

外壁塗装「艶有り」と「艶消し」の違い
外壁塗装をする際の塗料は「艶消し」「3分艶」「5分艶」「7分艶」「艶有り」の5段階から選ぶことができます。
外壁塗料の「艶有り」と「艶消し」を比べた場合、見た目や機能面にはどのような違いがあるのでしょうか?
また、5段階のうちどのタイプを選べば良いのでしょうか?
そんな外壁塗装の艶について「名古屋の塗装店」小林塗装が塗料選びでお悩みのお客様に分かりやすくお伝えします。
- ・塗料の「艶」とは?
- ・艶の有無で外壁の見た目が変化
- ・建築塗料の艶は5段階あります
- ・艶有り塗料と艶消し塗料どっちが良いの?
1. そもそも、塗料の艶って何?
ペンキ? そもそも、塗料の艶って何?
外壁塗料の多くには「艶有り」と「艶消し」があって、どちらを選ぶかによって外壁の見た感じが大きく変化します。
それでは、具体的にどのような差があるのでしょうか? まずは基本的なポイントをお伝えします。
2. 外壁塗装は、艶の有り、無しで見た目が大きく変わります
建物の外壁を見た時、塗装の艶に違いを感じたことはありませんか?
ピカピカした外壁もあれば、その一方で艶の無い落ち着いた印象の外壁もあります。
外壁の見た目にこのような差が表れる理由は、塗料の種類には「艶有り」と「艶消し」があるからです。
外壁塗装に艶有り塗料を選ぶとピカピカ輝いた外壁になり、艶消し塗料にすると光沢の少ない落ち着いた感じの外壁塗装に仕上がります。
とはいえ、お客様は外壁塗装の際に艶有り塗料か艶消し塗料かのどちらかしか選べない訳ではありません。
次で詳しくお伝えしますが、最近では外壁塗料の艶の度合いは5段階から選べるものが多くあるため、艶有り塗料と艶消し塗料の中間を選択するという方法もあります。
先にもお伝えしたように外壁塗料の艶には5段階あって、どの艶感を選ぶかによって、塗装の光沢度が大きく変わります。
艶有り塗料と艶消し塗料の中間とは?
外壁塗料の艶には「艶消し」「3分艶」「5分艶」「7分艶」「艶有り」の5段階があり、一番光沢度が低いものが「艶消し」になります。
「3分艶」「5分艶」・・・と進むに連れて光沢度が上がっていき、最もピカピカして見えるのが「艶有り」です。
塗料の「艶消し」と「艶有り」の違いには、明確な基準はありません。
しかし、おおよその目安はあります。
塗料の場合、艶消し塗料の光沢度は5以下で、艶有り塗料の光沢度は70以上と定義されており、3分艶、5分艶、7分艶はその中間の数値となります。
光沢度5と70では、外見的な差が大きいので一目で分かるかと思います。
光の反射率で表すと、「艶消し」は5%以下、「3分艶」は10%以上20%以下、「5分艶」は30%以上40%以下、「7分艶」は55%以上65%以下、「艶有り」は70%以上となります。
なぜ、同じ塗料でも艶の度合いに差が出るのでしょうか?
その理由は、人の目に入ってくる「光の量」にあります。
艶あり塗料を使用した場合、外壁は光を正反射するため目に飛び込んでくる光の量が多くなり、輝いて見えるのです。
逆に艶消し塗料を使用した場合は外壁が光を乱反射するため、目に飛び込んでくる光の量が少なくなり、眩しく見えないという仕組みになっています。
3. 外壁塗装 艶有り塗料と艶消し塗料の違いについて
次に艶有り塗料と艶消し塗料の違いについて、外観と機能の2つの面から、それぞれのメリット、デメリットについて分かりやすくお伝えします。
■ 艶有り塗料のメリット
外壁塗装に艶有り塗料を使うと、光沢があるのでピカピカ輝いて見えます。
外壁材がサイディングでしたら、凹凸の模様が一段と強調されます。
また、艶有り塗料は艶消し材(フラットベース)を混ぜられていないため、塗料が本来持つ性能をそのまま発揮することができます。
また塗料の種類が豊富なので様々な場所で使用できます。
■ 艶有り塗料のデメリット
艶有り塗料は最初は光沢があるものの、年月の経過とともに艶は消えていきます。
光沢がいきなり消える訳ではありませんが、徐々に「艶消し」のような状態に近付いていくと考えておきましょう。
また、お客様によっては艶有り塗料が「目立ちすぎる」「眩しすぎる」と感じられることがあります。
感じ方は人それぞれなので、「外見的に何の問題もない」と感じている人もいれば、逆に「ピカピカしすぎて、何だか気になる」という人もいます。
もし、お客様が艶有り塗料を使うべきかどうか迷った場合は、業者に頼んで実際の塗装現場を見せてもらいましょう。
艶有り塗料を使った外壁と艶消し塗料を使った外壁を見比べることで、事前に外見的な仕上がり具合の違いを知ることができます。
■ 艶消し塗料のメリット
外壁に艶消し塗料を使うと、高級感のある落ち着いた仕上がりになります。
周囲の景観と比べても、自然に溶け込んで見えます。
また、艶を抑えたい場合は、艶消しだけでなく「3分艶」「5分艶」など自分の好みに応じて調整することができます。
■ 艶消し塗料のデメリット
艶有り塗料と比べた場合、艶消し塗料は耐候性で劣ります。
というのも、ほとんどの艶消し塗料は艶有り塗料の中に艶消し材を添加して作られているためです。
樹脂の物性を低下させる艶消し材が混ざっている分、機能性に影響が出てしまいます。
耐候性が低いと外壁塗装の耐用年数が短くなる可能性が高いため、塗料選びにおいては重要なポイントの一つと言えます。
また、塗料の艶を少なくするほど艶消し材(フラットベース)の量が多くなり、その分耐候性が低くなります。
性能を比較すると、艶有り>7分艶>5分艶>3分艶>艶消しの順番で耐候性が下がっていきます。
しかし最近では、紫外線吸収剤や光安定剤などラジカル制御材を艶消し外壁塗料に添加することで耐候性の低下をカバーすることができます。
4. 外壁塗装の艶有りと艶消し 耐候性にはどれくらいの差があるの?
では、具体的に艶有りと艶消しでは、耐候性はどれくらいの差が出るのでしょうか?
この点についても明確な定義はありませんが、一般的には、7分艶塗料で艶有り塗料の耐候性の7割ほど、3分艶塗料で3割くらいと言われています。
先にも少しお伝えしましたが、ラジカル制御などといった新しい技術が開発されているため、元から艶消し塗料として開発された高性能な塗料も販売されていますが、塗料自体新しいだけに施工実績が少なかったり、販売価格が高かったりしますので、汎用塗料の場合は、艶あり塗料に艶消し材を入れて艶消し塗料にしているケースが多いです。
5. 外壁塗装では、艶あり、艶消しどっちを選べばいい?
艶有り塗料と艶消し塗料のどちらを選んでも、それぞれメリット・デメリットがあります。
ですから外壁塗装を検討する際には、塗装業者と相談しながら、お客様の住まいにふさわしい外壁塗料を選びましょう。
ここでは、外壁塗料を選ぶ際のポイントについてまとめました。
6. 艶あり、艶消し、外壁塗装の耐候性と外見のバランスについて
ピカピカした光沢のある外壁を求めるなら艶有り塗料を、素材感を生かした外壁を求めるなら艶消し塗料をおすすめします。
ただし、これは外見を重視する場合の話です。
機能性を重視するなら、塗料の性能をそのまま生かせる艶有り塗料の方が良いかと思います。
とは言いましても、元々の外壁の色や外壁材のデザインによっては、艶有り塗料が似合わないこともあります。
また、人によっては落ち着いたイメージの外壁に仕上げたいというお客様もいるかと思います。
このように外壁塗装で艶有り塗料を使った結果、外壁がピカピカして何だかイメージと違ってしまう可能性も考えられるので、迷った場合は自分一人で決めず、事前に塗装業者に相談することをおすすめします。
塗装業者は「塗り板見本(実際に塗料を塗った板)」を持っているので、見本板を見ながら決めると、実物とイメージとの差異が少なくなるかと思います。
最近では、機能面と外見のバランスをとって、3分艶~7分艶あたりを選ぶという選択肢もあります。
但し、沿岸部、工業地帯、温泉地帯、鉄道の近隣、交通量が多い地域は、様々な環境に対する抵抗力が優れる艶有り塗料を選ぶことをおすすめします。
7. 外壁塗装の艶あり・艶消しは、表現の違いに注意しましょう
業者と打ち合わせする際には、言葉による表現の違いにも気を付けましょう。
このコラムでは、塗料の種類を艶の有無によって「艶有り」「7分艶」「5分艶」「3分艶」「艶消し」の5種類に分けていますが、業者によっては別の言い表し方をする場合もあります。
例えば、7分艶の塗料を「3分艶消し」と言うケースもあるので、お客様と業者の間で艶消しの度合いの表現に間違いがないか、外壁塗装を行う前に再度確認しておくと安心できるでしょう。
8. 外壁塗装「艶有り」と「艶消し」の違い まとめ
艶有り塗料と艶消し塗料を比べた場合、単純に耐候性だけで比較すると艶有り塗料の方が優れていると言えます。
とはいえ、外壁塗料の光沢度が高すぎると「ピカピカして目立つ」というイメージを持つ人もいるため、その場合は艶を少なくすることで落ち着いた外観に仕上げることができます。
ですから、最近の外壁塗装では機能と外観のバランスを考え、塗料の光沢度を抑えた5分艶~7分艶あたりを選ぶことをおすすめします。
建物の雰囲気を重視する場合は、3分艶をおすすめしています。
なお、先ほどもお伝えしましたが、沿岸部、工業地帯、温泉地帯、鉄道の近隣、交通量が多い地域は、様々な環境に対する抵抗力が優れる艶有り塗料を選ぶことをおすすめします。
外壁塗装の艶に関することなら、小林塗装に相談ください。
艶にこだわった外壁塗装のことなら、小林塗装にお任せください。
当店は、2003年の創業以来、建物のテイスト、お客様の好み、周辺環境に応じた最適な外壁塗装の艶を提案しています。
外壁塗装の調査、見積りはもちろん無料です。お気軽にお問い合わせください。

コラム筆者
小林塗装 店主 小林ゆず
小林塗装の店主小林ゆずは、名古屋「塗装工事の専門店」小林塗装ホームページのコラムを作成しています。
塗装工事のエキスパートとして、外壁、屋根、室内など塗り替え工事を検討している一般のお客様にとって分かりやすく、役立つ情報発信をいつも心掛けています。
このコラムは役に立ちましたか?
このページに関連するコラムはこちら