下塗り塗料の一つバインダーの役割について
塗装工事の見積書や作業工程表をご覧になったとき、「下塗り塗料って本当に必要なの?」「下塗り=バインダーとは何をする材料?」と、ふと疑問に感じられるお客様も多いのではないでしょうか。
専門的な言葉が並ぶと、なんだか少し距離を感じてしまいますよね。
しかし外壁塗装で使われる下塗り塗料は、見た目を整えるためだけの工程ではありません。
外壁材と仕上げ塗料をつなぐ「接着剤のような役割」を担い、塗装全体の耐久性や寿命を大きく左右させる、とても重要な存在です。
中でも「バインダー」と呼ばれる下塗り材は、劣化した外壁表面にしっかり浸透し、塗膜が剥がれにくく、長持ちする状態をつくる土台になります。
この下塗り工程を丁寧に行うことで、数年後の『早期の色あせや剥がれ』を防ぐことにつながります。
今回は、外壁塗装に欠かせない下塗り塗料の基本的な役割と、「下塗り=バインダー」が果たす本当の機能について、「名古屋の塗装店」小林塗装が、バインダーに関する専門的な内容をできるだけやさしく、お客様目線でお伝えします。
初めて外壁塗装を検討される方にも読みやすい内容なので、ぜひ最後までご覧ください。
- 1. 下塗り塗料には、どんな役割があるの?
- 2. バインダーとは、一体どんな下塗り塗料なのか?
1. バインダーなど下塗り塗料には、どんな役割があるの?

塗装工事において使用される下塗り塗料には、完成後の見た目だけでは分かりづらいのですが、実はとても重要な役割がいくつもあります。
とくに外壁や屋根など、紫外線・雨風・寒暖差といった負担を毎日受け続ける場所では、バインダーなど下塗り材の選定と施工の丁寧さが、塗装全体の仕上がり・密着性・耐久性を大きく左右するため、下塗りの役割を正しく理解しておくことがとても大切です。
下塗りはよく「見えないから軽視されがち」と言われますが、実務の感覚ではむしろ逆です。
上塗りは“顔”で、下塗りは『骨格』。
どれだけ高級な上塗り材を選んでも、下地側の条件が整っていなければ、塗膜は本来の性能を発揮しにくくなります。
そのため小林塗装では、下塗りを「塗装の土台を設計する工程」として捉え、下地の状態(旧塗膜の種類・劣化状況・吸い込みの強さ)に合わせて下塗り材を使い分けています。
なお「バインダー」という言葉は、現場では下塗り材全般を指して使われることもありますが、本来は塗料中で顔料や樹脂をまとめ、塗膜として成り立たせる『結合材』(樹脂成分)の意味合いを持ちます。
外壁塗装においては、シーラー(浸透・造膜)/プライマー/フィラー/サーフ/微弾性フィラーなど、下地条件に応じた下塗り材を正しく選ぶことが、耐久性と美観を伸ばす最短ルートになります。
一般的に下塗り塗料には大きく分けて4つの役割があります。
ここからは、なぜバインダーなど下塗りが欠かせないのかをイメージしやすいように、4つのポイントをひとつずつお伝えします。
上塗り塗料は、実はそれ単体では塗装下地への密着性がそれほど高くありません。
これは「上塗りが悪い」のではなく、上塗り材の設計が「耐候性・低汚染性・美観」などに重きを置いているためで、下地に噛みつく(アンカー効果を出す)役割は下塗りが担うのが基本です。
そのため、適切な下地処理や下塗り工程を省いて直接上塗りを行うと、時間の経過とともに(塗膜の浮き・剥がれ)が起こりやすくなります。
ここで重要になるのが、接着剤のような役割を持つ下塗り塗料です。
下塗り材は、下地の微細な凹凸や多孔質部に入り込みながら『足場』をつくり、上塗りが安定して乗るための土台を形成します。
特にサイディングやモルタルのように素材差が出やすい外壁では、浸透性(下地を固める)と造膜性(均一な下塗り膜をつくる)のどちらを優先するかで、適した下塗り材が変わります。
あらかじめ下塗りを施すことで、上塗り塗料が下地にしっかり定着し、塗膜全体の密着性と耐久性が大きく向上します。
さらに専門的に言うと、下塗り材は界面(下地と塗膜の境目)の弱点を減らす働きがあり、剥がれの『起点』を作りにくくします。
この工程こそが、「長期間きれいな外観と性能を保つための最重要ポイント」といえます。
築10年を超える建物では、外壁や屋根にチョーキング現象(白い粉状の劣化)や、細かなひび割れが現れることが多くなります。
このチョーキングは、塗膜の樹脂成分が紫外線などで分解され、顔料が粉として表面に出てきている状態です。
つまり、表層の結合力が落ちているサインでもあります。
こうした劣化が進んだ下地は、表面の結合力が落ちているため、スポンジのように塗料をどんどん吸い込んでしまい、上塗り塗料が必要以上に痩せる原因になります。
上塗りが痩せてしまうと、膜厚不足 → 透け・ムラ・艶ムラ → 早期劣化という流れになりやすく、結果として“見た目も持ちも”損をしてしまいます。
このようなケースでは、バインダーなど下塗り塗料で下地を整え、吸い込みを抑制しながら塗膜に必要な厚みを確保することが重要です。
実際の現場では、吸い込みが強い面に対しては浸透形シーラーを複数回入れて下地を締める、逆に旧塗膜が残っている場合は造膜形シーラーで面を均一化するなど、判断が分かれます。
その結果、色が沈まず、発色の良い美しい塗装面をつくりやすくなり、ムラやツヤムラも出にくくなります。
(「同じ色を選んだのに、面によって濃く見える・・・」という「色差」も、下塗りでかなり予防することができます。塗装って、意外と理科です。)
近年の下塗り塗料は、単に密着性を高めるだけでなく、さまざまな機能を付加した製品が増えてきています。
代表的な機能としては、以下のようなものがあります。
- ■ 鉄部などに使用する「防錆機能」
- ■ 傷んだ下地を補強する「下地強化・浸透機能」
- ■ 旧塗膜の色を覆い隠す「素地隠ぺい性」
- ■ モルタルなどに含まれる成分の悪影響を抑える「アルカリ抑制」
- ■ 湿気や水分によるカビ・藻の発生を抑える「防カビ・防藻性能」
- ■ 夏の室内温度上昇を抑える「遮熱機能」
このように、塗装の目的や使用する部位に応じて最適な下塗り材を選ぶことで、塗料の持つ機能を最大限に引き出すことが可能になります。
特に、元の外壁が濃い色(ネイビー・ブラウン・チャコール系など)で、仕上げに淡い色や明るい色を選びたい場合は注意が必要です。
というのも、下地の色が強いと、上塗り塗料を塗っても色が沈んで見えたり、光の当たり方によって(うっすら色透け)やムラが出やすくなるからです。
せっかく慎重に選んだ色なのに、完成後に「思っていた色と違うかも・・・」となるのは、絶対避けたいところですよね。
そこで活躍するのが、白系や下地調整用の下塗り塗料である着色バインダーです。
先にバインダーで色の土台を整えておくことで、発色が安定し、上塗り塗料の色がきれいに映えるようになります。
結果として、色ムラ・ツヤムラが出にくくなり、面としての均一感が増して、見た目の上質さが一段上がります。
外壁塗装は面積が大きいぶん、こうした「下地の整え方」が仕上がりの印象に大きく影響します。
このように、発色や仕上がりの均一性を重視した下塗り材の代表例が、今回紹介している「バインダー」です。
バインダーには「目止め効果」(下地の吸い込みを抑える)と「密着力の向上」(塗膜を剥がれにくくする)に加えて、仕上がりをきれいに見せるための下地づくりを助ける機能も備わっています。
だからこそ、バインダーは「高品質な塗装仕上げに欠かせない存在」と言えるのです。

外壁塗装の見積書を見ると、「下塗り一式」「下塗り材含む」といった表記だけで、内容が分かりにくいことがあります。
しかし、バインダーの扱い方は塗装工事の質を見極める重要な判断材料でもあります。
☑ 下塗り材の名称が具体的に書かれているか
「下塗り一式」ではなく、バインダー・シーラーなど材料名が明記されているかを確認しましょう。☑ 下地の状態に合わせた説明があるか
「チョーキングがあるためバインダーを使用」など、理由付きの説明がある見積りは信頼度が高いと言えます。☑ 塗布回数・工程が明記されているか
吸い込みが激しい場合は下塗り2回が必要になることもあります。
回数や工程が書かれていない見積書には注意が必要です。☑ 上塗り塗料との組み合わせが説明されているか
バインダーは「何でも良い」わけではありません。
上塗り塗料との相性まで考慮されているかがポイントです。
見積書は価格を見るものでもありますが、それ以上に「どんな考え方で塗装を組み立てているか」を読み取る資料でもあります。
分からない点は遠慮せず質問し、丁寧に説明してくれるかどうかも、業者選びの大切な判断基準になります。

外壁塗装において、下塗りであるバインダー塗装は「見えない工程」ではありますが、実は塗装全体の出来を左右する、とても重要なステップです。
仕上がりの見た目を整えるだけでなく、塗膜の密着性や耐久性に直結するため、下塗りが低廉な場合、どれだけ良い上塗り塗料を使っても本来の力を発揮しにくくなってしまいます。
バインダーを含め下塗りがしっかり行われていないと、以下のようなトラブルが起こる可能性があります。
「数年で何となく不具合が出る」というケースは、実は基礎の状態ができていないことが原因になっていることも少なくありません。
- 塗膜の剥がれ・浮き……下地との密着不良により、早期に劣化が始まります
- ムラや色透け……塗料の発色が不安定になり、美観が損なわれます
- 耐久性の低下……雨水や湿気が基材内部に入り込みやすくなります
- 高性能塗料が活かせない……上塗りだけでは十分な効果を発揮できません
下塗りには、「密着」「吸い込み止め」「防水補強」「表面調整」といった多くの役割があり、塗装を長持ちさせるための土台となります。
言い換えるなら、バインダーによる下塗りが不十分な状態は、(基礎が整っていないまま、仕上げだけをきれいにしている状態)に近いものです。
長く安心して住まいを守るためにも、見積書では「下塗り材の種類」「塗布量」「乾燥時間」まで、きちんと説明してくれる業者かどうかを確認しておくと安心です。
外壁塗装において使用される下塗り塗料には、建物の素材や劣化状態、上塗り塗料の種類などに応じて、さまざまなタイプが存在します。
その中でも、比較的知られていないものの、塗装の仕上がりに大きく影響を与えるのが、「バインダー」と呼ばれる下塗り塗料です。
バインダーという名前を、はじめて耳にされる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は塗膜の美しさと耐久性を支える非常に重要な役割を担っています。
バインダーの主な目的は、「目止め効果」と「密着性の向上」です。
塗装下地に上塗り塗料が過剰に吸い込まれてしまうと、色ムラ・ツヤムラが起こりやすく、美しい仕上がりにはなりません。
バインダーは、そうした吸い込みを抑えてくれるため、発色やツヤを均一に整えることができるのです。
また、下地と上塗り塗料の間にしっかりと橋渡しをすることで、塗膜の付着性(密着力)を高め、将来的な剥がれや浮きといったトラブルを防ぐ効果もあります。
とくに、チョーキング(粉化現象)が起きている壁面や、表面が吸い込みやすい素材の場合には、バインダーの使用が非常に効果的です。
さらに高級なバインダーは、紫外線や風雨から下地を保護するため、防カビ・防藻性、耐候性や防水性が付加された高性能なタイプもあり、外壁全体の寿命を延ばすことにもつながります。

実際の現場では、下塗り工程の違いによって、数年後の状態に大きな差が出ることがあります。
ここでは、よくある失敗事例と適切に施工されたケースを比較してみましょう。
| 比較項目 | 失敗しやすいケース | 適切な施工がされたケース |
|---|---|---|
| 下塗り材の扱い | 下塗り一式で済まされている | バインダーを下地状態に応じて選定 |
| 塗布量・回数 | 吸い込みを考慮せず1回のみ | 必要に応じて下塗り2回で調整 |
| 仕上がり | 色ムラ・ツヤムラが出やすい | 発色が安定し均一な仕上がり |
| 数年後の状態 | 早期の浮き・剥がれが発生 | 塗膜が安定し長持ちしやすい |
失敗事例の多くは、「材料が悪い」よりも下地に対する考え方が浅かったことが原因です。
バインダーを正しく使うことで、塗装の仕上がり・耐久性・安心感は大きく変わってきます。
外壁塗装を検討される際は、ぜひ「バインダーがどう扱われているか」をひとつの基準にしてみてください。
それだけでも、後悔の少ない塗装工事に近づくはずです。
6. 下塗り塗料の「プライマー」と「バインダー」の違いとは?

外壁塗装や屋根塗装においては、「プライマー」や「バインダー」という用語を耳にすることがあります。
どちらも「密着」や「定着」に関わる重要な下塗り塗料ですが、それぞれの働きや役割には明確な違いがあります。
プライマー(primer)は、上塗り塗料をしっかりと定着させるために、下地との密着性を高める目的で塗布する下塗り材です。
下地の材質や劣化の程度によって、以下のように使い分けられます。
- 金属面には…錆の発生を抑える「エポキシ系防錆プライマー」
- コンクリート・モルタル・サイディングには…「アクリル系・エポキシ系シーラータイプのプライマー」
- 劣化が進行した下地には…傷んだ素材に深くまで浸透して補強する「浸透性プライマー(含浸型)」
プライマーは、塗膜の付着力や耐久性を大きく左右するため、見えない部分であっても非常に重要な材料です。
適切に選ばれていないと、どんなに高性能な上塗り塗料を使用しても、短期間での剥がれや膨れなどのトラブルが起こる可能性があります。
一方で、バインダー(binder)は、「塗料そのもの」の中に含まれている重要な成分の一つです。
バインダーは、顔料や添加剤、水、溶剤などの成分をまとめて、乾燥後に強固な塗膜を形成させる「接着剤」や「骨格」のような働きを担います。
塗装に使用される塗料の「密着性」「耐候性」「防汚性」などの性能は、このバインダーの種類と品質によって大きく左右されます。
たとえば、耐久年数を重視する場合には、より高性能なバインダーを使用した塗料が選ばれることが多くなります。
つまり、プライマーは「下地と塗料をつなぐ接着剤」、バインダーは「塗料内部の結束材・塗膜の骨組みを作る」と捉えるとわかりやすいかと思います。
どちらも見た目にはあまり目立ちませんが、塗装の仕上がりや耐久性に直結する非常に重要な材料です。
| 塗装工事や防水工事で使われるバインダーの一例 | |
|---|---|
| エスケー化研 | 着色バインダー |
| 関西ペイント | ニュー密着バインダー・アレスシックイ外部用バインダー |
| KFケミカル | セミフロンバインダーSi2 |
| スズカファイン | BS カラーバインダー・断熱クールバインダー |
| 日本特殊塗料 | NTゴムシートバインダー |
7. 下塗り塗料「バインダー」に関するQ&A(10問)

見積書や工程表でよく見かける「バインダー」について、役割や注意点を小林塗装が分かりやすくまとめました。
A.バインダーとは、外壁塗装における下塗り塗料の一種で、外壁材と上塗り塗料をしっかりつなぐ役割を持つ材料です。
よく「接着剤のようなもの」と表現されますが、実際には
- ・下地を固める
- ・塗料の吸い込みを抑える
- ・塗膜の密着力を高める
といった、塗装の基礎を担っています。
見えなくなる工程ですが、バインダー塗装を丁寧に行うかどうかで、塗装の持ち・剥がれにくさ・仕上がりの美しさが大きく変わります。
A.バインダー・シーラー・プライマーは、いずれも「下塗り材(下塗り塗料)」ですが、実は目的(何を解決するための材料か)と得意分野(効きやすい下地)に違いがあります。
どれも「とりあえず下塗りを入れる」というより、外壁材の種類・劣化状況・旧塗膜の状態に合わせて“使い分ける”ことで、塗装の密着性や耐久性が安定しやすくなります。
- シーラー:吸い込み止めが主目的(下地の塗料吸い込みを抑え、上塗りのムラや痩せを防ぐ)
- プライマー:密着重視(特に金属・樹脂・難付着下地など、『くっつきにくい素材』に強い)
- バインダー:密着+目止め+下地補強をバランスよく行い、劣化下地の“土台を整える”のが得意
たとえば、築年数が進んだ外壁では、表面が粉をふくチョーキング現象や、目に見えにくい細かな劣化が起きていることが少なくありません。
この状態の下地は、上塗り塗料を吸い込みすぎてしまうだけでなく、表面の結合力が弱くなり、塗膜が浮きやすい・剥がれやすい下地になっていることがあります。
そのため、特に経年劣化した外壁(チョーキングが出ている壁)では、バインダーのような下地補強型の下塗り材が有効です。
下地を整えながら、上塗りがしっかり性能を発揮できる状態に近づけることで、「仕上がりの均一感」と「長持ちしやすさ」の両方を支えてくれます。
A.バインダーを使わず塗装しても、塗り替え直後は何ら問題なくきれいに仕上がったように見えることもありますが、実際には(塗膜の浮き・剥がれ・早期劣化)が、数年以内に起こりやすくなります。
とくに日当たりの良い南面や雨風の影響を受けやすい面では、経年劣化の差がはっきり現れやすい傾向があります。
その原因は、下塗り工程を省いたことで、上塗り塗料が
- ・下地に十分に密着できていない
- ・劣化した下地に必要以上に吸い込まれてしまっている
という、不安定な状態になってしまうためです。
この状態では、塗料が本来もっている耐久性や防水性、保護性能を十分に発揮することができません。
つまり、バインダーを使わずに上塗りをすると、見た目は整っていても中身が伴わず、
「塗料の性能を発揮できない塗装」「結果的に塗り替えサイクルが早まる塗装」になってしまうのです。
長く安心して住まいを守るためには、目に見えない下塗り工程こそが重要だと言えるでしょう。
A.バインダーは「どんな家でも必ず同じように使う材料」というより、下地の状態が弱っている外壁ほど効果が出やすい下塗り材です。
とくに、次のような条件に当てはまる場合は、バインダーの重要性がぐっと高くなります。
- ・ 築10年以上経過している(紫外線・雨風の蓄積で下地が疲れている可能性が高い)
- ・チョーキング(白い粉)が出ている(塗膜の結合力が落ちているサイン)
- ・旧塗膜があるモルタル外壁・ALC外壁(素材的に吸い込みやすく、劣化すると表面が脆くなりやすい)
- ・以前の塗装が劣化している(旧塗膜が粉化・浮き・細かな剥がれを起こしている)
これらの外壁は、表面の結合力が弱っているため、上塗り塗料だけでは密着しづらく、塗料が吸い込まれてムラになりやすいことがあります。
そこで、下地を固めながら密着力を高めるバインダーを適切に使うことで、上塗りが本来の性能を発揮しやすい状態に整えることができます。
つまりバインダーは、「傷んだ下地を塗れる状態に戻して、長持ちする塗装に近づけるための土台づくり」にとても有効なのです。
A.はい、その通りです。 目止め効果とは、劣化した下地が塗料を必要以上に吸い込んでしまうのを防ぐ働きのことを指します。
外壁塗装においては、この「吸い込みをコントロールする工程」が、仕上がりの美しさと耐久性を大きく左右させます。
築年数が経過した外壁や、チョーキングが出ている外壁は、表面の結合力が弱まり、例えるなら(乾いたスポンジのような状態)になっています。
この状態で下塗りを行わずに上塗り塗料を塗ってしまうと、塗料がどんどん内部に吸い込まれてしまい
- 色ムラが出る
- ・ツヤの出方が不均一になる
- ・塗膜が薄くなり、本来の保護性能が出ない
といった問題が起こりやすくなります。
そこでバインダーを使用して、下地の吸い込みをあらかじめ抑えておくことで、上塗り塗料が表面にしっかり残り、均一な塗膜を形成しやすくなります。
その結果、見た目の美しさだけでなく、塗膜の厚みや性能も安定し、「ムラが出にくく、長持ちする塗装仕上げ」につながるのです。
A.結論から言うと、「バインダーを塗ったから必ず何年」と一律で言い切ることは難しいです。
なぜなら、塗装の寿命は塗料のグレードだけでなく、建物の立地(紫外線・風雨・潮風)や外壁材の種類、そして下地の傷み具合によって大きく変わるからです。
ただし、下地に合ったバインダーを選び、正しい工程(塗布量・乾燥時間・下地処理)で施工できている場合は、耐用年数が数年単位で変わることも珍しくありません。
イメージとしては、バインダーは「上塗り塗料を長持ちさせるための土台づくり」です。
逆に言えば、高耐久の上塗り塗料(フッ素・無機など)を使っても、下塗りが不十分だと密着が安定せず、(早期の浮き・剥がれ)などで寿命が縮んでしまうことがあります。
だからこそ、「上塗りより先に、下塗りの適正が大切」と覚えておくと失敗が減ります。
A.はい、バインダーは色の仕上がりにも大きく影響します。
とくに
- ・濃い色の外壁 → 明るい色に塗り替える場合
- ・下地の色がまだら、補修跡がある場合
- ・外壁が吸い込みやすく、塗料が沈みやすい場合
上記の場合には、下塗りで「色の土台」を整える工程がとても重要になります。
下地の色や吸い込みが不均一なまま上塗りをすると、同じ色を塗っているのに場所によって濃淡が出たり、光の当たり方で(色透け・ムラ)が見えたりすることがあります。
そこで、バインダーで下地色と吸い込みを整えておくことで、上塗り塗料の発色が安定し、「思っていた色と違う」という失敗を防ぎやすくなります。
つまりバインダーは、「色選びの成功率を上げる見えないサポーター」でもあるのです。
A.下地の状態によっては、バインダー1回塗りでは十分でないケースがあります。
とくに、築年数が経過して劣化が進んだ外壁や、チョーキングが出ているような吸い込みの激しい下地では、1回目のバインダーが下地に多く吸収され、表面に必要な塗膜が残らないことがあります。
この状態のまま上塗り工程に進んでしまうと、密着性や目止め効果が不十分となり、色ムラや早期劣化につながる恐れがあります。
そのため、下地の状況を見極めながら下塗り(バインダー)を2回行うことで、下地がしっかり安定し、上塗り塗料が均一にのりやすい状態をつくることができます。
つまり、下塗りは回数そのものが目的ではなく、「上塗り塗料の性能をきちんと発揮できる下地になっているかどうか」が判断のポイントになります。
A.バインダーが十分に乾燥しないまま次の工程へ進むと、下塗りと上塗りがうまくなじまず、層間剥離(塗膜同士がはがれてしまう現象)を起こすリスクが高まります。
見た目にはすぐに異常が出なくても、数年後に浮きや剥がれとして表面化することも少なくありません。
塗料にはそれぞれ、適切な乾燥時間(インターバル)が設定されており、これは塗膜が硬化し、性能を安定させるために欠かせない工程です。
乾燥不足のまま重ね塗りをすると、密着力・耐久性・防水性といった基本性能が十分に発揮されなくなります。
乾燥時間は単なる待ち時間ではなく、塗膜性能を完成させるための大切な仕上げ工程です。
工期を急ぎすぎる施工や、天候を無視した無理な工程には注意し、丁寧な施工管理を行うことが、長持ちする外壁塗装につながります。
A.いいえ、バインダーは塗料メーカーや製品ごとに、性能や得意とする役割に明確な違いがあります。
一見するとどれも「下塗り材」に見えますが、実際には、吸い込みを強く抑えるタイプ、劣化した下地をしっかり固めるタイプ、旧塗膜との相性を重視したタイプなど、目的に応じて設計されています。
そのため、「下塗りだから何でも同じだろう」と考えてしまうと、下地の状態に合わない材料を選んでしまい、(密着不良・塗膜の浮き・早期劣化)といったトラブルにつながることもあります。
特に築年数が経過した住宅ほど、バインダー選びの影響は大きくなります。
大切なのはメーカー名や知名度ではなく、「ご自宅の外壁材・劣化状態・旧塗膜に合ったバインダーが、きちんと選ばれているか」という点です。
A.正直なところ、塗装工事がすべて完了したあとに、見た目だけで判断するのは難しいのが実情です。
バインダーは下塗り工程のため、最終的には上塗り材で隠れてしまい、完成後には直接確認することができません。
だからこそ、信頼できる業者かどうかは、施工中の対応や説明姿勢が重要になります。
具体的には
- ・下塗り工程の写真を残しているか
- ・なぜその下塗り材を使うのか説明があるか
- ・見積書に下塗り材の名称や工程が明記されているか
といった点を確認しておくと安心です。
「完成後に見えない工程を、きちんと見える形で説明してくれるか」は、業者選びにおける大切な判断材料になります。
「見積書にバインダーと書いてあるけど、これで合っているの?」「下塗りが一式になっていて不安…」
そんな時は、外壁材・劣化状況・旧塗膜の種類まで確認したうえで、必要な下塗り材を詳しく説明します。
現地調査・診断・見積りは無料です。まずはお気軽に相談ください。
8. 下塗り塗料「バインダー」について まとめ

今回のコラムでは、下塗り塗料の中でも、見積書や工程表では名前だけが先に出てきてしまい、やや聞きなれない存在である「バインダー」について、その役割や効果を中心に詳しくお伝えしてきました。
バインダーは、上塗り塗料が下地に過剰に吸い込まれるのを抑え、色ムラやツヤムラを防ぐと同時に、塗膜の密着性を高めることで、美しい仕上がりと塗装の長持ちを支えてくれる、非常に重要な下塗り材です。
完成後には見えなくなってしまう工程ではありますが、こうした下地処理をどれだけ丁寧に行うかが、実は塗装工事全体の品質や安心感を大きく左右します。
「数年で剥がれてしまう塗装」と「長くきれいが続く塗装」の違いは、この見えない部分に表れることも少なくありません。
下塗り材の種類やそれぞれの効果を知っておくことで、自宅の外壁や屋根の状態に合った、より無理のない・より長持ちする塗装方法が見えてきます。
これから塗装工事を検討される際は、ぜひ「上塗りの色や価格」だけでなく、「どんな下塗り材が使われるのか」にも目を向けてみてください。
高性能な下塗り塗料 バインダーを使った塗装工事なら、小林塗装にお任せください
外壁塗装の相談・見積りは無料です。
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小林塗装では、下地の状態をしっかり見極め、建物に最適なバインダーや下塗り材を厳選したうえで丁寧に施工します。
外壁や屋根の塗装工事を検討中のお客様は、現地調査・見積りは無料で承っていますので、ぜひお気軽に相談ください。
コラム筆者
小林塗装 店主 小林ゆず
コラム「下塗り塗料 バインダーについて」の筆者、小林塗装の店主小林ゆずは、名古屋を拠点に「塗装工事の専門店」としてこれまで数多くの現場に携わり、30年以上に亘って培ってきた豊富な知識と経験を大切にしてきました。
当店のホームページでは、そうした多く経験の積み重ねから得た確かな技術やノウハウを、外壁・屋根・室内など塗装を検討されている一般のお客様に分かりやすくお伝えできるよう、コラムというカタチで発信しています。
塗装工事は、多くのお客様にとって一生のうちに何度も経験することではなく、「どの塗料を選べば安心なのだろう?」「そもそも何年くらいで塗り替えるのがいいの?」といった疑問や不安が尽きないものだと思います。
だからこそ、自分自身が専門家としての知識を惜しみなく共有しながら、どなたにも気軽に読んでもらえる言葉で、少しでも安心や納得につながる情報をお届けすることを心掛けています。
これからも初めて塗装工事を検討される方はもちろん、ちょっとした疑問を感じている方にも、肩ひじ張らずに読んでもらえる情報を発信し続け、住まいに寄り添う塗装の専門家としてお役に立てたら嬉しいです。
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