す事ができる超親水性機能です。
さらに、UVプロテクト4Fクリアには、優れた防カビ性と防藻性があるので、不快なカビ菌や藻の発生を長期間にわたって抑制する事ができます。
このような優れた機能で高意匠サイディングボードの模様を、より長期間美しく保つ事が可能です。
KFケミカル セミフロンスーパーマイルドⅡクリアは、オルガノポリシロキサン系樹脂とグリシジル基含有シリコンオリゴマー、フッ素樹脂が主成分のサイディングクリア塗料です。
セミフロンスーパーマイルドⅡクリアは、特殊バインダーとの組み合わせによって、サイディング下地を劣化させる紫外線を大幅にカットし、下地の劣化を防ぐ事から、長期間意匠性を維持すると共に、新築当時の意匠を甦らせます。
艶の種類は、つや有り、3分つや有りの2種類があります。
クリスタルロックUVガードクリアは、高耐候性・高紫外線カット機能を追及すべく、自動車補修用のトップクリアで培った技術を応用した、アクリル・ウレタン・シリコンの緻密なリアルハイブリッド構造が特徴の小林塗装でも頻繁に使用しているサイディング用シリコンクリア塗料です。
クリスタルロックUVガードクリアを使用する事で、各種サイディングが持つ本来の意匠性を損なわず、高意匠性の復元と耐久性を同時に発揮する事ができます。
艶の種類は、つや有り、3分つや有りの2種類があります。
ウォールバリアBPは、サイディングクリア用の弱溶剤2液形シリコン変性樹脂クリアです。 デザイン性が際立つ、微小な黒色粒子配合クリアです。
シリコン変性樹脂に紫外線吸収基を加えた、強靭で耐候性、耐久性に優れ、しかもシロキサン結合を持つ汚れが付着しにくい低汚染タイプのサイディング用クリアです。
艶の種類は、つや有り、3分つや有りの2種類があります。
なお、ウォールバリアBPの期待耐用年数は、10~14年程度です。
外壁サイディングクリヤー塗装 おすすめベスト10 【2022年版】
6. サイディングクリア塗装ができない場合はどうしたらいいの?

外壁サイディングの劣化が激しい場合や外壁に撥水コーティング、光触媒コーティングがされている場合など、クリア塗装ができないケースもあります。
このような場合、サイディングクリアの代替えとなる選択肢は3つあります。

劣化した部分を補修して、着色顔料が含まれる塗料で塗装を行うのが一般的な外壁塗装です。
外壁材本来の模様や風合いはどうしても損なわれますが、経年劣化によって色あせや汚れが目立つ外壁でも、外壁の艶を取り戻してピカピカになります。
こういった場合は、ひび割れがある外壁でも塗装可能です。

多彩模様塗料とは、石目調などのデザイン性の高い質感を再現することができる塗料のことです。
優れた耐候性やデザイン性も特徴ですが、塗料自体が高価なので、それに伴い工事費用も高額になります。
また、施工できる塗装会社も限られてきます。

サイディングクリヤ塗装ができない場合の代替え案として、最近外壁塗装業界にわかに話題となっているダブルトーンと言われている塗装方法があります。
また、そのダブルトーンをさらに進化させて外壁塗装の方法としてトリプルトーンなどもあります。
ダブルトーン、トリプルトーン塗装とは外壁のサイディングにそもそもあったサイディング目地部分とそれ以外の色を変える塗装方法になります。
以前ダブルトーン仕上げは、決まった塗料を使ったある意味、専門的な塗装のように思われてきていましたが、最近では、塗装方法も確立されていますし、塗装に使う専用のローラーなども販売されてきていますので、お好みの塗料を使ってのダブルトーンいわゆる外壁塗装「目地残し塗装」も容易に可能です。
また、最近では3回塗りを行った上に、2回凸部分を色を変えてトリプルトーン塗装という仕様だったりしましたが、今ではクリア塗料を塗装するというのが一般的になってきています。
7. サイディングクリア塗装のメリット・費用・基礎知識 まとめ

今回、「サイディングクリア塗装とはどのようなものなのか?」、「サイディングクリア塗装のメリット・デメリット」「サイディングクリア塗装の相場費用」、「クリア塗装の代替え案」などをお伝えしました。
サイディングクリア塗装を希望する場合は、経年で外壁の劣化が起きてくる前、新築から8~10年くらいのタイミングで一度、専門業者に相談することをおすすめします。
8. 外壁サイディング クリヤー塗装に関する よくある質問
外壁サイディングのクリヤー塗装について、お客様からよく寄せられるご質問をまとめました。
名古屋の塗装店「小林塗装」が、専門的な視点から分かりやすくお答えします。
透明の保護塗膜で表面をコーティングする工法です。
外壁サイディングの美観を損なわずに紫外線や雨水から守ることができるため、「新築のような美観をそのまま保ちたい」という方に最適です。
塗りつぶしの塗装とは違って、外壁の模様を透かして見せることで自然な質感を維持できるのが大きな魅力です。
チョーキング(粉化)していない、色褪せの少ないサイディング外壁が対象になります。
外壁を指で触って粉が付くような状態では、透明の塗膜では隠せないため不向きです。
反対に、まだ模様が鮮やかに残っている時期に施工すれば、耐候性と美観を長期間保つことができます。
ですから、 「早めのメンテナンス」が成功のポイントといえます。
たとえば、シリコンクリヤーで約10年前後、フッ素・無機クリヤーでは15年以上の耐用年数が期待できます。
紫外線吸収剤入りタイプを選べば、退色や劣化をより効果的に防ぐことができます。
塗りつぶし仕上げとは違って、素材の陰影や質感をそのまま生かせるため、自然で上品な仕上がりになります。
さらに、透明塗料のため塗りムラが出にくく、施工後の艶も美しく見えるという利点があります。
劣化している外壁には不向きな点です。
なぜなら、チョーキングや退色が進んでいる場合、クリヤーでは隠せず、仕上がりにムラが出てしまいますし、基材が劣化している場合は、塗膜の剥離などの不具合が生じる可能性があるからです。
また、光沢が強く出ることがあるため、艶を控えめにしたい方は「3分艶」や「5分艶タイプ」を選ぶとよいでしょう。
その理由は、サイディングの色褪せが始まる前のタイミングで行うと、密着性が高く、美しい艶を長持ちさせられるからです。
基材劣化が進む前の早めの施工がクリヤー塗装の持ちを左右させます。
どれも紫外線吸収剤が配合されており、外壁の退色防止が優れています。
外壁の種類や劣化状況に応じて最適な製品を選定する必要があります。
シーリングは、クリヤー塗装が終わった後の施工が一般的です。
下地が美しく整っていないと、透明塗料では不具合がそのまま出てしまうため、下地処理がクリヤー塗装の“仕上がりを左右する鍵”になります。
また、サイディングクリヤーの外壁を長く美しく保つには、定期的な点検と早めの部分補修が大切です。
塗料の性能だけでなく、施工環境や職人の技術も大きく関わります。
フッ素や無機などの高耐候タイプはやや高価ですが、再塗装までの期間が長く、トータルコストではメリットがあります。
見た目・耐久性・コストのバランスを考えた提案をします。
外壁サイディングクリア塗装なら小林塗装にお任せください
名古屋市周辺で、高品質な外壁サイディングクリア塗装を検討中のお客様は、小林塗装にお任せください。
いつも安心、品質本位の外壁塗装を行っています。
コラム筆者
小林塗装 店主 小林ゆず
小林塗装の店主小林ゆずは、コラム「知っておきたい サイディングクリア塗装のメリット・費用・基礎知識」の筆者で、名古屋を拠点に「塗装工事の専門店」としてこれまで数多くの現場に携わり、30年以上に亘って培ってきた豊富な知識と経験を大切にしてきました。
当店のホームページでは、そうした多く経験の積み重ねから得た確かな技術やノウハウを、外壁・屋根・室内など塗装を検討されている一般のお客様に分かりやすくお伝えできるよう、コラムというカタチで発信しています。
塗装工事は、多くのお客様にとって一生のうちに何度も経験することではなく、「どの塗料を選べば安心なのだろう?」「そもそも何年くらいで塗り替えるのがいいの?」といった疑問や不安が尽きないものだと思います。
だからこそ、自分自身が専門家としての知識を惜しみなく共有しながら、どなたにも気軽に読んでいただける言葉で、少しでも安心や納得につながる情報をお届けすることを心掛けています。
これからも初めて塗装工事を検討される方はもちろん、ちょっとした疑問を感じている方にも、肩ひじ張らずに読んでもらえる情報を発信し続け、住まいに寄り添う塗装の専門家としてお役に立てたら嬉しいです。
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