

外壁塗装で大切な下地調整とは?
外壁塗装で一番大切なのは下地調整です。
外壁塗装における下地調整とは、仕上がりをきれいで長持ちさせるための処理のことで、主に不要物の除去や、歪みを矯正などをします。
お化粧で言うところのファンデーションにあたります。
したがって、旧塗膜の補修・洗浄・清掃作業のことを指します。
今回は、外壁塗装で下地調整が大切な理由、下地調整・補修の方法、費用について「名古屋の塗装店」小林塗装が詳しくお伝えします。
- ・ 外壁塗装 下地調整の目的
- ・ 外壁塗装 下地調整の方法
1. 外壁塗装を美しく仕上げるには下地調整の徹底が必須です
外壁塗装をキレイに仕上げるためには下地調整をしっかり行う必要があります。
お客様が外壁塗装の見積書を手にすると、必ず『下地調整』という記載があることに気が付くはずです。
下地調整のほかにも『下地調整』という言葉が使われている事もありますが、これは同じ意味だと考えて下さい。
これまでにDIYでご自宅の塀やウッドデッキなどを塗装したことがある方なら「ペンキを塗ってしまえばいいのでは?」‥と考えているかもしれませんが、塗装のプロは違います。
外壁塗装のプロは、まず下地調整を徹底的に行うからです。
どうして、外壁塗装のプロは下地調整を徹底するのでしょうか?
その答えは「塗装の仕上がりの美しさと耐久性が全く違うから」です。
これまでにDIYで塗装をしたことがある方なら、こんな経験をした事があるかと思います。
- ・ 塗りたての時はピカピカできれいだったのに、よく乾かすと色ムラが目立っていた
- ・ 塗料が弾いてしまって、上手くきれいに塗れなかった
これらは適切な下地調整が行われていなかった場合に発生する施工不良と言えます。
ぱっと見た目には、平滑だったり、汚れがなかったりする外壁・屋根でも、
- ・ 錆び
- ・ カビ・コケ・藻
- ・ 砂やホコリ
- ・ 油分
- ・ 塩分
- ・ シリコン質
- ・ 鳥の糞
- ・ 昆虫の巣や卵
- ・ ツタの根
‥の異物があると、その上からペンキを塗っても施工不良を起こします。
また、塗装面に異物が無くても、
- ・ ひび割れ(クラック)
- ・ 基材の剥がれ、穴
- ・ 既存塗装の浮き・膨れ・剥がれ
‥があると、施工不良の原因になってしまいます。
下地調整や補修が不十分だと塗装が長持ちしません。
もし下地調整が不十分なまま外壁・屋根を塗り替えてしまうと、施工不良の大きな原因になります。
外壁・屋根の塗装の寿命は「約10年が目安」と言われていますが、施工不良を起こしてしまうと長持ちしなくなります。
外壁・屋根の塗装に使用される塗料には、配合されている樹脂や添加剤によってグレードがあってグレードが高いほど耐久性や耐汚染性が上がります。
ところが、塗装の下地調整が不十分な場合、塗料本来の性能が充分に発揮されず、メーカーが謳う耐用年数よりも長持ちしなくなります。
せっかく10年、12年、15年の長い耐用年数があったとしても、下地調整を怠るとたった2~3年で色あせてしまったりや剥がれてしまったりする‥不具合が起きてしまう事も度々あります。
外壁や屋根塗装は決して安いものではありません。
お家一軒まるごとの塗り替えで100万円前後の費用が掛かるため「失敗したから、もう一度」なんて気軽にできるものではありません。
本来でしたら、最低10年は美しさを保ってくれるはずが、3~4年でみすぼらしくなってしまい、もう一度塗り替えが必要になったとすれば、10年間のコストは2倍に膨れ上がる計算になってしまいます。
ですから、下地調整をしっかり行う事は、塗装の美観や耐久性の向上に直に影響し、ひいては外壁・屋根の維持費用を抑える効果があると言えます。
2. 外壁塗装 下地調整・外壁補修の方法と流れ
下地調整・外壁補修にはいくつかの方法があります。
- 1. 高圧洗浄作業
- 2. ケレン作業
- 3. シーリング補修
- 4. フィラー・樹脂モルタル補修
- 5. パテ処理
それぞれの方法を順にお伝えします。
下地調整の第一歩となるのが高圧洗浄です。
ガソリンスタンドの洗車機よりも強い水圧で外壁・屋根の汚れを洗い流します。
みなさんの感覚では「汚れをサッと流す」という程度の感覚かもしれませんが、高圧洗浄のノズルの先は、足のつま先でも当たれば「バチっ」と弾かれてしまうくらい強力な水圧です。
いわば水圧のブラシで強くこそぎ落とす感覚で、汚れやカビ・コケ・藻などを除去します。
また、トルネードノズルというらせんを描くことができるノズルを使えば、既存のペンキをこそぎ落とすこともできます。
高圧洗浄の次に行う下地調整は、「ケレン作業」です。
ケレン作業とは、ディスクサンダー・オービタルサンダー‥電動工具や、皮スキ、スクレーパー、ワイヤーブラシ、サンドペーパー‥を使用して、金属質のサビや木材のカビ、既存のペンキの古い塗膜などを手作業で除去する工程です。
ケレン作業は、「錆び落とし」・「脆弱塗膜の除去」、「塗装面の汚れを取り除く」‥が目的です。
特にトタン外壁・屋根の塗り替えでは、錆びを完全に除去した上で塗装しないと、またすぐにサビが発生してしまうため必須の作業と言えます。
現在、住宅の外壁材に多く使用されているサイディングやALCは、ボードとボードの間に一定の隙間を持たせて貼り付けられています。
この隙間の事を『目地』と呼び、壁材の緩衝機能と防水機能を兼ねているのが「シーリング材」(コーキング)です。
外壁部分に使われる主なシーリング材はウレタンや変成シリコン樹脂でできていて、乾燥すると弾力があるゴムの様な性質になります。
このシーリング材が劣化してしまうと、ヒビ割れ・剥がれなどの不良を起こすため、その上からペンキを塗装してしまうと見た目が汚くなり、塗装が長持ちしなくなります。
シーリング補修には、
- ・ 既存のシーリング材に新たなコーキング材を補充する『増し打ち』
- ・ 既存のシーリング部分を全て撤去して新たなシーリング材を充填する『打ち替え』
の2種類があります。
また、外壁・屋根のヒビ割れが軽度の場合はシーリング材を充填して埋めることもあります。
コーキング補修が不十分だと、目地から水分が侵入してしまい雨漏りの原因になります。
水分の侵入を許してしまうと、塗装の表面に水膨れができて破れてしまい、見るも無残な状態になってしまいます。
セメントやモルタル質の外壁でヒビ割れをそのまま放置していると、ヒビ割れの周囲がどんどん崩れてしまい、最終的には大きな穴ができてしまうことがあります。
穴があいていなくても、手で触っただけで豆腐のようにボロッと崩れてしまうような状態なら、どんなに上から新しいペンキを塗装してもすぐに崩れてしまうので意味がありません。
劣化したセメント・モルタル質の補修では、まず劣化した部分をハンマーなどで叩いて落とし、その上から新たにセメントを打ってコテでならして補修します。
左官業の仕事のようですが、塗装前の素地を整える工程なので塗装業者が下地調整の一環として担当します。
軒天井に使用されるボード状の建材はタッカーと呼ばれる工業用の大型ホッチキスで固定しますが、タッカーを打ち込むと必ず数ミリ程度の小さな穴ができます。
また、釘を打ち付けたサイディングでも、釘の頭の部分に小さなくぼみがあいたり、その反対に頭が少し出っ張ったりします。
こういった穴や出っ張りを無視して塗装をしてしまうと、その部分に塗料が溜まってしまい、塗装に垂れが生じてしまったり、ハケやローラーの動きを邪魔して色ムラができてしまうため、塗装する際にはできるだけ平滑に均す必要があります。
そこで登場するのが「パテ」です。
天井材やサイディングの凹み部分にパテを付けて、パテベラで均すと表面が平滑になります。
粘土状のパテは、速硬タイプで硬化後はセメント質のように硬くなるため、ビスや釘によってできた小さな穴を均すには最適です。
ビスや釘の頭の処理は、本来は建築時に大工が行うものです。
ところが、大工が処理を忘れていたり、パテ処理が不十分な場合には、外壁補修の一環として塗装業者が行う事もあります。
3. 外壁塗装 下地調整の費用相場は?
外壁・屋根の塗り替えには必須の下地調整ですが、「一般住宅の外壁塗装ではどのくらいの作業費用が掛かるか?」‥詳しくお伝えします。
一般住宅 下地調整の費用 目安 | |
---|---|
高圧洗浄 | 1㎡あたり120~250円=1軒25,000〜45,000円くらい |
ケレン作業 | 1㎡あたり500~2,000円くらい |
シーリング補修(増し打ち) | 1mあたり500~900円=1軒まるごと75,000〜160,000円くらい |
シーリング補修(打ち替え) | 1mあたり700~1,200円=1軒まるごと225,000〜310,000円くらい< |
外壁フィラー補修 | 1㎡あたり1,500〜2,500円=補修箇所や劣化の程度によりますが 1軒まるごと10,000〜50,000円くらい |
パテ処理 | 1軒まるごとで¥7,000~25,000円くらい |
上記で、それぞれの下地調整について相場をお伝えしましたが、フィラー刷り込み、モルタル補修、パテ埋めの様に部分的な補修になる場合は見積書に「下地調整」として、費用を一式で記載している事があります。
ケレン作業やシーリング補修で作業面積・距離が明らかになりやすいですが、部分的な補修になると面積などを計算しづらく、歩掛かり(一人の職人が一日で行う事ができる作業量を目安とする)考える必要があるからです。
もし、見積書の中に『下地調整』とだけ記載されていて、どんな内容の作業なのかが全く分からない場合は、遠慮せずに「どこにどんな工事を、いくらでするのか」‥遠慮なく質問して答えてもらいましょう。
3. 外壁塗装で本当に下地調整が必要なのか、自分で確認する方法
もし業者からもらった外壁塗装の見積書に『下地調整』が記載されていて、本当にそんな工程が必要なのかな?と疑問に感じるのでしたら、下地調整の必要性をお客様自身で確認してみましょう。
まず、手が届く1階部分の外壁を確認しましょう。
お客様の目で見て、外壁のひび割れや塗装の剥がれ、穴、サビやカビ・藻、シーリング部分のひび割れ‥がないかをじっくりチェックしましょう。
目立った汚れや損傷があるようでしたら、絶対に下地調整が必要です。
目で見ても汚れや損傷が無いと感じたら、外壁を指で軽くサッと擦ってみましょう。
指に白っぽい色の粉が付きませんか?
外壁を擦った指に粉が付けば、それは『チョーキング』(塗装の白亜化)という塗装の経年劣化が起きている証拠です。
チョーキングが起きている上から新たに外壁塗装を行うと、塗装の密着不良‥施工不良の大きな原因になるので、高圧洗浄やケレン作業は必須と言えます。
次に2階建て住宅にお住いのお客様は、屋根をじっくり見て下さい。
屋根の表面にカビや藻が付着している、屋根瓦にヒビ割れがある、既存の塗料がウロコの様に剥がれている、金属部分の錆が目立つ‥と言った場合は、下地調整をしっかり行わないと塗装してもすぐに劣化してしまいます。
簡単な確認方法なので、ぜひお客様で見て、触れて、下地調整の必要性を確かめてみましょう。
5. きれいで長持ちする外壁塗装を実現させるには、下地調整は必須!
きれい・長持ちの塗装にするためには、下地調整は大切な作業です。
住まいの外壁・屋根の塗り替えに、美しい仕上がりと十分な耐久性を求めるなら、下地調整を徹底してくれる塗装業者にお任せするのがベストと言えます。
外壁塗装 施工に関するよくある質問・相談まとめ
きれい・長持ち 外壁塗装の事なら小林塗装にお任せ下さい
きれい・長持ち・安心できる外壁塗装の事なら、小林塗装にお任せ下さい。
当店は、2,003年の創業以来、名古屋市周辺で多くの外壁撥水塗装を行っています。
外壁撥水塗装の調査・お見積りはもちろん無料です。お気軽にお問い合わせ下さい。

コラム筆者
小林塗装 店主 小林ゆず
小林塗装の店主小林ゆずは、名古屋「塗装工事の専門店」小林塗装ホームページのコラムを作成しています。
塗装工事のエキスパートとして、外壁・屋根・室内‥塗り替え工事を検討している一般のお客様にとって分かりやすく、役立つ情報発信をいつも心掛けています。
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