外壁サイディングクリヤー塗装が白くなる不具合の原因｜小林塗装

塗装後すぐに、外壁サイディングクリヤー塗装が白くなってしまう原因

外壁をサイディングクリヤー塗り替えてから、そんなに期間が経っていないにも関わらず、サイディングクリヤーの一部が白くなっている建物はありませんか？

最近見かける一般住宅の窯業系サイデイングは石材調、磁器タイル調、木目調、砂壁調など工場で塗装された多彩な仕上げの製品が増えており、外壁のデザインをこだわって選ばれるお客様も多くなってきています。
それだけに、「外壁塗装を行う際には、外壁の見た目はできるだけ変えたくない。」などといったお客様からの要望をよく聞きます。

しかし、現場で作業する外壁塗り替えでは、工場塗装で生産されたデザインを現場塗装で再現する事は非常に困難なので、サイディングのデザイン性を維持させたい場合は、透明なサイディングクリヤー塗料を塗って、外壁建材自体の保護や既存の仕上げ塗装の退色や基材の脆弱化を防ぎます。

そんな外壁サイディングクリヤー塗料は、既存のデザインを活かせる仕上げにすることができる点では大変便利な塗料と言えますが、ちゃんとした施工方法で塗装しないと、クリヤー塗装した部分がすぐに白くなってしまう不具合がたまにあります。

外壁サイディングクリヤー塗装が白くなってしまう原因はいくつか考えられ
「外壁サイディングクリヤー塗料の塗り方が不適切で塗膜が部分的に薄くなっている」
「クリヤー自体がサイディングに密着しておらず、サイディング面からクリヤーが浮いてしまっている」などが考えられます。

外壁サイディングクリヤー塗装の不具合を調べて分かること

サイディングクリヤー塗料は、透明なので、塗装前の見た目を全く変えることなく、むしろデザインを際立たせる効果が期待でき、さらに塗装面を保護することもできます。
しかしサイディングクリヤー塗料は、透明なので透光性が高く、塗膜面の厚さが不均一だったり、経年劣化が不均一に進行すると、一部だけが白く見えてしまうことがあります。

こうしたサイディングクリヤー塗料を塗装した後、塗装面がすぐに白くなってしまった場合、不具合の原因を調べるために2つの方法で調査します。

まず不具合の原因を確認する為の触診調査は、塗装面を触った感触の違いで、塗膜厚が十分かどうかを確認していきます。

次に、セロファンテープを使ったサイディングクリヤー塗装の付着力試験を行います。
この試験は、クリヤー塗装面にセロファンテープを貼って剥がす事で、クリヤー塗装がセロファンテープに付着してこないかどうかを確認する試験です。
もし、この付着力試験でセロファンテープにクリヤー塗装が付着した場合、クリヤー塗装がちゃんとサイディング面に付着していないことが分かります。

このようにクリヤー塗装が白くなってしまった原因がはっきり分かれば、補修塗装や再塗装などといった適切な対応を取ることができます。

光触媒、超親水性など機能性の外壁サイディングクリヤー塗装は不具合が発生します

また、光触媒、超親水性など機能性サイディングにクリヤー塗装する場合は特に注意が必要です。
特に光触媒塗料が塗装された部分のサイディングクリヤー塗装は絶体ダメです。

なぜなら、透明な塗料を塗る事で光が透過してしまい、既存の光触媒機能が活性化することで、表層のサイディングクリヤー塗料を破壊して塗装を剥離させてしまうことがあるからです。
ですから、光触媒の外壁サイディングにクリヤー塗料を使用する場合は、既存の光触媒塗料をしっかりと除去してから塗装する必要があります。
ただし、光触媒塗料は基本的に透明なので、塗装のプロでも一体どのぐらい除去できたか、きちんと均一に塗装できているかは、かなり判断が難しいのが現実です。

また、光触媒塗装は現場塗装だけでなく、工場で光触媒処理が施された外装建材もありますので、製品カタログ、図面、仕上げ表などを見てしっかり確認する必要があります。

なお、経年によって汚染、劣化した外壁サイディングはクリヤー塗料ではデザインを復元させることはできません。

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