

外壁サイディング塗装 お役立ち情報
現在、日本国内の一戸建て住宅に使われている外壁材の約70%がサイディングと言われています。
「築年数が結構経っているけれど、サイディングを塗装した方がいいのかなぁ?」‥と思っているお客様も多いのではないでしょうか。
また、「そもそも、サイディングに外壁塗装って必要なの?」‥とお客様もいるかも思いますが‥‥
結論を先にお伝えしますと、「サイディングの外壁塗装は必要不可欠」です。
今回はそんな「外壁サイディングはなぜ塗装が必要なのか?」、「サイディングの塗り替え時期はいつなのか?」、「外壁サイディング塗装の費用は一体いくら掛かるのか?」‥という一般のお客様が気になる点を「名古屋の塗装店」小林塗装が分かりやすく、まとめてみました。
住まいの外壁材がサイディングのお客様は、ぜひご覧下さい。
- ・各外壁サイディング材のメンテナンスについて
- ・メンテナンスが必要な8つ劣化現象 , 注意点
- ・各外壁サイティング塗料の特徴
- ・外壁サイディングのシーリングと塗装の流れ
1. 外壁サイディングの耐用年数と塗り替え時期
一般的に、窯業系や金属系‥外壁サイディングの耐用年数は20~40年と言われていますが、いずれも定期的に外壁塗り替え‥のメンテナンスを行う必要があります。
サイディングには、窯業系・金属系(ガルバリウム鋼板、アルミ鋼板‥)・木質系・樹脂系といった種類があり、各サイディング材のメンテナンス周期・メンテナンス方法、サイディング耐用年数(サイディング自体の寿命)の目安は、下記の通りです。
1-2 窯業サイディング
窯業サイディングは、日本国内で最も使用されているサイディング材で、一般的に新築から8〜12年の間で外壁塗装によるメンテナンスが必要です。
窯業サイディングシーリングについては、8~15年程度でメンテナンスが必要です。
窯業サイディング自体の耐用年数は20〜45年程度です。
1-3 金属サイディング
金属サイディングは、耐候性に優れ、他の外壁材と比べて軽量で防水性が高いのが特徴です。
金属サイディングは、一般的に新築から10~18年の間で外壁塗装によるメンテナンスが必要です。
金属サイディングのシーリングは5〜10年程を目安に補修する必要があります。
また、傷や錆びが発生した場合はタッチアップ補修が必要です。
なお、金属系サイディング自体の耐用年数は25〜50年程度です。
1-4 木質サイディング
木質サイディングは、木材の自然な雰囲気を持ち 断熱性に優れる外壁材ですが、築4〜10年くらいの間で外壁塗装が必要で、その後も5~6年ごとに外壁塗装が必要です。
劣化の程度によっては同時にシーリング補修も必要です。
木質系サイディング自体の耐用年数は、15~40年程度です。
1-5 樹脂サイディング
樹脂サイディングは、塩化ビニル樹脂で作られており、耐久性が高く凍害‥にも優れているので、北海道、東北地方よく使われています。新築から約20年の間は、外壁塗装は不要です。
さらに樹脂サイディングは、素材同士を重ね合わせる「オープンジョイント工法」なので、シーリングのメンテナンスもほぼ不要です。
樹脂サイディングは自体の耐用年数は25~50年程度です。
「外壁塗装」や「シーリング(コーキング」には、外壁材や建物を守る「防水機能」があります。
メンテナンスを怠ると、サイディング材の劣化スピードが早まったり、雨漏りの原因となったりするので、適切な周期で点検・補修する事が大切です。
2. 外壁サイディング メンテナンスが必要な劣化症状
「外壁サイディング塗り替え時期はいつでしょうか?」それを知るためには2つの方法があります。
まず築年数から判断する方法です。一般に築8~15年がサイディング塗替えの時期と言われます。
もうひとつ、サイデイングの劣化状況による塗替え時期を判断するという方法があります。
ここでは劣化状況によって適切な塗替え時期を判断するため 「外壁サイディング 塗替え時期の目安」をお伝えします。
2-2 外壁サイディング塗装の色褪せ・変色
サイディングの色が褪せている・変色している場合、紫外線の影響によりサイディングの塗装が劣化しています。
緊急性の低いケースがほとんどですが、近い将来に外壁塗り替えを検討を視野に入れた方が良い時期と言えます。
2-3 外壁サイディングのチョーキング現象(白亜化)
外壁を手で触れると、手に白い粉が付く「チョーキング(白亜化)」と呼ばれる紫外線・熱・水分・風‥によって塗装面の表層樹脂が劣化する現象です。
サイディング表面の塗膜が劣化している為、外壁サイディング塗り替えが必要と言える状態です。
また、チョーキングは塗料中に分散した顔料、特に二酸化チタニウム‥の表面で起こる光触媒反応でラジカルが発生し、塗膜中の樹脂が加水分解されて起こる場合があります。
さらに塗装前に塗料が十分に撹拌されず原材料の分離や沈殿している場合(作業の不具合)や立地条件や使用条件に応じた耐候性のある塗料を用いていない場合(塗料の選定ミス)はチョーキングが発生しやすいです。
2-4 外壁カビ・コケ・藻の発生
サイディングに発生する、カビ・藻・コケは、日当たりが悪い所や、湿気の多い場所に発生しやすい、放置してしまうと「サイディング腐食」の原因となってしまいます。
そんなに繁殖していない場合は、スポンジで軽く擦って水洗いする‥といった対応で済みます。
しかし、カビ・コケ・藻の発生している面積が広範囲な場合は、プロの業者に洗浄してもらう事をおすすめします。
なお、カビ・コケ・藻が広範囲に発生している場合、サイディングの耐汚染性や防水機能が低下している可能性があるので、できるだけ早めに外壁サイディング塗装を検討する必要があります。
2-5 外壁シーリングの劣化
外壁の目地部分や、窓枠の周辺に使われている「シーリング材(コーキング材)」は、5〜10年程度で劣化してきます。
徐々に、肉痩せ・ひび割れ・剥離・破断・欠落するといった症状が出てきます。
金属サイディング、樹脂系サイディング‥サイディングの種類によっては目地にシーリング材を使用していない場合もありますが、どんなサイディング材でも窓枠周辺には各種シーリング材が使われます。
シーリング材には、防水機能、躯体の動きを吸収する‥大切な役割があるため、どのサイディング材であっても定期的に打ち替え、もしくは増し打ちといったメンテナンスが必要です。
2-6 外壁サイディング塗装が膨れている・剥がれている
外壁サイディングの塗装膨れは、塗膜の劣化、あるいはサイディング張り付け時の施工不良が原因である場合が多いです。
塗装が膨れた部分をそのまま放っておくと塗膜が剥がれてしまったり、膨れた塗膜の中に湿気や水分が溜まって、基材が腐食する原因になったりします。
塗膜の剥がれも放置してしまうと、サイディング材のひび割れや雨漏りが発生しやすくなるので、早めに塗装によるメンテナンスを行いましょう。
万一、外壁塗装で補修できないほど劣化が進行していると、重ね張り(カバー工法)‥の工事が必要になります。
2-7 外壁サイディングのひび割れ
窯業系サイディング表面に現れる「ひび割れ(クラック)」は、築10年前後のタイミングで発見されやすい劣化症状です。
窯業系サイディング材は、経年劣化してくるとサイディングに雨水を含んで膨張します。
また、サイディング自体が乾燥・収縮・膨張を繰り返していくうちに、特に釘やサッシ枠の周囲などを中心にひび割れが発生しやすくなります。
さらにサッシの重み・サッシの開け閉めによる振動・歪みによってひび割れが生じる事もあります
サイディングに発生したひび割れをそのまま放置していると、サイディング表面から内部に雨水が染み込んでしまう危険性があるので、早めに補修材やシーリング材で埋める補修が必要です。
また美観保持やクラック補修のため、それに併せて外壁塗装を行う事をおすすめします。
2mm以上の太いひび割れがサイディング面に発生している場合は、今すぐに補修が必要なほど劣化が進んでいるので、専門業者に調査してもらう必要があります。
ひび割れの症状がひどい場合、重ね張り(カバー工法)や張り替え‥の大規模な修繕工事が必要になってしまいます。
2-8 外壁サイデイング釘(ビス)の浮き
先にお伝えした様に外壁サイディング材は、気温や湿度など気候に合わせて収縮・膨脹を繰り返し、反ったり浮いたりします。
この動きに耐えられなくなると、サイディング材を留めている釘が浮いてきてしまいます。
釘やビスを打ち直した上で、外壁材周辺の補修も必要です。
ちなみに、サイディング材が変形している事が原因で、釘が浮いてしまう場合もあります。
こういった場合は、釘だけを留めても、またすぐに浮いてきてしまうので、サイディングが一体どの様な状態かしっかりチェックする必要があります。
2-9 外壁サイディングの反り・浮き・割れ・欠損
サイディング材の浮きや反り‥いった変形は、経年劣化や新築の際に釘やビスを打ち忘れた事‥が原因で起こります。
症状が軽ければ、ビスで固定し、外壁補修材やシーリング材を使って直す事ができます。
サイディングの反りや浮きをそのまま放置していると、サイディングの隙間から雨水が浸入し、下地や建物内部の腐食に繋がります。
反りが進行すると末期状態に近くなり、サイディングの張り替えや雨漏り修繕‥大規模な工事が必要なります。
ですから、サイディングの浮きや反りを見つけたら、なるべく早めに業者に見てもらう必要があります。
また、サイディング材が割れている、若しくは欠けている場合も、雨水が染み込む原因となるので、早めに業者に修繕してもらう必要があります。
サイディングの割れている範囲が大きい場合は、サイディング材自体の張り替えが必要になる可能性があります。
実際にどういった施工方法が適しているかは、プロによる調査で判断してもらう事も重要です。
貴重なお住まいを守る為にも、ご自身で「部分的に補修するだけでOK」と決めてしまうのではなく、サイディング外壁の知識やメンテナンス経験のある業者に、きちんと見てもらう事をおすすめします。
3. 外壁サイディング塗装・補修費用相場
一般住宅の「外壁塗装」や「コーキング(シーリング)の補修」「部分張り替え」などの工事の価格帯・ポイントについてお伝えします。
- ■ 外壁塗装 約60~150万円
(使用する塗料のグレード・作業内容によって塗装費用が異なります。) - ■ シーリング打ち替え 約13~20万円
- ■ シーリング増し打ちの場合は、約9~15万円
- ■ サイディング部分張り替え 約10〜35万円
- ■ 建物全体 サイディング重ね張り(カバー工法) 約130~220万円
- ■ 建物全体 サイディング張り替え 約190~260万円
なお、いずれの工事も基本的に「諸経費」と呼ばれる費用が掛かります。
(諸経費は業者によって異なりますが、約1~5万円という場合や、工事金額の3~5%と予め設定されているケースがあります。)
また資材運搬費・下地調整費用・廃材処分費‥が別途費用として掛かるケースや、一緒に軒天井などの塗装をした方が効率的な場合もあります。
高所作業が必要な際には、足場の費用も8~15万円ほどプラスされます。
3-2 外壁サイディング塗装費用と耐用年数
次に外壁サイディング塗装のざっくりとした費用の内訳をお伝えします。
【サイディング塗装の費用内訳】
外壁サイディング塗装は、塗料の品質や作業内容によって値段が大きく左右されるため、価格帯に幅があります。
外壁塗装費用の他には、高圧洗浄費・下地調整費・養生費・廃材処分費なども発生します。
- ■ 外壁塗装費用 1㎡=1,200(アクリル)~4,500円(無機)
(使用する塗料の種類、作業内容によって価格が大きく変動します。) - ■ 高圧洗浄費用 1㎡=約200~500円
- ■ 養生費用 1㎡=約240~300円
最終的には、足場費用などもプラスされ、合計で約60~180万円のコストがかかります。
ちなみに使用する塗料の金額が高いほど、外壁塗装の性能が向上します。
4. 代表的な外壁サイディング塗料 塗装価格・耐用年数
代表的な外壁サイディング塗料であるアクリル、ウレタン(ポリウレタン・アクリルウレタン)・シリコン(アクリルシリコン)・ラジカル制御(アクリルベース・シリコンベース)・フッ素・無機の価格・耐用年数をお伝えします。
4-2 無機塗料
無機塗料は、耐候性・耐汚染性の高さにおいて、2022年の時点で最高レベルの外壁塗料です。
長期間に渡って変退色、艶引けがなく、不燃性・可とう性を持ち合わせています。
外壁サイディングのッ無機塗装1㎡あたり相場価格は2,900~4,500円程度で、外壁塗装のみの一般的な費用は45~60万円程度です。
無機塗料の期待耐用年数は、18年以上です。
4-3 フッ素塗料
フッ素塗料は、シリコン樹脂より結合力が強く、太陽光や紫外線に強いので、長期間に渡って変退色、艶引けがありません。
フッ素塗料は、以前よりも流通価格が下がってきたので頻繁に外壁サイディング塗装で使用されるようになってきました。
外壁サイディングのフッ素塗装1㎡あたり相場価格は2,700~3,500円程度で、外壁フッ素塗装のみの一般的な費用は40~45万円程度です。
フッ素塗料の期待耐用年数は、15~20年位です
4-4 ラジカル制御塗料
ラジカル制御塗料は、現在最も人気がある外壁塗料で、サイディング塗装に使われるラジカル制御塗料は、アクリル樹脂がベースなったものとアクリルシリコンがベースになった2種類があります。
ともに耐汚染性、耐候性が優れ、価格と機能のバランスが良い塗料と言えます。
外壁サイディングのラジカル制御塗装1㎡あたり相場価格は1,850~2,400円程度で、外壁塗装のみの一般的な費用は30~40万円程度です。
ラジカル制御塗料の期待耐用年数は、13~15年位です。
4-5 シリコン塗料
シリコン塗料は、耐汚染性が優れる外壁サイディング塗装の施工実績が最も豊富な価格と機能のバランスが良い最も普及している外壁塗料と言えます。
外壁サイディングのシリコン塗装の1㎡あたり相場価格は1,600~2,200円程度で、外壁塗装のみの一般的な費用は25~35万円程度です。
シリコン塗料の期待耐用年数は、10~13年位です。
4-6 ウレタン塗料
ウレタン塗料は、15年以上前は頻繁に使用されていましたが、最近ではほとんど使用されていません。
ただし、鉄部や木部の塗装では現在でも頻繁にウレタン塗料が使用されています。
アクリル塗料と同様、コストが抑えめで定期的に塗替えを楽しみたい方におすすめです。
外壁サイディングのウレタン塗装の1㎡あたり相場価格は1,300~1,800円程度で、外壁塗装のみの一般的な費用は22~30万円程度です。
ウレタン塗料の期待耐用年数は、8~12年位です。
4-7 アクリル塗料
アクリル塗料は、発色が良く、耐アルカリ性が優れています。材料コストが最も安いので、頻繁に外壁塗替えを楽しみたいお客様におすすめの塗料です。
外壁サイディング塗装の1㎡あたり価格は1,200~1,400円で、外壁塗装のみの一般的な費用は20~25万円程度です。
アクリル塗料の期待耐用年数は、4~6年くらいです。
4-8 主なサイデイング用下塗り塗料
■ カチオンシーラー
カチオンシーラーは、下塗の適用範囲が広い、耐アルカリ性・密着力が優れた水性タイプのシーラーです。
経年劣化が少ないアクリル系、ウレタン系、弾性系塗膜のサイディング塗り替えに適しています。
ただし、既存の塗膜が親水性系、フッ素系、無機系、光触媒‥「難付着サイディング」には適しません。
カチオンシーラーには、半造膜タイプ、浸透型タイプがあります。
色はクリヤータイプと白があり、サイディング下地の状況によって選択します。
■ エポキシシーラー
エポキシシーラーは、下塗の適用範囲が広い、耐アルカリ性・密着力・素地補強効果が優れたシーラーです。
経年劣化が著しいサイディング塗り替えに適しています。
エポキシシーラーには、溶剤タイプ(1液・2液)、弱溶剤タイプ(1液・2液)、水性タイプ(2液)、半造膜タイプ、浸透型タイプ‥大変多くの種類があります。
色はクリヤータイプと白があり、下地の状況によって選択します。
なお、既存の塗膜が親水性系、フッ素系、無機系、光触媒‥「難付着サイディング」にはセラミックが配合されたエポキシシーラーを使用する必要があります。
■ サイディング用サフェーサー
サイディング用サフェーサーは、シーラーに比べ、粘度が高く、充填顔料が多く配合された窯業サイディング用に開発された下塗り材です。
ヘアークラックや、表面の荒れ‥傷みがある窯業サイディング下地の修復も兼ねた下塗り材です。
サイディング用サフェーサーには、水性1液型、水性2液型、弱溶剤1液型などがあります。
ただし、既存の塗膜が親水性系、フッ素系、無機系、光触媒‥「難付着サイディング」には適しません。
■ エポキシ錆止め
エポキシ錆止めは、金属サイディングの下塗りに適したエポキシ樹脂に防錆顔料を加えたもので、付着性、防食性、耐久性に優れ、防錆効果が高いのが特徴です。
エポキシ樹脂は素地の内部へ浸透し、脆弱な素地を補強する効果を持ち、塗り替えや新築工事で最も使用されている錆止め塗料です。
色は白、グレー、黒、赤錆、クリーム‥があり、上塗り塗料の色によって選択します。
エポキシシーラーには、溶剤タイプ(1液・2液)、弱溶剤タイプ(1液・2液)、水性タイプ(2液)があります。
現在最も使用されている錆止め塗料です。
■ 木部用エポキシ下塗り材
木部用エポキシ下塗り材は、肉持ち感が良くの目止め用に効果を発揮します。
エポキシ樹脂塗料であるため、優れた密着性を発揮します。
木部用エポキシ下塗り材の色は白、黒、赤錆、クリーム‥があり、上塗り塗料の色によって選択します。
【サイディング外壁塗料と塗装価格について 注意事項】
■ 同じグレードの塗料でも、メーカーや塗装仕様が違うと、耐用年数や費用も違ってきます。
■ 外壁塗装の耐用年数は、外壁下地の状態、塗装仕様、作業精度、建物周辺の気候、温度、周辺環境‥によって変化します。
■ 記載の費用は足場費用、外壁塗装費用、雑費を含めた外壁のみを塗装した場合の目安です。
■ 2,023年の外壁サイディング塗装の相場価格につきましては、近年の石油価格の高騰、コロナによる世界マーケットの混乱、国内流通価格の高騰、ウクライナ情勢による物価高騰‥によって著しく変動していることをご了承下さい。
また外壁の劣化具合によって、塗装工事では対応できない場合、張り替え(既存サイディングボードを撤去して、新しいサイディングを張る事)や重ね張り(既存サイディングボードの上から、新しいボードを張る事)というメンテナンス方法を行う場合もあり、外壁塗装よりも大幅に費用が掛かってしまう可能性があります。
外壁サイディング塗装は、工事費用だけで決めるのではなく、「何年後に、再度塗り替える必要があるか?」‥費用対効果も考慮した上で、最適な塗料を選ぶ事が大切です。
お客様の住まいには、一体どの様な塗料が合っているのか?‥施工実績が豊富なプロの業者に提案してもらうと良いかと思います。
5. 外壁サイディング シーリングの補修費用と耐用年数
シーリング(コーキング)材は、窯業系や金属系などのサイディングボードの「ジョイント部分=つなぎ部分」に使用されています。
また窓枠などサッシの隙間にも、シーリング材が充填されています。
シーリング材には、防水性・応力緩和・気密性向上‥大切な役割があるので、シーリングが劣化してきたら早めに補修する必要があります。
サイディングの種類、目的によって、ノンブリードウレタン、変成シリコンなどといったシーリング材を充填します。
シーリング部分の主な補修の方法は、次の2種類の工法があります。
5-2 外壁シーリング 目地・サッシ枠の打ち替え
サイディング目地、サッシ枠のシーリング「打ち替え」に掛かる費用は、1m=約900~1,200円程度になります。
シーリング工事の際に必要となる費用の合計は約15~20万円(足場が必要な場合は、さらに+15~20万円)とやや高く、作業にも手間が掛かりますが、その分しっかりとメンテナンスできるという大きなメリットがあります。
5-3 外壁シーリング 目地・サッシ枠の増し打ち
一方、「シーリング増し打ち」に掛かる費用は、1m=約500~900円程度です。
当然ですが、増し打ち工事は打ち替え工事よりも費用が安くなります。
総額で約12~17万円(足場費用が掛かる場合、+13~20万円)になる事が多いです。
以前の経年劣化したシーリング材が増し打ちしたシーリング材の下にそのまま残っているので、打ち替え工事よりも耐久性に劣るというデメリットがあります。
また、増し打ちしてから3~4年で再び劣化してしまう事もたびたびあります。
【 外壁シーリング 打ち替え・増し打ちどっちが良いの?】
「外壁のシーリングは、打ち替え・増し打ちどっちが良いの?」‥といった質問をたびたび受けますが、基本的にシーリング打ち替えと外壁塗装の同時施工する事をおすすめします。
なぜなら、シーリングは打ち替えを行なえば、通常10~15年前後は持つからです。
そうする事で外壁全体を維持しやすく、足場費用の節約にもなるからです。
ただし「シーリングのみ劣化していて、外壁はキレイ」‥という場合には、打ち替えと増し打ちのどちらが適しているか、外壁塗装業者と相談して決めると良いかと思います。
6. 外壁サイディング塗装の流れ
では実際に外壁サイディングの塗替えを外壁塗装業者に依頼した場合、一体どのくらいの日数を必要なのか、ざっくり分かりやすくお伝えします。
- ■ 1日目 足場仮設及び養生ネット張り
- ■ 2日目 高圧洗浄
- ■ 3日目 シーリング撤去
- ■ 4日目 シーリング打ち替え
- ■ 5日目 シーリング養生期間(シーリング材をしっかり硬化させます。)
- ■ 6日目 シーリング養生期間・外壁塗装の養生作業
- ■ 7日目 外壁塗装(下塗り)
- ■ 8日目 外壁塗装(中塗り・上塗り)
- ■ 9日目 手直し・仕上り確認
- ■ 10日目 足場解体・清掃・完工
※ 現場により作業の順序が前後したり、雨や雪の影響を受けた場合は工期が延長する事もあります。
※ 上記予定表につきましては外壁のみを塗装した場合です。
7. 外壁サイディングのメンテナンス方法について
外壁サイディングは、お客様自身でも定期的なメンテナンスを行って、サイディングの美観を長持ちさせる事ができます。
外壁塗装やシーリング工事が完成したら、なるべく定期的にメンテナンスをしましょう。
7-2 サイディングのメンテナンスは、水洗いがおすすめ
外壁サイディングのメンテナンスでおすすめする方法は「水洗い」です。
サイディングに発生するシミや腐食の主な原因は、表面に付着したホコリや油などです。
このような汚れを落とす為に、水道水やウェスなどを使ってサイディング全体を優しく水洗いします。
水洗いで落ちない汚れは、中性洗剤を付けたスポンジで優しく水洗いしましょう。
その際、サイディングをゴシゴシ強く擦ると表面の塗膜が傷付いてしまうので、注意して下さい。
サイディングを洗う目安は、一般的な住宅地にある建物でしたら、年に1、2回で十分です。
工業地帯や海浜地帯などにお住まいの場合は、排気ガスや潮風の影響を受けてしまう可能性があるため、年に3、4回は水洗いを行いましょう。
7-3 サイディングに高圧洗浄機を使用してはダメです。
サイディングの汚れが水洗いで落ちない場合、家庭用の高圧洗浄機を使えば良いのでは?‥と考えるお客様もいるかと思いますが、外壁塗装のプロの立場で考えますと、基本的に一般のお客様がサイディングを高圧洗浄する事はおすすめできません。
高圧洗浄をおすすめできない理由は、高圧洗浄機の使用方法を誤ると、サイディングの表面がまだらになってしまったり、サイディングボードに傷や凹み‥ができたり、せっかくの塗装が剥げ落ちたりというトラブルが起きてしまいます。
また、ひび割れている部分やコーキングが傷んでいる所に大量の水をかけてしまうと、建物の内部へ浸水するリスクもあります。
特に経年劣化した、窯業サイディング、ガルバリウム鋼板などの金属系サイディングや木質系サイディングは、高圧洗浄は行わない様にしましょう。
そして窯業系サイディングの場合、築年数が浅く、経年劣化が見られない場合、気を付けながらでしたら、高圧洗浄する事はできますが、基本的に行わない事をおすすめします。
どうしてもお客様自身で窯業系サイディングを高圧洗浄したい場合は「長時間、一ヶ所に水を掛け続けない」、「劣化症状のある部分には水を当てない」といった使い方を心掛けて下さい。
樹脂系サイディングに関しましては、軽いホコリは水できれいに落とせますが、万一藻やカビが発生した際には、高圧洗浄機で洗う事ができます。
もし、今後の日常的なサイディングのメンテナンスについて不安な点があれば、外壁塗装や補修工事の際、専門業者に相談すると安心できるかと思います。
8. 【2022年】外壁サイディング塗装 お役立ち情報 まとめ
外壁サイディング塗装 お役立ち情報をざっくりとまとめました。
1. 外壁サイディングは、いつぐらいに、どんなメンテナンスをする必要がありますか?
サイディングの素材が、窯業・金属・木質・樹脂系のいずれかによって差はありますが、新築から8年~15年に一度くらいのペースで「シーリング補修」や「塗装」を行う事が大切です。
また、2~3回目のメンテナンスは、前回行なった修繕内容によって修繕時期が変わってきます。
2. 外壁サイディングに一体どの様な劣化症状が現れると、メンテナンスが必要ですか?また、その際にはどんな補修工事が必要になりますか?
主に「外壁の色褪せ・変色」、「チョーキング」、「外壁シーリングの劣化」や「カビ・コケ・藻の発生」「ひび割れ(クラック)」「釘(ビス)の浮き」といった症状が見られる状態がサイディングのメンテナンス時期と言えます。
3. 外壁サイディングの「外壁塗装」や「シーリングの補修」といった工事は、どのくらいの費用が掛かりますか?
劣化具合や施工範囲にもよりますが「外壁塗装」は60~180万円、「シーリングの打ち替え」は15~20万円、「シーリングの増し打ち」は12~17万円程度です。
ただし「足場仮設の費用」や「諸経費」‥が別途必要な場合があるので、外壁塗装総額については業者に見積書を作成してもらった上で確認する事が重要です。
今回は、外壁サイディングを長持ちさせるためのポイントをまとめました。
サイディングを長持ちさせる結論は、適切な時期にしっかりと外壁塗装する事が、外壁のひび割れの発生や雨水の浸入を防ぎ、住まいの寿命を延ばし、住まいの美観を守る事ができると言えます。
外壁サイディング塗装の事なら、小林塗装にお任せ下さい。
名古屋市周辺で、高品質なサイディング外壁塗装を検討中のお客様は、ぜひ小林塗装にご相談下さい。
いつも安心、お値打ち価格の外壁塗装を行っています。
外壁塗装・屋根塗装の調査とお見積りは無料です。お気軽にお問い合わせ下さい。
コラム筆者
小林塗装 店主 小林ゆず

小林塗装の店主小林ゆずは、名古屋「塗装工事の専門店」小林塗装ホームページのコラムを作成しています。
コンテンツを執筆する際には、塗装工事のエキスパートとして外壁・屋根‥塗り替え工事を検討している一般のお客様にとって分かコラムりやすく、役立つ情報発信をいつも心掛けています。
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