外壁塗装してすぐに汚れが　外壁汚れの原因と対策について　小林塗装

1.　外壁塗装が汚れる原因

まず、どうしてすぐに外壁が汚れてしまうのでしょうか？
その原因は大きく「部位や構造」によるものと、「周辺環境」によるものに分ける事ができます。

順にお伝えしていきます。

■　外壁塗装が汚れやすい場所　水切りがない壁面、笠木が無いバルコニーの手摺

水切り板が無い壁や笠木が無い、バルコニーの手摺周辺部分は外壁塗装が汚れやすいです。

建物の窓やサッシ下部にある水切りは、伝い水による外壁汚れを防止する役割や伝い水による凍結を防止する役割があります。
また笠木部分は、バルコニーやベランダの腰壁よりも基本的に出っ張っているので、雨染みによる汚染を防ぐ役割があります。

ですから、水切りや笠木が無いと雨水が外壁を伝ってしまうので、雨染みによる汚染が付きます。

■　外壁塗装が汚れやすい場所　軒や庇（ひさし）が張り出していない外壁

最近では、軒や庇（ひさし）が無い、スマートなデザインの「軒ゼロ住宅」も多くなっています。
建物の軒や庇は、雨や日差しから外壁を守る重要な役割を持っています。
しかし建物自体に軒や庇が少なかったり、無かったりすると外壁汚れが付きやすくなります。

水分の多い川沿いの建物は、躯体に湿気が溜まりやすいため、藻や苔が発生しやすくなります。
また、建物の周囲に雑木林などが近くにあると、苔などの胞子が風に乗って外壁まで飛んでくるので、外壁塗装に藻やコケが生えやすくなります。

同様に建物周囲に植栽があったり、日当たりや風通しの悪い場所も藻やコケが発生しやすくなります。

■　外壁塗装が汚れやすい場所　交通量が多い道路沿い

交通量の多い場所では自動車の排気ガスによる煤（すす）や粉じんが外壁につきやすく、汚れの原因となります。

■　シーリング材や軟質塩ビシートのブリード汚染

ブリードとは、シーリング材や塩ビ鋼板などに含まれる可塑剤が塗膜表面に滲み出てくることで、汚れが塗装面に付着する現象のことを言います。

ブリードによって、塗膜に含まれる樹脂と反応して黒ずんでしまったり、可塑剤で表面がベタベタしてしまうので、外壁塗装に汚れが付きやすくなります。

■　リシンやスタッコなどの外壁塗装仕上げ

リシンやスタッコ‥といった外壁塗装の仕上げは、一般的に使われる事が多いデザインサイディングと比べて、凹凸のある外壁になるので、凹凸面に汚れが付きやすくなります。
また外壁の凹凸面に湿気が溜まり、藻やコケが発生する原因となる事も頻繁にあります。

2.　外壁塗装汚れの防止対策

ここまでお伝え様に外壁が汚れてしまう原因は様々ですが、塗料の性能や構造的な対策によって、外壁汚れを軽減させる事はできます。

そこで3つの外壁塗装の汚れ防止対策をお伝えします。

■　外壁塗装　汚れの防止対策1. 　親水性や撥水性が高い塗料で塗装する

外壁塗料のカタログやパンフレットで親水性という単語を見た事はないでしょうか？
親水性とは何か簡単にお伝えしますと、水に馴染みやすい性質の事を言います。

親水性は水が粒状にならず、水が薄く広がり汚れの下から洗い流すような性質を持っています。

逆に撥水性は、水を弾いて、水が粒状（水滴）になって、外壁汚れをからめ取る性質があります。

■　外壁塗装　汚れの防止対策2. 　硬度の高い塗料で塗装する

外壁汚れは、汚れの種類にもよりますが、塗膜の表面に刺さる様に付着します。

ですから、外壁汚れを不着しない様にする為には、塗膜の表面が硬く、塗膜の密度が高い塗膜を形成する外壁塗料（シリコン、フッ素、無機など）は、外壁汚れの原因物質を弾き返して、外壁汚れを沈着させない優れた性質を持っています。

■　外壁塗装　汚れの防止対策3. 　笠木や水切り板を設置する

外壁汚れの構造的な対策として、笠木や水切り板の設置が挙げられます。

先にお伝えした通り、雨染み汚染は外壁に汚れを含んだ雨水が伝う事で発生します。

ですから、笠木を取り付けて天板に勾配を付けたり、水切り板を設置して外壁面に直接雨水を伝わせない事によって、早期の雨染み汚れを防止する事ができます。

3.　外壁塗装汚れの原因と対策について　まとめ

今回は外壁塗装の汚れの原因とその具体的な対策についてお伝えしました。

今回、コラムでお伝えしたかった事は、「低汚染性を謳う外壁塗料は汚れを付きにくくする機能を持っていますが、絶対汚れない訳ではない。」という事です。

外壁塗装の汚れやすさは、塗料の性能以上に立地や構造など周辺環境が大きく影響する事は、ここまでお伝えした通りです。

従って、どんなに耐汚染性が優れる外壁塗料であっても、雨水がいつも壁に伝う場所では汚れが残りやすかったり、雨が当たらない場所では親水性が発揮されず汚れが落ちないなど、外壁を塗り替えをしたばかりでも汚れてしまうケースが度々あります。

その様な事を理解した上で、お客様が信頼できる塗装業者に相談しながら、外壁塗装の計画を立てる事をおすすめします。

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コラム筆者
小林塗装　店主　小林ゆず

小林塗装の店主小林ゆずは、名古屋「塗装工事の専門店」小林塗装ホームページのコラムを作成しています。
塗装工事のエキスパートとして、外壁・屋根・室内‥塗装工事を検討している一般のお客様にとって分かりやすく、役立つ情報発信をいつも心掛けています。