

ジョリパットのメリット・デメリットや注意点を紹介
「ジョリパット」という塗り壁材を知っていますか?ジョリパットとは土壁調や砂壁調に仕上げることができる特殊な塗材のことです。
このコラムではジョリパットの特徴やメリット・デメリット、費用の目安、ジョリパットを塗る際の注意点について「名古屋の塗装店」小林塗装が詳しくお伝えします。
1. ジョリパットとは?
ジョリパットとは、アイカ工業株式会社が製造、販売する「壁面仕上げ用の塗材」です。
1975年に販売開始され、45年以上の歴史があり、さまざまなデザインを実現できる自由度が特徴です。
普通のペンキなどの塗料とは違って、凹凸などデザインを加える仕上げ塗材として多くの壁面に使用されています。
一般住宅の場合は外装に使われることが多いのですが、門扉周りなどエクステリアの仕上げ材にとして使用されることも多いです。
また、ジョリパットは外壁に再塗装できるので、新築住宅だけでなく、リフォームの時にも使うことができます。可とう性タイプ、高耐候性タイプ、塗替え用など様々なラインナップがあります。
なお、内装用のジョリパット、内装用消臭抗菌タイプもラインナップされています。
ジョリパットシリーズのラインナップ
「ジョリパットアルファ」
スタンダードタイプで内外装どちらも利用できて色も自由に選べます。カラーバリエーションは141色あります。「ジョリパットフレッシュ」
塗り替え用のジョリパットです。カラーバリエーションは127色あります。「ジョリパットフレッシュ∞(インフィニティ)」
紫外線劣化を押える特徴がある塗り替え用ジョリパットです。カラーバリエーションは127色あります。「ジョリパット∞(インフィニティ)」
紫外線劣化を抑える特徴があるジョリパットです。カラーバリエーションは127色あります。「ジョリパットネオ」
ジョリパットネオは、汚れ防止やひび割れに強い特徴を持っています。カラーバリエーションは127色あります。「ジョリパットネオ∞(インフィニティ)」
紫外線劣化を押さえ、色褪せしづらいハイグレードなジョリパットです。カラーバリエーションは127色あります。「ジョリパットネオ 吹き付けタイプ」
汚れにくく、耐汚染性が優れる吹付仕上げ用ジョリパットです。カラーバリエーションは127色あります。「ジョリパットフレッシュクール」
外壁遮熱効果があるジョリパットです。カラーバリエーションは89色あります。
2. ジョリパットのメリット
ジョリパットのメリットは、豊富なカラーとデザインのバリエーションにあります。
仕上げデザインはフラットなものからスクラッチ仕上げ、レンガブロック調、石目調など100種類以上のパターンがあり、コテ、吹き付け、型押しローラーなどさまざまな仕上げ方法によって同じ素材でもデザインの違いが表現できます。
ジョリパットのカラーバリエーションは、ビビッドカラーから日本の伝統色まで180色から選ぶことが可能です。
色やデザインの組み合わせ方次第でさまざまな表情が楽しめるため、塗り壁の風合いを出して雰囲気のある空間を演出するなど、自分らしい個性を表現することやオリジナルの仕上げなどさまざまなアレンジも楽しむことができ、木やタイルなどの異なる素材とも相性が良いです。
ジョリパットは機能面でも、他の塗装仕上げと比べて色褪せしにくいのも大きなメリットです。
色褪せしやすい濃いめの色も色持ちが良く、耐候性に優れています。
ジョリパットはざらざらしているので汚れやすいイメージがありますが、ジョリパット自体に親水性があるため雨が馴染むことで汚れを洗い流してくれます。
経年で自然な風合いも出てくるため、塗り壁らしい素朴な味わいを楽しむことができます。
オプションにはなりますが、汚染防止のオーバーコート(仕上がった塗膜の保護塗装の表面に塗るコーティング材)を塗ることで、より汚れが付きにくくなります。
またジョリパットは、ホルムアルデヒドの放散量が最も少ない等級F☆☆☆☆を取得しており、環境負荷、安全面、健康面への配慮も充分されています。
なお、ジョリパットには、ホルムアルデヒドの吸着、分解や調湿性能を有するタイプや、消臭、抗菌効果を付与したタイプもあります。
3. ジョリパットのデメリット
ジョリパットのデメリットは、モルタルなどの下地を塗ってから仕上げ塗りをするため、サイディングに比べて作業の手間がかかる点です。
施工期間はサイディング塗装は約3日であるのに対して、ジョリパットは4~6日が目安です。天候などによってはさらに工期に影響が出る場合もあります。
また、施工要領書に沿って仕上げていくのですが、現場で施工されるため、職人の腕によって仕上がり感の差(上手、下手)が出る場合があります。
なお、吹付仕上げやローラーパターン仕上げは職人による差異が出にくいです。
4. ジョリパットのデザインバリエーション
ジョリパットのデザインはボーダー系、クリフ系、スクラッチ系、ラフ系、スプレー系、ソフト系、ローラー系、マテリアル系の8つのシリーズに分けられます。
また、内装専用仕上げ材としても4種類のデザインシリーズを展開しており、それぞれのシリーズごとのデザインバリエーションによって、100種類以上のデザインパターンがあります。
5. ジョリパットのカラーバリエーション
ジョリパットは、使いやすい建築使用色を取り揃えており、ベースカラーとアクセントカラーの組み合わせも自由自在です。
日本の和の伝統色やビビッドカラーなど、さまざまな内外装のデザインに合わせてコーディネートすることができます。
6. ジョリパット塗装の価格の目安
一般的な外壁塗装の費用は1㎡=1,800~3,500円程度に対して、ジョリパットを使った外壁塗装の費用は1㎡=3,000~5,000円前後です。
なお、ジョリパットの代表的な仕上げパターンは以下の様な価格帯です。
ジョリパットの代表的な仕上げ価格 | |
---|---|
校倉 1㎡=4,500円 | 櫛目コテ引き仕上げ 和風モダンに似合う定番の仕上げ |
スタッコ 1㎡=3,300円~ | 吹付けスタッコ仕上げ |
リシン 1㎡=2,600円~ | 吹付け砂壁調仕上げ |
ゆず肌 1㎡=3,500円~ | 吹付けによるゆずの表面のような模様仕上げ |
スチップル 1㎡=2,500円~ | ローラー仕上げ・小面積向き |
はまゆう 1㎡=3,500円~ | ローラーによる扇模様仕上げ |
乱流 1㎡=3,700円~ | コテを使った不規則な水流れ模様仕上げ |
連波 1㎡=4,000円~ | コテを使った不規則な波模様コテ仕上げ |
エンシェントブリック 1㎡=4,500円~ | コテ押さえ引きずり仕上げ |
エンシェントブリック2色 1㎡=4,800円~ | コテ押さえ2色引きずり仕上げ |
シンフォニー 1㎡=4,800円~ | コテ押さえ2色仕上げ |
マイルドプラスター 1㎡=3,500円~ | コテ ランダム扇調仕上げ |
ブロックダム 1㎡=4,500円~ | コテの角を使った押さえ仕上げ |
アートクリフ 1㎡=4,200円~ | 吹付けとコテで施工する コテを横引きずった仕上げ |
この他にも様々なパターンがありますので、上記の値段はあくまでも目安です。
また、内側用のジョリパットは安いものでリシンが1㎡=2500円で高いものだとミックストーン ハイライト仕上げが16000円くらいです。
なお、内装向けの不燃タイプや、材料のグレードが高いもの、施工に手間が掛かるものや難易度が高いデザインは、費用が高くなり、他の仕上げ材に比べると費用はかなり割高になります。
7. 小林塗装が施工したジョリパト塗装工事 施工例
小林塗装が施工したジョリパト塗装工事の施工例を紹介します。
塗装価格 | 148万円 |
建物の概要 | 木造2階建て |
施工期間 | 2週間 |
使用した塗料 | アイカ工業の「ジョリパットフレッシュ∞JQ-820」 |
塗装色 | アイボリー系 T2704 |
「ジョリパットフレッシュ∞JQ-820」を使用したお洒落な洋風住宅塗装の施工例を紹介します。
おしゃれな洋風住宅塗装前は退色や変色、苔などの汚れ、湿気や蓄熱により劣化したシーリング材の破断、外壁や外構の一部には植物のツタが這って壁面が汚れている箇所もありました。
ですから、外壁や外構に這っているツタは塗装工事前にしっかりと撤去してから、高圧洗浄機を2台使った丁寧な高圧洗浄作業で、外壁サイディングの汚れをしっかり洗い流しました。
また劣化したサイディング目地、サッシ枠周りなどのシーリング材は全て撤去し、新たにシーリング材を打ち替えてから施工しました。
打ち合わせの際、お客様から「できるだけ外壁塗装の回数を減らしたいです…。長持ちする塗料はありますか?」というご要望を頂いていたので、外壁塗装の仕上げ塗料には、質感維持、美しさ長持ち、紫外線に強く高耐候性に優れたアイカ工業「ジョリパットフレッシュ∞JQ-820」を使用しました。
ジョリパットフレッシュ∞JQ-820は、他の塗料と比べお値打ちで、しかも極めて耐候性に優れ、お値打ち価格なラジカル制御高耐候砂壁調改修塗料です。
また、ジョリパットフレッシュ∞JQ-820は、つや消しの風合いを活かし、上品でおしゃれな雰囲気に外壁を仕上げる事ができます。
雨樋や破風など付帯部塗装も外壁と合わせて耐用年数が18~20年と長持ちするエスケー化研「エスケープレミアム無機マイルド」を選定しました。
替え後の色は、外壁メインをあかるいベージュ系(ジョリパットフレッシュ∞JQ-820カラーコード T2704)、外構を濃いベージュ22-75D「スタッコ」で仕上げました。
お客様からは「小林さんの塗料の知識がすごいです!カラーリングの提案力と細部まで色を使い分けてくれるので仕上がりも満足しています。暑い中、来てくれた職人さんも丁寧に仕上げてくれました^^。これから塗装を考えてる方におすすめできる塗装屋さんです♪」と、大変喜んで頂く事ができました。
8. ジョリパットを塗る際の注意点
ここからはジョリパットを塗る際の注意点をお伝えします。
仕上げサンプルやショールームなど実物を確認しましょう
先にもお伝えしましたが、ジョリパットはさまざまなデザインとカラーバリエーションがあるため、ニュアンスの違いなどを見本板など実物を見てしっかり確認しましょう。
また、ホームページ上でデザインとカラーを確認したら、建築会社に依頼してサンプルを取り寄せると効率的です。
近くにショールームがある場合は、大きめのデザインサンプルが全種類見られてイメージがしやすいので、ぜひ足を運んでみてください。
凹凸があるデザインは日に当たるとコントラストが強くなるなど、室内で見る色味と、外で見る色味は大きく異なるので、サンプルを確認する際は必ず太陽光が当たる場所で確認しましょう。
ジョリパットが塗れないことも
ジョリパットの外壁リフォームは、元の模様に合わせて仕上げることになります。
ジョリパットの期待耐用年数は10~15年くらいが目安です。
外壁をリフォームでデザイン変更したい場合は、古くなったジョリパットの上から新たなデザインでジョリパットを重ね塗りすることができます。
既存の壁面がジョリパットでない場合やサイディングの上から塗れる塗りかえ専用タイプもあるので、元の状態を確認した上でどういう仕上げ方にするか検討しましょう。
塗り重ねの回数に制限はないものの、サッシの水切り部分の厚みよりもジョリパットを厚く塗り付けてしてしまうと、ジョリパット塗膜(断面)に雨水が当たる部分が多くなるため、膨れなどの不具合が生じる場合があります。
また、光触媒など特殊なオーバーコ―トでコーティングしている場合、漆喰(しっくい)や土壁といった強度が弱いと想定される塗膜の場合は、ジョリパットが塗れないこともあるので、しっかり確認しましょう。
9. ジョリパットとは?使用する場合のメリット・デメリット まとめ
ジョリパットとは?使用する場合のメリット・デメリットや注意点について、まとめました。
- ・ ジョリパットは豊富なカラーとデザインのバリエーションがメリットです。
- ・ サイディングに比べてジョリパットは、作業の手間が掛り、工期が長くなるので費用も割高に。
- ・ ジョリパットの仕上がりは、施工する職人によって仕上がり感に大きな差が出る。
併せて読んでおきたいページ「外壁ジョリパット塗り替えの基礎知識」
併せて読んでおきたいページ 「ジョリパットフレッシュ 外壁塗装価格」
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外壁ジョリパット塗替えなら、小林塗装にお任せください。
名古屋周辺でジョリパットの外壁塗替えを検討中のお客様は、「名古屋の塗装店」小林塗装へ相談ください。
当店では、高品質な塗料を使用した丁寧な塗り替え工事を行っています。
外壁ジョリパット塗り替えの提案と見積りは無料です。お気軽に相談ください。
コラム筆者
小林塗装 店主 小林ゆず

小林塗装の店主小林ゆずは、名古屋「塗装工事の専門店」小林塗装ホームページのコラム作成をしています。
塗装工事のエキスパートとして、外壁・屋根‥塗り替え工事を検討している一般のお客様にとって分かりやすく、役立つ情報発信をいつも心掛けています。
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