
塗装職人さんや業者さんが使う、塗装・塗り替え工事の専門用語をまとめました。
ここでは、 「け」から始まる塗装用語「化粧合板」、「ケレン」、「蛍光塗料」等を記載しています。
ケイカル板(けいかるばん)
ケイカル板とは、水酸化カルシウムと砂を主原料として、板状に成型した耐火断熱材の事です。
主に鉄骨を火災の熱から守る為の、耐火被覆材として用いられます。
吸水性が大変少ない為、水回りの壁・天井下地材・マンションやアパートのベランダの隔て板等の他、ケイカル板の表面を化粧処理して、内外装材等にも用いられています。
蛍光塗料(けいこうとりょう)
蛍光塗料とは、昼光・蛍光顔料を転職材に分散させた塗料です。
主にポスターや表示等に使用されます。
ケイ酸カルシウムボード(けいさんかるしうむぼーど)
ケイ酸カルシウムボードとは、セメントにケイ酸や消石灰、無機質繊維(ガラス繊維)混ぜ、抄造、高温高圧蒸気養生したものです。
軽く加工し易いです。軒天等雨が掛かる所や耐火被覆材、遮音間仕切り材として利用します。
ケイ酸質系厚付け仕上塗材(厚塗材Si)(けいさんしつあつづけしあげざい)
ケイ酸質系厚付け仕上塗材とは、シリカゾルや水溶性シリケート等を結合材とし、補助的に合成樹脂エマルションを配合し、細骨材、充填材、着色剤を混合したもので、必要に応じて下塗材、上塗材を用いられます。
主として外装に吹付けによってスタッコ模様に仕上げます。シリカスタッコとも呼ばれます。
基材同等防火材料第0003号又は第0005号です。
ケイ酸質系薄付け仕上塗材(薄塗材Si)(けいさんしつうすづけしあげざい)
ケイ酸質系薄付け仕上塗材とは、シリカゾルや水溶性シリケート等を結合材とし、補助的に合成樹脂エマルションを配合し、細骨材無機質充填材、着色剤を混合したものです。
内外装に吹付けによって砂壁模様に仕上げます。
シリカリシンとも呼ばれます。基材同等防火材料第0003号です。
ケイ酸質系複層仕上塗材(複層塗材Si)(けいさんしつふくそうしあげざい)
ケイ酸質系複層仕上塗材とは、主材は結合材としてシリカゾル等のケイ酸質材料に必要量の合成樹脂エマルションを混合し、細骨材、充填材、添加剤を混合したもので、下塗材、上塗材をセットとして用います。
主として外装に吹付け、ローラー塗りによる凹凸模様に仕上げます。
シリカ系吹付けタイルとも呼ばれます。
基材同等防火材料第0005号です。
形状係数(けいじょうけいすう)
形状係数とは、シーリング材の充てんの深さを目地巾で除した値〔D(深さ)/W(幅)〕を言います。形状係数は、シーリング材の適切な目地形状を設計する為に用いられます。
珪藻土(けいそうど)
珪藻土とは、珪藻(プランクトン)の死骸が、海や湖の底に長年に渡って堆積してできた泥土です。
古くからコンロ・耐火煉瓦の原料や、酒・ビールの濾過材、吸着、脱臭剤などとして幅広く使用されてきました。
軽天(けいてん)
軽天とは、天井受け構造に、軽量鉄骨材料を用いて軽量化を図ったものです。天井ボードを取り付ける野縁(のぶち)材及び野縁受に軽量材料を使いジョイントで取付け、天井スラブにアンカーボルトで吊った全体構造の事を言います。
軽量骨材(けいりょうこつざい)
軽量骨材とは、コンクリートの軽量化、リシンの作業性向上に用いられる軽石等の骨材の事です。
軽量骨材仕上塗材(軽量塗材)セメント,合成樹脂エマルション等の結合材及び、パーライト、バーミキュライト等の軽量骨材を主原料とし、天井・内壁上部を吹付け、コテ塗りなどによって厚さ3~5mmに仕上げます。
難燃1級の表面試験に合格しなければなりません。
計量調色(けいりょうちょうしょく)
計量調色とは、調色配合データに基づき、計量器を使用して各原色を指定数量混合する事です。
計量調色の際、計量器は風が無い水平な場所に設置する事が重要です。
蹴込み(けこみ)
蹴込みとは、階段の置くの垂直の部分の事です。
化粧合板(けしょうごうはん)
化粧合板とは、合板の表面に印刷、塗装、または突板、化粧板、プラスチックフイルム等を加工貼りした合板の事を言います。
化粧胴差し(けしょうどうさし)
化粧胴差しとは、1階と2階の中間に取り付けられた帯状の板です。
「幕板(まくいた)」とも言います。
消す(けす)
消すとは、主に塗装職人さんが使う用語の一つで、省く、ごまかす、隠すという意味です。
一般のお客様からするとあまり聞こえの良い言葉ではありません。
ケツ(けつ)
けつとは、職人さんが使う用語の一つで、仕事の納期を指す意味です。
欠損(けっそん)
欠損とは、建造物のタイルやモルタルが、部分的に欠けた状態にある事です。
主な原因は、凍害、熱膨張、物が衝突する外部的な応力欠陥工事等です。
剥落等の危険があります。
結露(けつろ)
結露とは、空気中に含まれている水分が、建物の内部や壁面、窓ガラス等、冷たい物に触れて水滴となって付く事です。
住宅内では、冬季に暖房器具によって水蒸気が出る為、北側の部屋や外壁に面した押入れの中に結露が生じ易いです。
結露は、住宅を傷める大きな原因となるので、室内の換気を良くして高湿度になるのを避けます。
断熱性の高い壁材、窓を使うとより効果的です。
塗料で結露を防ぐには、珪藻土や透湿性のある単層弾性系塗料を選択すると良いです。
結露防止塗料(けつろぼうしとりょう)
結露防止塗料とは、室内の結露を防ぐ塗料の事です。
塗料の中にパーライト、珪藻土、ひる石等の吸放湿、断熱機能を持つ細骨材を含せる事よって、室内の湿度を調節する事が可能で、カビやダニの繁殖を抑える効果も期待できます。
ケツ割り(けつわり)
ケツ割りとは、建築業界で使われる用語の一つで、仕事を途中で投げ出す事を意味します。
ケツ割りの語源は朝鮮語の「逃亡する=ケッチョガリ」と言われています。
ケラバ(けらば)
ケラバとは、切り妻屋根の破風に沿う端の事です。
ゲル(げる)
ゲルとは、コロイド状の事を言います。
溶液の蒸発、冷却又は、化学変化等によって生じます。ゼリー状の半固体ないし、固体になった状態です。
塗料が、この様な状態になってしまっては、塗料として使用出来ません。
ケレン(けれん)
ケレンとは、塗装面の錆、ホコリ、旧塗膜を除去する作業の事を言います。
ケレンを充分に行う事が塗装後の塗膜に耐久性を持たせるポイントと言えます。
けん化(けんか)
けん化とは、油脂、脂肪、エステル等をアルカリで処理するとアルコールと酸に分解し、次いでアルカリ塩を生成する反応の事です。
酸が長鎖の脂肪酸の場合に生成するアルカリ塩をアルカリ石鹸と言います。
建材(けんざい)
建材とは、建築物を建てる際、使用されるあらゆる材料の事です。
住宅・事務所・公共の建物等、あらゆる建築物を建てる際に用いられる多様な材料の全体が含まれます。
研削 (けんさく)
研削とは、塗装素材や塗膜の凹凸を無くし、平らできれいな塗装仕上げ面を得る為の素地調整作業の事を言います。
原色(げんしょく)
原色とは、色を作る元に基本的な色の事です。
建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(けんせつこうじにかかるしざいのさいしげんかとうにかんするほうりつ)
建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律とは、設資材のリサイクル等について定められた法律です。
略称、建設リサイクル法、建設資材リサイクル法。
その内容は、建設リサイクルに係る基本方針に関する事項、建設工事の受注者による建築物等の分別解体等及び再資源化等の義務付け、及び受注者、発注者及び行政によるその実施を確保する為の措置、並びに解体工事業者の登録制度を規定しています。
建設リサイクル法(けんせつりさいくるほう)
建設リサイクル法とは、正式名称は、「建設工事にかかわる資材の再資源化に関する法律」で業者に対し、建築物解体工事の事前届け義務業者が建築物を解体する際、コンクリート、木材の分別と再資源化を義務付け、不法投棄の防止、違法業者の排除廃材の確実なリサイクル処理を目的としています。
懸濁(けんだく)
懸濁とは、塗料等の液体中に個体の微粒子が分散した状態の事を言います。
現調(げんちょう)
現調とは、「現場調査」・「現状調査」の略語です。
建ぺい率(けんぺいりつ)
建ぺい率とは、建築物の建築面積(同一敷地内に2棟ある場合はその合計)の敷地面積に対する割合で、その限度は、地域ごとに都市計画等で定められています。
なお、角地にある敷地や防火地域内の耐火建築物等は緩和されます。
研磨(けんま)
研磨とは、サンドペーパー等により,塗膜表面を削り取り平滑にする作業の事を言います。
パテ飼い作業の後にも、必ず研磨を行う必要があります。
研磨紙 (けんまし)
研磨紙とは、「紙ペーパー」の事です。
炭化珪素質(CC)、アルミナ質(AA)などを砕いて粉末にして紙に粒子を接着してつくったものです。研磨剤の粒子の粗さによって種類が別れ、建築塗装では100~400番程度のものが使用されます。
研磨紙は、空研ぎ用として用いられます。
水研ぎ、油研ぎ用としては、「耐水研磨紙が』あります。
研磨布 (けんまふ)
研磨布とは、布(ぬの)ペーパーとも言います。
綿布の上に研磨材を接着したもので、塗装では40~250#(番)程度の粗さのものが使用されます。
研磨布は、主に下地調整の研磨や鉄部の錆落としなどに使用されます。
研磨容易性研磨容易性
研磨容易性とは、塗膜を研磨紙,研磨材等で研ぐ時に,研ぐ作業が容易で、研いだ面が平らになる性質の事を言います。
塗膜の試験項目の一つです。