
塗装職人さんや業者さんが使う、塗装・塗り替え工事の専門用語をまとめました。
ここでは、 「た」から始まる塗装用語「耐用年数」、「建具」、「短毛」等を記載しています。
耐塩水性(たいえんすいせい)
耐塩水性とは、食塩水の作用に対して変化しにくい塗膜の性質の事を言います。
耐用年数(たいおうねんすう)
耐用年数とは、塗膜の性能が持続する期間の事を言います。
耐火塗料(たいかとりょう)
耐火塗料とは、構造用鉄骨など火災時の熱で変形を防止する為に機能加熱時発泡断熱層を形成させる塗料の事です。
耐揮発油性(たいきはつゆせい)
耐揮発油性とは、揮発油の作用に対して変化しにくい塗膜の性質の事を言います。
大規模修繕工事(だいきぼしゅうぜんこうじ)
大規模修繕工事とは、大きな建造物の基本性能を維持する為に定期的(10~30年毎)に実施される修繕の工事の事です。
大規模修繕工事には、多額の費用が必要で、分譲マンションの場合、日頃から積み立てている修繕費を充てますが、修繕費が足りない場合は特別徴収等を行い、対応します。
耐久性(たいきゅうせい)
耐久性とは、施工後、長期間に渡って、その性能を保持できる程度や性質の事を指します。
耐屈曲性(たいくっきょくせい)
耐屈曲性とは、乾燥塗膜が塗られている素地の変形に損傷を起こさずに追従する能力の事です。
屈曲試験では、試験する塗装板の塗膜を外側、塗装板を内側にして丸棒に沿って 180 度折り曲げ、塗膜の割れの有無を調べます。
素地の板が厚く、丸棒の直径が小さい程、塗膜に与えられる伸び率と,塗膜に起こる上面から下面にかけての伸び率の不均等性は大きくなります。
その際、塗膜が脆くなくて、塗膜の伸び率が大きいと、たわみ性が優れていると判定さます。
耐候性(たいこうせい)
耐候性とは、野外で、日光、紫外線、雨、雪等の自然条件を受けて、時間の経過に伴っておきる材料の物理的な変化や、化学的性質による劣化に対する抵抗性の事を耐候性と言います。
従って、耐候性の優れる塗料が長い期間に渡って、素地を保護する事ができます。
耐候性はJIS規格により、耐候性1種、2種、3種に分類する事が出来ます。
・耐候性1種 =暴露、促進試験2500時間後塗膜の異常が無く、光沢保持率80%以上の塗料の事です。
・耐候性2種 =暴露、促進試験1,200時間後塗膜の異常が無く、光沢保持率80%以上の塗料の事です。
・耐候性3種=暴露、促進試験600時間後塗膜の異常が無く、光沢保持率80%以上の塗料の事です 。
耐光性(たいこうせい)
耐光性とは、顔料及び塗膜の性質の事です。
特に色が光の作用に抵抗して変化しにくい性質です。
耐候性向上剤(たいこうせいこうじょうざい)
耐候性向上剤とは、チョーキングの防止剤の事です。
代表的な物は、ハルス等です。
耐用年数(たいようねんすう)
耐用年数とは、建物や設備等が機能を発揮できる期間の事で、物理的な面ばかりでなく、機能的・経済的・社会的・法定耐用年数など、多くの面も含まれています。
塗装の場合は、使用環境が様々なので、一般的に期待耐用年数として表記されます。
耐酸性(たいさんせい)
耐酸性とは、酸の作用に抵抗して変化しにくい塗膜の性質の事を言います。
体質顔料(たいしつがんりょう)
体質顔料とは、塗膜がやせて薄くなるのを防ぐ造膜補助材の事です。
耐衝撃性(たいしょうげきせい)
耐衝撃性とは、塗膜が物体の衝撃を受けても破壊されにくい性質の事を言います。
大豆油(だいずあぶら)
大豆油とは、大豆から採取した脂肪油の事です。
通常、半乾性油の区分に分けられます。
耐水研磨紙(たいすいけんまし)
耐水研磨紙とは、水を使って研磨する場合に用いる耐水性の研磨紙の事です。
耐洗浄性(たいせんじょうせい)
耐洗浄性とは、塗膜を洗浄した際、塗膜の特性を損ねないで、じんあい、汚れ、表面のしみ等を除去できる容易さの事を言います。
また、汚れを除く為に洗浄した場合、塗膜が摩耗・損傷されにくい性質を言います。エマルションペイント、水性塗料等が試験されます。
耐熱塗料(たいねつとりょう)
耐熱塗料とは、耐熱性を有する塗料の事です。
耐沸騰水性(たいふっすいせい)
耐沸騰水性とは、塗膜が沸騰水に浸しても変化しにくい性質の事を言います。
耐沸騰水試験では、試験片を沸騰水に浸して、塗膜のしわ、膨れ、割れ、剥がれ、艶の減少、曇り、白化、変色等の有無・程度を調べます。
耐薬品性(たいやくひんせい)
耐薬品性とは、塗膜が酸,アルカリ,塩などの薬品の溶液に浸しても変化しにくい性質の事を言います。
耐薬品試験では,試験片を規定の溶液に浸して、塗膜のしわ、膨れ、割れ、剥がれ等、また、色、つやの変化、膨潤、軟化、溶出等の変化の有無を調べます。
耐油性(たいゆせい)
耐油性とは、塗膜が油類に浸しても変化しにくい性質。
耐溶剤性(たいようざいせい)
耐溶剤性とは、塗膜が溶剤に浸しても変化しにくい性質の事を言います。
耐溶剤試験では、試験片を規定の溶剤に浸し,塗膜のしわ、膨れ、割れ、剥がれ等を確認します。
また、色、艶の変化、粘着性の増加、膨潤、軟化、溶出等の変化、更に液の着色、濁りの有無・程度を調べます。
大理石塗り(だいりせきぬり)
大理石塗りとは、磨き大理石の外観と肌合いを塗料によって再現する塗装方法です。
多液型塗料(たえきがたとりょう)
多液型塗料とは、塗料の成分が二つ以上に分けられていて、塗装の直前に混合して使用する塗料の事です。
二液型塗料として、エポキシ樹脂塗料・ウレタン樹脂塗料が挙げられます。
三液型塗料として、不飽和ポリエステル樹脂塗料等が挙げられます。
ダクト(だくと)
ダクトとは、空調や換気設備で空気を送る為の風道の事を言います。 また、電気設備で、電線等、導線を納める金属製の電気配線用の箱状のものもダクトと言います。
多彩模様塗料(たさいもようとりょう)
多彩模様塗料とは、複数の色を斑紋状にちりばめた塗膜が得られる塗料です。
塗料中に溶け合わない色の異なる塗料を懸濁させた非相溶形と、着色したポリマー粒子等を着色骨材に用いたものがあります。
タスペーサー(たすぺーさー)
タスペーサーとは、セイム社が製造販売している屋根材の隙間を確保する為に使うポリカーボネート製の縁切り部材の事です。
叩き塗り(たたきぬり)
叩き塗りとは、塗面を叩く様にして塗る塗り方です。
また,粘度の高い弾性塗料等を塗付して、塗料が乾かないうちに、スチップル用ローラーや刷毛を用いて、塗膜の表面に凹凸模様を作る塗り方を言います。
叩く(たたく)
叩くとは、塗装職人さんが使う用語の一つで、仕事を早く一気に終わらせる事という意味です。
立端(たっぱ)
立端とは、塗装職人さんが使う用語の一つで、高さという意味です。
脱気筒(だっきとう)
脱気筒とは、防水層の内側に発生する湿気(水蒸気)を排出させる為に取り付けられる筒です。
水蒸気による防水層の膨れを防止する効果があります。
タック(たっく)
タックとは、シーリング材や塗装した塗膜が収縮した状態の場合等に使われる塗装用語の一つです。
シーリング材の上から塗装する場合には、塗膜の収縮防止の専用プライマーをおススメします。
タックフリー(たっくふりー)
タックフリーとは、防水材やシーリング材の表面が硬化し初めて粘性が弱まり、触れても付着しない状態の事を言います。 「指触乾燥」とも言います。
タタックフリータイム(たっくふりーたいむ)
シーリング材を充填した後、シーリング表面に指を付けて、指にシーリング材が付いてこなくなるまでの時間を言います。
タッチアップ(たっちあっぷ)
タッチアップとは、塗膜に生じた細かな傷など、その部分のみ補修塗りする事をタッチアップと言います。
タッパ(タッパ)
タッパとは、建物頂部の高さ、一般に高さの意味の現場用語です。
建具(たてぐ)
建具とは、戸、障子、襖等、開閉して空間を仕切るものの総称です。
廻り縁=まわりぶち=まわりことは、壁と天井が接する部分に取り付ける、細長い棒状の部材の事です。
見切り材のひとつです。
高気密住宅とは、建具や天井と壁の接合部分の隙間を少なくし、気密性を高め、省エネルギー効果と快適性を両立させるのを目的とした住宅の事を言います。
縦樋(たてどい)
縦樋とは、屋根から地面まで垂直に取り付けた雨樋の事です。
建物診断(たてものしんだん)
建物診断とは、建物の維持・保全の為にその建物の全体、又は、一部分に関して、現状を定性的、定量的に調査して、その劣化程度を評価・判断して、将来の影響を予測し、必要な対策を立案する事を言います。
棚足場(たなあしば)
棚足場とは、平面的に広がりがある足場の事です。
ターペン(たーぺん)
ターペンとは、ターペン=ミネラルスピリット・塗料用シンナーは同様の意味で、原油を蒸留して得られる脂肪族炭化水素系の混合溶剤の事です。
主に合成樹脂系塗料、弱溶剤系塗料の希釈材として使用されます。
ちなみに、ターペン可溶という意味は、「塗料シンナーで希釈する」事です。
ダマ(だま)
ダマとは、塗装職人さんが使う用語の一つで、塗料欠陥の一つです。
顔料や骨材が固待った状態の事を言います。
ダマが発生するは貯蔵、保管状態が悪かったり、塗料の撹拌不足、皮張り等が原因に挙げられます。
ダメ(だめ)
ダメとは、塗装職人さんや建築工事に関する用語の一つで、工事や図面などがほとんど出来上がったが、まだわずかに残っている未完全部分を言います。
塗装の場合、塗り忘れなどの事を言います。
ダメ込み(だめこみ)
ダメ込みとは、塗装職人さんが使う用語の一つで、窓回りや入り隅、目地部分等の峡部や端部を刷毛で塗る事です。
ダメネタ(だめねた)
ダメネタとは、塗装職人さんが使う用語の一つで、タッチアップ用の塗料の事です。
ダメ直し用のネタ。
ダメ拾い(だめひろい)
ダメを拾い、塗装職人さんが使う用語の一つで、完全に仕上げてゆく事です。
垂木(たるき)
垂木とは、屋根荷重を支える骨組みのうち、棟木、母屋、桁の上に取り付ける部材の事です。
垂木には、軒裏等に使われる化粧垂木と軒裏等に露出しない野垂木があります。
タルク(たるく)
タルクとは、体質顔料の一種です。
天然の滑石を粉砕したもので白色及び灰色をした滑らかな素材です。
タルクの主成分は、けい酸マグネシウムです。
垂れ、流れ(たれ・ながれ)
垂れとは、塗装職人さんが使う用語の一つで、垂直な面に塗料を塗布した際、塗付材料が流れてしまう事を言います。
塗料の垂れの原因は、塗料の流動性に起因しており、樹脂や顔料の種類と量、添加剤の有無等によって変化しますが、塗装方法や塗装技術の影響も大きいです。
ダレる(だれる)
ダレるとは、塗装した際、一気に厚塗りをしたなどが原因で、塗膜の表面張力が保たれずに塗装が流れる事を言います。
単管(たんかん)
単管とは、足場に用いられる鋼管の事です。
単管は、外形48.6㎜、肉厚2.5㎜の断面で、溶融亜鉛メッキを施した物が用いられます。
単管の長さは1、m~5mまで50cm刻みに用意されています。
単管足場(たんかんあしば)
単管足場とは、かつて一般的に用いられていた丸太足場に代わり、鋼管を主体とした足場として普及したものの事です。
建地、布地、腕木、足場板、大筋かい、緊結金具、単管ジョイント、固定ベース金具、壁繋ぎ用金具等の部材で構成されており、本足腸、棚足場、一側足場等として使用されています。
淡彩色(たんさいしょく)
淡彩色とは、白に近い薄く淡い色です。
白塗料に有彩塗料を混合して作った塗料です。
「灰色、ピンク、クリーム色、うす緑、水色」の様な薄い色です。
炭酸カルシウム(たんさんかるしうむ)
炭酸カルシウムとは、体質顔料の一種です。
石灰石を粉砕した天然のものや、化学的に沈降、生成させた沈降性のもの等があります。
暖色(だんしょく)
暖色とは、色の種類で、視覚から暖かいイメージを与える色の事です。
赤、黄色、オレンジ色等が挙げられます。
こういった色は比較的、進出して見えるので、類似語で進出色と言います。
弾性(だんせい)
弾性とは、力を加えると変形するが、除荷すれば元の寸法に戻る性質の事を言います。
弾性シーリング材(だんせいしーりんぐざい)
弾性シーリング材とは、シーリング材が硬化した後にゴム状の弾性を有するシーリング材の事を言います。
弾性塗料(だんせいとりょう)
弾性塗料とは、ゴムの様に伸縮して、ヒビ割れに追従できる塗料です。
防水効果は高いが内部結露に弱いです。
炭素(たんそ)
炭素(カーボン)とは、原子番号 が6の元素で、元素記号は Cです。
非金属元素で、周期表では第14族元素(炭素族元素)および第2周期元素に属します。
単体・化合物両方に置いて、極めて多様な形状をとる事が出来ます。
炭素-炭素結合で有機物の基本骨格を造り、全ての生物の構成材料となります。
人体の乾燥重量の2/3は炭素です。
これは、蛋白質、脂質、炭水化物に含まれる原子の過半数が炭素である事によります。
光合成や呼吸等、生命活動全般で重要な役割を担います。
また、石油・石炭・天然ガス等のエネルギー・原料として、あるいは二酸化炭素やメタンによる「地球温暖化問題」等、人間の活動と密接に関わる元素です。
断熱材(だんねつざい)
断熱材とは、熱の伝導を抑える目的の材料の事です。
単板(たんばん)
単板とは、木材を0.2~6mm前後の薄い板に加工にしたものの事を言います。
たんぽずり
たんぽずりとは、揮発乾燥性塗料の塗り方の一種です。
たんぽに塗料を含ませ、円を
描く様にして順々に移動しながら、塗面全体を手早く磨く様にして塗ります。
塗膜の薄いところには塗料が更に付着し,厚いところは、拭き取られるので、塗膜が平滑で艶良く仕上がります。
「たんぽ」とは、綿を綿布で包んだ物の事を言います。
短毛(たんもう)
毛丈の短い塗装用ローラーの事です。
弾力性接着剤(だんりょくせいせっちゃくざい)
弾力性接着剤とは、接着剤の硬化後に弾力性のある接着層を作り、接着面でのはく離や温度による膨張、収縮のずれに対して強度を高めた接着剤の事を言います。