

外壁塗装の現場管理・品質検査の重要性
せっかく多くの費用をかけて外壁塗装を行っても、工事した後すぐに不具合が発生しては、工事を行った意味がありません。
外壁塗装で失敗しないためには、工事期間中の現場管理と検査をしっかり行ってくれる業者を選ぶことが重要です。
今回は外壁塗装で現場管理が行われる目的と、塗装の仕上がりを大きく左右する品質検査の目的や内容について、「名古屋の塗装店」小林塗装が詳しくお伝えします。
外壁塗装の業者選びでお悩み中のお客様はぜひご覧ください。
- ・外壁塗装の現場管理について
- ・外壁塗装の検査内容について
- ・外壁塗装の施工管理を行わない、怪しい業者の特徴
1. 外壁塗装の品質を高める「現場管理」
外壁塗装工事には、
- ・ 足場の仮設
- ・ 高圧洗浄作業
- ・ 下地調整
- ・ 外壁補修、シーリング工事
- ・ 養生作業
- ・ 外壁、外壁に付帯する塗装
などといった一連の作業工程があり、施工の不具合を防ぐためにはどれか一つでも不備があったりしてはなりません。
また、これらすべての作業工程が仕様通りにしっかり行われたかどうかをしっかり検査することによって、品質の高い外壁塗装にすることができます。
そのために塗装の品質や職人の動きなどを監督しているのが「現場管理者」または「現場監督」です。
なお「管理」と似た業務に「監理」がありますが、「監理」とは建築士が設計図書通りに工事が行われているかどうかをチェックする設計者目線の業務を指します。
今回お伝えする「管理」は実際の現場を確認する業務になりますので、監理との違いを知っておきましょう。
外壁塗装は複数の工程が同時かつ順番に行われる工事です。
一般住宅の場合、約2~3週間に及ぶ工事の中で、工事開始から終了までに行われる工程を一つ一つ検査して、現場の職人を取りまとめて施工内容や品質を維持している役割の人が「施工管理者」です。
外壁塗装の見積もりには「現場管理費」が記載されていることがありますが、これは工程の品質を管理する対価としての費用です。
外壁塗装の現場に施工管理者を配置することで仕上がり具合が飛躍的に向上することもあり、逆に現場管理がずさんだと、施工ミスや手抜き工事が横行して工事完成後すぐに施工不良が生じてしまうこともあります。
【豆知識】 施工管理には国家資格があります。
施工管理の国家資格を持つ人は「施工管理技士」と呼ばれ
塗装工事においては「建築施工」の監理技術者資格を持つ人が現場を管理します。
施工管理技士の仕事は、建物の工事において、初めから最後まで全ての項目、工程で作業品質を検査しなければならないので、非常に塗装や建築に関する多くの知識と一定の現場経験が求められます。
ですから、施工管理技士を受験するためには施工管理、工事監理、現場監督などの実務経験が必須となっています。
自社職人にしろ、外注の下請け職人にしろ、職人に工事を丸投げしてしまうと、見えない所でミスが生じたり、手抜きが行われたりするリスクが高くなります。
こういった事が発生しない様、施工管理者は工事期間中その都度現場に赴き、品質チェックシートなどを使いながら、職人達の作業内容を検査して施工の抜け落ち、手抜きなどがないか確認します。
第三者による施工管理者が作業内容をチェックすることによって現場の監視効果がしっかり働いて、職人がいつも襟を正して作業するようになります。
2. 外壁塗装 4つの現場管理と検査の内容
外壁塗装における現場管理の内容は
- 1. 原価管理
- 2. 工程管理
- 3. 品質管理
- 4. 安全管理
の4つに分けることができます。
これら4つの管理業務を施工管理者が取りまとめることによって、各職人は自分の作業に集中でき、スケジュール通りの工事が行えるようになります。
外壁塗装における「原価」とは、その工事を行うために掛かった材料代や職人の人件費などを指します。
しかしここで言う外壁塗装における原価管理とは、塗装する建物に対して過不足のない材料が工事予算通りに準備され、外壁塗装がちゃんと行えるかどうかを数字で管理する大事な仕事です。
外壁塗装の工程管理とは、職人の人工、材料の数量、作業の順番などを調整して工事全体が問題なく進むよう考え、指示する業務のことです。
複数の工程を順番に進めなければならない外壁塗装では、一つの作業の遅れや作業のやり直しが工期全体を長引かせてしまいます。
ですから施工管理者は、お客様に提示した工程表通りに工事が進むように、日々の作業の進捗状況を都度チェックしています。
外壁塗装における品質とは「外壁塗装完成後の耐久性と美観」を意味します。
つまり外壁塗装の最大の目的は、長持ちする丈夫な塗膜を完成させることです。 ですから、現場管理者は塗料メーカー規定の仕様で作業されているか、塗装に悪影響を与える環境で作業をしていないかなどを現場でしっかりチェックします。
例えば、外壁仕上げ塗料はそのまま外壁に塗っても剥がれてしまいますので、塗装する前に下地の汚れを高圧洗浄をで洗い流し、外壁のひび割れや欠損などを補修し、最後に適切な下塗り塗料を塗っておくことで初めて仕上げ用塗料が機能する状態になります。
これらが適切に行われていることを各工程ごとにチェックする事が外壁塗装における現場管理者の仕事です。
外壁塗装では作業する際には、高所からの転落、足場上での転倒、有機溶剤中毒など様々な危険がはらんでいます
工事は、屋根の上や外壁の高い位置などの高所で作業が行われることが多いため、作業足場をしっかり仮設して強度を高めることはもちろん、作業靴、ヘルメット、安全帯を装着して万全の状態で作業しています。
また使用する塗料によっては、有機溶剤中毒になってしまう恐れもあります。
現在の建築塗装では臭いが少ない水性塗料が使われるようになりましたが、やむを得ないケースに限り、人体に悪影響を及ぼす強い溶解力を持つ有機溶剤が使われることも稀にあります。
こういった危険性が高い有機溶剤を取り扱う場合は、有機溶剤作業主任者を現場に配置し、現場で作業する職人はマスクや軍手を装着するなどして作業の安全性を徹底しなければなりません。
3. 外壁塗装中に行われる主な検査内容
外壁塗装における現場管理の目的や内容はここまでお伝えした通りです。 その現場管理の中で忘れずに行わなければならないのが、各工程ごとの「検査」です。
外壁塗装の完成後に取返しの付かないミスに気付いてやり直しになってしまわないように、品質検査は工事期間中複数回に渡って行われ、もし施工ミスが見つかれば次の工程に進む前に必ず修正します。
外壁塗装では「中間検査」と「完了検査」が特に重要な意味を持っています。
外壁塗装の中間検査は、一般的に「下地処理」の工程の後に行われます。
下地処理とは塗装作業に入る直前の工程ですので、もしこの時点で重大な不具合箇所を残したまま、次の工程に進んでしまうと、肝心の塗料が全く効果を発揮しなくなってしまいますので非常に重要な工程といえます下地調整や外壁補修では以下のような作業が行われます。
- ・ 脆弱塗膜の剥離、ブツや不純物の除去、塗装面の足付け、平滑化、鉄部の錆び落とし
- ・ 外壁ひび割れ、外壁欠損、浮きの補修工事
- ・ カビやコケなど異物の除去
- ・ 外壁目地のシーリング工事
これらの外壁塗装に必要な下準備作業を十分に行わない状態で塗装しても塗装面にある異物によって塗膜が剥がれてしまったリ、気泡のように膨らんだりして塗料がわずか数年で劣化してしまいます。
またサイディングやALCの外壁や窓枠の目地には雨漏れ防止のためにシーリング材が充填されており、これらの部分も下地補修しなければ、せっかく品質の良い塗装が行えてもサイディングやALCの継ぎ目部分にある隙間から雨水が浸水し内部から腐食が進んでしまいます。
外壁塗装の中間検査では、現場管理者が上記の内容を建物全体をくまなくチェックします。
中間検査は、お客様に立ち合いをお願いする業者もいれば、現場の状況を撮影した画像を見せるだけの業者もいます。
しかし中には検査をするふりをして手抜きを隠蔽する悪徳な業者もいますので、どのような形でも検査結果を必ずお客様に報告してくれる業者が良いかと思います。
外壁塗装では、下塗り完了後に中間検査を行う業者も多いです。
この「下塗り」とは、塗装作業における最初の工程のことです。
通常の塗装作業では、下塗り・中塗り・上塗りの合計3回塗りが行われますが、最後の中塗り、上塗りと違って下塗りには「外壁に仕上げ用塗料が密着しやすいように下塗り材を塗る」という大切な役割があります。
例えば、外壁の表面に細かいひび割れがある場合、下地の遮蔽性が優れる「フィラー」「サフェーサー」という下塗り材を塗布して割れを埋め、外壁の表面強度が低下して吸い込みが激しい外壁には「シーラー」という下地材をたっぷり塗って仕上げ用塗料が吸い込まれてしまわないようにします。
そのため外壁塗装業者によっては、この「下塗り工程」も下地処理の一環と考えて、下塗りの後に中間検査を行う所もあります。
完工検査とは、外壁塗装の完成後、お客様引渡し前に行われる最終チェックのことです。
塗り残しや塗装ミスなどの不備があれば補修しなければなりませんので、完工検査の時点ではまだ足場解体は行われません。
完了検査はダブルチェックの意味も込めてお客様の立ち合いをお願いする業者が多いので、塗装工事の最終日はできるだけ予定を開けておきましょう。
その際、小さな塗料飛沫の付着やわずかなはみ出しでも、気になる箇所があれば現場管理者に指摘しておくことをおすすめします。
わずかな補修でしたら、足場を撤去する前にすぐ手直ししてもらえます。
4. 外壁塗装で現場管理、品質検査を行わない悪徳業者の特徴
現場管理と検査がなければ安全に外壁塗装が行えないと言っても過言ではありません。
しかし中には検査はおろか現場の管理すら行わず、工事さえ終わって契約金だけもらえれば現場の仕上がりなんかどうでも良いと考えている悪徳業者もいます。
このような悪徳業者に大切な住まいの外壁塗装を任せてしまわないように、悪徳業者の特徴を知っておく必要があります。
自社に作業する職人が在籍していない業者は、下請け業者に工事を外注しなければなりません。
外壁塗装で下請け業者を使うことは決して違法ではなく、優良な業者であれば現場管理者が現場に赴き、作業を都度チェックして施工品質を守っています。
しかし悪質な業者になると工事の作業も進捗管理もすべて下請け業者に丸投げし、元請け会社(下請けを雇う側の会社)の現場担当者は工事期間中一度も様子を見に来ないため、手抜きや施工不良のリスクが非常に高くなります。
このようなトラブルを防ぐためには、業者選びの際に
「現場管理を行える職人がいるか?」
「下請け業者でなく、自社の職人が作業をするか?」
の2点を業者に確認することが大切です。
施工会社の資格保有者欄に「建築施工管理士」の方がいるようでしたら、安心できますが、「下請けを使わず自社施工」と謳っている業者や「中間検査・完了検査にお客様立ち合いをお願いしています」と説明している業者でしたら、自社職人が施工品質の向上に努めてくれるような業者と考えて良いかと思います。
建物の規模に関わらず、外壁塗装の現場管理は絶対に必要です。
どんなに小さな工事でも作業手順を疎かにすれば、作業時間が余計に掛かってしまい、仕上がりの状態も悪くなってしまいます。
もし「現場管理者は工事に来てくれますか?」‥とお客様が質問した際、「現場管理は大きな建物の現場で行われるもので、一般住宅の外壁塗装には必要ないですよ」‥と回答した場合、その業者は避けておくことをおすすめします。
確かにマンションやビルなど大きな建物になるほど現場管理の時間も増えますが、建物の規模が小さいからといって、現場管理が不要な理由にはなりません。
ましてや、 お客様にとっては毎日暮らし続けている、大切な住まいです。
そのことを理解して、責任を持って現場管理を行ってくれる業者のほうが、万が一トラブルが起きても親身になって対応してくれるかと思います。
5. 外壁塗装の品質検査と現場管理 まとめ
複数の工程を順番に進めなければならない外壁塗装では、たった一つの作業ミスが全体の仕上がりに大きく影響してしまいます。
品質の良い塗装にするためには、工程ごとの検査をしっかり行い、作業ミスを発見した場合、ちゃんと是正していく作業が欠かせません。
ですから、 現場管理者が随時現場にきてしっかり検査を行い、検査結果をお客様に必ず報告してくれる業者でしたら、外壁塗装は安心して任せられるかと思います。
徹底した外壁塗装の現場管理、品質検査に自信があります。
徹底した現場管理、品質検査を行う外壁塗装なら、小林塗装にお任せ下さい。
当店は、2,003年の創業以来、名古屋市周辺で多くの外壁塗装工事を行っています。
外壁塗装の調査・お見積りはもちろん無料です。お気軽にお問い合わせ下さい。

コラム筆者
小林塗装 店主 小林ゆず
小林塗装の店主小林ゆずは、名古屋「塗装工事の専門店」小林塗装ホームページのコラムを作成しています。
塗装工事のエキスパートとして、外壁、屋根、室内など塗り替え工事を検討している一般のお客様にとって分かりやすく、役立つ情報発信をいつも心掛けています。
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