

外壁塗装は、どうして3回塗りなの?その理由をお伝えします。
「外壁塗装を3回塗りするって、どういう意味?」、「外壁塗装を3回塗りする理由はどうしてなの?」
お客様自身で外壁塗装について調べていると、普段聞き慣れない専門用語を多く聞かれると思いますが、『3回塗り』もその一つではないかと思います。
また、外壁塗装を検討中のお客様が、複数の業者に見積もりを依頼したけど、それぞれの業者が言っていることが全くバラバラ・・・
「外壁塗装は3回塗りで仕上げます」
「ウチは、外壁塗装を他社よりも丈夫にするため、4回塗りで仕上げます。」
「この外壁塗装は特別な仕様なので、5回塗りして仕上げる必要があります。」
このような情報が氾濫していると、一体何が正しいのか分からない!と悩んで検索されているのお客様もいるのではないでしょうか。
また各業者で全く違うことを言われてしまうと、何を信用して良いのか分からなくなってしまうかと思います
この3回塗りとは、その言葉通り「塗料を3回塗る」というだけなのですが、さらに『3度塗り』など似た様な専門用語も多く、何だか戸惑ってしまうお客様も多いかと思います。
しかし「3回塗り」も「3度塗り」も、少し言い方が違うだけで意味は全く同じです。
今回のコラムでは、この「外壁塗装 3回塗り」について、「名古屋の塗装店」小林塗装が分かりやすくお伝えします。
「外壁塗装 3回塗り」の目的と重要性を知りたいはお客様ぜひこのコラムをご覧ください。
- ・『外壁塗装 3回塗り』の3回とは、外壁塗装の作業工程数のこと
- ・ 外壁塗装3回塗りの目的
- ・ 手抜き工事を防ぎ、外壁塗装の3回塗りを確実に行ってもらう方法
1. 「外壁塗装 3回塗り」の3回とは、塗装の作業工程数のことです
一般的な外壁塗装の塗装工程は、下塗り、中塗り、上塗りの3工程に分けられます。
その塗装作業の工程が3工程だから、「3回塗り」若しくは「3度塗り」と言います。
通常の塗装工事は下塗り、中塗り、上塗りの3回塗り(3度塗り)が基本となります。
2. 外壁塗装3回塗りの1回目下塗りは、外壁の状態を整え仕上げ塗料を塗りやすくします。
下塗りは、塗装工程の中でもっとも大事な工程と言われています。
なぜなら下塗り塗料は、外壁材と中塗り、上塗りの塗料の密着性を高める接着剤のような役割を持つ塗料だからです。
外壁塗装の下塗りに使われる塗料は、一般的にプライマー、シーラー、フィラー、サフェーサーなどと呼ばれる塗料があります。
外壁下地(外壁材)と中塗り、上塗りで使う塗料や状態によって、適切な下塗り材を選択することが大切になってくるので、どれを使うかは外壁塗装業者に任せる方が安心です。
3. 外壁塗装3回塗りの2回目中塗りは、上塗り(仕上げ塗り)の1回目の工程です。
一般的に中塗りとは、色を付ける1回目の仕上げ塗装工程です。
外壁塗装における中塗りと上塗りは、着色や耐候性、耐汚染性だけでなく、防水性を高める働き、カビ、コケ、藻の抑制、遮熱性など塗料によって様々な役割を持っています。 こういった目的を持つ中塗りは、事前の打ち合わせで決めた色を塗っていきます。
外壁塗装の中塗りは、次の工程の上塗りと同じ色を使うのが一般的ですが、大型構造物など建物よっては違う色を使うこともあります。
なぜなら、中塗りと上塗りを全く同じ色にしてしまうと、本当に中塗りと上塗りがしっかり塗れているのか、検査する際に分かりづらいからです。
しかし、中塗りと上塗りを違った色で塗装すると、「塗料の性能を発揮できない」、「経年劣化が進行して中塗りの色が透けて見えてしまった場合、見た目が非常に悪くなる」などといったデメリットがあります。
4. 外壁塗装3回塗りの2回目上塗りは、上塗り(仕上げ塗装)の2回目の工程です。
中塗りで仕上げ塗料を1回塗っただけの場合、塗布量が足りずどうしても塗装面に色ムラが生じてしまいます。
それを補う意味と、塗膜にしっかりとした厚みを持たせるために2回目の上塗りを行います。
上塗りは最終的な塗装になるので、建物の美観や耐久性に大きく関わってくる大事な工程となります。
5. 但し塗料の中には3回塗りをしなくても良い塗料があります
但し塗料の中には3回塗りをしなくても良い塗料もあるのでご紹介します。
① 外壁サイディングクリヤー塗料
クリア塗装(クリヤー塗装)とは、顔料を含まない無色透明な塗料です。
サイディングクリヤー塗装では、基本的に下塗りの工程はなく、「中塗り⇒上塗り」の計2回塗りになります。
つまり、透明塗料(クリヤー塗料)で外壁塗装をする場合、色つきの塗料での外壁塗装と比べて、塗装回数が1回分(下塗りの工程分)少なくなります。
クリヤー塗装は、現在の外壁の風合いや意匠性、デザインなどを維持できるため、レンガ調・タイル調・石目調などのサイディングをはじめ、モルタル・タイル・コンクリートなどの外壁におすすめの塗装方法です。
② 外壁シーラレス塗料
外壁シーラレス塗料とは、その名の通り下塗りがいらない塗料の事です。
シーラレス塗料には、下塗材を塗装せずに高い付着性を発揮 アステックペイント「REVOトップワンF」などがあります。
6. 外壁材の劣化具合、仕上げ塗装の種類によっては、3回塗りでなく4回、5回塗りもあります。
基本的に外壁塗装は3度塗りが一般的ですが、外壁材の劣化が激しく塗料の吸い込みやすくなっている場合は4回塗り(4度塗り)をすることもあります。
こういった場合、下塗りの工程が2回、上塗りの工程2回の合計4回塗りとするのが一般的です。
また、外壁防水塗装や外壁多彩仕上げの場合、4~6回塗りが標準になってきます。
ただし、先にお伝えした標準的な塗りつぶし仕上げで4回塗りする場合、使用する塗料の量や職人の作業する時間が増えるため、工事の費用も当然上がります。
こういった事から、外壁材の劣化があまり進行していないにも関わらず、工事費用を吊り上げるためや塗装技術や営業力が乏しく、お客様にパフォーマンスするためだけに4回塗りをする悪徳な外壁業者もいます。
ですから、外壁塗装業者から一般的な外壁塗装で3回塗りではなく、4回塗りを提案された際には、どうして4回塗りをしないといけないのか理由をしっかり確認するようにしましょう。
8. 一般住宅の外壁塗装3回塗りは、最低でも約3日必要です。
3回塗りが大切だということは、外壁塗装において覚えておく重要ポイントですが、それでは3回塗りをした場合の工事期間はどのくらいなのでしょうか。
塗装は一層ずつちゃんと乾燥させなければいけないので、一般住宅の場合3回の塗装とそれぞれ乾燥時間を合計すると、最低でも3回塗りには3日間必要になってきます。
3回塗りの工程をすべて別日に行うという場合もあるものの、乾燥時間は目安なので、高温で乾燥しやすい日の方が、湿気があって曇っている日よりも塗料の乾燥時間は短くて済むなど、季節や気温の状態によって変わります。
例えば、気温が高く塗料の乾きが早い日でしたら、午前中に一度塗り、午後からもう一度塗る場合もあります。
逆に、気温が低く塗料の遅いが日でしたら、午前中に1回塗って、約一日よく乾燥させてから、翌日一度塗る場合もあります。
各塗料はメーカーが種類ごとに乾燥時間を定めており、製品名が分かれば、ちゃんとした乾燥時間がカタログやホームページ上に明記されているので業者がそれを守ってくれているかの判断にも繋がります。
3回塗りで何よりも大事なことは「前に塗った塗料がしっかり乾燥してから、次の塗装に進む」ということです。
手抜き工事をする業者の場合、たった一日のうちですべての塗り作業を終えてしまうことがあり、これは乾燥しないうちに塗ってしまうことになり、いくら3回塗りという仕様を守っていてもそれは手抜きです。 (ただし速乾塗料をした場合は、3回塗りが可能な場合があります。)
また、悪徳業者の場合は「下塗りと上塗りだけ」という2回塗り(2度塗り)で仕上げてしまうこともあります。
塗料の乾燥時間を守ることは、完成後の塗装の美観や耐久性にも大きく関わってきます。
ですから、3回塗りを守ると同時に乾燥時間を守るという事は、外壁塗装をしっかり行う上でとても重要だと言えます。
9. 外壁塗装の3回塗りしないと生じる 3つのリスク
外壁塗装の3回塗りしないと生じるリスク3つについてお伝えします。
仕様書に準じた適切な塗装回数を守られず、下塗りのシーラーがちゃんと塗られていない場合、外壁と塗膜の密着性が低く、塗りかえた塗膜がボロボロと膨れたり、剥がれたりしてしまうことがあります。
こうした場合、外壁塗装が持つ本来の機能を発揮できず、外壁は無防備な状態です。
こういった場合、どれだけ高機能な塗料を使用したとしても、塗料本来の性能(防水性など)を発揮することができていない状態なので、雨漏りなど重大な不具合の原因となります。
適切な塗装回数を守れていない場合は、外壁の凹凸が残ってしまい、きれいに塗装することができません。
どんな技術力に長けた職人が塗装したとしても塗り残しや塗りムラが生じ、きれいに仕上げることは困難です。
塗膜が剥がれ塗装にムラが生じた屋根の耐久性は本来の耐久性の半分も期待できません。高いお金を出して屋根塗装をしても何の意味もないのです。
メーカーが定めた適切な塗装回数をしっかりと守り、適切に工事を進めた場合のみ塗料の期待耐用年数が発揮されます。
9. 手抜き工事を防いで、外壁塗装の3回塗りを確実に行ってもらう方法とは?
すべての塗装作業が終わった後に「その外壁塗装は、一体何回塗っているのか?」としっかり確認することはプロでも判別がなかなか難しいです。
ですから、外壁塗装のプロではなくても、ちゃんと塗装されているか確認するための方法を3つお伝えします。
9-2 外壁塗装の3回塗りを確実にする方法1 外壁塗料の色を塗り回数によって変えてもらう
中塗り塗料と上塗り塗料は同じものを使用するのが多く見られる工法ですが、これだと一般のお客様が見ると2回塗ったかどうか、なんだかよく分からないのが現実です。
そこで3回塗りそれぞれで使用する塗料の色を変えることによって、手抜き工事を見抜けるようになります。
(そのようにして塗り忘れを防止する業者さんやそれを逆手に取ってお客様にパフォーマンスする業者さんもいます。)
9-3 外壁塗装の3回塗りを確実にする方法2 塗装の艶感や止まりで塗装回数を予測する
3回塗りでなく、手を抜いた2回塗りの場合、塗装面の艶が少なく、塗料の塗布量も少なく、塗装の透けがある場合が多いので、これを判断材料にして3回塗りかどうかチェックする場合もあります。
しかし、塗装工事をよく知らない素人の判断で「艶」はそこまで明確に判断できないので、先の「中塗りと上塗りの塗料の色を変えてもらう」という方法が良いかと思います。
9-4 外壁塗装の3回塗りを確実にする方法3 工事中、各工程の写真を撮ってもらいましょう
工事期間中、各工程の写真を撮ってくれるか確認しましょう。
各工程の様子が確認できるように、写真を撮って残してもらえると安心です。
特に下塗りや中塗りの様子は、塗装工事後には確認できないので、多めに写真を撮ってもらうようにしましょう。
9-5 外壁塗装の3回塗りを確実にする方法4 3回塗りを守る信頼できそうな業者に依頼する
外壁塗装の3回塗りの手抜きをチェックするためにお客様が朝から晩まで施工の様子を見ている訳にもいきませんし、手抜きをするような悪徳な業者は、工事代金を安くしてもクレームを起こさないように、「いかに手抜きと分からないか?」を重視した巧妙な手抜きを行うので、こうした素人の目をごまかすことも簡単にできます。
手抜き工事を未然に防ぐためには、建物を長持ちさせることを何よりも優先して、3回塗りなどの各作業工程の重要性を理解している施工業者に頼むことが一番です。
もちろん、重要性を理解しているだけでは品質の良い塗装はできませんので、一級塗装技能士などの国家資格を持つ、技術、知識共に信頼できる業者を選ぶことも大切です。
10. 外壁塗装の3回塗り以外で塗装する際に重要なポイント
手抜き工事や低品質な工事ではなく、質の高い塗装をしてもらうためには、塗り回数以外も大切なことがいくつかあるのでその内容をお伝えします。
乾燥時間を守らずにそのまま塗り重ねると、塗装回数を守ったとしても、塗膜の膨れや剥がれなどといった不具合が起きる原因になります。
また、手抜きを行う業者の中には、工期を短くするために乾燥時間を守らずに1日で3回塗りを終わらせてしまう会社もあります。
水やシンナーで必要以上に薄められた塗料で塗装しても、規定の膜厚が確保できず、例え15年持つ塗料でも十分な耐久性を発揮させることはできません。
正しい希釈率で、十分に塗料を使用してくれているのかということが重要です。
雨が降っている場合、気温が5℃以下、湿度が極端に高いといった環境で塗装作業をおこなうと、塗装後に色斑、白被り、剥がれ、膨れが起きるなどの不具合が発生する恐れがあります。
塗料の性能や本来の美観を十分に発揮させるには、下塗り材、仕上げ塗料など各塗料の性質(粘性、乾燥機構、溶剤、塗布量、色)や外壁材に合った適切な刷毛、ローラー、吹付け機械を使って施工する必要があります。
といったポイントもしっかり守る必要があります。
11. 外壁塗装は塗った回数よりも、適切な作業が行われているかが大切です。
外壁塗装業者を選ぶ際に4回塗りや5回塗りなどの文字を見ると、何だかしっかりしてそうな気がすると思います。
しかし、外壁塗装で一番大事なことは塗った回数よりも、外壁材に対して適切な作業ができているかどうかです。
事実、外壁塗装の多くは、3回塗りで十分なことがほとんどです。
ですから、塗装業者が説明する単純な塗装回数に惑わされず、塗装工事の本質を知っている信頼できる塗装業者を選びましょう。
きっちり3回塗りの外壁塗装を検討されているお客様は、小林塗装にお任せください。
名古屋市周辺で、きっちり3回塗りの高品質な外壁塗装をお求めのお客様は、小林塗装にお任せください。
いつも安心、品質本位の外壁塗装を行っています。
外壁塗装の調査と見積りはもちろん無料です。お気軽にお問い合わせください。
コラム筆者
小林塗装 店主 小林ゆず

小林塗装の店主小林ゆずは、名古屋「塗装工事の専門店」 小林塗装ホームページのコンテンツ作成をしています。
塗装工事のエキスパートとして、外壁、屋根、室内など塗り替え工事を検討している一般のお客様にとって分かりやすく、役立つ情報発信をいつも心掛けています。
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