
塗装職人さんや業者さんが使う、塗装・塗り替え工事の専門用語をまとめました。
ここでは、 「こ」から始まる塗装用語「コロニアル屋根」、「55」、「骨材」等を記載しています。
コアーワニス(こあーわにす)
コアーワニスとは、加熱乾燥性の電気絶縁ワニスです。
電気機器の鉄心板の表面に起こる渦電気損失を防止する目的で、ケイ素鋼板に塗る為に用いられます。
高圧洗浄(こうあつせんじょう)
高圧洗浄とは、改修工事等で、外壁や屋根の汚れを落とす為に高い圧力をかけた水で汚れを洗い流す事を言います。
高圧洗浄機(こうあつせんじょうき)
高圧洗浄機とは、ノズルの先端から高い圧力で水を吹き出す機械の事です。
高意匠 (こういしょう)
高意匠とは、高いデザイン性の事を言います。
公害 (こうがい)
公害とは、経済合理性の追求を目的とした社会活動や経済活動によって、環境が 破壊される事によって生じる社会的な災害の事です。
硬化剤(こうかざい)
硬化剤とは、樹脂を硬化させる為の材料の事です。
2液型のエポキシ樹脂塗料・ポリウレタン塗料は、主剤硬化剤に分かれているが、硬化剤は主剤の成分と反応して硬化させます。
硬化促進剤(こうかそくしんざい)
硬化促進剤とは、硬化剤の他に反応を促進する為に触媒的な働きをする物の事です。
例として油性塗料の場合の金属石鹸等が挙げられます。
硬化不良(こうかふりょう)
硬化不良とは、一定の時間が過ぎても塗料、防水材、シーリング材等が硬化・乾燥しない事を言います。
主な硬化不良の原因は、混合ミス(決められた一定の割合での混合をしていない場合) 、撹拌ミス(不十分な撹拌をした場合、空気をかませた場合)等です。
光輝性顔料(こうきせいがんりょう)
光輝性顔料とは、薄片状で特有の光沢を持つ顔料の事です。見る角度によって塗膜に異なる色感を持たせます。
アルミニウムや雲母に酸化チタンをコーティングしたもの等があります。
公共建築工事標準仕様書(こうきょうけんせつこうじひょうじゅんしようしょ)
公共建築工事標準仕様書とは、公立の学校や官公庁の建築物に適用される仕様書の事です。
改修工事の場合は「公共建築改修工事標準仕様書」が使われます
公共事業(こうきょうじぎょう)
公共事業とは、中央政府や地方公共団体が、市場によっては適切な量の供給が望みにくい財・サービスを提供する事業の事です。一般には、サービス主眼の公益事業と区別されます。
工業用ニトロセルロース(こうぎょうようにとろせるろーす)
工業用ニトロセルロースとは、塗料、フィルム等の製造に使われる硝酸セルロースの事をいいます。
ニトロセルロースラッカーの塗膜形成要素として用いられます。
工業用製品は取扱上の安全の為、通常はアルコール等の溶剤で湿潤されています。
抗菌、抗菌剤(こうきん・こうきんざい)
抗菌、抗菌剤とは、細菌の繁殖を抑える働きがあります。
抗菌物質には、有機系や銅、銀等の金属系等が有り、これらの物質を取り込むで、抗菌性を発現出来ています。
格子戸(こうしど)
格子戸とは、格子の間になにも入らない「吹き抜け格子戸」が本来のものですが、ガラスを入れたものも格子戸と呼んでいます。
合成ゴム系シート防水(ごうせいごむけいしーとぼうすい)
合成ゴム系シート防水とは、合成ゴム系のシート状の材料で構成された防水層で、その防水工法には接着工法と機械的固定工法があります。
合成ゴム系のシートは、下地の動きに対する追従性に優れ、ALCパネル下地に対しては、その特徴を十分に生かす事ができます。
しかし、合成ゴム系シートは、防水層としての厚み(1.2~1.5㎜程度)が薄い為、鳥のついばみや小石等の飛来物等による損傷を受けやすいのが欠点です。
合成ゴムシートは、耐候性が劣る為、エマルション系トップコートで保護する必要があります。
合成樹脂(ごうせいじゅし)
合成樹脂とは、塗膜を形成する為の主要素です。
代表的な物は、アクリル樹脂・アルキド樹脂等です。
合成樹脂エマルション系薄付け仕上塗材(薄塗材E)(ごうせいじゅしえまるしょんけいうすづけしあげざい)
合成樹脂エマルション系薄付け仕上塗材(薄塗材E)とは、合成樹脂エマルションを結合材とし、細骨材、充填材、着色剤を混合したものです。
内外装に吹付けによって、砂壁模様に仕上ります。
アクリルリシン、樹脂リシンとも呼ばれます。基材同等防火材料第0004号です。
合成樹脂エマルションシーラー(ごうせいじゅしえまるしょんしーらー)
合成樹脂エマルション型シーラーとは、シーラーの中では最も普及しているシーラーで、耐アルカリ、耐水性に優れた、経済性に優れたシーラーの事です。
他のシーラーと比較して多孔質で通気性のある塗膜になります。
合成樹脂エマルション型シーラーは、ケイカル版等の吸収性が強い素地の場合、水が素地にすぐ吸い込んでしまい、シーラー樹脂が下地の内部に浸透する前に下地表面で粒子が融合して塗膜を作ってしてしまう為、ケイカル版等の吸い込みが激しい下地に対しては、上塗り塗料の付着性も悪く、下地の補強効果も劣ります。
合成樹脂エマルション系複層仕上塗材(複層塗材E)(ごうせいじゅしえまるしょんけいふくそうしあげざい)
合成樹脂エマルション系複層仕上塗材(複層塗材E)とは、主材は、結合材として合成樹脂エマルションを用い、細骨材、充填材、増粘剤等を混合したもので、下塗材、上塗材をセットとして用います。
主として外装に吹付け、ローラー塗りによる凹凸模様、凸部処理模様に仕上げます。
アクリルタイル、エマルション系吹付けタイルとも呼ばれます。
合成樹脂シーラー(ごうせいじゅししーらー)
合成樹脂シーラーとは、合成樹脂エマルション型シーラー、熱可塑性合成樹脂系溶液型シーラー、溶剤型熱硬化性(反応硬化型)合成樹脂シーラーの3種類の総称です。
シーラーは、顔料を組成物として含有しているものではその効果は低く、基本的には顔料無添加のクリヤータイプです。
合成樹脂調合ペイント(ごうせいじゅしちょうごうぺいんと)
合成樹脂調合ペイントとは、アルキド樹脂塗料と調合ペイントを混合したタイプで油長の大きいアルキド樹脂塗料の事です。SOPとも言います。
乾燥性、膜厚、仕上がりも両者の中間で、作業性がよく、広く使われています。
耐アルカリ性が劣る為コンクリート部位は避けましょう。
合成樹脂溶液系薄付け仕上塗材(薄塗材S)(ごうせいじゅしようざいけいうすづけしあげざい)
合成樹脂溶液系薄付け仕上塗材とは、合成樹脂溶液を結合材とし、細骨材、充填材、着色剤等を混合したものです。
主として外装に吹付けによって砂壁模様、ゆず肌模様に仕上ります。
溶剤系リシンとも呼ばれます。
合成樹脂溶液系複層仕上塗材(複層塗材RS)(ごうせいじゅしようざいけいふくそうしあげざい)
合成樹脂溶液系複層仕上塗材(複層塗材RS)とは、主材は結合材として反応硬化形合成樹脂溶液を用い、細骨材、充填材などを混合した基剤と硬化剤とからなり、下塗材、上塗材をセットとして用いる。
主材として乾燥硬化形合成樹脂溶液を用いるものもあります。
主として外装に吹付け、ローラー塗りによる凹凸模様、凸部処理模様に仕上ります。
エポキシタイル、エポキシ系吹付けタイルとも呼ばれます。
構造用合板(こうぞうようごうはん)
構造用合板とは、合板のうち、構造耐力上主要な部分に用いる目的で作られたものを言います。
構造用合板は、主に木造建築物の、壁下地材・床下地材・屋根下地材として用いられます。
構造用合板は、日本農林規格 (JAS) で定められています。
構造用合板を使って耐力壁や耐力床を作る事により、耐震性・耐風性を飛躍的に高める事が出来ます。
また、副次的な効果として、気密性や防音性を高める事が出来ます。
高耐候性塗料(こうたいこうせいとりょう)
高耐候性塗料とは、耐候性塗料の中でも紫外線・赤外線・雨などの要因に対して特に耐久性が高い塗料の事を言います。
後退色(こうたいしょく)
後退色とは、背景に吸収されて遠くにある様に見える色の事です。
緑、青、濃い緑、濃い茶等の寒色系の色が挙げられます。
光沢(こうたく)
光沢とは、光を正反射する程度を表した物の事です。
公団住宅(こうだんじゅうたく)
公団住宅とは、日本住宅公団が供給した住宅の事です。
賃貸型(集合住宅)と分譲型(一戸建・集合住宅)がありますが、主に賃貸型の集合住宅の事を言います。
工程間間隔時間(こうていかんかんかくじかん)
工程間間隔時間とは、異なる塗料を塗り重ねる場合に、置くべき間の事です。
(例:下塗と上塗の1回目の間隔時間)
工程管理(こうていかんり)
工程管理とは、工事を完成させる為に工事の手順や時期を計画し、その計画通りに工事が進む様に管理する事です。
硬度(こうど)
硬度とは、塗膜の硬さの程度を表す用語です。
カタログに「硬度H」と記載されている場合は、H鉛筆の傷が付かないという意味です。
鋼道路橋塗装用塗料標準(こうどうろきょうとそうようとりょうひょうじゅん)
鋼道路橋塗装用塗料標準とは、国道や県道、市道等に架かる橋梁塗装に用いられる塗料の規格の事を言います。
高反射塗料(こうはんしゃとりょう)
高反射塗料とは、「遮熱塗料」とも呼ばれており、夏場の電気代削減等、省エネルギーを目的として、日射反射率の高い塗料を上塗り塗料として屋根、壁面、防水層に塗布して、躯体温度の上昇を抑える為に使用されます。
高分子材料(こうぶんしざいりょう)
高分子材料とは、分子量約1万以上の化合物の総称です。
澱粉・セルロース・たんぱく質・弾性ゴム等の天然物質の他、合成ゴム・合成樹脂・合成繊維等があります。
高反射率塗料 (こうはんしゃりつとりょう)
高反射率塗料とは、太陽光に含まれる近赤外線領域の光を高い反射率で反射する事で、建物や道路などの表面の温度上昇を軽減できる塗料の事を言います。
コーキングガン(こーきんぐがん)
コーキングガンとは、カートリッジ容器に入っているコーキングを押出すガンの事です。 最近では、押出し力に優れたガン、樹脂製で軽くて使いやすいガン、カートリッジの装填部を回転させる事ができるガン、液だれ防止が付いたガンなど様々なコーキングガンがあります。
黒鉛 (こくえん)
黒鉛とは、グラファイトの事です。
炭素で結晶の完全なものが「鱗状黒鉛」、「不完全なものが泥状黒鉛」と呼ばれます。
塗料用に泥状のものが使われ、耐候性、耐薬品性に優れ、現在のように高性能の樹脂が開発されるまでは、主に耐熱塗料、防食塗料に使われていました。
黒斑菌(こくはんきん)
黒斑菌とは、黒いまだらなカビの事です。
黒斑菌は、布クロス、梨黒斑病、ぜんそくの原因になります。
固形分(こけいぶん)
固形分とは、塗料で塗膜となり、残る成分量の事です。
蒸発する溶剤の量を除いた、樹脂、顔料、繊維素、可塑剤等の合計です。
55(ごーごー)
55とは、養生ビニルの幅が55センチのマスカーの事を言います。
類義語では「550」とも言います。
コーディネート(こーでぃねーと)
コーディネートとは、インテリア等において、色柄・素材・形等が調和する様に組み合わせる事です。
腰壁(こしかべ)
腰壁とは、腰から下の壁の部分の事です。
ゴソ(ごそ)
ゴソとは、小さな仕事、金額が少ない小さな仕事の事を言います。
コテ塗り(こてぬり)
コテ塗りとは、左官小手を用いて塗装する方法です。
補修塗りや塗り壁調仕上げの際に使われます。
コツや(こつや)
コツやとは、鉄骨塗装、橋梁、プラント、土木構造物を主とするペンキ屋さんの事です。
骨材(こつざい)
骨材とは、一般にセメントと混合して使用される砂、砂利、砕石等の総称の事を言います。
塗料の骨材は、硅砂、寒水石、パーライト、セラミック、貝殻等が主に使用されています。
リシン等模様造りが目的で、混和させる場合と土影調塗材やスキン材の様に顔料として混錬させる場合があります。
5mmのふるいを重量90%以上通過するものを細骨材と言い、90%以上とどまるものを粗骨材と言います。
事着(ごとぎ)
事着とは、仕事着=作業服の事です。
捏ねる(こねる)
捏ねるとは、主に塗装職人さん、左官屋さんが使用する用語の一つで、練るという意味です。
コミ(こみ)
コミとは、塗装職人さんが使う用語の一つで、塗料の粘度、顔料の含有量、隠ぺい力等から得られる塗料の施工上の性状の事です。
「密度が濃い」といったニュアンスです。「コミが良い」といった使い方をします。
古民家(こみんか)
古民家とは、古い日本家屋の事です。
近年では、町家や使われていない古い日本建築を、リフォームして再生させる事が流行っています。
今では使われる事のなくなった太い梁や歪な柱、昔ながらの家の作りをそのまま残して使用します。
古民家は、木造の伝統日本建築の一つです。
コロニアル(ころにある)
コロニアルとは、アメリカ合衆国がイギリス等の植民地であった時代の建築や家具の形式の事です。
コロニアルには、シンプルさや機能性を求める傾向があり、アーリーアメリカンと言われる事もあります。
コロニアル屋根(ころにあるやね)
コロニアル屋根とは、日本の現代の一般住宅の屋根材としてよく見られるスレート屋根の商品名の事です。
言葉の語源は、アーリーアメリカンの建物で使われる屋根材からきています。
また、コロニアル屋根は、カラーベスト、新生瓦等と呼ばれています。
以前は補強材として、コロニアル屋根アスベストを使用しており、家の解体時などに可能性のあるアスベスト悲惨の危険性が指摘されていた為、最近はアスベストを使用しない製法が行われる様になりました。
コールドクラック(コールドクラック)
コールドクラックとは、塗膜欠陥の一つです。
寒冷地で水系塗材を最低増膜温度以下で施工した場合、塗膜に割れ(クラック)が生じる現象です。
「低温割れ」とも言います。
混合溶剤(こんごうようざい)
混合溶剤とは、塗膜を形成させる為に蒸発速度や樹脂溶解性を調整し、各種の塗装条件に合わせて二種類以上の単一溶剤を混合した溶剤の事を言います。
コンパウンド(こんぱうんど)
コンパウンドとは、塗膜の艶出し、肌合わせや、旧塗膜の足付けを行う為の研磨材料です。
粒状の研磨剤を練り込んだもので、粒子の大きさによって荒研ぎ用から仕上げ用まで色々なタイプのものがあります。
コンパウンドはしっかり磨く事によって、コンパウンドの粒子がつぶれて細かくなり、よりきめ細かい艶が出てきます。
コンパネ板 (こんぱねばん)
コンパネ板とは、建築用下地合板で12mmの厚さのものを指して言います。
コンピュータ調色(こんぴゅーたちょうしょく)
コンピュータ調色とは、コンピュータに色差計と分光光度計を結合して、光学的に調色を行う事です。
コンピュータの指示に従って、作業をすると調色ができるシステムです。