

外壁撥水塗装のメリット・デメリットと価格
外壁塗装には、建物を雨水から守るという大切な目的もあります。
雨や紫外線、その他屋外の脅威から外壁を守っている塗装は、撥水(はっすい)などの水から守る機能で、雨をさらに寄せ付けない効果が求められます。
この記事では、雨水から大切なお住まいを守るために知っておきたい、撥水効果の内容と、メリット・デメリットについて「名古屋の塗装店」小林塗装が分かりやすくお伝えします。
- ・撥水塗装の特徴と防水と比べると何が違うのか
- ・撥水効果がもたらす2つのメリットと使用する上での注意点
- ・おすすめ外壁撥水塗料のメーカーと銘柄紹介
1. 外壁撥水塗装とは、一体どのような塗料なのか
まずは撥水塗料のメリット・デメリットを知って、お客様のお住まいの塗装に撥水塗装が必要かどうか見極めるためにも、撥水という効果の特徴と、防水や親水との違いを把握しておきましょう。
『撥水』・『防水』の2つがあります。
塗料による防水の仕組みは、撥水や防水とは少々違いますので、それぞれの違いを区別しておきましょう。
■ 撥水効果とは
撥水とは、水を撥ねつける事、つまり水を弾く事です。
撥水効果を外壁に雨水が当たっても、雨水が外壁に染み渡らず、水滴の粒になって流れ落ちる様になります。
撥水剤は、外壁に膜を張るというよりも、外壁に撥水剤自体が浸透する事で効果を発揮します。
■ 防水効果とは
撥水剤が外壁に浸透して効果を発揮するのと違って、防水効果を持つ塗料は、外壁表面をコーティングする事で防水効果を発揮します。
防水効果を持つ塗料は決して特殊塗料ではなく、樹脂の膜を作る塗料のほとんどは、基本的な防水効果が備わっています。
そのため、塗装すると外壁表面に樹脂膜を作り、雨が外壁に染み渡らない様にします。
撥水剤は、主に、打ちっぱなしコンクリートなどを保護するために使われる、無色の塗材です。
打ちっぱなしコンクリートは表面が塗料などで保護されておらず、雨が直接コンクリートに当たってしまいます。
そこで、撥水剤を塗布して内部に浸透させておき、コンクリートの内部や奥にある鉄筋を、表面に当たる雨水などの水分から守る塗装が行われます。
そのほか、意匠系サイディングなど、塗りつぶすと意匠性(デザイン性)を失ってしまう外壁材で、無色のコーティングを行うために撥水剤やクリヤー塗料が使われる事もあります。
ただし、撥水剤やクリヤー塗料は無色ですので、塗替えやカラーチェンジ用途には使えず、汚れが多い外壁や色褪せ・ひび割れが発生してしまった外壁に撥水剤を塗布しても、汚れや劣化が透けて見えたまま残ってしまいます。
そのような外壁では、樹脂膜で塗りつぶすウレタン塗料やシリコン塗料による塗替えや外壁材の張替えリフォーム工事が行われます。
2. 撥水効果を持つ外壁のメリット
基本的に、撥水剤を選択しなくても外壁塗装は可能で、一般的なシリコン塗料などにも、基本的な防水効果は備わっています。
あえて撥水剤を使用し、外壁に撥水効果を持たせることには、以下のようなメリットがあります。
サビが特に深刻なダメージとなるのが、鉄筋コンクリートの住宅です。
鉄筋コンクリートは、鉄筋を支えにしてコンクリートで肉付けしたものですが、内部の鉄筋に水分が浸透し続けると、鉄筋がサビで膨張し、コンクリートが割れてボロボロ剥がれてしまう爆裂現象が起きてしまいます。
水を弾くようになれば、雨や雪も当然弾かれますので、それらに含まれる泥やホコリなども外壁に付着しにくくなります。
外壁表面に付着した汚れは、蓄積するほど外壁表面にこびりついてしまい、ホースの水洗いでは落とせなくなってしまいます。
特に、リシンやスタッコなど目の粗い仕上げ材が使われているモルタル外壁などは、凹凸に雨水が入り込みやすく、汚れもなかなか落ちません。
そのため、カビやコケ‥水分を栄養源とする菌類も寄せ付けにくくなってしまいます。
このような理由で、撥水剤を塗布しておく事で、水だけでなく、汚れやカビも寄せ付けない外壁になります。
3. 撥水効果を持つ外壁のデメリット
汚れにくく、建物を傷める水分を寄せ付けない撥水剤ですが、決して万能の塗料という訳ではありません。
また、建物の立地やお住まいのエリアによっては、撥水剤を塗布したことで余計に建物にダメージが加わる恐れがあります。
ご自身のお住まいの外壁塗装に相応しい塗料かどうか、以下のデメリットを把握したうえで、施工業者によく確認しておきましょう。
外壁表面に付着した水分を、内部に通さないようにするということは、内部で発生した湿気も外に逃げられなくなってしまうことでもあります。
外壁内部で結露や湿気が発生すると、それらが外壁の外に逃げられなくなり、内部に留まってしまい、サイディングの反りやガルバリウム鋼板のサビといった外壁材の劣化や、防水シートや構造材など、外壁の下地部分を傷めることに繋がりかねません。
■ 通気工法の家でも要注意
基本的に、近年の住宅の外壁は通気工法になっています。
通気工法の家は、外壁と構造体の間に、水の通り道が設けられており、躯体側には防水シートも施されています。
この構造によって、外壁内部に雨水が入り込んだり、結露が発生したりしても、防水シートによって水は躯体に当たらず、排水孔から出て行くようになります。
しかし、撥水塗装を行っていると、内部結露の水分が外に逃げにくくなります。
そのため、内部に溜まった水分で、防水シートや外壁の内側が傷みやすい状態になる危険性があるので、屋外と室内で寒暖差が生じやすい地域などは、撥水剤の塗装は十分検討して行わなければなりません。
■ 鉄筋コンクリートには透湿性機能を持つ塗料がおすすめ
また、鉄筋コンクリートの場合も、撥水剤の通気性には注意が必要です。
コンクリートは、セメント、砂、砂利に水を加えて作ったものですが、施工時に使った水は、経年劣化とともに湿気となって蒸発してくるようになります。
しかし、撥水層があると、コンクリートから蒸発した水分が外に逃げられなくなってしまい、内部の鉄筋が徐々に錆びてしまいます。
とはいえ、外壁表面から届く水分はシャットアウトしなければなりません。
そのようなケースに相応しいのが、透湿機能を持つ撥水剤です。
透湿機能とは、外の水は内部に通さず、中の水は外に出す機能のことです。
水は、気体よりも粒子が大きいため、透湿性塗料の微細な穴からは、内部の湿気だけが抜けていき、外部からの水は入りません。
このような理由から、鉄筋コンクリートの防水対策では、透湿機能を持つ撥水剤が使われます。
撥水剤の効果は、あくまでも「水を弾く」のみです。
まれに、「撥水剤で塗装すると外壁が汚れなくなりますよ」として勧めているケースもありますが、汚れにくくなるのは、水を弾くことの付加効果によるもので、撥水剤自体に汚れを分解したり殺菌したりする防汚機能はありません。
外壁表面の汚れを処理する性能を塗料に求めるのであれば、汚れを洗い流す、親水性塗料を選ぶと良いです。
あるいは、耐用年数が最も長く防汚機能も高い、ハイグレードのフッ素塗料などの使用もオススメです。
また、水は弾いても、油やサビ、薬品などを弾く力はないため、これらが付着してしまうと、塗料はおろか、外壁にもダメージが及びます。
特に鉄部の場合、もらいサビなどが付着しては意味がありませんので、サビの発生源をしっかり補修し、防錆塗装をするなどのメンテナンスが必要です。
4. おすすめの外壁撥水塗料と塗装価格
「名古屋の塗装店」小林塗装がおススメする外壁撥水塗料と塗装価格をいくつか紹介します。
外壁撥水塗装の塗料選びの参考にして下さい。
- エスケー化研 「セラミガードNEO」
- エスケー化研 「タイルセラクリーン」
- エスケー化研 「ミクロンガード」
- 菊水化学工業 「シランコートL」
- 菊水化学工業 「シランコートHS」
- スズカファイン 「シールトン」
- スズカファイン 「ビーズコートフレッシュ」
- スズカファイン 「ビーズコート無機BIO」
- ミヤキ 「アリストン」
- ミヤキ 「クレストン」
5. 外壁撥水塗装について まとめ
撥水剤は、外壁にとって厄介な水分を撥ねつけてくれる、優れた機能を持つ塗料です。
撥水性塗料で塗装した表面は水を弾くので、建物の外壁を撥水性塗料で塗装すると水分が建物内部に侵入できなくなります。
したがって鉄筋コンクリート造の住宅の外壁を撥水塗料で塗装すると、鉄筋のサビを抑える効果が期待され、壁面に汚れがつきにくいというメリットがあります。
しかし一方では結露が発生しやすいというデメリットもあるので覚えておきましょう。
撥水性塗料の中にも透湿性の高いタイプがありますが、透湿性を重視する場合には撥水性塗料以外の選択肢もあるので、目的に最も適した塗料を選ぶことが大切です。
もちろん選定に迷われた場合は専門の会社にプラン提案を依頼されることをお勧めします。
外壁撥水塗装なら小林塗装にお任せ下さい
外壁の撥水塗装なら、小林塗装にお任せ下さい。
当店は、2,003年の創業以来、名古屋市周辺で多くの外壁撥水塗装を行っています。
外壁撥水塗装の調査・お見積りはもちろん無料です。お気軽にお問い合わせ下さい。

コラム筆者
小林塗装 店主 小林ゆず
小林塗装の店主小林ゆずは、名古屋「塗装工事の専門店」小林塗装ホームページのコラムを作成しています。
塗装工事のエキスパートとして、外壁・屋根・室内‥塗り替え工事を検討している一般のお客様にとって分かりやすく、役立つ情報発信をいつも心掛けています。
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