金属系サイディングボード・トタン外壁塗装を成功させるコツ｜名古屋市小林塗装

1.外壁材の種類と状態の確認

トタン・金属サイディングの塗装を行う際には、必ず外壁材の種類（素材若しくは、壁材メーカー及び性質）と現在の状態を確認します。どの塗料を使うか重要な判断基準になります。

2.適切な塗料の選択

以前に金属サイディングやトタンの塗り替え工事が行われている場合は、使用された塗料（塗料の種類・メーカー・どの位前に塗装したのか等）と、今回使用する予定の塗料の適合性を確認します。
各種塗料にはそれぞれ相性があり、これを見誤ると塗装後、塗膜に不具合が生じやすくなります。
塗装仕様の選定基準は、素地・既存塗膜との相性、周辺環境、ライフコスト等が挙げられます。
金属サイディングやトタンの錆の発生を防ぐ為、エポキシ系の錆び止め材を使う事が多いです。

3.外壁材の劣化・欠損の確認と補修・養生

高圧洗浄作業を行う前に、トタンや金属系サイディング材の劣化・欠損箇所・漏水の恐れがある部分の確認と適切な補修・養生を行う事が大切です。
適切な補修を行わずに工事を強行しても、あっという間に塗膜が劣化してしまいます。
ですから、腐食等の不具合部分をしっかりと補修する必要があります。
特に、著しい錆による腐食箇所を発見した場合には、部分的なトタン板や金属サイディングの張り替え工事を行い、塗り替え後の施工不良が発生しない様に努める必要があります。

4.外壁の高圧洗浄

高圧洗浄の施工後は、トタン・金属サイディング材が塗装に適した状態になるまで、充分に乾燥させる事が重要です。（素地の含水率が10%未満になるまで。）

5.高圧洗浄後の乾燥

高圧洗浄の施工後は、トタン・金属サイディング材が塗装に適した状態になるまで、充分に乾燥させる事。（素地の含水率が10%未満になるまで）
水分は、塗膜を劣化させる大きな原因なので、注意が必要になります。

6.外壁の下地調整と補修

トタン・金属サイディング素地の下地や旧塗膜が弱っていたり、雨仕舞部分やサッシ周りのシーリングが劣化している場合には、適切なシーリング等、適切な外壁補修を塗装工事の前にしっかり行います。
補修後には、旧塗膜や下地の状態に適した塗料を選定し、塗り替えを行います。
金属サイディングの防水性を確保するには、シーリング工事も重要です。
塗装前には、トタンや金属サイディング外壁面の清掃を静電ダスター（静電気でごみをとる道具）等で行うと、よりキレイな塗装下地になります。

7.下塗り塗料の規定塗布量・乾燥・硬化時間

下塗りのプライマーや錆止め塗料等の規定塗布量・乾燥・硬化時間を仕様書通りに守る事が大切です。
また、トタン・金属サイディング材の劣化状況を見て、下塗り塗料を補強塗り（増し塗り）します。

8.上塗り工程では、極端に厚塗りをしない事

トップコートを極端な厚塗りをする事は、塗料のタレ・艶むら・乾燥・硬化不良・ピンホール・膨れ等、塗膜の性能を低下させる重大な品質トラブルの原因になります。
また、逆に極端な薄塗りは、塗料の色透け・塗りムラ・艶ムラが生じ、美観性の不具合、耐久性低下等の直接的な原因になります。
塗装作業は、均一に塗料を手早く塗り広げ、塗り斑や塗り残しがない様に塗装する事が重要です。
なお、ローラー塗装の場合、入り隅部分や取り合い部分は、刷毛などで先行塗装すると良いです。

9.塗装工事を行う時の気温・湿度

施工する周囲の湿度が85%以上・気温5℃以下の場合、トタン・金属サイディング塗装の施工は避ける必要があります。
この様な気象条件下では、塗料の乾燥や硬化が著しく遅くなり、塗料の硬化不良や塗膜のかぶり等の原因となり結果として品質低下に繋がります。

10．塗装作業は、均一に塗料を広げる事

下塗り、上塗り作業共に、塗料のムラを作らない様、一定のスピードで、均一に塗料を塗り広げます。
その際には、ローラーを早く転がし過ぎないように注意がする事が必要です。
ローラーを早く転がしすぎると塗料が周囲に飛散したり、塗料の擦れの原因になります。
なお、塗料の塗り継ぎ部分をあまり作らない様に「配り塗り」「仕上げ塗り」を交互に繰り返し、塗り継ぎ部分を一定にする事で、艶ムラの少ないきれいな仕上がり感にする事ができます。
ローラー塗装をする際に、これらの施工方法を守らないと、窯業系サイディング塗装の仕上がりに色ムラ・艶ムラ・段差が生じ、美観性低下など不具合の原因になります。

11．外壁塗装後の清掃

塗装作業の終了時には、サッシ周りのバリ・塗料ミスト・養生材の中に潜り込んだ塗料の滲みをしっかり清掃します。ここで手を抜くと仕上がり感が悪くなってしまいます。
最後まで気を抜かず施工する様、徹底しています。