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外壁弾性リシンの膨れでお悩みのお客様へ

「外壁リシンの一部が、ぷくっと膨らんできた。・・・」
「触ってみると、ゴムみたいに柔らかい気がする。・・・」
そんな変化に気づいたお客様は、もしかすると弾性リシン(ソフトリシン)特有の膨れが起きているのかもしれません。

弾性リシンは、エチレン酢ビ発泡製品などの軽量素材を含んだ、やわらかな質感の吹付け仕上げ材です。
光の当たり方でマットな陰影がふわっと出るため、外観がやさしく上品に見えやすく、「派手さはないけれど、落ち着いた雰囲気が好き」という方に選ばれてきた人気の外壁材でもあります。

ただし、その柔らかさには注意点もあります。
弾性リシンは、塗膜の内部に湿気を含みやすく、そこへ気密性の高い塗料で上からフタをするように塗装してしまうと、湿気や熱の逃げ場がなくなり、夏場の強い日差しをきっかけに膨れが起こることがあります。

とくに日差しをたっぷり受ける外壁の南面や西面では、「熱膨れ」と呼ばれる不具合が出やすいです。
ここで大切なのは、「とにかく塗り替えれば安心」と急がないことです。
膨れを防ぐには、素材の特性に合った高透湿性の塗料を選び、下地状態を見極めたうえで正しい手順で施工することが欠かせません。

このコラムでは、「名古屋の塗装店」小林塗装が、これまでの現場経験をもとに、弾性リシンが膨れる原因・再発しやすい条件・失敗しない塗り替え方法・補修費用の目安まで、できるだけ分かりやすく整理してお伝えします。
「これ、うちも当てはまるかも・・・」と感じた方は、住まいを守るヒントとして、ぜひ最後までご覧ください。

このコラム「外壁弾性リシンの膨れでお悩みのお客様へ」で分かること(3つのポイント)

1. 外壁弾性リシン膨れの原因とは?

弾性リシン(ソフトリシン)の外壁に見られる膨れは、主に日差しがよく当たる南面や西面の壁で起こることが多く、
外壁内部に閉じ込められた湿気や空気が、夏場の強い日射によって膨張し、塗膜を内側から押し上げてしまう現象です。

特に弾性リシンは柔らかく通気性に乏しい構造のため、塗り替え時に塗料の選定を誤ると、湿気の逃げ場がなくなってしまい、塗膜が風船のように膨れてしまうことがあります。

2. 外壁弾性リシンの膨れが発生しやすい場所

弾性リシンの膨れが出やすいのは、日当たりが良い「南面」や「西面」の外壁です。
「どうして、いつも同じ面ばかり・・・?」と思われる方も多いのですが、そこには弾性リシン特有の「熱と湿気の動き」が大きく関係しています。

夏場は外壁表面温度が想像以上に上がり、条件によっては70℃を超えることもあります。
この強い熱を受けると、塗膜内部や下地に残った水分・空気が膨張し、逃げ場を探すようにして塗膜を内側から押し上げます。
その結果、表面がぷくっと盛り上がる「熱膨れ」として症状が現れやすくなります。

さらに注意したいのが、外壁にクラック(ひび割れ)がある場合です。
一見すると小さなひびでも、そこから雨水がじわじわと躯体内に入り込み、塗膜の裏側に湿気として溜まってしまうことがあります。
その湿気が日射で温められると、水蒸気になって膨張し、「膨れ→破れ→剥がれ」へと進行してしまうケースも見受けられます。

また、実務的な視点で見落とせないのが、下塗り(シーラー)工程の精度です。
弾性リシンの下塗りで使うシーラー(水性弾性シーラー、カチオンシーラー、通気シーラーなど)が、十分に塗布されていなかったり、塗りムラ・塗り忘れがあると、下地との密着が不安定になり、膨れが発生しやすくなります。

外壁塗装は、上塗りの「見た目」だけで決まる工事ではありません。
とくに弾性リシンのように、下地の吸い込みや湿気の影響を受けやすい外壁では、素地の吸い込みをしっかり抑え、通気性と密着性のバランスに優れた下塗り材を、正確に塗布することが、仕上がりの品質と耐久性を大きく左右します。

「南面・西面だけ膨れている」「日当たりの良い面に症状が集中している」という場合は、
塗膜の問題だけではなく、熱と湿気の逃げ道があるかどうかも含めて点検しておくと安心です。

3. 外壁アクリルリシンと外壁弾性リシンの主な違い

アクリルリシンと弾性リシンのいちばん大きな違いは、「ひび割れに対する、しなやかさ」です。

まず、アクリルリシンは、アクリル樹脂に細かな砂(骨材)を混ぜて吹き付ける塗材で、さらっとマットな質感と、上品な細かな凹凸が魅力です。
ただし、塗膜自体は硬めなので、モルタル下地の収縮や気温差によるわずかな動きが重なると、経年でヘアクラック(細いひび割れ)が出やすくなる傾向があります。

一方弾性リシンは、同じアクリル系でも、塗膜に弾性(可とう性)を持たせたタイプです。

外壁がほんの少し動いたときも塗膜が追従しやすく、ひび割れに強いのが大きな特長です。
仕上がり感も、アクリルリシンより少し厚みが出やすく、凹凸の表情にやわらかさが加わるため、「角の取れた、やさしい外観」にまとまりやすい印象です。

どちらが優れている、というよりも、下地の状態(既存のひび割れの有無)や立地(寒暖差・日当たり・風雨)に合わせて選ぶことが、後悔しないポイントです。
迷ったときは、まず外壁のひび割れの出方を確認し、「見た目の風合い」と「追従性」のバランスを一緒に整理しながら検討しましょう。

アクリルリシン 材料: アクリル樹脂と砂などの骨材を混ぜたもの。
メリット: 比較的安価。
デメリット: ひび割れしやすい。
弾性リシン 材料: アクリル樹脂に伸縮性を持たせた材料を使用。
特徴: 表面が比較的滑らかで、ゴムのような感覚の仕上がりになります。
メリット: ひび割れに強く、耐久性が高い。
デメリット: 塗膜が膨れやすく、剥がれやすい、再塗装できる塗料が限られる、コストが高い。

外壁弾性リシン膨れの対応策

弾性リシンの塗り替えは、「見た目をきれいにする工事」であると同時に、膨れを再発させないための“湿気対策の工事”でもあります。
だからこそ、塗り替えの際は膨れを防ぐための配慮を最初から工程に組み込んでおくことが、とても重要です。

まず塗料の選定では、外壁内部に湿気がこもらないよう、透湿性(湿気を外へ逃がす力)の高い塗料を基本に考えます。

弾性リシンは、下地の微細な動きに追従しやすい反面、条件によっては壁内の水分が行き場を失い、塗膜を押し上げて膨れにつながることがあります。
そのため、塗膜でフタをするのではなく、「必要な水分はきちんと外へ逃がす」という発想で塗料を選ぶことで、既存の弾性リシン仕上げの特性を活かしながら、自然な風合いを損なわずに美しく仕上げることができます。

そして、塗料選びと同じくらい欠かせないのが、塗装前の下地の点検と補修です。
外壁に見られるヘアクラック(細かいひび割れ)や、劣化による浮き・剥がれをそのままにして塗ってしまうと、塗膜の密着が不安定になり、膨れ・剥離のリスクが高まります。
ですから、補修専用の材料を用いて、ひび割れの動きに合わせた処理や、浮きの原因部分の補修を丁寧に行って、弾性リシンでも大丈夫な下地”に整えてから塗装を進めることが大切です。
下地が良い状態で塗膜を形成できれば、仕上がりの美しさだけでなく、耐久性や安心感もぐっと高まります。

4. 外壁弾性リシンの膨れ補修の施工手順

弾性リシン外壁に膨れが出ている場合は、見た目の問題だけでなく、内部に水分が滞留しているサインの可能性があります。
そのため「とりあえず剥がして塗る」のではなく、原因を見極めたうえで、必要な工程を丁寧に積み重ねることが大切です。
この「段取りの良さ」が、補修後の仕上がりの美しさと、再発しにくさを大きく左右します。

1. 外壁弾性リシン膨れの原因を正確に診断

まずは、膨れの原因を特定するための現地調査を行います。
外壁のひび割れ、雨水の侵入跡、シーリング(目地)の傷み、既存塗膜の劣化状況、下地材の腐食や浮きの有無などを細かく確認し、膨れが「点」で起きているのか、「面」で広がっているのかも把握します。
必要に応じて打診(壁面や天井面をコンコンと叩いて塗膜やモルタル浮きを確認する調査)なども行って、補修範囲をしっかりく見極めます。
外壁診断の精度が、補修の精度につながるため、この工程は“遠回りに見えて、実は最短ルート”です。

2. 膨れた外壁弾性リシン塗膜の除去

膨れが見られる部分は、スクレーパーなどを用いて、浮き・剥離している塗膜を丁寧に撤去します。
ここで大切なのは、見えている膨れだけで止めないこと。周囲にも“これから膨れそうな弱った層”が残っていると、補修後に再発する原因になります。
そのため、周辺の状態も確認しながら、撤去範囲を慎重に調整し、健全な下地まで到達させます。
「剥がし過ぎ」も「残し過ぎ」も仕上がりに影響するため、職人の判断が光る工程です。

3. 外壁弾性リシンのひび割れ補修

撤去後、下地にひび割れ(クラック)が確認された場合は、弾力性のあるシーリング材や微弾性フィラーを用いて、動きに追従できる形で補修します。
クラックの幅や深さ、発生位置(開口部まわり・入隅・サッシ近辺など)によって補修方法を選び分けることで、密着性と耐久性が安定しやすくなります。
この工程が甘いと、せっかく吹き直した表面にも影響が出やすいため、下地の治療として丁寧に行うことが重要です。

4. 外壁弾性リシンの膨れ部分の下地補修・下地の不陸調整

剥がした部分の下地に凹凸(不陸)がある場合は、専用の下地調整材で平滑に整え、補修跡が目立たないように均します。
弾性リシンは凹凸のある仕上げとはいえ、下地の段差が大きいと、吹付け後に“影”として出たり、肌の揃いが悪く見えたりします。
仕上がりを上品にまとめるためには、ここでの精度がとても大切です。
また、下地の乾燥状態も確認し、必要な乾燥時間を確保してから次工程へ進めます。

5. リシン吹付け塗装(パターン合わせ)

下地が整ったら、既存の風合いを壊さないように、既存仕上げに合わせて弾性リシンを吹き直し、パターン調整を行います。
吹付けの圧力・距離・骨材の粒度などで表情が変わるため、周囲と馴染むように丁寧に合わせ込みます。
その後は、透湿性の高い塗料を使用し、膨れの再発を防ぎながら、落ち着きのある上品な外観へ仕上げていきます。
改修の場面では、改修用のローラーリシンや砂壁調の改修塗材を活用すると、既存意匠に馴染ませやすく、部分補修でも違和感が出にくい傾向があります。

5. 外壁弾性リシンの膨れ 補修費用について

弾性リシンの外壁で「ぷくっ」とした膨れが見つかったとき、いちばん気になるのはやはり補修費用だと思います。
ただ、ここで少しだけ大切なお伝えすると、弾性リシンの膨れ補修は直す作業そのものよりも、「事前の判断」で費用が大きく変わります。
つまり、部分補修で済ませて良い状態なのか?、それとも全面改修に近い対応が必要なのか?この見極めによって、数万円から数十万円の差が出てしまいます。

そこで、「部分補修 vs 全面改修」の費用感・工事内容・向いているケースを、できるだけ分かりやすく比較表にまとめました。
「うちはどっちだろう?」と迷っている方は、まずはここを目安にしてください。

外壁弾性リシン 補修費用比較表|部分補修 vs 全面改修(目安)
項目 部分補修(局所補修) 全面改修(外壁全体の塗替え・改修)
費用目安 4万円〜20万円前後 90万円〜140万円以上(30坪前後の目安)
工事範囲 膨れが出た部分のみ(点〜面) 外壁全体(足場の仮設を含む)
主な作業内容 ・膨れ塗膜の撤去
・下地乾燥/下地補修
・模様合わせの再吹付け・再塗装
・足場仮設
・下地補修(クラック・吸水・浮き)
・全体塗装(通気・防水の再設計)
工期の目安 1日〜2日程度(範囲による) 10日〜14日程度(天候・内容による)
見た目の仕上がり 周囲の状態で補修跡が出ることもあります。
「模様・色」再現性に限界があります。
全面を整えるため統一感が出しやすいです。
色・艶・質感のリセットができます
再発リスク 原因が残っていると再発しやすいです。
「とりあえず補修」は要注意です。
原因調査〜対策まで含めやすく、再発抑制に適しています
向いているケース ・膨れが小さく局所的
・下地が健全/水分侵入が限定的
・足場なしで安全に作業できる
・膨れが複数面/広範囲に発生
・浮き・剥がれが増えている
・築年数的に塗替え時期に入っている

比較表を見ると「部分補修の方が安い」と感じますが、実務的には“再発させない条件が揃っているか”がとても大切です。
弾性リシンの膨れは、水分の侵入や下地の湿気が関係していることが多いので、原因が残ったまま表面だけ直しても、別の場所からまた膨れる・・・ということが起こり得ます。

6. 外壁の弾性リシンの膨れに関するQ&A

弾性リシン仕上げの外壁は、やわらかな質感とひび割れへの追従性が魅力で、長年多くの住宅に採用されてきました。
しかしその一方で、「外壁がぷくっと膨れてきた」「触ると浮いている感じがする」といった相談も、実際の現場では少なくありません。

ここでは、小林塗装がこれまでに実際に相談を受けてきた事例をもとに、弾性リシンの膨れがなぜ起きるのか、そのまま放置すると一体どうなるのか、そして再発を防ぐための考え方を、Q&A形式でわかりやすくお伝えします。

Q1.弾性リシンの外壁がぷくっと膨れてきました。これはなぜ起きるのですか?

A. 弾性リシンの膨れで最も多い原因は、外壁内部に入り込んだ水分です。

弾性リシンは、塗膜自体がゴムのように伸び縮みする「弾性」を持っているため、外壁の細かなひび割れに追従しやすく、クラック対策として採用されることの多い塗材です。
しかしその反面、塗膜が柔らかく密着性が高いため、内部に溜まった湿気や水分を外へ逃がしにくいという性質も併せ持っています。

外壁のクラック(ひび割れ)や、経年劣化したシーリングの隙間、サッシや換気フードまわりなどの取り合い部から雨水が浸入すると、その水分は下地のモルタル内部に留まります。
とくに日当たりの悪い北面や風通しの悪い立地条件では、下地が乾きにくく、水分が長期間滞留しやすくなります。

その状態で太陽の熱を受けると、下地に含まれた水分は水蒸気へと変化しますが、弾性リシンの塗膜がフタのような役割をしてしまい、蒸気の逃げ道がなくなります。
行き場を失った水蒸気が内側から塗膜を押し上げることで、外壁表面に風船のような「膨れ」として症状が現れます。

Q2.膨れを放置すると、どんな問題がありますか?

A. 弾性リシンの膨れは、単なる見た目の問題ではありません。
膨れが発生している時点で、すでに塗膜は下地から浮き、本来備えている防水性・保護機能を十分に果たせていない状態になっています。

こういった状態をそのまま放置すると、時間の経過とともに膨れた部分が破れたり、塗膜が剥がれ落ちたりする可能性が高くなります。
そうなると、そこからさらに雨水が直接下地へ侵入し、モルタルの劣化や内部への水回りが一気に進行してしまいます。

結果として、当初は小さな補修で済んだはずの箇所が、下地補修を含む広範囲な工事へと発展してしまうケースも少なくありません。

「まだ膨れが小さいから大丈夫」「今すぐ困っていないから後で考えよう」と先送りにしているうちに、部分補修で済んだはずの工事が、全面改修に近い内容になってしまうこともあります。
弾性リシンの膨れは、外壁からの「早めに気づいてほしいサイン」として受け止めることがとても重要です。

Q3.膨れた部分だけ補修することはできますか?

A. 弾性リシンの膨れは、その程度や発生している範囲によっては、部分補修で対応できるケースもあります。
たとえば、膨れが局所的で下地の劣化が限定的な場合には、

  • ■ 膨れて浮いている塗膜除去を行う
  • ■ 下地の十分な乾燥と必要な補修を行う
  • ■ 周囲の模様や質感になじませた部分を再塗装する

といった工程で補修できることもあります。

ただし、ここで注意しなくてはならないのは、「なぜ膨れたのか」という根本原因を解消できていない補修は、再発しやすいという点です。
下地全体に湿気が回っている場合や、外壁全体の通気性に問題がある場合には、一か所を直しても、別の弱い部分から再び膨れが発生することがあります。

そのため、補修を検討する際には、必ず事前に現地調査を行い、部分補修で本当に対応できる状態なのか、将来的な再発リスクはないかを総合的に確認することが重要です。
目先の費用だけで判断せず、建物全体の状態を見たうえで補修方法を選ぶことが、結果的に安心につながります。

Q4.弾性リシンは、もともと膨れやすい塗材なのでしょうか?

A. 弾性リシンは、「必ず膨れやすい塗材」というわけではありません。
しかし、施工条件や建物の環境によっては、膨れが起こりやすくなる特性を持つ塗材であることは本当です。

弾性リシンは、ひび割れに追従するために塗膜が柔らかく、下地への密着性が高いという特徴があります。
この性質はクラック対策としては非常に有効ですが、その一方で、下地に水分が残った状態だと、その水分を閉じ込めてしまいやすいという側面もあります。

特に

  • ■ 下地が十分に乾燥しないまま施工された場合
  • ■ 北面や日陰面など、湿気がこもりやすい外壁面
  • ■ 通気性を考慮せずに弾性塗材が選定された場合

といった条件が重なってしまうと、膨れが発生するリスクは高まります。

また、築年数が経過した建物では、目に見えない微細なクラックやシーリングの劣化が進んでいることも多く、知らないうちに水分が侵入しているケースも少なくありません。
そのため、「弾性だから安心」「前回も弾性だったから今回も同じで良い」と単純に判断せず、現在の外壁状態や立地条件に合っているかを見極めることが重要です。

近年では、通気性や防水性のバランスを考えた塗材選びが重視されており、弾性リシンに限らず、建物ごとに最適な仕上げを検討する時代になっています。

Q5.弾性リシンの膨れを防ぐために、塗り替え時に気をつけることは何ですか?

A. 弾性リシンの膨れを防ぐために最も大切なのは、「塗料選び」よりも、その前段階の下地処理と施工判断です。

具体的には、塗り替え時に次のような点を丁寧に確認・実施することが重要になります。

  • ■ 下地の含水率を確認し、十分に乾燥させてから施工する
  • ■ クラックやシーリングの劣化を、塗装前に確実に補修する
  • ■ 建物の立地(方角・日当たり・風通し)を考慮する
  • ■ 外壁材や劣化状況に合った塗材を選定する
  • ■ 各工程で必要な乾燥時間をしっかり確保する

とくに「工期短縮」や「コスト優先」で乾燥時間を省略してしまうと、施工直後はきれいでも、数年後に膨れが再発する原因になりかねません。

また、すでに膨れが発生している外壁では、単に同じ弾性リシンを塗り重ねるのではなく、通気性のある工法や別の仕上げ材への切り替えを検討した方が良い場合もあります。

塗り替えは「今きれいにする工事」ではなく、これから10年、安心して暮らすための工事です。
だからこそ、目に見える仕上がりだけでなく、下地の状態や将来的な再発リスクまで含めて判断することが、弾性リシンの膨れを防ぐいちばんの近道といえます。

Q6.「部分補修でOK」と言われたのに、また別の場所が膨れました、どうして?

A. これは弾性リシンの外壁では、実際の現場でも比較的よく起こるケースです。
原因をひと言で表すと、「膨れの原因そのものが残ったままだった」可能性が高いと考えられます。

外壁の膨れはあくまで「目に見える不具合」であり、本当の原因は別のところにあります。
具体的には、外壁内部への水分侵入、下地モルタルに残った湿気、通気不良などが重なって起きることがほとんどです。

そのため、膨れている部分だけを削って塗り直しても、内部に残った湿気が別の弱い部分へ移動し、再び塗膜を押し上げることがあります。
結果として、「直したはずなのに、少し離れた場所がまた膨れてきた」という現象が起こります。

部分補修を検討する際には

  • ■ 雨水がどこから侵入しているのか?
  • ■ 下地に湿気が残っていないか?
  • ■ 通気性を妨げている要因がないか?

といった点まで確認することが大切です。

表面だけをきれいにするのではなく、「原因を一緒に止められているか」が、再発を防ぐポイントになります。

Q7.見積りに「下地補修一式」としか書かれていません。これって普通ですか?

A. 正直にお伝えすると、「工事内容が見えにくくなりやすい見積り表記」です。

とくに外壁補修では、「一式」という言葉だけでは、どこまでの作業が含まれているのか判断しづらくなります。

下地補修とひと口に言っても、実際の内容は非常に幅広く、

  • ■ クラック(ひび割れ)補修
  • ■ 浮き・剥がれの補修
  • ■ 下地の吸水調整
  • ■ シーリングの打ち替え・増し打ち

など、どこまで行うかで工事内容も費用も大きく変わります。

ですから、もし可能であれば「何を・どこを・どのくらい」補修するのかを、数量や範囲、写真などで説明してもらえると安心です。
とくに弾性リシンの膨れ補修では、下地処理の内容が仕上がりと再発リスクを大きく左右します。

(たとえるなら、「おまかせコース」も悪くはありませんが、アレルギーや苦手な食材だけは、先に確認しておきたい…そんな感覚に近いかもしれません。)

Q8.補修工事で、後から追加請求されました・・・

A. 部分補修の現場で追加請求が発生しやすいポイントのひとつが、足場の仮設が必要かどうかです。

外壁の低い位置だけであれば、脚立や簡易足場で対応できるケースもあります。
しかし、2階部分や軒天付近、雨樋まわりなどになると、安全確保のために足場の設置が必要になることが多いです。

現地調査の段階では「脚立でいけそう」と判断していても、 実際に作業を始めると「安全に施工するには足場が必要」と判断が変わるケースもゼロではありません。

こういった追加請求を防ぐためには、見積りの段階で

  • ■ どの高さまで補修する予定なのか
  • ■ どの施工方法で行う想定なのか
  • ■ 足場が必要になる可能性があるか

といった点を事前に確認しておくことが大切です。

Q9.弾性リシンの「安い補修」と「高い補修」、いったい何が違うのですか?

A. 補修費用の差が生まれる一番の理由は、「膨れの原因をどこまで把握し、どこまで対処しているか」にあります。

たとえば、表面に出ている膨れ部分だけを削り、同じように塗り直すだけであれば、工事内容はシンプルなので費用を抑えることができます。
ただし、この場合、雨水がどこから侵入したのか、下地に湿気が残っていないかといった点まで手を入れていないと、数年以内に別の場所で再発する可能性が高くなります。

一方で、クラックやシーリングの劣化、サッシや外壁取り合い部などの雨水侵入経路を確認・補修し、さらに下地を十分に乾燥させ、吸水調整まで行ったうえで仕上げる場合は、工程が増える分、費用はどうしても高くなります。

ただ、その分再発リスクを抑え、長期的に安心できる状態をつくることができます。

つまり、「安い=悪い」「高い=正解」という単純な話ではありません。
大切なのは、目的が「とりあえず見た目を戻したい」のか、「この先も安心して住みたい」のかをはっきりさせたうえで、施工内容と費用のバランスを選ぶことです。

Q10.部分的な補修か全面改修か迷っています。判断のポイントはありますか?

A. 部分補修でいいのか、それとも全面改修を考えた方がいいのか。
これは多くの方が悩まれるポイントですが、迷ったときは、まず次の3点をチェックしてみてください。

  • ■ 膨れが「点」で収まっているか、「面」として広がってきていないか
  • ■ 外壁全体に、色あせ・チョーキング・ひび割れなどの劣化が進んでいないか
  • ■ 前回の外壁塗装からどのくらい年数が経っているか(一般的には10〜15年が目安)

これらのうち、複数が当てはまる場合は、部分補修を繰り返すよりも、一度しっかり外壁全体を整えた方が、結果的に補修費用が安定するケースも少なくありません。

とくに複数の場所で膨れが出ている場合や他の劣化症状も同時に進んでいる場合は、「今回はここだけ、次はあそこだけ」と小さな工事を重ねるより、将来を見据えた改修計画を立てた方が安心できることも多いです。

もちろん、建物の状態や予算、仕上がりの希望によって、最適な選択は変わります。
だからこそ、現地の状態を実際に確認したうえで、無理のない選択肢を一緒に整理していくことが、後悔しない判断につながります。

5. 外壁弾性リシンの膨れ まとめ

弾性リシンの膨れ対策は、信頼できるプロの診断と施工が大切です。

今回は、弾性リシン(ソフトリシン)の外壁塗装における「膨れ」の原因や補修方法について、具体的にお伝えしました。

弾性リシンは、外壁のひび割れに柔軟に対応できる優れた塗材ですが、その構造上、湿気や熱を閉じ込めやすく、特に夏の高温時には膨れが生じやすいという特性があります。塗り替えの際には、下地の状態を丁寧に調査し、透湿性の高い塗料を適切に使用することが、美しさと耐久性を両立するための大きなポイントです。

もし膨れが発生してしまった場合でも、焦らず、まずは正確な診断を行い、膨れた塗膜を丁寧に除去し、下地補修・再塗装を適切に施すことで、しっかりと再発を防ぐことができます。

小林塗装では、豊富な経験と専門的な知識を活かしながら、建物一軒一軒に合わせた最適な提案と誠実で丁寧な施工を心がけています。
外壁の弾性リシン膨れ、ひび割れ、塗り替えのタイミングでお悩みの際は、どうぞお気軽に相談ください。

外壁弾性リシンの膨れ対策なら、塗装工事のプロ小林塗装にお任せください

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小林塗装では、弾性リシンの膨れや剥がれといったトラブルに、確かな技術と豊富な実績で対応しています。
弾性リシンの持つ特性を正しく理解し、膨れにくく、長持ちする外壁仕上げを心がけています。

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コラム筆者
小林塗装 店主 小林ゆず

外壁弾性リシン膨れ 外壁塗装コラム 筆者 イメージ

小林塗装の店主、小林ゆずは、名古屋で「塗装工事の専門店」として長年にわたって多くの現場に携わってきました。
そこで当店のホームページでは、店主がこれまでの経験や知識をもとに外壁や屋根、室内などの塗り替えをお考えの一般のお客様にとって少しでもお役に立てる情報をコラムを通してお届けしています。

塗装工事は一生のうちに何度も経験するものではないため、「どんな塗料を選べばいいの?」「どんなタイミングで塗り替えたらいいの?」と不安や疑問を感じる方も多いと思います。
だからこそ塗装の専門家として、できるだけ分かりやすく、安心してもらえるように丁寧な言葉で一つひとつお伝えすることを心がけています。

これからも初めて塗装工事を検討される方やちょっとした疑問をお持ちの方にも、気軽に読んでもらえるような情報を発信していきたいと思っています。

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