金属系サイディングボード・トタン外壁の特徴について
金属系サイディングボード外壁の特徴
金属サイディングとは、成型・エンボス加工された金属板と裏打材によって構成された乾式工法の外壁材の事です。
特に軽量・断熱・ひび割れ防止・防水性・凍害防止等に優れる外装建材です。
現在、金属サイディングの素材では、ガルバリウム鋼板というアルミや亜鉛を鉄に被覆させ、鉄を守る鋼板が多く普及しています。ガルバリウム鋼板は、従来からあるトタン板よりも高い耐久性と耐汚染性を持っています。
金属サイディング最大の特徴は、非常に軽量な点です。その重量は、平均12〜23kg/3.3㎡程度で、窯業系サイディング外壁材と比べて、約3分の1程度の重さです。
軽い外壁材といわれるALCパネルと比べても約5分の1と圧倒的な軽さです。
また、金属サイディングは、地震の揺れなどによる変形に柔軟に対応する為、ひび割れや脱落にも強い外装建材と言えます。
金属サイディングは、外壁材の中でもトップクラスの断熱性を持った外壁材で、モルタルと比べると約50倍、窯業系サイディングと比べても、約5倍の非常に優れた断熱性能を持ち、冷暖房費が節約する事が期待できます。
更に金属サイディングは、金属板との間に精度の高いジョイント部分が作られているので、非常に優れた防水性があり、寒冷地でも凍害の心配がありません。
また、窯業系サイディングボード程ではありませんが、高度な加工も可能な為、金属特有の質感を活かしたモダンな模様やシャープなデザインの製品があります。
最近、一般住宅の外装で、モダンなテイストが流行しており、金属ならではのシャープなストライプ模様の金属サイディングが頻繁に使用されています。
トタン外壁の特徴
トタンとは、亜鉛メッキ鋼板のうち、主に建築資材として使われているものを言います。
亜鉛鉄板、亜鉛鍍鉄板(あえんてっぱん)等と呼ばれる事もあります。
トタンの語源は、ポルトガル語のTutanaga(亜鉛)と言われています。主に建造物の屋根や外壁、塀に用いられ、雨樋等に使われています。
JIS G 3316に「鋼板製波板の形状及び寸法」が規定され、軟鋼板に亜鉛メッキしたもの、波板1号(大波)と波板2号(小波)が種類に挙げられています。
トタンの波板の大きさは様々ですが、波付け前の標準幅が914mm、標準長さが1829mm、厚さは0.27mm~0.4mmのものが国内では標準的なトタン板として流通しています。ただし、7尺~10尺サイズのトタン板もあります。
金属系サイディングボード・トタン外壁の種類について
金属系サイディングボード外壁の種類
スチールボードサイディング

スチールボードサイディングとは、サイディング表面に表面処理鋼板(防食性)を使用し、芯材として石膏ボード、ロックウール化粧吸音板等を貼り合わせたものです。
スチールフォームサイディング

スチールフォームサイディングとは、サイディング表面に表面処理鋼板(防食性)を使用し、芯材として硬質プラスチックフォームを接着させたものです。
アルミ合金フォームサイディング(ガルバリウム鋼板)

アルミ合金フォームサイディングとは、サイディング表面にアルミニウム合金塗装板を使用し、芯材として硬質プラスチックフォームを接着させたものです。
ステンレスボードサイディング

アルミ合金フォームサイディングボードとは、「ガルバニウム鋼鈑」とも呼ばれ、サイディング表面に塗装ステンレス鋼板を使用し、芯材としてせっこうボード、ロックウール化粧吸音板等を貼り合わせたものです
ステンレスフォームサイディング

アルミ合金フォームサイディングボードとは、「ガルバニウム鋼鈑」とも呼ばれ、サイディング表面に塗装ステンレス鋼板を使用し、芯材としてせっこうボード、ロックウール化粧吸音板等を貼り合わせたものです。
金属系サイディングボード外壁の種類について
波トタン(大波・小波)

波トタンの小波タイプは、昭和時代の一般住宅によく使われている外壁材です。大波タイプのトタンは、倉庫等の外壁に使用されています。共に強度が高く、お値打ち価格の経済的なトタン板と言えます。また、塗りやすい形状なので、塗り替えも簡単に行う事ができます。波トタンを塗り替える際にはトタン釘の周りは、錆止めの拾い塗りを行い、防食性を高める必要があります。
角波トタン

角波トタンは、工場、倉庫、店舗等の外壁によく使われます。強度が高く経済的なトタン板です。塗り替え時は、塗り継ぎ部分に注意する必要があります。
スパンドレールトタン

スパンドレールトタンは、ビス部分・釘頭が隠れたユニークな形状のトタンです。外壁や看板、エントランス天井、ガソリンスタンドの天井等に用いられています。塗り替え時は、若干塗装しにくい形状なので、塗り継ぎ部分や塗り忘れに注意して塗装する必要があります。
リブ波トタン

リブ波トタンは、最近では、外装材に使われる事が少なくなりましたが、和風住宅の外壁材として頻繁に使用されています。リブ波トタンの外壁塗り替え時は、釘部分のカスレや塗り継ぎ斑が出やすいので、注意して塗装する必要があります。